ヨークシンシティでオークションすっぞ!   作:KTケイティ

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今日で最後となります。
本日投稿⑦本目
(連投してますので、読み始めるところにご注意を)


【97】クラピカとの再会

~ベーチタクルホテル レストラン~

 

「あ!クラピカ!」

 

こっちこっち!と手を振るゴン

 

それに答えるように軽く右手だけ上げてクラピカはゴン達のいる席へと座る

 

「久しぶりだね!」

 

「あぁ」

 

「なんだよ、会えたの嬉しくないのかよ」

 

「いや、そういうわけではないんだ。すまない」

 

抑揚のない返事に口を尖らすキルア

 

「それにしても全員無事で良かったぜ!」

 

それを宥めるようにまとめるレオリオ

 

「クラピカ、知ってっか?こいつらあの幻影旅団に捕まって逃げてきたんだぜ!?全然連絡ねぇから心配してたら、心配してた以上の事してきやがる」

 

アハハ、と笑うゴンたち

 

「ねぇ、クラピカどうしたの?」

 

「あぁ、実は━━」

 

そしてクラピカは話す

 

先程のヨークシンシティ襲撃は幻影旅団の仕業であること

 

そしてその幻影旅団たちは十老頭の指示により全員抹殺されたこと

 

死体も全て確認されていること

 

「私は…もう目的を失った」

 

復讐に駆られて生きてきたクラピカ

 

その目的が一瞬で途絶えたいま、次に何をしていいかわからなくなっていた

 

「な、ならオレたちと━━━」

 

そうゴンが言いかけた瞬間

 

ピリリリリ

 

クラピカの携帯にメールが届く

 

”死体はフェイク”

 

 

その送り主はヒソカ

 

ガタッ、と立ち上がるクラピカ

 

「え!?どうしたのクラピカ!」

 

「…旅団の…死体は偽物…」

 

「偽物?どういうことだよ!」

 

矢継ぎ早にゴンとキルアから質問が飛ぶ

 

「とりあえず落ち着いて座ろうぜ」

 

レオリオがクラピカの手をとって座らせる

 

「━━━ヒソカから連絡があった。あの旅団の死体は偽物だそうだ。…確かに旅団クラスの能力者ならそんなこともできるかもしれない」

 

クラピカの目にはまた光が灯っていた

 

「ならさ!クラピカも協力してよ!旅団にオレたちも捕まってさ。そのとき仲間の為に一生懸命なやつ、侍だったけど、そういう人もいたんだ!だからこんなことやめさせたいんだ!」

 

ゴンは身を乗り出してクラピカを説得する

 

「私も一度、旅団の一人と戦っている。そいつはクズだったが。ただ、私も倒すことはできず、相討ちとなった」

 

それを聞いてキルアがピクッと耳を動かす

 

「相討ち?旅団と?」

 

「あぁ、冷静にやれば勝てたかもしれない」

 

眉をひそめるキルア

 

「なんで急にそんなに強くなった?」

 

「”制約と誓約”。自身にルールを課すことで、念能力が上がる。その分リスクも上がる」

 

「例えば?クラピカは?」

 

「…私は”旅団以外にこの能力を使わない、使えば死”という制約と誓約を立てている」

 

そう言って”束縛する中指の鎖”(チェーンジェイル)を見せる

 

「それって…」

 

言いよどむゴン

 

「そんな重大なことなんでオレたちに言うんだよ!」

 

キルアが立ち上がってクラピカに言う

 

「君たちを信頼しているから、かな」

 

恥ずかしげもなく言うクラピカに、少し照れたようにドサッと座り直すキルア

 

「で、具体的にやり方はあんのか?」

 

そう問いかけるレオリオに、クラピカはかねてより考えていたことを告げる

 

「せめて旅団の頭、団長と呼ばれる男にこの鎖をかけれたら」

 

じゃら、と小指の鎖を見せる

 

”律する小指の鎖”(ジャッジメントチェーン)

 

「これを刺して、念能力を使えば死ぬようにする。これで旅団の動きは止まるはずだ。できれば全員にかけることができればいいが…」

 

「団長1人だけ、ってならいけるかもしれないな」

 

そう返事をするキルア

 

「きっとできるよ!」

 

にっこり笑うゴン

 

「ありがとう、2人とも」

 

「あ!そうだ!ベジータさんたちにも協力してもらおうよ!悟空さんもいるし!」

 

そう言ってゴンが立ち上がると、レオリオがため息を吐く

 

「それがな、いねぇんだよ。朝からずーっと。お前たちと連絡取れなくなって、ヤバイと思ったから助けを求めに行ったんだがな」

 

「そっか…」

 

「ベジータさんに悟空さんもいたのか。あの2人の力が借りられないのは残念だが、旅団を止めるのは私の私怨だ。私1人でもやる」

 

そう宣言するクラピカ

 

「まぁ悟空さんたち待つわけにもいかねーからな。早くしないと旅団がヨークシン離れる可能性もあるし」

 

そのキルアの言葉にクラピカは頷き、4人は作戦を練り始めた

 

 

 

 


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