ヨークシンシティでオークションすっぞ!   作:KTケイティ

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今日で最後となります。
本日投稿⑨本目
(連投してますので、読み始めるところにご注意を)


【99】確保と幕引き

~ヨークシン中心街~

 

『配置完了!』

 

『こっちもオッケー』

 

『オレの方も大丈夫だ』

 

ゴン、キルア、レオリオから返事が来る

 

作戦の要はクラピカ

 

「では手はず通りに…頼む」

 

中心街に旅団を誘い込み、ゴン達が隠れながら気配を出す

 

そして団長から団員を1人ずつ引き剥がす

 

団長の周りの人数が5人を下回ったら、クラピカがやる

 

ほぼ賭けに近かった

 

だが、クラピカが団長さえ捕まえられればなんとかなる、と言い張って決まった作戦

 

不安が残る中、クラピカたちはベーチタクルホテルのそばで待ち伏せる

 

 

 

待つこと10数分、壁走りしてくる集団が視界に映る

 

(来た!)

 

待ちきれずクラピカが殺気を出してしまう

 

先頭のクロロ含め旅団全員の視線がクラピカへ向く

 

それに気づくゴンたち

 

だが旅団とクラピカの距離に対して遠すぎる

 

クラピカは鎖を出して応戦の構えを取る

 

旅団全員が鎖野郎だと認識して壁を蹴って飛びすがる

 

旅団とクラピカがぶつかるその瞬間

 

ドゴオオオオオオオオオン!!!!

 

クロロ以外の後ろについてきていた団員が吹き飛ぶ

 

固まるクロロとクラピカ

 

後ろを気にしたクロロより、ほんの数瞬だけ早く動けたクラピカ

 

ジャラ!

 

”束縛する中指の鎖”(チェーンジェイル)!

 

ギュルルルルルル!

 

巻き付いた鎖を締め上げるように引き上げて車に詰め込む

 

レオリオが運転する車は、ブレーキをかけることなく荒野を目指して走る

 

「何が起こった!?」

 

「わからない!」

 

レオリオの問いに語気荒く答えるクラピカ

 

ゴンとキルアは乗り込む暇がなかった

 

(無事に逃げてくれているといいが…)

 

そうクラピカが思ったとき、クロロが口を開く

 

「鎖野郎がこんな優男だったとはな」

 

くくっ、と笑うが、その表情が笑っていないことが透けて見える

 

「余裕がないのは貴様も同じだろう」

 

ギリッと鎖の締め付けを強める

 

「…一体何をした」

 

クロロは静かに尋ねる

 

「…こちらも…わからない」

 

「ふん、どうやら本当らしいな」

 

互いに何が起こったかわからない

 

だが、いまはそんなことはどうでもいい

 

「レオリオ、この道の先にある荒野へ向かってくれ」

 

そう言うと、クラピカはヒソカに落ち合う場所をメールする

 

 

 

 

 

~ベーチタクルホテル前~

 

ガラッ

 

瓦礫の中から人影が姿を表す

 

シュインシュインシュインシュイン

 

「いてててて」

 

ズズーーーン

 

大きな瓦礫を持ち上げて落とす

 

立ったのは金髪の子供

 

そこにもう1人の子供が飛んで降りる

 

「悟天ずるいよー!スーパーサイヤ人は無しだろ!」

 

「えへへ、ごめんごめん」

 

「ったくもー」

 

そうしてるうちに砂ぼこりが薄くなってくる

 

(あっ!)

 

(悟天逃げるぞ!)

 

ヒュン!ヒュン!

 

とにかく飛び上がって雲の上に隠れる

 

 

そして2人が飛んでいったあと

 

ガラガラガラガラ

 

起き上がる団員たち

 

「何が起こった…?」

 

フィンクスが瓦礫を避けながら立ち上がる

 

「わからないあるね」

 

フェイタンは首を振って砂ぼこりを落とす

 

「団長は…?」

 

マチが気づいたように周りを見渡すが、姿はない

 

そしてパクノダやシズク、その他ほとんどの団員がダメージを負って立ち上がれずにいた

 

ウボォーの後ろにいたヒソカは奇跡的に無傷

 

そしてヒソカは携帯を見る

 

”ヨークシン外の荒野、昨日の場所”

 

とだけ書かれていた

 

どうやって抜けるか思案していると、ウボォーが声をかけてくる

 

「お前はわかってんだろ?誤魔化しとくから行けよ。その代わり携帯持ってるシャルにでも後で連絡入れといてくれや」

 

「きっちり借りを返してくれるとはね◆」

 

スウッ、と砂ぼこりに紛れて消える

 

その数秒後

 

「ウボォーは大丈夫?」

 

シャルやノブナガたちがやってくる

 

「ヒソカのやつはどうした?」

 

「オレが動けないでいる間に団長を探しに行った」

 

そしてヒソカが動いた方と反対側を指す

 

「あっちか」

 

動ける団員たちはヒソカを追って反対方向へと向かって行った

 

 

 

 

 

 

~ヨークシン外 荒野~

 

ズギュル!

 

クラピカはクロロの心臓に鎖を刺す

 

「この鎖はお前の心臓に刺さっている。発動条件は━━━」

 

・団員との接触(会話含む)

・念能力の使用

 

「わかった」

 

それだけ言うと黙り込む

 

そこにヒソカがやってくる

 

「本当にクロロを捕まえるなんてね◆しかもあの攻撃!まさか全てクラピカ、キミかい?」

 

ゾクゾクゾクッ、と身体を震わせながら近づくヒソカ

 

「あの爆発?は私ではない。逆に私が聞きたいくらいだ」

 

そしてクロロを置いてクラピカは車に乗り込む

 

「あとは好きにしたらいい」

 

そしてクラピカは去っていく

 

ヒソカはクロロを見る

 

もう待てない

 

背中の蜘蛛のマークを剥がし、クロロに言う

 

「団員の真似事は終わり◆さぁ、やろう」

 

オーラを徐々に上げていくヒソカ

 

だが、クロロはそのまま無防備な状態で笑う

 

「団員じゃないなら話せるな。オレはいまあの鎖野郎のせいで念が使えない」

 

そしてクロロは取引を持ちかける

 

”除念”と”タイマン”を取引に━━━━

 

 


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