~ヨークシンシティ ホテル一室~
「ここがオレ達がヨークシンでの拠点とするホテルだ」
目の下に楔状のアザがある男、ダルツォルネがクラピカたちに説明をする
「この部屋だけか?」
クラピカの問いにダルツォルネは続けて答える
「いや、この1つ下の階の部屋が予備としてある。また、地下にも特別な部屋がある。それより昼はどこに居た!?」
「自由時間だったはずだが?交代要員も来ていた」
当然の権利だと答えるクラピカ
「自由時間だろうが交代要員がいようが、気を抜くことは許されんのだ」
ダルツォルネがクラピカに詰め寄る
「特別な部屋って?」
そこに話を戻すように、目を大きく見開いた小柄の女性が問いかける
「センリツ、君は知らなくていいことだ」
そのダルツォルネの回答にクラピカは考えを巡らせる
(説明をしない、ということは…敵対する者を捕らえておく場所、そして恐らくは尋問などができる施設…)
「いいか、お前達はお嬢様の安全だけを考えておけばいいんだ!わかったな!」
それだけを言うと、ダルツォルネは部屋を後にして行った
~ヨークシンシティ 郊外~
「本当にこっちでいいんか?」
「知らん。貴様が地図を見たんだろう!」
「でも先に進んだのベジータだろ」
「貴様がオレ様の前を歩くからだ!」
不毛な言い争いをする悟空とベジータ
と、そこに声がかかる
「なんだ、キミも来たのか」
バッと振り向く2人
「ほぅ、貴様の方から会いに来るとはな」ニヤリ
「久しぶりだなー」
「いや、今回は本当に偶然◆」
おどけた感じで首を竦めるヒソカ
「偶然でもなんでもいい。オレ様と戦え」
構えをとるベジータ
「うーん、キミとはもう3回も戦ってるからね」
ちらり、と悟空を見るヒソカ
「んじゃオラとやっか」
にっこりと笑う悟空
「まぁそれでもいいけど…」
「待て!オレ様が先だ!」
「なんだよベジータ。いいじゃねぇか。もう何度も戦ってんだろ?」
押し退け合う2人に呆れながらも、ヒソカは選ぶ
「じゃぁキミで。そのあとベジータ、キミと戦ってあげるよ◆」
スウゥ
静かに構えを取るヒソカ
「やることがあるのにこんなところで邪魔されるとボクでもイラッとしちゃうよね…」
そう言った瞬間、ヒソカが動く
シュッ
「っと、あぶねぇ」
トランプを避ける悟空
ヒソカの右手にはトランプが1枚
「流石に動きが良い◆」
「未来トランクスの剣みたいだな」
切れ味の良さ、で思い出す悟空
ヒュンヒュンヒュン
トランプを寸でのところで避けながら反撃の機会を窺う悟空
「うーん、キミたちは本当にヤりにくい◆」
そう言うと今度は左手に無数のトランプを取り出す
バッ
「そんなもん上に投げてどうすんだ?」
目眩ましにもならない、と思った瞬間
シュッババババババ!!!!
悟空目掛けて次々とトランプが飛んで来る
「ちょ、超能力か!?」
慌てて避ける悟空
ピシッ ピシッ
避けているはずのトランプが悟空を微妙に切り裂く
(なんでだ?オラちゃんと避けてるはずなのに)
その間にも、悟空の周りにはトランプが飛び交う
勢いを増すトランプは悟空を中心に半径20mほどの球を作り、次々に襲いかかる
「そろそろ狩るか」
ヒソカがジリっと動く
(ちっ、まだ気づかんのか)
ベジータは既に”凝”でそれを見ていた
ヒソカのトランプは悟空の体にバンジーガムによって付けられている
ベジータのイライラが限界に達しようとしたとき
「痛てぇええええ!!!!!」
悟空たちの後ろから叫び声が上がる
バッと振り向く悟空たち
(彼は確かレオリオ…)
「あぶねぇ!」
悟空の周りを飛んでいるトランプの球の半径内に入ってしまっていたレオリオ
レオリオに向かってトランプが飛ぶ
ガッ
近くにあった柱に刺さって止まる
だが他のトランプがまだ舞っている
一瞬の判断で下がる悟空
逆にヒソカは動く
「邪魔されるのは嫌なんだよね」
「待てヒソカ!殺すな!」
追い縋る悟空を無視して、トランプでレオリオに切りかかるヒソカ
ヒュッ、とレオリオの喉にトランプが吸い込まれる瞬間
シュン
悟空とヒソカが消えた
「…いま…悟空とヒソカがいたような…」
唖然とするレオリオ
「カカロットのやつまたやりやがって」
「あ!ベジータ!ベジータじゃないか!」
レオリオが切られた左肩を抑えながらベジータに近づく
「運が良いな、柱に助けられるとは」
「そういやこの柱、なんでこんななんもないとこにポツンと刺さってんだ?」
斜めに刺さった柱を不思議そうに眺めるレオリオ
「それよりベジータ、久しぶりなのにつれねぇじゃねぇか」
「ふん、少し前までならちょうど良かったんだがな」
もう目的のヒソカを見つけてしまった後ではレオリオ、そしてゴン、キルア、クラピカに会っても意味がない
「ちょうど良いって…?」
「ふん、こっちのことだ」
「それよかゴンとキルアがベジータのこと探してたんだ。偶然にしちゃ上出来だ」
そう言ってベジータの肩を叩くレオリオ
そこへ
シュン
「ふひぃー、危なかった」
「おっ!悟空じゃねぇか!やっぱり見間違いじゃなった」
「おっす!レオリオ久しぶりだなぁ」
嬉しそうに話す悟空
「待て!貴様ヒソカをどこへやった!?」
「どこって…」
またもや中途半端な決着となった悟空とヒソカ。
そんなに互いに戦う興味はなさげか
だが、ヒソカはどこに連れていかれたのか
ヨークシンシティ、幻影旅団のところに戻れるのか!?