しっこうしゃ 作:オモイカネさん
ただ、作者の技量で使いこなす自信が無かったので精神状態は異常からスタート致します。
「……ありがとうな」
燃え尽き黒焦げとなった『死体』が転がる校内で俺は黙々と道具を回収していた。
そんな時、彼女、柚村貴依が不意にそんなことを言って来た。
俺は助ける気は無かった。ただ咄嗟に動いて彼女を助ける形となってしまっただけ。要するに偶然だ。
だが何と返せばいいのだろう、正直に言うべきではない、かと言って下手なことを言えば今後も付き合わねばならなくなる。
「……気にするな」
だからこれが一番適していると思った。俺は俺の勝手で助けてしまっただけで彼女は偶然にも命を救われたのだと。
「……うん」
少し嬉しそうに小さく返事をする彼女。とても気まずい。何が気まずいって彼女はこんなキャラではなかったはずだ。
もっとどんと構えているような何が起きても動じないような人間だったはずだ。
それがどうしてこうもしおらしくなっているのか、やり難くて仕方ない。
「……終わった。次は体育館に行く」
無事にこの校舎での回収を終え残るは体育館に隠した物だけとなった。
「逃げない、のか?」
当然、この場から離脱するものだと思っていたらしい彼女は困惑気味に尋ねてくる。
「別について来なくても構わない。逃げたきゃ逃げればいい」
我ながら酷なこと言うと思う。だが付いてくるのも来ないのも彼女の自由だ。俺は俺で好きなようにやらせてもらう。
……まあ、道中の護衛くらいなら付けてやるが。使い魔とか。
「いや……ついて行くよ。アンタに救われた命だ、好きに使ってもらって構わない」
しかし予想の斜め上を行く言葉に少し面食らう。落ち着いて考えてみれば彼女らしい言葉だとも思うが、どうにか調子を取り戻してきたらしいので安心……いや、俺がやり難くなくていいという意味で。
「……これを待ってろ」
さすがに丸腰は危険と思い教室の用具入れから新たにモップを拝借し先を外して硬化のルーンをかけたものを手渡す。
多少はマシだろう。
「モップか……」
だがモップ一本では不安なのか複雑そうな表情をする彼女。
「おまじないをかけておいた、ちょっとやそっとじゃ折れない」
「それって、さっき“あいつら”を燃やした魔法みたいな?」
何の気なしに質問してくる彼女にドキリとする。……見られていたのか。まあ当然といえば当然か。
本来なら目撃者は即刻抹殺すべきなのだが、付いて来いと言ってしまった手前、それは許されない。俺のプライドが許さない。
とりあえず秘匿に関しては保留とする。
「俺が戦う。極力前には出るなよ」
念のため注意をしておく。彼女は胆力はあるが聡明でもある。下手なことはしないだろうが万が一だ。
だが彼女は何を思ったのか嬉しそうにニヤニヤしながら「分かってんよ」と返して来た。
なんとなく気恥ずかしくなって視線を逸らした。
「多いな」
慎重に階段を下りて道中、邪魔な奴は頭部を一突きして無力化し静かに床に倒して極力音を立てないように進んだ。
どうやらこいつらは音に反応するようなので試しに小物を遠くに放り投げてみればその落下音に反応してのそのそと歩いていった。
視力が無いのかと思ったが、それにしてはこちらを近くに視認すると反応を示す。
仕方なく近くの奴は始末してきた次第だ。
そうして一階まで辿り着き外を伺ってみたのだが。
「グオォォォ」
予想以上に体育館に『死体』が集まっていた。今の消耗した状態ではとてもではないが相手に出来る数ではない。加えて戦闘音に惹かれて新手が現れれば完全に詰む。
仕方ないが今日のところは諦めて拠点の確保に走るべきだ。
「撤退だ、数が多過ぎる」
「はいよ。……でも何処に行くんだ?」
尤もな疑問だ。
「とりあえず人の少ない……奴らの少ない場所を探す」
生徒に教員に学校はとにかく人が多い。必然『死体』の数も増える。さっさと脱出した方がいいだろう。
となると拠点にすべきなのは普段あまり人がいない場所、加えて周囲に道路がない場所が好ましい。
防衛に関しては簡易式の結界しか用意できないが多少の時間稼ぎにはなる。
「夜は見通しも悪い、あまり遠出はできんか」
多少不安は残るが近くの民家を制圧するか。万が一に備え二階建てを選ぶべきだ。
「お、おい!」
急に柚村が慌てた様子で声をかけてくる。
なるほど、見れば廊下の先から徐々に『死体』が向かってきていた。
挟まれる前に突破するべきだな。
「突破する遅れずについて来い」
「わ、わかった」
少々焦り気味に見えるがその表情は最初よりもしっかりとしたものになっていてとりあえずは問題なさそうに思えた。
逃走中にパニックになられても困るしその点彼女は平時から肝が座っていたので信頼できる。
「いくぞ」
宣言と共に一気にかける。距離が縮まったところで最前列のやつらの首を根こそぎ刎ねる。
続けて現れる奴らも同様に首を刎ね飛ばすか頭部を破壊して進んで行く。
とにかくスピードを意識して仕留めて行く。
「す、すごっ……」
後ろで柚村が感心したような声を出す。
「俺から離れるなよ」
「わかってるよ」
背後の彼女を気にしつつ、時折あぶれた奴が彼女に向かおうとすればすかさず蹴り飛ばし順調に押し返していく。
そして昇降口にまで辿り着いた。
だがここが鬼門だった。
これまで一方からの攻勢だったために容易に対処できたが、今回は昇降口と、反対側の廊下の二方向。加えて下駄箱で視界を阻害され危険だ。
ならば纏めて押し潰す。
俺は強化された脚力で下駄箱を蹴り飛ばし近くの『死体』ごと外に追いやる。
そこから一気に外へと駆け抜けた。
「走れ!」
広大な敷地の中には未だ多くの『死体』が蠢いており時折、生存者の声らしきものも響いていた。
「……っ」
ちらりと後ろを見れば苦渋に満ちた表情で歯をくいしばる柚村。おそらく声の主たちを助けに行けないことを悔やんでいるのだろう。
だが、助けに行こうだとか勝手に向かうことをしないだけ彼女は冷静でありやはり信頼のおける人間だと思った。
無事に校門を抜けた俺たちだったが、一息つく暇もなく、路上には『死体』が溢れていた。
もうすぐ日も沈む、あまり遠くへは行けそうもない。
仕方なく、道中の『死体』を片付けながら住宅街を突き進む。奥へ奥へと走り、ようやく人気の少ない簡素な家々が立ち並ぶエリアまで訪れた。
少ないながらも夕焼けに照らされた街中には『死体』が蠢いている。
出来る限り高台の二階建ての戸建に狙いをつけた俺は少数ながら周囲を徘徊する『死体』を掃討する。
「こいつで最後」
ドス、と眉間を貫き蹴り倒す。倒れた『死体』はピクピクと痙攣してすぐに動かなくなった。
「ここにするのか?」
目星をつけた家の前で柚村が言った。
「ああ、俺が先に入って反応を探る、少し待っていろ」
静かに敷地に入り玄関の扉にそっと手を添える。
探知はあまり得意ではないがこの家くらいならぼんやりと魔力を探ることもできる。
だが今のところ反応はない。
「行くぞ」
離れて待つ柚村に声をかける。しかし柚村はどこか不安そうに尋ねてきた。
「なあ、勝手に入っていいのか?」
「緊急時だ、理解してくれるさ」
もし拒むようなら催眠でもかけてやればいい。
魔術で解錠しゆっくりと扉を開く。中はそれなりに整っていて玄関も広々としている。
探知の魔術を常時発動しながら慎重に家の中を探って行く。
そうして二階まで全て探って何もいないのを確認した俺は即席の結界を家を中心に張る。塀にルーンを刻んだり家の外壁にも結界を施したりして気付けばすっかり夜になっていた。
とりあえず四種類の結界を張っておいた。
一つは魔除けの結界。グールなどにはよく効く結界だが今回の奴らに効くかどうかはまだわからない。
そのためもう一つは進入、もしくは進入しようとしている存在に反応する感知結界。と言っても馬鹿でかい音を鳴らす類でなく俺に直接反応が送られてくるシンプルなものだ。
次に物理結界。単純に外から入らないようにするものだが、いかんせん即席なので時間稼ぎが精々だろう。
そしてダメ押しに防音の結界も施す。中と外からの音を完全にシャットアウトするものだ。さすがに鮮血魔嬢には耐えられずに紙くずのように吹き飛ばされるだろうがそんな一撃はそうそう当てられないと思う。
以上四つの結界が現状でとれる限界だ。
「まあ、知能も速さもないようだし問題あるまい」
何かあればその時に対処すればいい。今日はとにかく休んで魔力を回復させねばならない、日中から結界張りまで魔力を使い過ぎた。
やるべきことを終え家に入ればすでに柚村が冷蔵庫を漁っていた。
最初こそ躊躇していたようだったがもう順応している。
「目ぼしいものはあったか?」
「んー、ミネラルウォーターくらいしかないね」
「どれ」
後ろから中を覗いてみれば確かにミネラルウォーターの入ったペットボトルが数本と、缶ビールが数本。あとはすっからかんだった。
俺自身、この騒動に気づいたのが遅かったので詳細は分からないが逃げる余裕があるようには思えなかった。突然、という言葉が適当なほど奴らの繁殖は早かった。
となれば家主たちは夕食の買い物に行ってそのまま……という可能性がある。
「まあどちらにせよ食材は期待できんか」
「いや、棚にカップ麺があった」
そう言って両手に持ったカップ麺を見せてくる。いつの間にか棚も漁っていたのか。
「上出来だ、ならさっきの水を熱して使おう」
こういうパンデミックにおいて水道水は先ず使うべきでない。まだパンデミック初日ではあるが汚染の可能性は高い。
「ガスと電気は無事か」
だが電気はつけないほうがいいだろう。奴らに見つかるのもそうだが他の人間に居場所を知らせる方が危険だ。
こういう事態の中で他の人間との接触こそ警戒すべきだ。
とりあえずヤカンにさっきのミネラルウォーターを注いで沸騰させカップ麺をいただく。
ちなみに戸を閉めきった上でろうそくを使っているのでかなり暗い。
加えて互いに無言のまま麺を啜っているので微妙に手持ち無沙汰になる。
と、そんな空気を察してか柚村が不意に口を開いた。
「……助けてくれてありがとうな」
「気にするなと言ったはずだが」
彼女も存外しつこい。いや、この際は話の種としてかもしれんが。
「気にするに決まってんだろ。あんな、地獄みたいな……」
言いながら段々と声を震わせる彼女。
「なんで、こんな、こんなこと……」
やがてポロポロと涙を零し始めた。肩を震わせて今にも崩れてしまいそうなほどに弱々しく咽び泣いていた。
不覚にも俺は動揺してしまった。あまりにも、日常の彼女と違いすぎて。こんな状況でも逆に皆んなを率いてしまいそうな器を見せていた彼女がこんなにも弱気になってしまったのは予想外だった。
同時に思う。いくら頼り甲斐があったとはいえ、彼女も一人の少女に過ぎないのだということを。よく見れば細い首筋にしなやかな手首。紛れもなく彼女は女の子だ。
そして彼女をこんなにも変えてしまったのは間違いなくこの非日常だ。俺がどっぷりと頭のてっぺんまで浸かりきった裏の世界の事象が表に生きる彼女のような人間にどのような影響を与えるのか。
それを実感した。
やはり、この騒動は常軌を逸している。
倫理的な観点もそうだが、魔術的に見てもこんな大それたテロなど封印指定や代行者どころの話ではない。
学校で試してみたが電話もネットも一切繋がらずスマホは早々にお荷物となっていた。
最悪の展開だがこの騒動がこの街に限ったものではない可能性が出て来た。もしくは日本どころか世界規模の話かもしれない。
現状、市外を探索する余裕もないので当分はこの地でサバイバルするしかないだろう。
救助隊でも来ればいいが、魔術絡みとなるとそれも怪しい。最悪、代行者に諸共殲滅されるかもしれない。
「……」
考えても分からない。少なくとも今は。
ならば現状で正しいと判断したことを、目前の課題からコツコツとクリアしなければならないだろう。
「え……」
そして今は目の前の彼女を慰めることが最適と判断した。
いきなり頭を撫でられた彼女はキョトンとしていたがすぐにクスリと笑みを浮かべた、否、笑い出した。
「何がおかしい」
「あははは! いやだってあんた、さっきまでずっとむすっとしてたのにいきなり」
何がツボったのかケラケラと笑い続ける彼女。
だがここで止めるのも癪なので頭を撫でる手は止めない。
すると今度はその手を彼女の手がゆっくりと包んだ。
「ありがとな。あんたはホント、あたしの命の恩人だよ」
「何を大袈裟な。偶然だ偶然。偶々通りかかって偶然命を救ってしまっただけだ」
本当に偶然だ。そもそも学校の連中を助ける気も、助けないことへの罪悪感も何も無かったのだから。偶々生き残っていた彼女をなんとなく救っただけのこと。気まぐれに過ぎない。
寧ろ、魔術の存在を知ってしまった彼女は今後も平和な日常など訪れないだろう。
「それでもあたしは感謝してるし恩義も感じてる。なんなら身体も差し出すよ?」
「冗談はよせ、そんなことをして後が恐ろしくてたまらん」
そう返すと彼女はまたクスリと笑った。今度は俺も自然と笑みを浮かべてしまった。
「ようやくいつもみたいな調子に戻ったな」
「……そうか」
「何しょぼくれてんだよ、褒めてんの」
おそらく彼女が言いたいのは“いつもの俺”と今の俺の違いのことだろう。
今でこそ素のままだが、学校にいる間、というより外では所謂“外面”というのを使っていた。
人当たりが良く明るく汎用的な、そんな人間を演じていた。
だからこそ彼女は戸惑ったのだろう。素の俺に。
まあ、なにか勘違いしているようだがそれはそれで問題ないので無視しておく。
「寝るなら二階の寝室を使え」
「あんたはどうすんの?」
「俺はここでいい、まあ見張りと言うやつだ」
結界を施したとはいえ周りは敵だらけだ。気の緩みがちな夜こそ気を引き締めてことにあたるべきだろう。
そう思っての提案だったのだが。
「そうか、ならあたしもここでいいさ」
「俺なら一人で十分だが?」
「いや普通に考えて見張りを任せて呑気に寝られると思うか? あたしはそこまで図太い神経してないよ」
確かに。よく考えてみればそういうものかもしれない。
だが同時に見張りが必要なのも事実だ。
「何も寝ないわけじゃないさ、何かあれば結界が知らせてくれるし万が一があればここにいた方が動きやすい」
「……それはそうだけど」
なおも彼女は渋る。
「……わかった、なら交代制にしよう。俺とお前で交互に見張りだ」
「よし任せとけ」
拳を掌に打ち付け得意げに応える彼女。まあ、誰かが起きててくれた方が安心もできるか。それになるべく近くに寄っていた方が逃げるときも動きやすい。
「ならあたしが先に見張っとくよ」
「いいのか?」
元気に応える彼女だが、日中の様子やこれまでの疲労を考えれば先に寝てもらった方が安心するのだが。いや、明日動けなくなっては困るからな。
「あんたはずっと動いてたろ、あたしを守るためにさ。それにあの魔法みたいなのも体力とか精神力? とか使うんだろ?」
正しくは魔力だが、まあ魔力はかなり消費している。体力は今までのスパルタ鍛錬のおかげで余力を残しているが魔力はどうにもし難い。
俺はもともと秀でた才を持っているわけではない凡庸な魔術師だからな。
「わかった、ならありがたく寝させてもらおう」
「おう、時間になったら起こすけど何時がいい?」
彼女の提案を受け入れることにした俺は交代の時間を決めてすぐに瞼を閉じた。すると驚くほど早く睡魔に襲われものの数秒で意識を手放してしまった。
「寝た、か」
スースーと器用にも椅子で眠る彼を見てほっと息を吐く。
夕方からこれまで実に濃密な一日だった。
「とか呑気に言えればいいんだがな」
思い返すのは今日のこと。朝起きて、怠さを感じながらも学校に行って勉強して昼飯食って友達と駄弁って。なんてことないいつものこと。
それが……
「……っ!」
不意にぶり返した寒気に思わず身を抱いた。力強く。
あの時の目、目、目。さっきまでなんてことない、たわいない会話を交わした相手が、まるで食べ物を見るような目であたしを見つめる。飢えに苦しむように、血走った眼を向けてくる。
最初は校庭からだったと思う。ちょっとした騒ぎが起きていると外から駆け込んで来たクラスメイトが言っていた。もう授業も終わり部活連中が練習をしている中、あたしは友達とおしゃべりに興じていた。
騒ぎに関してもさほど気にせずにいたのだが、段々と雲行きが怪しくなった。
怪我をしたと言って連れ込まれた生徒の一人が運んで来た生徒に噛み付いた。いや噛み付いたってレベルじゃない、食らいついていた。首ごと引き千切らんばかりに歯を突き立て……食い千切った。
そこからは阿鼻叫喚の地獄絵図だった。
さっきまで一緒に逃げていた奴がいつの間にか“奴ら”になっていたり逃げ込んだ先が奴らの巣窟になっていたり。
結局、一緒に逃げたあいつらはもうどこにもいなかった。ひとりぼっちになって気付けば奴らに囲まれていた。
逃げる術などない、ここは三階だ。加えて窓際まで追いやられてはもう身を投げるしかなかった。
そんな時、彼が現れた。
紅蓮の焔を操り次々に奴らを燃やし尽くしていた。漫画やアニメで見るような魔方陣の刻まれた紙から幾重もの炎の帯が飛び出し奴らだけを燃やして行く。
呆けたあたしの前に燃え盛る奴らが迫った時、彼は目の前に現れた。颯爽とまるで王子様みたいだ、と思った。
我ながら幼い頃に比べてグレてしまったがそれでも記憶の片隅にあるあの頃の憧れ。それそのままの彼は一瞬で奴らを片付けてしまった。
「とてもそんな奴には見えなかったんだけどな」
普段の彼は、今とは似ても似つかぬ人間だ。社交的で明るく、かと言って過度に優しいわけでもなくとりわけ性格が悪いわけではない。よく言えば平常な、悪く言えば影の薄い凡庸な人間だった。
それがあんなにも無表情で冷めきった瞳で黙々と奴らを殺すのはきっと、このパンデミックで彼の中の決定的な何かが壊れてしまったからなのだろう。
「まあ、あたしも人のこと言えないか」
きっと自分も、もう壊れてしまっているのだろう。もうこれまでの、奴らが現れる前の自分を思い出せない。どういった人間だったのかどういった思考をしていたのか。
ただ、今の自分ははっきりしている。
あたしは何があっても彼に従うだろう。たとえ凌辱されても売り払われても囮に使われても。喜んで受け入れるだろう。
彼がそう決めたなら……。
「ほんと、どうしちまったんだろうな」
この世界は。
貴依ちゃん、オリ主依存スタート。
話が進むと回復していきます。