スーパーロボット大戦OG+A   作:おぐけい

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影は鏡に

ハガネ

「カイ少佐!」

 アラドはDC残党が伊豆基地に奇襲したことを知り、慌ててカイ少佐の所に走ってきた。

「カイ少佐……あの、敵の中にビルトファルケンはいませんか!?」

 アラドは息切れをしながら、敵の中にゼオラがいたら、最悪ラトゥーニとゼオラが殺し合いをしてしまう、さらにゼオラがこの艦の誰かを殺してしまう、またはゼオラが撃墜されてしまう。それだけは避けたかった。

「お前……」 

 カイ少佐はアラドに伝えるかどうか、悩んでいた。だが下手に隠してアラドが無理矢理出撃をしてしまい、また独房に入れるのは心苦しい。ならば伝えたほうがいいと思った。

「ファルケンが出てきても捕獲を優先とする、だから心配するな」

 カイ少佐はアラドに安心させるためアラドの肩の手を乗せた。

「俺も出撃させてください!」

 アラドは決心した目でカイ少佐を見つめた。絶対にゼオラを救う、そう決心した目であった。

「気持ちはわかるが……しかし、許可できない。それに出来たとしても機体に余裕がない」

「あら、機体ならありましてよ」

 二人の会話を聞いていたのか、マリオン博士がやってきた。

「昨日言いましたよね……新しい機体のパイロットを探していると……丁度伊豆基地にあるのでこの子に乗ってもらいたいと思います、データも取りたいので」

 マリオン博士は淡々とデータを見ながらそういう

「……カイ少佐……お願いします!」

 アラドは目の前のカイ少佐に頭を下げて言った

「わかった……責任は俺が取る」

 カイ少佐はアラドの決意、覚悟を感じとりアラドを信じることにした。

 

伊豆基地

「ふむ、DCとは一時休戦協定が結ばれそうになっていると聞いていたが……」

 伊豆基地のレイカーはこの時期にDC残党が伊豆基地を奇襲することに、疑問を抱いていた。

「ワシもそう聞いている(もうすぐミッション・ハルパーの時間、奴らが支援にきたのか)」

ケネス・ギャレットは心に何かを抱えながら時を待っていた。

 

ハガネ

「では、各機出撃を」

 そうして、ハガネ、ヒリュウ改から続々と出撃していき最後にアンジュルグがハガネから出撃するといきなり

「武相解除をしてもらおう」

ハガネの操縦室に向けてハガネに左腕から高出力のエネルギーの矢を構えていた

「ラミア!?」

 アクセルは、この光景を知っている。見たことがある。いや、自分は体験している。いや、配役が違うだけでこの行為を起こしたことがある。

「くっ!!ラミア!?……俺は……俺は!?」

 そう、今にも記憶が回復しようとしていた。

「わぉ!ラ、ラミアちゃん、まさか!?」

 エクセレンはいきなりの行動に戸惑っていた。

「どういうつもりだ!?この状況で冗談とも言えんが説明しろ」

 キョウスケは冷静に今の状況を考えていた。

「キョウスケ・ナンブ……お前たちに説明する必要はない……大人しくしていれば、命の保障はしよう。この機体には自爆装置がある……ただの火薬ではない、この機体の自爆装置はお前たちはもちろんヒリュウ改、ハガネも撃墜する威力だ……大人しくしていばシャドウミラーの兵士として生かされる、やることは今と変わらない……特にアクセル隊長……貴方は、大人しくしてもらおう」

 ラミアは殺したくないと思った。何故かわからないがそう感じていた。

「ラミア……いや、W17、俺を隊長と呼ぶな。前にも言ったはずだ」

 完全とは言えないまでも記憶が元に戻ったアクセルはラミアに向かって発した。

「……私は、そのような命令は受けていませんが」

 ラミアは口調が変わったアクセルに、自分の知っているアクセルに

「やはり、俺はあの時……転移していたのかこの世界に……」

 アクセルは、だんだん記憶を取り戻しながら呟いていた。

「W17?それはラミアさんのことですか?」

 クスハはアクセルの言葉に対し

「ああ……クスハ・ミズハ、それが正式名称だ……」

「アクセルが隊長!?おい、お前も敵だって言うのかよ!!」

 まだ状況がわからないのか、マサキはアクセルに噛みついてきた。

「いや、マサキ・アンドー……俺はお前らの敵ではない。まぁ、ここで言っても信じて貰えないだろうがな、もし信じられないのであれば後ろから討っていいぞ、これがな」

 口調が変わりアクセルがその問いかけに答える

「……アクセル、お前は敵ではないのではないのか?」

「ああ、キョウスケ・ナンブ……」

 アクセルは、これも皮肉かと思いながらこの状況を見ていた。W17がもし、かつての自分と同じなら、だが自分の知っているW17は自分を持たない、持つことができない、出来がいいだけのただの人形だ。自分と同じ行動がとるわけがないと考えていた。

「ラミア!!ふざけんじゃね!!自爆したら、お前も死ぬんだぞ!」

 マサキはラミアに向かって叫んだ。

「無駄だ。マサキ・アンドー……奴は人形……死という概念さえ、わからんさ」

 アクセルはマサキに向かって、冷たくそう言ったが口元は少し笑っていた。この部隊は甘いと、ならばラミアは変わっているはずだ。

(人形……やはり、私は……だが、何故アクセル隊長に言われるとこんなにも……)

 ラミアはアクセルの人形と言われると、『こちら側』のアクセルには言われたくないと思っていた。

「ラミアちゃん……どうして、こんな事を?」

「それが、私の任務だからだ……」

 ラミアは、心を苦しく言った。

「W17……いや、ラミア……貴様に聞きたいことがある……迷っているのではないか?」

 アクセルはラミアとの会話を聞きながら、まるでかつての自分と重ね合わせていた。ならばこのラミアも自分と同じ道をたどるのではないかと思った。ならば、自分がやることは、決まっていた。ラミアを救う。W17のままなら、自分が気づかせる。W17はもうラミアだってことを。自分と同じならこの場所でラミアがこの行動を取るはずのない。アクセルは確信していた。

「……」

 ラミアはその問い掛けに、答えることができず、俯いていた。

「!?重力反応!!この反応は!?」

 ハガネが重力反応を感知すると、シロガネ、先日現れたウォーダンと名乗る者が乗る特機とソウルゲインによく似た機体そして、ヴァイスセイヴァーだった

「ご苦労だ。W17……ほう、こちら側のアクセルは敵に回っていたとはな」

 ヴィンデルはこれも我々が世界を超えた証かと思ったが、聞いた話によればアクセルは我々の知っているアクセルの性格がかけ離れていると、ならば指しての問題はない、それに性格はともかくアクセルがもう一人増えれば、かなりの戦力になると考えていた。

「会えて光栄だ、ハガネ、ヒリュウ改の諸君……私はヴィンデル・マウザー……シャドウミラーの指揮官」

 ソウルゲインによく似ている機体からオープンチャンネルで通信が入ってきた。

「シャドウミラー……それが、組織の名前なのか?」

 キョウスケはシャドウミラーと名乗った部隊に向かって聞いた

「ああ……その通りだ。連邦軍特殊鎮圧部隊ベーオウルフズ隊長キョウスケ・ナンブ大尉」

(特殊鎮圧部隊ベーオウルフズ?俺が……?)

 キョウスケは身に覚えのないことを言われ、謎が増えた。

「『こちら側』では、あの力を持たないと聞いているがな」

「ちょっと、あんたたちうちのラミアちゃんに何をしたのよ!?」

 エクセレンはラミアが操られていると思い、シャドウミラーに聞いた。

「何もしてなくてよ……W17は始めから、私達の命令に従ってやっていただけ、わかりやすく言うと、スパイってわけね」(あの子が、エクセレン……)

 アクセルはエクセレンの問い掛けた声の主に反応した。

「その声は、レモンか?」

 アクセルは懐かしい口調を聞きすぐに誰だか、わかった。

「あら、私のことを知っているのね。『こちら側』のアクセルは?」

「ふん、当たらずと雖も遠からずだ、これがな」

 レモンはこのアクセルは別に自分の知っているアクセルと違うと割り切っているため、レモンはアクセルの無関心だった。

(アンジュルグ……?ハガネのブリッジで制圧しろと命令したはずなのに、どうして外から?)

 レモンはラミアの行動の方が変だと思った。まさか不足の事態が陥ったのかと考えていた。

「では聞こう、ダイテツ・ミナセ中佐……武装解除に応じるか、否か?」

 その時、伊豆基地から通信が入った。

「こちらは極東方面軍司令ケネス・ギャレット少将……ハガネとヒリュウ改は直ちにシャドウミラーの指示に従え」

 それはとんでもない命令だった。

「ほう、ケネス少将……司令部の制圧は完了したようだな……」

 まるで、予定通りの行動だ、と言うように平然と言った。

「貴様余計なことを言いおって!!」

「ちっ!仕込みはずでに済んでいたということか……貴様らシャドウミラーの目的は何だ?」

「我等の、目的は理想の世界を創ることだ」

「ふん……永遠の闘争……シャドウミラーの理想は絶えずに争いが行われる世界だ……そうだろ、ヴィンデル」

 アクセルはすぐに、ヴィンデルに言った。

「何故知っている?」

「何だと!?……どこが理想の世界なんだ!!ってかなんで、アクセルてめぇ、知っているんだ!?」

 マサキはかつてテロによって、自分の親を殺されている。闘争、争いが日常となった世界は否定するべき世界だった。

「……それは俺が、俺の行った世界でシャドウミラー……つまりあいつらを裏切ったからさ、これがな」

「ほう、つまりアクセル、貴様は『こちら側』でも『あちら側』でもない世界のアクセル・アルマーと言うわけか」

「ああ、そうだ驚かないのか?俺が貴様らを裏切っていることに対して……」

「何、戦争には裏切りがつきもの。それが別の世界の私に起こっただけだ」

 ヴィンデルはふと、アクセルの言うことに興味を持ったこの世界とは

「あと、坊や……戦争があるから、破壊があり同時に創造が始まる……戦争が起こるからこそ、発展した技術がどれほどあって?」

 レモンはさも当たり前のように言った

「貴方たちが乗っている兵器は戦争の生み出した技術の結果出来上がったもの……人類の英知とも言えるもじゃなくて?」

「そんなこと、あってたまるか!」

「科学は、人類の発展のためにあるものよ!!戦争のための技術が人類の英知などではないわ」

「だが、人類の発展は戦争の歴史……すでに証明している……最終通告だ、武装解除をしろ……出来ぬのであれば、貴様らに待ち受けているのは死だ」

「確かに、戦争、闘争が人類の発展を促す……これは間違いではない……だが、闘いによって、生み出されるもの、そして失われるもの……その意味を理解せず、結果だけを見る輩に戦争や闘争を語る資格はない!!」

 ダイテツは自分の経験、自分の意思、それをこのような外道に下れなかった。

「ああ、その通りだ……ダイテツ艦長」

 アクセルはそう呟くと、ラミアも心に決めたのかヴィンデル達に突っこんで言った

「ああ、それが正解なのだろう!殺し合い、壊し合い、奪い合う世界…それを維持する理論は、恐らく間違っている…!」「ラミア!貴様が自爆する……その必要はない!」

 アクセルはラミアに叫んだ。そして、アンジュルグの動きがわかっていたのかアンジュルグが動くとの同時にアクセルも動きだした

「奴らの相手はこの俺がやる、これがな!!」

 アクセルはラミアの乗っているアンジュルグを追い越し、アンジュルグに蹴りを入れラミアをヴィンデルたちの方に行かせなかった。

「まさかアクセル隊長!?」

「さっき、言ったはずだ俺は隊長ではないと」

 アクセルはラミアにそう言うと、ヴィンデルへ突っ込んだ。

「貴様らたちもこの世界に来るべきではなかったんだ、これがな!!」

「まさか、貴方自爆装置を!」

「やめてください!!アクセル隊長!!私のかわりに自爆装置を使うのは!」

「まさか、アクセル!?」

 アクセルの行動を見てみな自爆をすると思っていた。

「残念だが、俺の世界のレモンが取ってしまった、これがな!!だが、俺はアクセル・アルマー……地球連邦独立部隊ロンド・ベル……アクセル・アルマー中尉……ここが、どこだろうと、俺がやるべきことは変わらんさ!!……限界を超えるぞ!!ソウルゲイン!!」

 アクセルはそう叫ぶと、ブーストを最大にあげて、ヴィンデルへ突っ込んだ。

「ちっ!W15、W14、奴を近づかせるな!!」

 ヴィンデルはW15とW14にアクセルを止めるように言うが、アクセルのスピードに反応しきれなく突破を許してしまう。

「俺もなめられたものだ……人形如きで、俺に追いつけると思っているのか!!リミッター解除!行けぇ!青龍鱗!!」

アクセルは青龍鱗をヴィンデルに連続で放った。

「くっ!!アクセル貴様!?」

 ヴィンデルはアクセルからの青龍鱗を防御し身動きが取れなかった。さらにアクセルは攻撃を続け追い打ちをかける。

「まだだ!!でやぁ!」

飛び込み蹴りでヴィンデルの間合いに入り、拳の乱れ突き、踵落とし、そして最後に、ヴィンデルの機体を蹴り上げた。

「コード麒麟!!」

アクセルはソウルゲインのエネルギーを解放して聳弧角を伸ばし

「この一撃、極める!!でぇぇやっ!!」

一刀両断した

「ちっ!アクセル貴様ぁあ!!」

 何とか、ヴィンデルはアクセルの麒麟を受ける際何とか体を動かし、両断されたのは腕であった。

「ヴィンデル!?システムXNは大丈夫なの!?」

「ちっ!やられたが、全壊ではないが……」

 ヴィンデルのツヴァイザーゲインにつけられているシステムXNに不備を感じた。

「ほう、貴様らの時空転移装置は、ボソンジャンプや俺たちの世界の時空転移装置程の技術は持っていないみたいだな」

 アクセルは慌てている二人の会話を聞き、自分たちの世界ほど時空転移装置の開発が進んでいないことを感じ取った。

「ブースト。ナックルゥゥウ!!」

 ウォーダンはアクセルに向けてブーストナックルを飛ばし、ヴィンデルから距離を取らせた。

「ふん、W15……貴様、俺に勝てると思っているのか!!」

 アクセルは斬艦刀を持つスレードゲルミルに向かって言うと、構えるソウルゲイン

「ラミア、貴様はW16の相手をしろ!」

 アクセルはそう言うと、ラミアはすぐに反応ができなかった。

(隊長は……私を、ラミアと……)

 ラミアは自分の正体がわかってもラミアと呼ぶアクセルに対して、心が揺さぶるのを感じた。

「はやくしろ……まさかW17と呼ばれたいわけはないだろ?」

 アクセルは笑いながら、ラミアに向かって言った。

「いえ、隊長……ラミアと呼んでくれていいぜ……失礼しました……ラミアとおよびください」

「しまらんな……まぁいいラミア、後ろは任せた、これがな!」

 アクセルは苦笑いをしながらラミアに向かって言った。

 

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