スーパーロボット大戦OG+A   作:おぐけい

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アダムとイブ

ハガネ

「どうした?」

 アクセルは鍋を片手で持ちながらモグモグと肉じゃがをアメリカの箱に入っているアイスクリームのように食べながら、食堂にやってきたアラドが羨ましそうに見つめていた。

「うう、アクセルさん一口……てか一鍋くださいっす」

 ぐうとお腹が鳴っているアラドに対し、アクセルは一口ではなく鍋ごと貰おうとしているアラドに苦笑いと溜息をしながらまだ食べてはいない鍋を渡そうとするが、

「駄目です、隊長……エクセ姐様から」

 このようにラミアがアクセルの腕を掴みアクセルの行動を止めた。

「というか……作り過ぎだ、こんなに食えんぞ」

 溜息をしながら、ラミアに言うがラミアは全く気にしていなかった。

「エクセ姐様から教わりました……まず、男の胃袋を落とせと……つまり、胃袋にダメージを喰らわせて、落とすのですね」

 そう言いながら物理的に落とすつもりなのか、アクセルの胃袋あたりを見ていた

「……毒は入っていないよな?」

「ええ、食べた後に落とすと言われました」

「よし、アラド食え」

 溜息をしながらアラドに鍋を渡す

「意味が多分違うぞ……あとこんなに食えんからな、作るなら適量を覚えろ」

 アクセルはラミアにそう言うが、ラミアは食べているアラドの方を向いた。

「うまー!!これ超うまいッス!!」

 もの凄まじいスピードで鍋に入っている肉じゃがを食べているアラドを見ていた。

「安心してくださいませ、隊長。どうやら適量のようです」

 アクセルはアラドの食べっぷりを見ながら溜息をしていた。

「あんなにたくさん食べるあいつと比べられても困る……個性と言うのを教えてやろう」

 

 

 クロガネ

「……お前たちにも黙っていてすまなかった」

 通信を終えたギリアムはまずここにいるゼンガー、レーツェルに頭を下げた

「いや、ギリアム。我々はそのようなことは気にしていない。君はどこの世界の住人だろうと我々の友だ」

「うむ、それも俺も同じだ、ギリアム」

 ギリアムは二人の言葉に少し笑った。

「そうか、俺はいい友に出会うことに関しては運がいいみたいだ」

 ギリアムはそう呟くと、もうすぐでシャドウミラーがいる場所につくのか、それぞれが機体に向かった。

「俺は行く……俺が引き起こした事態を収拾するために」

 

 

シロガネ

「レモン……他のWシリーズを調整してくれ、他のWシリーズがあのように故障しては困る」

 ヴィンデルは帰還するとアクセル用にヴァイサーガの調整をしているレモンにそう言った。W17の裏切り。本来は感情すら覚えなく、命令を聞いているだけの人形であるはずのWシリーズの一体でも自分たちの計画とまるで違う行動をしたとなると簡単にWシリーズを使うことができない。

「他のWシリーズはある意味完璧よ……完璧の定義をW17とすれば不完全だけどもね」

 レモンはそう呟いた。Wシリーズの開発者のレモンが考えている完璧とはW17、つまりレモンのような形である。だがそれに裏切られるとは思わなかった。

「どういう意味だ?」

「そのままの意味よ」

 二人の話は結局平行線だったが、シロガネから敵襲が響き渡った。

「何だ!?リー艦長敵か!?」

「はい……どうやら、特機が一機、PTが二機の3機が接近中です!」

「まさか、追ってか!?」

 先ほど戦闘をしたハガネが追ってきたのかと思ったが、それは違った。自分たちが手に入れるべき者だった。

「あれは……ヒュッケバインMK-Ⅲとグルムガスト参式……それに」

 リーは接近してくる機体のデータを見ながら情報を正確に伝えていた。

「あの黒いゲシュペンスト……あれは」

 ヴィンデルはそう呟くとシロガネに通信が入ってきていた。

「シャドウミラーだな……俺の名はギリアム・イェーガ。お前たちにはヘリオスと言えばわかるだろう」

 ギリアムはシャドウミラーに対しはっきりと言った。

「この声は間違いなくヘリオスに間違えないようだな、こいつは」

 アクセルはそう呟くとまだ完全には調整が済んでないヴァイサーガに乗り込んだ。

「アクセル!まだ調整は終わってないわ」

「ふん、あの人形に動かせて俺に動かせられないわけがない!!」

 アクセル・アルマーはそう言うとヴァイサーガに乗ってシロガネから出撃した。

「久しぶりだな……ヘリオス・オリンパス」

 ヴィンデルは自分たちの要となる人物を見つけた

「ああ……ヴィンデル大佐……まさかお前に会うことになるとは思わなかった」

「ああ、君が残したシステムXNのおかげだよ。やはりファーストジャンパーであるお前に通じたのだな、アギュイエウスの扉は……探していたぞ」

「ああ、お互いにな」

「いつ気づいた」

「あのアクセル・アルマーが来たときからだ。と言いたい所だが、別の世界から来たアクセルを調べていたら偶然お前らにあった……いや、お前達がテスラ研に来たときからだ……システムXNの機動に目処がついた頃真っ先にお前たちが接触してきたからな。あの時はまだ疑いだったが今確信に変わった。お前たちにそいつは制御できるものではない……そいつを使うことによって因果律は変化する……貴様らのせいであのアクセル・アルマーがこちら側に来てしまったかもしれん。あの二つの扉はもう開いてはいけない」

「確かにね……貴方ですら『こちら側』に飛ばされた不安定さだもの……おかげでこっちも多くの仲間を失った……」

「もうシステムXNはこの世界に存在してはならん!そしてお前たちもな!!」

「ヘリオスよ我らに下るのなら今のうちだぞ」 

 ギリアムはヴィンデルの言葉を無視して二人に声をかけた。

「行くぞ、ゼンガー、レーツェル」

「承知!!」

「ああ」

 そうしてギリアム、ゼンガー、レーツェルはシャドウミラーに向かっていった。

「我が斬艦刀に断てぬモノなし!!」

 ゼンガーは斬艦刀を片手に持ち量産型Wシリーズを斬っていった

「トロンベよ、今が駆け抜ける時!」

 同じくレーツェルもトロンべで撃墜していった。

「さぁ、行けギリアム!我々は君の因縁を断ち切るための露払いをしよう!」

「行けギリアム!!俺たちにここは任せろ!!」

 ギリアムは二人が作った道をゲシュペンストのブーストで突っこんで行った。

「すまん!」

 だがゲシュペンストの前にヴァイサーガが現れた。

「そうはさせんぞ!!ヘリオス!」

 アクセル・アルマーはヴァイサーガの装備されている五大剣を物質化させて斬りかかった。

「……お前達は知るまい」

 メガ・プラズマカッターを出して五大剣を防いで、距離を取った。

「どういうとこだ?」

「この世界は、我々と言う異物を受け入れながら、奇跡的なバランスで保たれている……さらに別の世界のアクセル・アルマー同士が存在しているこの現状を可笑しいと思わないのか?本来ならば、崩壊していてもおかしくないバランスだ。」

「では何故俺たちがは……存在し続けているというのだ?」

「在り得ないこのような世界は何かの力が……何者かの意志が働いているのだ。さながらこの世界は、その者が作り出した実験室のフラスコ……その結果が出た時、我々は……」

「例えそうだとしても、俺たちはもう止まることなどできん!貴様がそのこと危惧しているなら、貴様こそ、最初に自分自身をどうにかするべきではないのか?『ファーストジャンパー』ヘリオス・オリンパス」

 二人の攻撃は躱し合いながら距離を取る。

「ああ、そうかもしれんが」

 ギリアムはヴァイサーガの斬撃を躱しながら

「ギリアム!そいつは俺が相手をする!!」

 ゼンガーはギリアムに助太刀に向かうが

「ブーストナックル!!」

 そこに邪魔が入る

「貴様がゼンガー・ゾンボルトだな……我が名はウォーダン・ユミル!いざ尋常に勝負!!」

 そこにウォーダンがシロガネから出てきて完全ではないが多少先ほどの戦闘でヒビが入ったはずの斬艦刀が修復されていた。

「貴様がウォーダンか……」

 ゼンガーは斬艦刀を構え、ウォーダンも斬艦刀を構えた。

「行くぞ!!」

「こい!!」

 二つの斬艦刀がぶつかり合うがゼンガーの斬艦刀の方が押していた。

「そんなものか!?」

「ぐ!俺は負けられんのだ!!」

 ウォーダンは押されながらも踏ん張っている。そして後ろから他の量産型Wシリーズ

「貴様ら!!俺とゼンガーの勝負を邪魔するな!!」

 量産型の介入にウォーダンは怒りを感じた。感じたことを理解はしていなかったが

「ここでのあなたの役目は彼らの足止めよW15……それを忘れないでちょうだい」

「むむ……承知」

 ウォーダンはレモンからの命令に頷いて量産型のWシリーズと共に

「貴様ら!そんな腕で俺を止められると思うなよ!チェストォォォォッ!!」

 斬艦刀で周りにいる機体を一閃に斬り

「我が斬艦刀に断てぬものなし」

 ほとんどのWシリーズが乗っている機体を真っ二つにしていた。

「このままでは……レモン今すぐ転移をする」

 ヴィンデルはたった三機に押されている現状を見て、先ほど受けた損害と現状を考えてこの場を離れる決断をした。

「XNシステムは壊れているとまでは行かないまでもそこまでの距離は稼げないわよ」

「それでもいい……この場から離脱出来ればいい」

「じゃあ、アクセル……時間稼ぎよろしくね」

「了解した」

 そう話しているとハガネが接近していた。そこで出撃していた。ヴィンデルはハガネからアクセルが見えたのを見えて通信をした。

「別の世界のアクセル・アルマー。貴様にはこの世界で闘う理由はないはずだ。我々に協力すれば、お前がいた世界に戻してやろう」

「ヴィンデル……この世界に貴様らの居場所はない。俺はそれを知っている」

 アクセルは別世界では戦友であったヴィンデルの提案をすぐに蹴った。

「俺とは思えん甘さだ……貴様も、ハガネの者共も。それでは、真の意味で世界は救えん。人の意思が世界のバランスを崩す、これがな」 

「……その甘さがいいのさ。お前にはわかるまい…味を感じることを放棄したお前らではな。貴様らの創る世界は間違っている。だから俺は貴様らを潰す、ただそれだけだ、こいつがな」

 アクセルはギリアムと闘っているアクセル・アルマーのところに向かった。

「W16!貴様がヘリオスの相手をしろ!俺は俺の相手をする」

「了解しました。アクセル隊長」

接近してくるヴァイサーガを見ながらアクセルは拳を構えた。そしてソウルゲインの拳とヴァイサーガの剣がぶつかりあった、紙一重の攻防を繰り返していたが、徐々にソウルゲインが押していった。

「ちっ!技量は貴様の方が上か!だが最大速度はこのヴァイサーガの方が上だ!」

 アクセル・アルマーはアクセルに対し一気に距離を取るとまた五大剣を構えて一気に距離を縮めた。

「いいだろう!!勝ち負けでしか、善悪を決めることはできん……それが戦争だ……貴様が向かった世界では、貴様が善だったかもしれんが!!この世界ではどうだ!?」

 ヴァイサーガは五大剣で斬りかかったがソウルゲインはその剣筋を読んでいたのか、五大剣の刃を両手で受け止めた。

「見切った!!そして!玄武剛弾!」

 ソウルゲインの両手を飛ばすとヴァイサーガに一瞬の隙を逃さず蹴りを繰り出した。

「まさかそう言う手がでるとは!?」

 ヴァイサーガは蹴りを喰らい、一瞬ひるむのがわかればさらにソウルゲインの両手を戻すとすぐに次の行動に移った

「白虎喉!」

 アクセルはヴァイサーガに攻めていった。

「ちっ!!」

 アクセル・アルマーも持っている五大剣を捨てると鉤爪を伸ばした

「受けろ!水流爪牙!」

 拳と鉤爪がぶつかり合いまさに互角だがアクセルはヴァイサーガに剣を使わせないように闘っていた。聳弧角が負傷して舞朱雀、麒麟が使えない今ヴァイサーガに剣を使わせてしまったらヴァイサーガを抑えることはできない。

「貴様俺に五大剣を使わせんように闘っているな」

「……いつでも万全で闘えるわけではないからな……だがシャドウミラーもそうだろ?」

 ソウルゲインとヴァイサーガは闘っているが、ソウルゲインの後ろから狙う量産型W

シリーズが狙っていた

「危ない隊長!!」

 だがそれはラミアの手によって防がれた

「W17か……貴様俺たちを裏切り、何を望む?まさかこの世界を平和にする夢でもみているんじゃないだろうな」

「平和は何も生みださん……ただ世界を腐敗させるだけだ……そして、闘争を忘れた者達は兵士を、軍を切り捨て我らの存在を否定する」

「貴様らは何もわかっていない……」

 アクセルは呟いた。

「それは闘う者だけの都合だ。例え腐敗をしていたとしても、闘いは続く。兵士はそれしかわからないのだろうな!俺は平和になったあと闘った!平和を維持するためにな!」

 アクセルはそう叫んだ。かつての仲間と闘い救った世界で、平和を維持するために闘っていた。このことは正しいと信じて闘っていた。あの世界に可能性を見出していた。

「ええ、アクセル隊長……そうなんでしょうね。闘いを望まない者、平和という世界に可能性を見出す者にとっては、イレギュラーと思います」

 それを聞いたレモンはアクセルとラミアに対し通信をいれた。

「W17……そして、別の世界のアクセル……知恵のリンゴを食べたアダムとイブは落選から追放されたのよ」

「……ならば、私は自分の足で、楽園を探しましょう……いえ、もう私の楽園は見つかったかもしれませんが」

「レモン……アダムとイブは楽園を追放され自分の足で歩き出した、ラミアも……レモンお前が創った楽園からな、これがな」

 そして

「アクセル、転移への準備は完了したこの場から離れろ。足止めはWシリーズに任せる」

 そう言うとシロガネから量産型Wシリーズが出撃していった。

「了解した……W17、ベーオウルフはどうした?死んだの……か?」

「残念ながら、生きていまくり……いえ、生存は確認されました。ですが、かなりの重傷でもう戦列への復帰は無理でしょう。再起不能……と言っちゃったりします」

「……そうか。これで俺の憂いは一つ消えた」

 アクセルはゆっくりとラミアに向かって言った

「それが本当ならな……やはり貴様は人形だ、これがな」

 アクセルは言い放った。ラミアを軽蔑するように

「アクセル隊長、……何故、私が嘘を言ったのと?」

「それがわからないから、貴様は人形なのさ、W17……本来近い者が戦場で倒れたならば、そんな涼しい顔をしていられるはずがない貴様の言葉を聞いたそっちの俺の態度を見れば、明らかだ、これがな」

 アクセル・アルマーはアクセルの態度を見ていた。最初からラミアのことを信じてはいなかったのだ。

「わからんか?W17、貴様はそれを理解せず、口先だけで俺を欺こうとした」

 アクセル・アルマーは苛立っていた。感情が生まれたはずの人形であるはずのW17がこのような手で自分を騙そうとしたことに我慢がならなかった

「なめるんじゃねえぞ、人形風情が!!」

 アクセル・アルマーは苛立って感情的になってラミアに言った。

「俺よ、俺の頼みだ……聞いてくれるよな?ベーオウルフに伝えろ。貴様がどんな手を組もうが再び打ち砕く!っとな」

 アクセル・アルマーはそう言うと他のWシリーズがアクセルやラミアの足止めをして離脱していった。

「ああ……私は……」

「ラミア……お前はまだ感情が生まれたばかりの子供だ……覚えていけばいい、これがな」

 アクセルはラミアに向けて言うとシロガネはこの場から離脱していった。

 

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