ハガネ
「アクセル隊長……私はアクセル隊長がいうように人形なのでしょうか?」
ラミアはハガネに帰還すると先ほどアクセル・アルマーに言われたことを気にしていた。結局自分の行動は壊れてしまったからで、何者にもなれず、この感情すら機械の不具合なのではないかと考えてしまった。不安になってしまった。
「ラミア……先ほども言ったが、お前は感情が生まれたばかりだ。そう言うとこを覚えればいい」
アクセルはラミアを励ますように言った。アクセルはこの自分の知っているW17は何処までも人形であろうとしていた。いや、この言い方は正しくない所詮人形だったW17。目の前にはW17に似ているが感情が生まれ始めたラミアとは全くの別物で、自分はラミアを導くことがこの世界での役割ではないかと思えていた。他にもやることは多くあると思っているが。
「……気にするな。あと本当に俺か奴は隊長と呼ぶな、紛らわしいからな」
「……了解しちゃったりします……アクセルさん?アクセル様……アクセル君?アクセル殿?アクセル先輩?」
ラミアはアクセルをどう呼ぼうか悩んでいた。幾ら別世界のアクセル・アルマーとは言えラミア自身は隊長と呼んでいたのですぐには慣れないのか、アクセルの後に何らか言葉で繋いで行くがどれもしっくりせずに考え続けていた。
「ラミア……俺とお前の間は対等だ、これがな」
「どういう……意味でしょうか?」
ラミアはアクセルが言っている意味が分からないのか首を傾げた。そしてアクセルは人間臭く首を傾げているラミアに向かってふっと笑いながら
「つまり、アクセルでいい」
アクセルはそう言った。ラミアは頷き言いにくそうに
「ア……クセル……やはり言いにくいであります」
アクセルと言った。だがやはり誕生した時から隊長呼ばわれた
「慣れていけばいい」
「アクセル……一つ質問があります」
「なんだ?」
「……何故敵であり、この世界の住人ではない私を彼らは受け入れ信じてくれたのですか?」
「……そんなもの決まっているお前が仲間だからさ、これがな」
アクセルは笑いながら歩きだした。そしてまた振り返る。
「貴様は何者にもなれんぞ、これがな……結局の所ラミアお前はW17に戻れんし、何者にもなれなく…ラミア・ラブレスにしかなれんさ……どういう意味か考えろ、考えてお前なりの答えを見つけろ、そして俺に教えてくれ」
アクセルはそう言うとラミアから離れていった。そして一人になったラミアはアクセルの言ったことを考えていた。何者にもなれない。だが、ラミア・ラブレスにしかなれない。アクセルが言ったことを何度も何度も心の中で呟いていた。
「ラミア・ラブレスにしかなれないか……」
ラミアは不思議だった。アクセルの言った言葉がどことなく自分の悩んでいた答えかもしれないと思った。自分はアクセルの言ったことは正しいのだろう、ならアクセルが言った通りに自分はラミア・ラブレスになろう。そう心で感じていた。
アクセルはブリーフィングルームに入った。この後どう行動するのかを話し合っていた。キョウスケに関してはシャドウミラーのアクセル・アルマーにやられて機体がなく、マリオン博士がキョウスケの改造プランのもとに新しく改修しているらしいが完成するのはまだ先になりそうなためキョウスケは他の機体に余裕が無いためキョウスケは待機となった。このまま補給に伊豆基地に戻ることになった。
「ダイテツ艦長……一つお願いがあるのですが」
話しが一区切りをするとレーツェルがダイテツ話かけた。
「何だ?」
「私とゼンガーをテスラ研へ先行させていただきたいのです」
レーツェルの言葉に皆がざわめいているとゼンガーがゆっくりと話し出した。
「我らはある物を受け取らなければならんのだ」
「……ビアン・ゾルダーク博士に遺産です」
「親父の遺産だって!?」
ビアンの名を聞き、娘であるリューネは反応した。
「そう……我らの新たなる力だ」
「ならば俺も行こう……インスペクターや異星人の相手ならここの誰よりも一日の長がある」
話しを聞いていたアクセルは自分もついて行くと提案した。
「アクセル……君を巻き込みわけにはいかん、我々だけで向かう」
「いや、俺はこの世界では新参者だが、ゼンガー大佐……いやこの世界では少佐か。別の世界とはいえ、借りがある……それに占領されているのなら、潜入だろ?俺は経験がバッチリあるからな。」
そうして話しているとダイテツがしゃべりだした。
「良かろう……三人でのテスラ研へ先行を許可する。ただし、事は慎重にな」
三人をテスラ研へ先行すること許可し、それを聞いた三人はそれぞれの機体に向かった。
「アクセルさん!!」
ソウルゲインに向かっていく途中で後ろからアラドが走ってきた
「アラドか?」
「あの、アクセルさん!俺……アクセルさんに頼みがあります!!……」
アラドは真っ直ぐアクセルの方を向いた
「俺を鍛えてください!ゼオラはまだ…俺のことを忘れてないって、だから俺はゼオラをたすけなきゃならねー!!だからアクセルさんお願いします!俺を鍛えてください!」
アラドは目の前にいるアクセルに頭を下げながら頼んでいた。その顔は男の子の顔だった。
「いい顔をするようになった……わかった。俺がこの任務から帰ってから鍛えだしてやる。だが俺がいない間はキョウスケやカイ少佐に鍛えて貰え、お前とキョウスケは似たタイプだから何か得る者があるはずだ、カイ少佐からは闘い方を学べ、お前の闘い方では先やれるかわからんぞ、これがな」
アクセルはアラドに言うとアラドは少しげっとした顔になったがすぐに
「了解っす…」
アラドはアクセルに言われたことに対して頷き
「お前が助けろよ、これがな」
アクセルはアラドに言うと自分の機体に向かった。
数時間後
テスラ研
「これが成果だと?」
ヴィガジはテスラ研の中の資料を紙だけで提出されてヴィガジは苛ついていた。
「ここのような研究施設で記録媒体が紙だけとはありえんだろう!!」
苛つきながら机の上に乗せられた資料を見ながら机を強く叩き目の前のジョナサン、ファリオたちに怒鳴っていた。
「だからMGストレイジの復旧には時間がかかると言っただろ」
ジョナサンはしれっとヴィガジに言うが、ヴィガジは余裕そうに机の上に足をのせた
「実力行使でも我々はよいのだぞ。お前たちが隠している地下の格納庫も含めてな」
ヴィガジの言葉にジョナサンは顔には出さないが心の中で舌打ちをした
(っち!気付かれたか!?)
「直ちにだせ、出さなければ非研究員は全員処刑する」
ヴィガジはニヤニヤしながらジョナサンに言った。ヴィガジはまだ地球に来て日が浅いがこの惑星の人間は他人の命と引き換えにされると何も言えなく、逆らえなくなるのも知っていた。だがその時室内にサイレンが響き渡った。
「何だ!?」
ヴィガジはサイレンが鳴り響くと、ヴィガジはすぐさまバイオ兵に通信をした。
「アンノンウ接近、数3機」
「たった三機だと?ふん、どこの馬鹿だ」
ヴィガジが出ていくと
「もしかしたら」
フィリオは気づいたのかすぐにジョナサンの方へ向いた。
(エルにゼンガー……もう一人はだれなんだ?)
そうして崖の上にいる三機の機体の姿が映し出された。
テスラ研の近くの崖に三機の機体が立っていた
「フィリオ……私は帰ってきたぞ」
機体の中でレーツェルはそう呟くと目の前にガルガウに乗ったヴィガジが出撃してきた。
「ふん、この研究所は我々が制圧している!!もはや我々の者だ!!」
ヴィガジがそう言うとすぐさま黙っていたゼンガーがヴィガジの言葉に反応した。
「黙れ!!そして聞け!!我が名はゼンガー。ゼンガー・ゾンボルト我は悪を断つ剣なり!」
ゼンガーがそう言うとヴィガジ
「何を言うか!!」
三機にホーミングミサイルを撃っていくと三機はバラバラに飛び散った