Spirit   作:藺草影志(OVERBLOOD)

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目次

unpublished 2.「ペットとして住まわすことになった 前編」

unpublished 3.「ペットとして住まわすことになった 後編」


unpublished flim 2「住」

unpublished 2.「ペットとして住まわすことになった 前編」

 

――天々座家――

 

 

リゼ「ああ、たった今雨の中突然やってきて……」Tell

 

 

リゼ「びしょ濡れだったから、とりあえずお風呂に入らせた」

 

 

リゼ「――気にするな。別に迷惑とかじゃない」

 

 

リゼ「しかしどうしたんだ?あいつは実家に帰ったんじゃなかったのか?」

 

 

リゼ「――……なるほど、そういうわけか」

 

 

リゼ「いいよ、今日はこっちで預かっておく」

 

 

リゼ「後でわたしのほうからココアの実家に連絡しておくよ」

 

 

リゼ「――任せろ、それじゃあな」ガチャッ ツーツー

 

 

 

リゼ「…………ふぅ」

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

リゼ「」ガチャッ

 

 

ココア「あ……」

 

 

リゼ「ココア……もうあがったのか」

 

 

ココア「うん………お風呂、ありがとう」

 

 

リゼ「………………」

 

 

ココア「…………」ウツムキ

 

 

リゼ「……ほら、とりあえず座れよ」

 

 

ココア「………………」チョコン

 

 

リゼ「………………」

 

 

ココア「……リゼちゃん、ごめんね、いきなり押しかけて」

 

 

リゼ「いや、それは構わないが」

 

 

ココア「………………」シュン

 

 

リゼ「……今しがた、チノから連絡があったよ」

 

 

ココア「……!」

 

 

リゼ「モカさん、すごく心配してたって」

 

 

ココア「………………」

 

 

リゼ「……ダメだろう、せめて行き先を言ってから来ないと」

 

 

ココア「……ごめんなさい」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

リゼ「話は聞いたよ。確かに、度を越えてからかい過ぎたモカさんも悪い」

 

 

リゼ「でも、家族みんなに心配をかけたお前も、同じく悪いと思うぞ」

 

 

リゼ「わざわざ帰って来なくても、仲直りできたんじゃないのか?」

 

 

ココア「………………」ウルウル

 

 

リゼ「あっ!……す、すまない、別にお前のことを責めているわけじゃ…」アセアセ

 

 

リゼ(そうだよな、そんなことココア本人が一番良くわかってるよな……くっ、我ながら口下手過ぎるぞ)

 

 

ココア「ごめんね……ごめんなさい………」ジワッ

 

 

リゼ「ほ、ほら、とりあえずジュースでも飲んで落ち着け。なっ?」

 

 

ココア「……………………」グスッ

 

 

リゼ「…………」ナデナデ

 

 

リゼ(どうしたものか……モカさんもきっと反省してるだろうし、早く送り返してあげたいが)

 

 

ココア「………………」シュン

 

 

リゼ(ココアもこのままだと辛いだろうし、明日にでも連れて行くとするか)

 

 

リゼ「…………」スクッ

 

 

ココア「り、リゼちゃん……どこ行くの?」

 

 

リゼ「お前の実家に電話してくる、明日送り届けるって」

 

 

ココア「!……ま、待って、リゼちゃん!」ガシッ

 

 

リゼ「?」

 

 

ココア「わたし……帰りたくない」

 

 

ココア「お姉ちゃんがちゃんと謝ってくるまで、帰らない……」ギュッ

 

 

リゼ「……ココア、さっきも言っただろう。モカさんも悪いけど、お前も悪いんだ」

 

 

リゼ「お前が実家に戻ればモカさんもきっと謝ってくるさ」

 

 

ココア「……お姉ちゃんが、迎えに来てくれなきゃいやだもん…」

 

 

リゼ(モカさんに迎えに来て欲しいのか。……やれやれ、やっぱりまだ末っ子だな)

 

 

リゼ「わがまま言うなよ、電車賃もかかるし……そもそも気になっていたんだが、帰ってくるにしてもどうしてラビットハウスに行かずにここに来たんだ?」

 

 

ココア「それは………その………」

 

 

リゼ「……?」

 

 

ココア「……チノちゃんに、こんな姿見られたくなかったし……それに」

 

 

ココア「リゼちゃんならわたしの気持ち、分かってくれるって思ったから……」

 

 

リゼ「……ココア」

 

 

ココア「っ……リゼちゃん、お願いっ!」ガシッ

 

 

リゼ「!」

 

 

ココア「わたしまだ帰りたくない!お姉ちゃんが謝ってくるまでここにいさせて!」

 

 

リゼ「っ……でも」

 

 

ココア「お願い……ううっ、ぐすっ……リ゛ゼち゛ゃん……」ポロポロ

 

 

リゼ「……!」

 

 

リゼ(なんだ、この気持ち……)ゾクゾク

 

 

ココア「リゼちゃんに見捨てられたらわたし、もう……」ポロポロ

 

 

リゼ「…………//」ゾクゾク

 

 

リゼ(泣いているココアを見ていると、なにか不思議な感情がこみ上げて……)

 

 

リゼ「……………………//」ゴクリ

 

 

ココア「少しの間だけでいいから……お姉ちゃんが謝ってきたら、ちゃんと帰るから……」ポロポロ

 

 

ココア「なんでもするから……お願い……!」ポロポロ

 

 

リゼ「………………!//」

 

 

プツン

 

 

リゼ「……いま、何でもするって言ったな?」

 

 

ココア「うん……わたしに出来ることだったら、なんでも」

 

 

リゼ「……ちょっと待ってろ」ガサゴソ

 

 

ココア「……?」

 

 

リゼ「……ほら、これだ」スッ

 

 

ココア「これ……イヌミミ?」

 

 

リゼ「この前つい衝動的に買ってしまったコスプレグッズだ……」

 

 

リゼ「ここに住みたいなら、ココア……わたしのペットとしてなら、お前を住まわせてやる」

 

 

ココア「……!」

 

 

リゼ「四六時中それを身につけて、わたしの言うことならなんでも従うんだ……忠犬のようにな」

 

 

ココア「ペット……イヌ……リゼちゃんの……」

 

 

リゼ「どうする?嫌なら明日無理やりにでも送り返すが」

 

 

ココア「………………」

 

 

リゼ(勢いに任せてついとんでもないことを言ってしまった……!しかし、ここまで言えばさすがのココアも――)

 

 

ココア「……うん、わかった」

 

 

リゼ「そうか、なら……――えっ?」

 

 

カチャッ

 

 

ココア「わんわん」

 

 

リゼ「」

 

 

ココア「リゼちゃん、ペットのココアだよ、くーん」

 

 

リゼ「な……ななっ……!//」

 

 

ココア「食費もかかるし、ダメなペットかもしれないけど……でも、リゼちゃんの言うことならなんでも聞くから」

 

 

ココア「こんなわたしだけど、どうか家においてください……わん?」

 

 

リゼ「ぶはぁっ!」

 

 

ココア「!?リゼちゃん大丈夫!?鼻血が!」

 

 

リゼ「大丈夫……大丈夫だ……」ポタポタ

 

 

リゼ(イヌミミココア、破壊力すご過ぎるぞ……!)

 

 

リゼ「……しょうがない、できる限り早めに仲直りするんだぞ」ナデナデ

 

 

ココア「!……リゼちゃん、ありがとう!」ギュッ

 

 

リゼ「こら、急に抱き着いたら危ないだろ」

 

 

ココア「リゼちゃん大好き!わんわん!」ニヘラ

 

 

リゼ(かわいい……)ナデナデ

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 

――IN ベッド――

 

 

ココア「リゼちゃん、ほんとにいいの?わたしはペットだから床でも……」

 

 

リゼ「ココア……その、なんだ……さっきのは言葉のあやというか……お前はペットじゃなくて大事な友達だし、そのイヌミミも寝るときくらいははずしてもいいぞ?」

 

 

ココア「ううん、ダメ、わたしはリゼちゃんのペットだもん。一度言ったことは絶対最後までやり遂げなさいってお姉ちゃんも言ってたし……あっ」

 

 

リゼ「……なんだかんだ言ってもやっぱりモカさんのことが好きなんだな」

 

 

ココア「い、いまのはその………~~~~!とにかく、迎えに来てくれるまでお姉ちゃんのことなんて知らないもん!」

 

 

ココア「もし1週間以内に来なかったら、このままリゼちゃん家のペットになっちゃうから」

 

 

リゼ「おいおい、それはそれでどうなんだ…………まぁ、心配しなくても大丈夫だ」

 

 

リゼ「モカさんのことだ、きっと明日か明後日にでも血相変えて迎えに来てくれるさ」

 

 

ココア「そう…かな……」

 

 

リゼ「ああ、わたしが保証する。あのココア命のモカさんがお前のことを見捨てるはずない」ポンッ

 

 

リゼ「だから、安心しろ」ナデナデ

 

 

ココア「んっ………♪」

 

 

ココア「……リゼちゃん、ありがとう」

 

 

ココア「えへへ……♪」ギュッ

 

 

リゼ(片意地はってはいるが、ほんとは迎えにきてくれるか不安だったんだな……やれやれ、こういう弱い部分があるからこいつは放っておけないんだ)

 

 

リゼ「今日は疲れただろう、撫でてやるからもう寝ろ」ナデナデ

 

 

ココア「うん……♪」

 

 

ココア「ふぁあ……リゼちゃん、おやすみなさい……」

 

 

ココア「ん………………」

 

 

リゼ「………………」ナデナデ

 

 

 

リゼ(……そろそろ寝たか)

 

 

ココア「すぅ…………すぅ…………」Zzz

 

 

リゼ「……おやすみ、ココア」

 

 

スクッ スタスタ ガチャッ

 

 

TELL――Prrrrrrrrrrrrr

 

 

リゼ「もしもし、保登さんのお宅――のわぁ!」キーン

 

 

リゼ「モカさん……ああ大丈夫、ココアは無事だ」

 

 

リゼ「いま寝たところで……いや、そんなに謝らないでくれよ、全然迷惑なんかじゃない」

 

 

リゼ「ただ、やっぱりあいつも気にしてるようだし、早く仲直りしたほうが……」

 

 

リゼ「――それが、何度か言ってみたが……モカさんが迎えに来るまで帰らないって頑なに……」

 

 

リゼ「うん、そこがかわいいのは分かるから電話越しに惚気話はやめてくれ」

 

 

リゼ「いずれにせよ、モカさんが迎えに来るまではわたしのほうで預かることになりそうだ」

 

 

リゼ「えっ、明後日?……いや、それは構わないが……モカさんのことだから、明日の始発にでも来ると思ってたよ」

 

 

リゼ「――またサプライズか………ココアが不安で泣き出す前に、ちゃんと明後日には迎えに来てくれよ」

 

 

リゼ「ああ、それじゃあおやすみなさい」ポチッ ツーツー

 

 

リゼ(あの人、たぶん全然懲りてないな……)ハァ

 

 

リゼ「それにしても……明日一日だけとはいえ、ずっとココアと一緒か」

 

 

リゼ「……えへへ♪」ニヘラ

 

 

リゼ(なにして遊ぼうかな……ゲームとか、あっ、そういえば協力プレイできるやつがあったっけ)

 

 

リゼ(いまのうちに用意しておくか、確か物置に予備のコントローラーがあったはず)

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 

――物置――

 

 

リゼ「えっと、確かこの辺に……」ガサゴソ

 

 

リゼ「――あった、これだ」

 

 

リゼ(あとはゲームソフトも何本か……んっ、なんだこれ?)

 

 

リゼ(こんなダンボールにゲームソフトをまとめた覚えは……)カポッ

 

 

リゼ「雌犬○教日記……ペットとご主人様……――っ!?//」

 

 

リゼ「なっ……なな、なんだこれは!?//」

 

 

リゼ「パッケージ裏もこんな……!こんな……あぅ、うぅ……//」プシュ~

 

 

リゼ(これはまさか……プレイする条件として年齢を求められるという、Zマーク対象の俗にいう18○ゲームというやつなのか!?)

 

 

リゼ(戦闘アクション系は時々親父がやっているのを見たことあるが……まさかこういったものまであるとは)

 

 

リゼ(親父の物なのか、はたまた黒服どもの隠し物か……まぁ、あいつらも男だしこれくらいは許してやろう)

 

 

リゼ「……………………」

 

 

リゼ「…………」チラッ

 

 

『雌犬○教日記』

 

 

リゼ「…………//」

 

 

ココア『ペットのココアだよ、リゼちゃんの言うことならなんでも聞くから』

 

 

リゼ(ペット……なんでも…………//)

 

 

リゼ「………………//」ゴクリ

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

 

――深夜――

 

 

リゼ「く、首輪……お仕置きって……//」カチカチ

 

 

リゼ「うわっ……わわっ……//」カチカチ

 

 

リゼ「か、体の隅々まで洗うだと……ペットだからか……//」カチカチ

 

 

リゼ「こ、こんなアブノーマルな……あわわ……//」カチカチ!

 

 

リゼ「う、嬉しいだと?どうして……//」カチカチ!

 

 

ガチャッ

 

 

リゼ「ヴエああああぁ!!//」バッ

 

 

黒服「お、お嬢……いかがなさいやしたか?」

 

 

リゼ「い、いや、なんでもない!わたしはもう寝るからこのパソコンシャットダウンしといてくれ!//」

 

 

リゼ「そ、それじゃあおやすみ~!//」

 

 

ガチャッ バタン!

 

 

黒服「…………?」

 

 

黒服(まぁいいか……さて、シャットダウン……)

 

 

黒服(あれ?スターメニューに新しいアイコンが……お嬢、何かソフトをインストールなさったのか?)ポチッ

 

 

『雌犬○教日記』

 

 

黒服「」

 

 

 

――IN ベッド――

 

 

リゼ(すごかったなぁ……あのゲーム……//)

 

 

リゼ「…………」チラッ

 

 

ココア「えへへぇ……♪」Zzz

 

 

リゼ(……ココアは、わたしのペットになると言ってくれた)

 

 

リゼ(なら、わたしがあんなことをしても受け入れる……?)

 

 

リゼ(……いやだめだ、仮にそうだとしても、大事な友達であるココアにあんなひどいことなんて……!)

 

 

ココア「……んぅ……リゼちゃん………♪」Zzz

 

 

リゼ「!」ビクッ

 

 

ココア「言うこと聞いたよぉ……褒めてぇ……♪」Zzz

 

 

リゼ「………………」

 

 

リゼ「……よしよし」ナデナデ

 

 

ココア「ほぇ…………ふふっ、わんわん……♪」Zzz

 

 

リゼ「……………………」

 

 

リゼ「…………」

 

 

リゼ「……」

 

 

リゼ「」ハナチダポタポタ

-------------------

 

unpublished 3.「ペットとして住まわすことになった 後編」

 

――天々座家――

 

 

リゼ「……………………」

 

 

ココア「すぅ…………すぅ…………」Zzz

 

 

リゼ「ココア……起きろ」ペシペシ

 

 

ココア「ん…………」Zzz

 

 

リゼ「朝だぞ!起きろ!」

 

 

ココア「ふぉぇ…………?」

 

 

リゼ「やっと起きたか」

 

 

ココア「もう朝なの……?ふぁあ……」プワプワ

 

 

リゼ「とりあえず顔を洗って歯を磨いてこい、10分で済ませるんだぞ」

 

 

ココア「ん……――って、リゼちゃん!まだ5時半だよ!?」

 

 

リゼ「『まだ』じゃなくて『もう』だ、いつもより5分近くも遅れてる」

 

 

リゼ「それに――」グイッ

 

 

ココア「きゃっ……!」

 

 

リゼ「お前はペットだろう、ふつうはご主人様より早く起きてないといけないんじゃないか?」

 

 

ココア「り、リゼちゃん……?」ビクビク

 

 

 

リゼ「忘れたのか、お前は今日一日私のペットなんだぞ」

 

 

ココア「うん、そうだけど……」

 

 

リゼ「ご主人様の言うことは絶対だ……早く行け」

 

 

ココア「……はい」

 

 

ココア「……………………」トボトボ

 

 

リゼ「………………」

 

 

リゼ(勢いに任せてついやってしまった……!//)カアァ

 

 

リゼ(しかしココアの怯えた表情……この不思議な気持ち、癖になりそうだ……//)ゾクゾク

 

 

リゼ(……一日だけ、せめて今夜まで、続けてみよう……!)

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

リゼ「ほらココア!ペース落ちてるぞ!」

 

 

ココア「り、リゼちゃん待って……」ハァハァ

 

 

リゼ「まだあと4キロも残ってる、早くしろ」

 

 

ココア「寝起きにマラソンはきついよぉ……ちょっと休ませて……!」

 

 

リゼ「……………………」ピタッ

 

 

ココア「もうだめぇ………」バタン

 

 

ココア「はぁ……はぁ……!」ゼェゼェ

 

 

リゼ「……早く立て」

 

 

ココア「待ってぇ……せめて呼吸が整うまで……」ハァハァ

 

 

リゼ「……………………」

 

 

カチャッ

 

 

ココア「ふぇ……こ、これ……」

 

 

リゼ「散歩もろくにできないペットにはお仕置きが必要だな」

 

 

リゼ「この時間帯はこの辺りには誰もいない……首輪をつけても、何の問題もない」

 

 

ココア「そんな……こんなのひどいよ……!」

 

 

リゼ「お前はペットなんだから当然だろう。あっ、ちなみにわたしから離れるとその分だけ首輪がしまっていくから遅れるなよ」

 

 

ココア「ま、待って……!」

 

 

リゼ「ほら、ノロノロ走ってると置いていくぞ!」

 

 

ココア「うえぇ………リゼちゃん待ってぇ……」グスッ

 

 

リゼ「…………」ゾクゾク

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

リゼ「よし、到着だ」

 

 

ココア「ごほっ!げほっ!はぁ……はぁ………」

 

 

リゼ「……ココア、今日の散歩はここまでだ」カチャッ

 

 

ココア「……うぅ」グスッ

 

 

ココア「リゼちゃん……どうしてこんなこと……」ジワッ

 

 

リゼ「…………」

 

 

ココア「昨日まであんなにやさしかったのに、いきなり本物のペットみたいに……ううっうえぇ……」ポロポロ

 

 

ココア「わたし、リゼちゃんになにかしちゃった……?ここに来たの、やっぱり迷惑だったの……?」ウルウル

 

 

リゼ(かわいい……ココアの泣き顔、可愛すぎるぞ!)ゾクゾク

 

 

リゼ(しかしこのままでは嫌われてしまう……そろそろ飴を与えるか)

 

 

リゼ「……すまなかったな、ココア」ポンッ

 

 

ココア「!」

 

 

リゼ「お前と一緒に早朝ランニングがしたくて、ついこんな方法を取ってしまった……許してくれ」ナデナデ

 

 

ココア「……リゼちゃん、怒ってない?わたしのこと……嫌いじゃない?」

 

 

リゼ「嫌いなもんか、わたしはココアのこと大好きだぞ」ニコッ

 

 

ココア「大好き……えへへ、わたしもリゼちゃん大好き」ニヘラ

 

 

リゼ(かわいい……)

 

 

リゼ「ほら、いっぱい汗かいただろう、お風呂に入ろう」

 

 

ココア「うん!リゼちゃんと一緒にお風呂ー♪」

 

 

リゼ「」ニヤリ

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 

ココア「脱衣所も広いね、銭湯みたい!」

 

 

リゼ「お風呂に入る時だけはそのイヌミミ取ってもいいぞ」

 

 

ココア「はーい、よいしょっ……と」

 

 

ココア「リゼちゃんと朝風呂、楽しみだな~」

 

 

ココア「わんわん、ご主人様のお背中を流します♪なんて」テヘッ

 

 

リゼ「!!」ズキューン

 

 

リゼ「……………………」

 

 

ココア「リゼちゃん、早く入ろう?」

 

 

リゼ「…………ああ、でもその前に――」

 

 

リゼ「ペットの服を脱がさないとな」

 

 

ココア「えっ……?」

 

 

リゼ「ほらココア、こっち向いて」

 

 

ココア「!い、いいよ、服くらい自分で脱げるから//」アセアセ

 

 

リゼ「ペットの分際でご主人様に逆らうのか?」

 

 

ココア「うぅ…………//」

 

 

リゼ「よしよし……いい子だ」

 

 

リゼ「ほら、バンザイは?」

 

 

ココア「は、恥ずかしいから……//」ブンブン

 

 

リゼ「命令だ、バンザイしろ」

 

 

ココア「……ば、ばんざーい//」

 

 

リゼ「口で言わなくてもいいのに……可愛いやつめ」スルスル

 

 

リゼ「よし……入るぞ」

 

 

ココア「……今日のリゼちゃん、なんか変……//」

 

 

リゼ「そうか?」

 

 

ココア「なんだか本物のペットになった気分だよ……//」モジモジ

 

 

リゼ(いっそのことモカさんからこのまま引き取りたい)

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

――お風呂上り――

 

 

リゼ「よし、ドライヤーは終了だ」カチッ

 

 

リゼ「あとは櫛でとかして……」シュッシュッ

 

 

ココア「ふわ……気持ちいいね、これ」

 

 

リゼ「ココアはいつもチノにする側だもんな、たまにはされる側も悪くないだろ」シュッシュッ

 

 

ココア「ん……なんだか眠くなってきちゃった」

 

 

リゼ「もうすぐ朝ごはんだから我慢しろ」

 

 

ココア「そういえばお腹すいたね、リゼちゃんの家だから朝からフランス料理とか出るのかな?」キラキラ

 

 

リゼ「んっ、何を言ってるんだ?お前は缶詰だぞ」

 

 

ココア「えっ…………」

 

 

リゼ「はは、冗談だ、ちゃんと朝ご飯は用意してるよ」ナデナデ

 

 

ココア「もう、さっきから意地悪ばっかり……」プクー

 

 

リゼ「すまない、つい―――ほら、完成だ」

 

 

リゼ「あとはイヌミミを付けて……よし」

 

 

ココア「朝ご飯をくださいわん♪えへへ」ニコッ

 

 

リゼ(ココアのクローンとか造れないかな、今度親父に頼んでみよう)ハナヂポタポタ

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

――お昼頃――

 

 

ココア「…………」

 

 

リゼ「ココア、どうしたんだ?」

 

 

ココア「お姉ちゃんから連絡来ない………」シュン

 

 

リゼ(そういえばサプライズで明日の朝来るって言ってたな)

 

 

ココア「お姉ちゃん……やっぱりわたしのことなんて……」ウツムキ

 

 

リゼ「そんなことないさ、きっと今日はお店のほうが色々忙しいんだろう」

 

 

リゼ「明日にはきてくれるはずだ、だからそんな顔するなよ」ポンッ ナデナデ

 

 

ココア「んっ……そうかな……」

 

 

リゼ「ああ、なにせあのモカさんだからな。そんな人じゃないことくらいお前も分かってるだろ」

 

 

ココア「うん……」

 

 

リゼ「……まだ、不安か?」

 

 

ココア「ううん、そうじゃなくて……」

 

 

リゼ「…………?」

 

 

ココア「…いま思うとね、わたしも、少し大人げなかったなって……」

 

 

ココア「お姉ちゃんは冗談でからかってたのに、それに本気で怒って……みんなに心配かけて……」シュン

 

 

リゼ「ココア………」

 

 

リゼ「…そうだな……でも、お前だけが悪いわけじゃないぞ」ナデナデ

 

 

リゼ「冗談だって、度を過ぎれば冗談じゃなくなる、からかいすぎたモカさんも悪い」

 

 

リゼ「大事なのは、自分が悪かった点を認めて、ちゃんと考えることだと思う」

 

 

リゼ「全部相手のせいにしたら、それこそ卑怯者だ」

 

 

ココア「っ…………」

 

 

ココア「……わたし、お姉ちゃんに謝ってくる」

 

 

リゼ「あっ、おい……!」

 

 

ガチャッ バタン

 

 

リゼ(行ってしまった……モカさんのことだから、ココアが謝ってきたらすぐに迎えに来そうな気がする)

 

 

リゼ(今日は一日中一緒にいられると思ってたのに……こんなことならあんな意地悪するんじゃなかったな)

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

ココア「お待たせ」ガチャッ

 

 

リゼ「ココア、どうだった?」

 

 

ココア「うん、お姉ちゃんも謝ってくれた……リゼちゃんのおかげで仲直りできたよ」ニコッ

 

 

リゼ「そうか……よかったな」

 

 

ココア「今からすぐに迎えに来てくれるって」

 

 

リゼ(やっぱり……)シュン

 

 

リゼ「なら、準備しないとな。荷物を纏めておかないと……」

 

 

ココア「ううん、そんなに急がなくても大丈夫だよ」

 

 

リゼ「いや、でも……」

 

 

ココア「だって――お姉ちゃんには、明日一人で帰るって言っておいたから」

 

 

リゼ「えっ……」

 

 

ココア「もう仲直りしたし、電車代もかかるし、連絡しなかったお姉ちゃんにわたしからの罰だよ」

 

 

リゼ(モカさん、サプライズが裏目にでたんだな……今頃後悔してるに違いない)

 

 

ココア「……それに――」

 

 

ギュッ

 

 

リゼ「……!」

 

 

ココア「今日だけは、リゼちゃんと一緒にいたいから」

 

 

ココア「えへへ……明日までよろしくね、リゼちゃん。わんわん♪」

 

 

リゼ「…………すぎか」プルプル

 

 

ココア「ふぇ?」

 

 

リゼ「可愛すぎか!//」コチョコチョ

 

 

ココア「ヴェあぁぁあ!くすぐったいよ~!」

 

 

リゼ「……♪」ニヘラ

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

――深夜――

 

 

ココア「今日は楽しかったね」

 

 

リゼ「ああ、あっという間にこんな時間だ」

 

 

ココア「今度は外で遊びたいね、デパートとか行こうよ」

 

 

リゼ「そうだな……ところで、ココア?」

 

 

ココア「?」

 

 

リゼ「えっと……そのイヌミミ、もう取ってもいいぞ……さすがに悪乗りしすぎた」ポリポリ

 

 

ココア「ああ、これ………ううん、明日まで付けておく」

 

 

ココア「リゼちゃんのペットになって住まわせてもらうって約束だもん」

 

 

リゼ「だからそれは言葉のあやというか……」

 

 

ココア「ほらほらリゼちゃん、わたしに命令できるのは今のうちだよ」

 

 

リゼ「!」

 

 

ココア「なんでも言うこと聞くよ、わんわん♪」

 

 

リゼ「なんでも………」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

ココア「リゼちゃんのお願いってこれ?」

 

 

リゼ「ああ、聞いてくれてありがとう」

 

 

ココア「むぅ……こんなの無効だよ、頼まれなくたって今日も二人で寝るもん」ギュッ

 

 

リゼ「んー……なら、また泊まりに来てくれというのはどうだ?」

 

 

ココア「それもダメ、言われなくてもまた来るもん。リゼちゃんが良ければだけど」

 

 

リゼ「他には……すまない、すぐには思い当たらないな」

 

 

ココア「期限は明日までだよ?今日命令しないと後悔するよ?」

 

 

リゼ「別に後悔なんてしないさ、お前はペットじゃなくて大事な友達だからな」ナデナデ

 

 

ココア「むむぅ……朝はすごく意地悪だったのに」

 

 

リゼ「あれは衝動に駆られてつい……こほん!とにかく、こんなもの外して早く寝ろ」スッ

 

 

ココア「あっ……」

 

 

リゼ「今日はさんざん振り回して悪かったな、おやすみ、ココア」

 

 

ココア「うん、おやすみなさい……」

 

 

ココア「……………………」

 

 

 

――

 

――――

 

――――――

 

 

リゼ「すぅ……すぅ…………」Zzz

 

 

ココア「………リゼちゃん、寝ちゃった?」

 

 

リゼ「……………………」Zzz

 

 

ココア「もう……リゼちゃんは優しすぎるよ」

 

 

ココア「イヌミミ……あっ、あった」ガサゴソ

 

 

スッ

 

 

ココア「……リゼちゃん」

 

 

ココア「いつもありがとう……大好きだよ」スリスリ

 

 

ココア「リゼちゃんが命令しないなら、わたしが勝手にしちゃうからね……?」

 

 

ココア「んっ…………」

 

 

――チュッ

 

 

ココア「……えへへ//」

 

 

リゼ「んぅ…………ココア?」

 

 

ココア「何でもないよ……おやすみなさい、ご主人様」

 

 

リゼ「ん…………」Zzz

 

 

ココア「わんわん、また保護してね……リゼちゃん♪」ニコッ

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