*ネプギア視点です。
翌朝
朝の日差しに目が覚める。
私はひと伸びするとベッドから降りて身支度をします。
でも、体が重い。
理由はウィクルムさんのこと。
教会で住むことになったのはいいけど朝早くから魔族捜索に出かけて、夜遅くまで帰ってこない。なんか不安になってしまいます。
せっかくだから、もっとお話をしたいのに・・・・。
なんか避けられている気がします。
そんな事を思いながら、食堂に向かう。
「おはよ、ネプギア。後10分でできるから、ネプテューヌ起こしてきてくれないか?」
「分かりましたウィルクムさん・・・・・え?」
「ん~、やっぱ驚くか。」
そこには白のYシャツに黒いズボン、ベルトを着けた少年がいた。そういえば最初に会った時もこんな姿でしたね。
「えーとな・・・・これでも料理の腕に自信があるからさ、任せろ・・・・と言うのもおかしいか。気になるなら、お前の姉さんに訊いてみろ。」
そう言うと苦笑いしてキッチンに戻りました。
え?どういうこと・・・・?
とりあえず私もお姉ちゃんを起こしに行くことにしました。
「もう食べられない・・・・」
またよくありそうな夢を見ている私のお姉ちゃん。
・・・・寝顔かわいい。これは映像として残しておくべきだよね。
ってそうじゃなくて、いまは起こさなくちゃ。
「お姉ちゃん、朝だよ、起きて。」
根気よく体をゆすると薄く眼を開ける。
「・・・ん、ネプギア?あと5分寝かせて・・・」
だからそんなありきたりな事言ってないで・・・・・
結局お姉ちゃんは30分ほど起きてくれませんでした。
さっきは後5分って言っていたのに・・・・・
「ねえ・・・・お姉ちゃん」
教会の廊下で私は身支度を終えたお姉ちゃんに訊く。
「どうしたの?ネプギア?」
「さっきウィルクムさんが朝食作ってくれてたけど、なにかあったの?」
「ん、ちょっと昨日いっしょに徹夜でゲームしたら仲良くなっちゃたんだ。」
お姉ちゃんが笑顔で応える。
あれ?それって理由になってない気がする・・・・
そんな事を話しているうちに食堂に到着しました。
そこにはすでに食べているいーすんさんとウィルクムさんがいた。
メニューはトーストにハムエッグ、サラダにコーンスープ(最近暑いからか、アイススープですけど)
「朝飯冷めたぞ。」
「え~、どうして待ってくれなかったの。」
「それはネプテューヌさん、貴方の起きるのが遅かったからですよ。」
そういえば後10分でできるって言っていたような・・・・・
もう30分経っているしそう考えればそうだよね。
「せめて冷蔵庫に入れておいてくれればいいのに・・・・」
「こっちの世界には冷蔵庫とやらがないから使い方が分からなくてな。」
お姉ちゃんの質問に皮肉をこめて答える。
「じゃあ卵とか野菜を出すときどうしたの?」
「開けて取って閉めるぐらいできる。」
「入れるのはその逆ですけどね。」
「・・・・・・・そもそもこのメニューで冷蔵庫に入れる意味はないと思うのですが。」
いーすんさんが一言言う。
「「「「・・・・・あ。」」」
「ごちそうさま。皿は俺が洗っておいてやるから。」
ウィルクムさんはそういうと立ち上がりキッチンへ行きます。
「それにしても美味しいね!ウィル君のご飯。」
ウィル君・・・・・って
確かにものすごくおいしいです。
ものすごい簡単な料理ですが、なんだか普段コンパさんに作ってもらうようなものとはまた違う感じです。
ただ・・・・・どこかで食べたことがあるような・・・・・
「やっぱり世界が違うと料理も違ってくるのでしょうか?」
「うーん、どうだろうね。」
なんだかウィルクムさんって不思議な人です。
*ウィルクム視点に戻します。
俺にとって食事は『帰るまでが遠足』なんかと同じ事である。
『食べる側の納得』、『片付け終わるまでが食事』この二つがもっとも重要視していることだ。
サビエンスにいた頃、食事は俺にとって一番大切なことだった。
俺がまともに誇れることはこれしかなかったのだから。
それ以外はダメか、中途半端、あとは狂い気味ぐらいだった。
どれも直しようにも直せない。守ることもできない。その程度だった。
だからこそ、これだけはどんな状況でも守ってきた。
なぜかは正直わからん。
とそれはさておき先ほどから、ネプギアがずっと食堂にいる。
そう言う習慣かと思ったが、それならネプテューヌもずっといることになる。要するに今ここにはいない。
冷めた飯が気に入らなかっただろうか。
それでも被害が受けそうなのは極力減らしたつもりだったのだが・・・・・・
もうすぐ皿洗いも終わるのでその時に訊いてみるつもりだ。
しかし料理なんて久しぶりだ。
あいつに頼まれなかったら、おそらくやらなかっただろ。
そういう意味では感謝しなければいけない。
さて皿洗いも終わった。
というわけで食堂にいったん戻る。
そこにはまだネプギアがいた。
ていうか俺を待っているだろ、こいつ。
「おい、ネプギア」
「え?あ、はい!なんですか?」
ものすごく動揺している。
考え事をしていたようだ。
「さっきからなぜ座っているのかと思ってな。」
ネプギアは恐る恐る口をあける。
「あの・・・・訊きたい事を聞いてもいいですか?」
「別にいいが?」
「あの・・・・・その・・・・・・」
なんなんだ・・・・?
やけにじらすな・・・・・・・・
「今日も魔物捜索を行うのなら、手伝ってもいいですか?」
・・・・・・・・・フール?
一瞬俺は何か懐かしいものを思い出した。
そういえばあの時は何だったのだろうか・・・
「・・・・・・さん、ウィルクムさん!」
「ん、あ、なんだ?」
「いえ、だから一緒に魔族捜索やモンスター討伐を手伝ってもいいですか?と聞いているのですが・・・・・」
つい懐かしい思い出に浸ってしまった。
「ちょっとボーっとしていたわ、ごめん。」
「それで俺についてくるなら、勝手にすればいいが?」
俺はそっけなく答える。
素直ではないとかではなく、そう思っているからだ。
「え!?いいのですか?!ありがとうございます!!」
ネプギアは素直に喜ぶ。
その顔は太陽のような輝きがあった。
本文に少し追加しました。
一応重要な部分です・・・・たぶん。