嫌われの贋作天使(エヴァンゲリオン)   作:カフェ・オーレ

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第10話

 会議している最中に何やら不穏な空気を感じた為、俺と朱乃ちゃんの周りをATフィールドで覆う。それとほぼ同時に『時間が止まった』

 止まってしまったのはソーナ・シトリーを並びにシトリー眷属全員とグレモリー眷属のアーシア・アルジェント、そして塔城小猫……俺的には白音と言っておこう。無事だったのは三大勢力トップ全員、グレイフィア・ルキフグス、俺、ヴァーリ、兵藤一誠、リアス・グレモリー、木場祐斗、ゼノヴィア・クァルタ、そしてミカエルと護衛の紫藤イリナ、そしてミカエルと同列の天使、ガブリエル。

 リアス・グレモリーが動けているのは…なるほど兵藤一誠の腕を握っていたからか。

 視線を見回すと赤龍帝、兵藤一誠が焦っていた。

 

「な、何が起きたんですか?」

「テロだよ」

 

 質問の答えにアザゼルが平然と答える。しかしこの強引な手口、そして狙ったようなやり方。なるほどという事はアイツ等か。この気配…なるほど来たのがセラフォルーさんの事を愚痴っていた自称真のレヴィアタンを名乗るカテレアか…。全く、一応味方?の俺の事はお構いなしかよ。

 

「アザゼル、彼等は…」

「禍の団(カオス・ブリゲード)」

「カオス・ブリゲード?」

「ああ、簡単に言えば今の状況に不満な連中さ。そしてその中には−−」

『貴方達を目の上のコブにしている旧魔王達も含まれている…ですか?』

「…リリン、お前が何故知っている?」

 

 おっと、ここは口を出すとこを間違えたか?

 

『ええ、これでも裏の人間…怪物ですからね。嫌でも耳に入るんですよ』

「……そうか、てっきり俺はお前が俺達を騙しているのかと思ったなぁ」

(!)

 

 相変わらず勘が鋭い、いや全くその通りだよ、アザゼルさん。しかもその中で危険度が高い英雄派に属してるんですよ。……なーんて言えるかよ……ヴァーリがこっちをニヤニヤと笑ってる。お前も最近入ったんだろうがよ…。

 そう思っている間にも部下の悪魔や天使、堕天使が消えていく。こちらにも攻撃が飛んでくるが結界で防がれていた。

 

「何もしないって訳にもいかねぇな。ヴァーリ、行ってきてくれ」

「そんな面倒な事をしなくても時間を止めたというハーフヴァンパイアごと消せばいいじゃないか」

『!!』

 

 ヴァーリの発言でグレモリー眷属が身構える。おいおい、挑発すんなよ…。

 

『ヴァーリ、少しは自重しろ。せっかくの同盟会談なんだぞ?コホン…ではアザゼル、俺が行きましょうか?』

「そうか?じゃあ…」

「フッ、リリンが行くなら俺も行くしかないじゃないか。どうだ?少しゲームと洒落込もうじゃないか」

『…』

 

 お前、結局ただ俺と遊びたいだけじゃねぇかよ…。

 

『……はぁ、分かったよ』

「そうこなくては、では…」

 

 ヴァーリは背に白龍皇の光翼を展開し禁手化して外へ飛び出す。同じく俺は理の翼を広げ、飛び出した。

 

「ゲーム開始といこうか」

『あいよ、来いカシウス』

 

 俺もカシウスを出現させ、魔術師達に飛び込む。それに気付いた魔術師達がこちらに攻撃してきた。アザゼルの話だとこれでも中級魔術師と聞いていたが期待外れだな。

 

『遅い遅い、魔力ってのはな?』

 

 カシウスに魔力を溜め始める。本来なら魔力は悪魔や天使に堕天使と多くの種族が使えるが俺の元々のベースは人間。つまり無理『だった』。だがこの身体になってからというもの、魔力、神力、しかも妖力まで扱えるようになった。正に怪物だ。

 そして魔力を纏ったカシウスを突きだす。

 

『こう使うんだよ』

 

 バチィィィ!!

 

 カシウスの先から放たれた魔力が蛇のようにうねりながら魔術師達を呑み込んでいく。

 視線をヴァーリの方に向けると頭上に魔方陣を展開して一気に消す。中々エグい。

 

「今のところ互角といったところかな?」

『らしいね』

 

 ヴァーリと話していると校舎が爆発した。多分カテレアが爆破したのだろう。どうやら三大トップが結界を張って守ったようだ。しかし中に赤龍帝とグレモリーがいない。……なるほど、爆発前にキャスリングで戦車の駒と入れ替わったか。

 すると崩壊した校舎の上でカテレアとアザゼルさんが交戦し始める。あ、カテレアがアザゼルの槍に貫かれて消滅した。だがアザゼルさんも片腕を失ったらしい。

 ちなみに周りにいた魔術師達はあらかた片付けた。

 だが、本番はこれからだ。

 

「さてリリン、俺たちも行くか」

『はぁ、気乗りしないけどなぁ。でも…』

 

 まあ、自分が決めた事だ。きっちりするさ。ヴァーリと頷いて突撃を始める。

 そして……負傷したアザゼルにヴァーリと一緒に一撃喰らわした。アザゼルが墜落したのと同時にグレモリーと赤龍帝が駆け寄ってくる。どうやらハーフヴァンパイアは助ける事が出来たようだな。

 

「おっさん!?」

「いてて、全く…ここにきて反旗か?ヴァーリ、しかもお前まで『そっち側』なのかよ、リリン…いや、カヲル」

「すまんなアザゼル。アースガルズ族と戦うなんて魅力的な条件につられてな」

『こればかりはすみませんアザゼルさん……いやアザゼル。こちら側で大切なものが出来ましてね』

 

 大切なもの、そう、ジャンヌとレイだ。俺は彼女の恋人でレイの父親なんだ。こっちで守るものが、出来てしまったんだ。だから俺は…もうそちらには戻れない。

 

「カヲル君!なんで!!」

『ごめんね朱乃ちゃん。俺はもう君と一緒にいられない』

「どうして…」

『俺にも守るものが出来た。だから俺は君と、君達と戦わなければいかない』

 

 そうだ、だから俺はここに来た。

 そう決断した。

 だから……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『エヴァシステム、起動』

 

 俺は『元』家族に牙を向ける。

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