ポンコツ世界異聞=【終幕を切り刻む者達《ハッカーズ》】 作:きちきちきち
鋼の塊は脅威ですが、純人種の攻撃性のぶっ飛んだこの世界では正規騎士にとっては厄介程度の戦力比のイメージ。ただしエースを除く。
時系列的にまだ『円卓の鬼人』が暴れる前なので、傭兵国家グレンダンの機巧隊はシルトでエース単騎に凹られた時よりは全盛期に近い想定となります。
普通に野良エースとか混じってます。
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―――『覇濤首国:セレクティブ』
街という人類の楽園。
ところ変わって。
それを取り囲み守護する防壁の中の話、そこは今や砲撃に大騒ぎだった。
「砲撃!?観測できない距離から、どこのバカだ、またまた『預験帝』のテロか!」
「おい、遠方の山から何かが見える!鎮守府に緊急連絡を―――!」
【憲兵】【望遠瞳】【歴戦の人生】
それはそうだろう。
明らかに人為的なテロ、しかも持ち出されたそれは明らかに"国家戦争"レベルのそれである。
しかし、破格が過ぎる魔王が"眷属"の存在があっても彼らは正規兵、
各々の剣を取る、銃を構える。彼等はこの事態にすぐさまに対応に動くだろう。
「方角は『聖錬』の方だ。潰しに行くぞあんな馬鹿げたもん街にばかすか撃たれてたまるか!結界の強度を上げろ、機巧隊に連絡を―――」
しかし。
―――ガチャ……どすっ!
「……は?」
指示を飛ばしていた男が静かに刺される、困惑の声が漏れた。
犯人は昨日まで、肩を並べて同じ釜の飯を食べていたはずの同僚だった。
なんだ、なぜに今得物に手を欠けている。なぜ刺されている。なんだその眼は、自体に対して困惑に惑うだろう。
―――それはまさしく正気ではない、この世界にないはずの"宗教"に等しき者。
それこそが「正義」という名の狂気である。
勿論、そんな凶行を引き起こした奴は、すぐさま周囲から駆けつけて取り押さえられる。
ギリギリギリ……!
「アドルフ貴様っ、何のつもりだ!!」
「ははっ決まってる!やっとこの時が来たんだ。奪われたものを取り戻すんだ!!」
この状況にかかわらず、狂気じみた声が木霊する
「俺たちの………略奪された蒼き栄光の為にぃ!!!!」
【覇濤魁湾:ザラ派】【選民教育:正義の心】【集団同調】=【自爆テロ】
ドォオオオン!!
ピンが抜かれる軽い音、そのまま、防御壁の中で爆発が巻き起こる。
導火線に火が付いた。潜んでいた思想持ち、それらも一斉に動き出したのである。
それこそ自体は面白いように転がっていくだろう。
●●●
場面が変わって、連れられた戦争、平穏に狂気を投げかけた側の視点。
蒼天から白熱した弾丸が流星の如く刺し砕く。
『グフタスドーラ』
『魔族』が港の独占を崩しその一角を我が手に、その喧伝の為に募った投資により投入された
一見、何の目的もない無造作に見える砲撃。
「—――砲弾と接触した結界のマナ放射を観測、突入角、計算完了しました」
『ゲルググマリーネ改:EWAC改修機』
これは大襲撃に街を守る為に展開されているだろう"結界"。
その"確度"を図るための計測砲撃である。
数多の砲撃観測と手計算にてはじき出した結論に、次手が道筋が弾かれるのである。
ガコンっゴン!
『トレビュシェット』【覇濤魁湾:ザラ派】【建築魔術】
潜入していた建築魔術使いの工作斑により丘の上に、急造の投射機が組み立てられる。
梃の原理は火薬に瞬発力に劣るが単純かつ、効率的なものだ。
これにより投射されるのは滑空翼を装備した
ビュオン!!がこんっ!
ごぉぉ……!!
機巧の重装甲がマナと空気抵抗に悲鳴を上げ軋み上げる。
けたたましい轟音と暴風ににさらされながら、アンバックと推進を調整しながら姿勢制御に慣性のまま突貫するだろう。
これらは『傭兵国家グレンダン』が誇る精鋭が一つ。
通称
ガシャン!ガコン!ガシャン
ゴ、ガン!
壁を越えて、それぞれ
着地に衝撃を吸収するアブソーバーが伸縮し、明らかに無理な挙動に蒸気が上がる。
―――ブォン……!
そして『覇濤』の地に降り立ち、モノアイが不気味に明滅する。
「へへ、着地失敗したかこの大間抜けめ!」
「第一目標は中枢の制圧だ。第二目標はクラインのお姫様の拉致、―――最悪殺してしまっても構わんそうだ」
「ふははは、間抜けは放っといて久々の戦場だ!派手に楽しもうじゃぇえか!!」
『機巧戦術:弾丸旅行』【壁破りのショックラム】【アドレナリン中毒者】
ガシャン!――――――ドォオン!!
勿論、凡て無事に辿り着くわけはなく―――バランスを崩して建築物と強烈なキスをかまし文字通りバラバラになるのもいるだろう。
満載した火薬の大爆発、しかし、己と紙一重のその光景を目にしてなお、ただ間抜けと嗤う。
それは、その迸るパトスのまま、彼等は戦場に目がくらんでいる。
機巧が装甲が展開し、内蔵された火薬が牙をむく。
『マインクラスター』・『マイクロミサイル』・『ウェザーボマランス』
至る所で花火が上がる。積載した火薬が牙をむく、彼らは街の荒らしを熟知していた。
強く礼儀正しき騎士様は、弱者をけが人を無視はできない。こういうことをすれば、奴らはひどく足引きされると知っている。
だが。
ちゅぅぅン!!!
―――ドォオン!!
唐突に変哲もない倉庫の一角から穿線が抜けて、あっさりと機巧の一つを貫き破砕された。
それは、そのまま屋根を突き破って、
白熱したレールガンを構えながら、飛翔する空戦機巧が駆動音を響かせるだろう。
『空戦機巧:ガーリオン』
機巧はそのまま、高く飛翔、建物から射角を取りマシンキャノンをばら撒かれる。
軽い牽制の後、宙でタップを踏むだろう。
それはあの日から構え続けていた機巧操り妙手の一人である。
「やっときましたか」
青髪の少女は戦場の熱を絡んだ、たまらぬ浮遊感に澪呟く。
彼女は、海での傭兵たちの襲撃、同志の
信じることは得意だ待つことは嫌いじゃない。
異邦の友人が言った波乱の時を、彼女自身も届かぬ夢、
「!―――やられた。もう対応してきたのがいるか、待ち伏せか?!警戒2で進行せよ」
「へへえ、作戦が漏れていようが関係ねぇや!!骨があるやつは大歓迎だぜ!!」
早くも僚機が撃ち貫かれた事を気に留めずに、
侵入者達は建造物を蹴り上げて互いにカバーをしながら、都市
「後続の飛来を観測……」
『バーストレールガン』【蹈鞴を踏むように】【精神戦術】
対して、それらを無視して、迎撃者は飛ぶ。
中空から後続を目標に迎撃と、さらに地上への射線を取り続け牽制で少しでも足止めをしようとするそんな動きだ。
バシュン!!
『滑空翼:パージ』【戦場の勘:ひらめき】【アンバック制御】
「—――!、……躱された?あの慣性の中で?」
そのまま同じように後続に飛んでくる機巧を狙撃するが、
機巧繰りの勘か空気感か目標は滑空翼を早期にパージして軌道を変え、レールガンを躱された。
彼女も射撃の反動にターンする。
踊るように建造物を壁に浸透した敵の、地上からの射撃を回避した。
「やりますねこの動きは『グレンダン』の連中、しかも城壁破りの精鋭『ショックラム』もいますか。以前の『聖錬』内戦で街一つを瞬く間に落としたと聞きますが……!」
レールガンから冷却の煙が上がる、この武器は機構上連射は効きづらい。
こうもあっさり、しかし危険で強引な手段で城壁を超えてきた。
それを噂に聞こえた手口に結び付けて看破し、鈍い鋼の機巧の中で外の様子をうかがう為に付けていたヘッドセットを投げ捨てる。
「ええ、よくも、よくもよくもやってくれました……っ!貴方たちには個人的な恨みがあります」
【クーデレ】【鋼の信仰者】
よくも同志をいや異邦の友人を、その怒りも鋭く研ぎ澄まして、集中力に転嫁する。
そして彼女は冷たい激情を冷たく吐き出して、機巧の操作管を再度握りしめる。
「義務を果たしましょう、私が持ちうる凡てをもって」
そう先駆けた憧れが堕ちた―――"あの日の続き"に挑めるなら。
彼女があえて存在を主張する浮きゴマとして壁になるその背後で、
張り巡らされた水路からひょっこり眷属達が頭を覗かせる。
海への歩哨になっていた機巧が踵を返して。
マストや艦橋を利用した
「おーーーぅ?!おう!!おう!」
「なんだ、何事だ。どこの大馬鹿野郎だ!!」
「くそっこんなに簡単に壁の内に侵入を許すなんて減給モノだな。これ以上進ませるな!!」
【眷属:チ級】【艤装展開】・【憲兵】
壁の防衛隊が弓を。
緊急事態に反応して、そして水路から下級眷属、『セレクティブ』所属の機巧、巡回の後続が対応にスクランブル展開する。
その混沌を背景に。
●●●
―――混沌の覇濤首国港町『セレクティブ』
混乱に揺れる街を白磁のクロークを揺らし、小麦色の髪を揺らしながら少女は走る走る。
その背に怪我した親子を抱えて、平穏から一転爆音鳴り響く街を駆け抜ける。
背後で火薬の炸裂音が響き渡る。
見慣れた水中でも通じる
緊急時の避難プロトコルに従って、その図体をもって避難経路となる都市の主幹道路の壁となるべく、
だだだだっ!
「ちぃっ!当たらねぇ、こいつら手馴れて、俺らの『セレクティブ』をうまく遮蔽につかいやが―――」
ドォン!!
そう、襲撃者の意図通りの動きに一般人の壁として、被弾した機巧が撃破され倒れるだろう。
襲撃者はそういうゲリラじみた動きに手慣れた連中であるらしい。
そんなあわただしい背景の中。
「ひゃっはー!新鮮なおん―――……!」
「邪魔だボケが!!」
「ぐばっ!?」
ドかァ!!
両手が塞がっていながらも、ゴキブリのように湧いてきた暴徒を片手間に蹴り飛ばして。
1人の少女が、友に背を押されたままに、ただ駆け抜けるだろう。
周囲を見れば、機巧が続々と空から降り立ち、覇濤のそれと交戦を始めている。
機巧操りの楽園、『円卓』を夢見る機巧狂いたちだった
(本当に、こんな大それたことを、まるで本物の戦争じゃないか!)
強襲、再編成、そして都市、強襲浸透の一連の流れ。
とにかく早い。それはきっと『覇濤』の
勝気の少女は悪態を付きながら、目的地に走り抜けて。
そして知り合いである街の癒し手の戸を蹴り開くだろう。
「急患だ!
「おお、クリーブランド君か!見ての通り患者もひっきりなしに滅茶苦茶だよ!!」
ぶわぁ!
乱暴に戸を開ければそこにいた全員の視線がこっちに向いた。
どうやら、先客がけが人が押しかけている。突然のこんな騒ぎじゃ当然だろう。
”癒し手”患者に忙しく包帯を巻きながら、必死に患者を診ている。
「痛いよぉ………痛いよぉ…ぱぱぁ…」
「なぁなぁどうなってるんだよいきなり、見憶えない機巧は飛び回ってるし、どうなってしまったんだセレクティブは!?」
「あぁ何で娘がこんな目に合わなきゃならない……!俺たちを守るのがあんたたちの仕事だろ?!」
そしてまるで混乱し、それぞれに不安を訴えるような目で駆け寄って詰められ掴みかかれた。
事件の解決率9割、『聖錬』の街とも違い、『魔王』が"眷属"のネットワークに安寧を保証された覇濤は基本的に平和である。
故に、市民は有事に対する耐性も"この世界"においては比較的低い。
「大丈夫だ安心してくれ、きっと何とかする!そのためのあたし達だ。だから今は落ち着いて―――」
勝気の少女は混乱を収めようと、己の責務に力強く断言する。
根拠はなくとも、そうやって堂々と困難に胸を張るのが彼女等の責務であった。
「—――?!」
『ハヤブサのレイス』【どりるくちばし】【ドローン】
パリィン!!
窓ガラスを割って、何かが病室に飛び込んでくる。それは鳥のような姿をした何かである。
それこそ、混乱する群衆の対応に意識を取られて気が付くのが遅れた。
肩を掴まれて艤装を展開できない。こんな処で火薬は使えない。鋼の嘴は民衆に迫って―――。
(これレヴィアの、くそ腕の一本……っ!それで止ま―――)
詰め寄る男を突き飛ばして、そう腕を伸ばす、己が頑強性をもって止めるその決意の中。
……リィィィン♪
薄く虚空に焔の花が咲いた。そこに現れるのは見覚えある幻想的な人影である。
「だめ、"止まって"」
【プロテクト】
儚紅の幼子が、襲来者を壁で止めてそっと触れる。
そして火が溶け込むように伝播して、その襲来者の翼を止めて地に伏せただろう。
「リコ!?なんでこっちにカイトの方は大丈夫なのか」
「ん、頼まれたから
儚紅の幼子が、凛と儚い花飾りの様な輪郭のワンピース揺らしながら、淡々というだろう。
しかし、なんかその声色は少し怒ってるようにも聞こえるかもしれない。
彼が根拠にするかつての
ただ。
「いつもそう、いつもわたしを自分の為に、使ってくれない。だから―――全部、やる。
「……?それって分身って事か???」
「ん」
【憑依具】【倖せびの花冠】【常世割き咲く花:
儚紅の幼子は軽く言ってるが、肉のない精霊にとって自己の存在を形作るマナを分けるは危うい行為である。
マナに溢れた金魚鉢の世界、この世界はあまりに混ざりすぎている。
身を分ければ薄くなる、それが近しい物であればある程、
儚紅の幼子は無為に揺蕩うことをやめても、だからといって自発的な判断は難しい。
電子の網で編まれた人でなしである彼女には、誰かにとって、真に正しいを判断できない。
そういう風に作られてない。成長しても元より庇護される為だけに作られた造花である。
だから誰かの声に応える、それを全部手助けする。そのために物理的に身体を増やした。
「だから、貴方を助ける。声にして、名前を呼んで、名前を呼んでくれれば、私はここにいれる」
「あんがとなリコ!助かる!」
【call name:
そう、血でつながっていなくても、お互いに曖昧にしている建前だとしても―――
親と子は、どうあっても似てしまうものだ。距離がこんなに近ければ尚更に、だろう。
それは悪い影響も等しくである。
だから、こんなにも簡単に己を切り分けて、まったく自分を侵しかねない
「患者はそこに寝かしておいてくれトリアージだ、順番に見る!」
「—――こらっ、アンタ娘を治療してもらって邪魔するんじゃない!!とにかくわめく元気があるならほら今破けた窓に板でも打ち付けてな!」
「ひ、ひぃいい」
背後でそんな声がする。
この場は何とかなんとかなるだろう。彼女は
「じゃあなセンセイ!そっちは任せた!!」
「あぁクリーブランド君もどうか無事で無茶はしないでくれ!」
使命を燃やして改めて港に向かって走る。
彼女等、『メンタルモデル』が全霊を尽くすにはやはり『鋼船』が必須だろう。
改めて扉を開いて、飛び込んできた光景を―――
「レヴィア……っ!」
【ハイファミリア】『ハヤブサのレイス』・『力持ちのモーガン』・『働き者のボニー』
望遠鏡を構え、先の使い魔から、そこにはやはりというべきか、
遥か遠く、海を見やれば沖合に見憶えある大蛇が、雁首を構えて堂々と存在していた。
どうやら、一度、改修を施されたか。ジャンク品の寄せ集めだったそれにしっかりした武装が見えるだろう。
多数のドローンを従えて堂々とその艦首にて。
―――『
『双銃デカラピア』【海賊少女】【宵水星】
その艦首というべき雁首には勿論、見覚えのある海賊少女がいる。
身の丈に合わない巨銃と機械の翅を拡げた、大事な義妹である。
人艦一体、マナの反動に痛々しく手術痕を浮き上がらせながらも、銃口を無邪気に向けて。
「—――あひゃ」
『働き者のボニー:リフレクター』【略奪本能】【ペダルファフィール】
きっと正気にない。海より歪みに瞳で歪んだ笑みで。
もう言葉も結ばない舌で無遠慮で無差別な暴力を振りまくいた……っ!
五章級が砲撃がビットのミラーに拡散して、糸鋸のように沿岸を引き裂くだろう。
護岸が焼ける、灯台が焼ける、浜が焼ける。
「くそっ、あんなことをさせてふざけるなふざけるな……っ!」
再調整でもされたか、その反動に浮き上がる手術痕の痛々しさに胸が痛む。
止めなければならない。家族としても、
ただ遠い。一刻を争うのに、抱きしめやる為の距離が遠い。
派手に花火もあがっている。どうやったら港にたどり着けるか、その逡巡の最中。
「—――
「へ?」
【円環精霊】【電子魔術】【タッピングエア】
儚紅の幼子が、その視線の先に、感じ取った意図に"艤装"に手を触れる。
彼女に独創性はない。
しかし、在り物を解析・拡張・効率化するならばその手は誰よりも自由に詩を紡ぐだろう。
刹那の接触、即座に解析を終わらせ、数列の群れが幼子の周囲に明滅し、めぐる。
空のキャンバスを揮発性メモリにするための円環陣が展開して宙を回る。
その華奢な指から不可視の電子の糸が街を巡って。
瞬時に覇濤の街を取り囲む電磁波放射を状況を把握して、"その出所を中継地"とする道を見出す。
そして辿り着く先は港にある『軽巡洋艦:クリーブランド』と呼ばれる鋼船である。
「"アクセス"」
「うぉ!?」
『軽巡洋艦:クリーブランド』【ルーティング】【リモート操作】
距離を無視して、鋼船へとのリアルタイム同期、これが儚紅の幼子が性能。
結局、たかがの田舎生まれの若葉の少年は"彼女の性能の十分の一も活かせていない"。
精霊術、失伝した電子魔術に少しでも専門知識がある人間が見たら噛み締め言うだろう。
豚に真珠、何という宝の持ち腐れだ、と。
「よくわかんないけど、こんな遠くなのにわかる。
勝気の少女に難しい事なんてわからない。
この混沌とした事態に欲張りに手を伸ばしたい先に、ただ全霊で、全力で彼女がこの
前を向き続ける少女には、それだけで十分だった。
「凄いなリコ……あんがとっ」
「ん」
くいっ。
いつも通り指先の指揮に応じて砲塔が動く、
普段が己の観測点との違いがあるが、あとは慣れだ。たいして問題にならないだろう。
義妹の事、提督と同僚、そして背を押してくれた気になる男の子。
信じられた通りにに走り抜ける。欲深く、大手を拡げて、ただ良い未来を迎えるために。
「さぁ軽巡洋艦”クリーブランド”、抜錨するぞ!!」
勝気の少女は、その胸の誇りとともに高らかに宣言するのだった。
建築魔法なんて便利なものがあるし。
攻城兵器も比較的簡単に用意できそうだな―と思い出てきた機巧投擲用トレビュシェット。
戦術:『弾丸旅行』は今セレクティブを攻めている連中のノウハウの想定何で、現代では失伝してると思われます、多分。
リコリスがいれば丸裸に解析が終わるので、
黒幕の一部がやろうとしてるメンタルモデル及び艤装のコピーも自体も容易になります。
徒党唯一の天才枠であります。
これが原因で『精霊の庭』の一部派閥に狙われ敵対する予定でしたが、ちょっと辿り着かなそう。