「お邪魔しま~す。」
……来た。異変解決に来た奴ら。お嬢様の言った通りに三人仲良く中に入ってきた。私はその連中に三本のナイフを一人一人に向けて投げる。
「入ってきた侵入者にいきなりナイフとは……あれ?正しいのか?」
しかし、真ん中の妖怪らしき人物に全てを止められた。
「それより、人がまだ居たわよ。じゃあ、頼んだわね。私はこっちに行くから。」
「じゃあ、私は逆の方向に行くとするか。」
「魔理沙も去るのかよ。」
「当たり前だろ?柳が戦うのになんで私が残らないといけないんだぜ。」
その連中の二人がそこから離れ、別々の場所に行こうとするので今度はその二人にナイフを投げるが今度は途中で何かにぶつかり、そのまま地面に落下した。
「それぞれのナイフはしっかりと魔理沙と霊夢様を狙ってたな。一寸のブレもない美しい投擲だったな。」
「……。」
その男は無言の私を気にすることなく一人で会話を続ける。
「そこら辺の妖怪には真似出来ないだろうし当然、人里の人間は投げることすらままならないだろうな。」
「それがどうしたのよ。」
「どこに来るのか分かりやすかったよ。感謝する。」
「ふ~ん……で、最後に言いたいのはそれだけ?。」
「何が最後なのかねぇ……。さて、やるか。」
その男はそう、言うと腰辺りから何か……お札?を取り出し、それらを中に浮かせた。そして、それぞれのお札からレーザーが発射された。私はそれらを回避しながらナイフを投げる。しかし、ナイフは毎回空中で止まり、レーザーの速度は増していく。最初は一秒に一本撃たれる位の速度がいまや、一秒に五本は発射されてるだろう。しかも、全てが、私の居る方向へと向かってきている。だからこそ、避けやすいのだろう。だが、自力で避けるのも、限界が来ている。だから、私は
時が止まった静寂な空間。私以外誰も動けず、誰もその事を認識できない。それは、妖怪だって同じ話であり、当然物体も止まる。つまりはさっきから私を困らせたレーザーだって止まるのだ。私はレーザー付近から離れた後、男の近くに落ちたナイフを拾い、男の後ろから何本も投げた。
「なっ、消え……ってあぶねぇえ⁉」
男は後ろからやって来たナイフに気づき、全てを針で打ち落としたようだ。妖怪だからか何か気配を感じやすいのだろうか。そんなことを思っているとお札のレーザーがまたやって来た。もう、一秒に十本位飛んできてるのではないだろうか。私はそれを時を止めながら回避し、ついでに攻撃も仕掛ける。そんな、応酬を繰り返しているとどうやら全てのお札を男は打ち切ったようだ。周りの地面には大量のお札が落ちている。
「全く、俺の最強の通常攻撃だと言うのに……回避されるどころか攻撃も仕掛けられるなんてな。物体移動だか、テレポートだか、空間を操るだか知らねぇけどよ……面白い能力を持ってるみてぇだな。」
「さっきので、最強とはいえ通常攻撃ねぇ……全く、これじゃあ掃除に取りかかれないわ。」
「随分余裕がありそうだな。」
「ええ、余裕があるもの。[メイド秘技「殺人ドール」]」
スペルカードを宣言し、大量のナイフを周りに飛び散らす。そして、時間を止めある程度のナイフを回収し、別の向きに投げ直す。そして、また時を動かした。
「少し、舐めすぎたかもしれんな。まあ、問題無いが。」
男はその大量のナイフを手に持っている針で次々と打ち落としていく。方向が変わったナイフにも余裕で対処が出来ているようだ。
「じゃあ、こっちから行くか。[式神技術「銃弾花火」]」
男が取り出したのは銃。それらをこちらの方向へ向かって撃ってくる。発射されたものは銃弾ではなく弾幕。これぐらいなら能力を使わなくても余裕で避けれるでしょ……⁉
「炸裂した⁉」
「お前花火の意味知ってるか?まあ、まだまだ続くぞ?」
男は次々と引き金を引いてその弾幕を撃ってくる。最初は戸惑いはしたが、よく考えればただ炸裂するだけの弾幕。私がそれを簡単に避けれるようになるまで時間はかからなかった。
「あ~あ……これも無理か。強い方の人間だな。」
「私程度で強いと思われたらこの先困りますよ?」
「ん?俺は強い方とは言ったが強いとは言ってないぜ、メイドのお嬢さん。」
「そう、ならまだ余裕なのよね?見かけは弱そうな妖怪さん。[奇術「エターナルミーク」]」
次のスペルカードを宣言し、全方向にに高速弾を撒き散らす。しかし、その男は驚くことなく避け続け、ついには全ての弾幕を避けきった。ナイフ攻撃も、弾幕攻撃もあまり意味が無いのだろうか。しかし、この男は何故妖力を出さないのだろうか。あの、耳と角で人間では無いことは分かる。さらに、さっき銃から放たれた弾幕も妖力が元になっていた。つまり、この男は妖力を持っている筈だ。だが、この男は全くその気配を自分の体から出さない。妖力を使えば戦闘も少しは楽になる筈なのにだ。身体能力を上げることも可能、動体視力も上げる事が可能……何故使わないのだろう。
「あっ、分かった。」
「……何が分かったの?」
そんなことを考えてると突然男は言葉を口に出した。突然過ぎて何のことかが分からない。男は話を続けた。
「さっきのスペルカードに違和感を感じられなかったんだよ。これでの戦いで感じてきた違和感が。あんたがまるでテレポートをしてるかのような時に感じた違和感。」
「違和感……?」
「例えば周りのナイフが消えている。あんたが汗をかいている。ナイフが突然目の前に現れ、また消える……テレポートだけじゃああり得ない現象だ。特に汗をかくって言うのは。」
「力を使う代償として疲れているとは考えないのかしら?」
そんな私の質問に男は戸惑うことなく答える。
「それはない。」
「何故そう言い切れるのよ。」
「もし、毎回そうやって疲れるのならばあんなに連続して使ったりしない。それにそれをあんたが質問してきたってことはそうではないってことだろ?」
「……変な推理をするのね。」
ーどうせ、間違ってないだろ?ー と、男はそう聞き返す。私はそれに ーええ、そうね。ー と返した。
「何故あんたが汗をかいているのか……それはあんたがそれほど動いているから。じゃあ、いつ動いているのか……そんなのナイフを回収したり、場所が切り替わってる時があるんだからその時だろうな。で、あんたがいつ動いているのかだが……俺が意識できない時間があると推測する。つまり、あんたの能力は、【時間を作る程度の能力】か【時間を操る程度の能力】、または【時間を意識させない程度の能力】のどれかだと思うんだか……あってるか?」
「こんなに早く見破られるなんてね……参ったわね。」
「いや、正解どれだよ。」
「そのなかにあるってことは分かったでしょ?じゃあ、続けましょうか。[幻象「ルナロッ……⁉」
次のスペルカードを宣言しようとしたその時、私の体が大量のお札によって封じられていた。急いで時を止めなんとかしようとするが、そのお札の封印は解けない。仕方なく、また時を動かす。
「あんたが俺の無駄話を聞いてる間に集めておいたのさ。地面に集めたお札をあんたがいる一ヶ所に集めることなんか容易いに決まってるだろ?」
「スペルカードは宣言しないといけない筈……。」
「スペルカードじゃねぇよ。言ったろ?最強の通常攻撃だって。」
通常攻撃はまだ続いてたってことね……くっ、油断していた……。
「いやぁ……まさかここまで成功するとは思ってなかったよ。単なる一つの賭けだったんだかねぇ……。まあ、終わらせて貰うよ。[奇石「ラッキーストーン」]」
その男のスペルカードから発射された大量の石が動けない私に当たり、私はそのまま意識を失った。
「ここは……紅魔館よね?」
目が覚めた私は、周りを見渡す。周りは紅く染められており、紅魔館であることが分かった。その紅の中に一つ白色の物と、液体の入ったビンがあり、白色の方をを手に持って見ると……。
「私宛の手紙?」
それは封筒であり、[銀髪のメイドへ 手紙だから捨てるなよ……?]と書かれていた。とりあえず封筒を、開ける。そこには封筒に書いてあった通りに手紙が入っていた。
「えっと、〈貴様が、この手紙を読んでいるころにはもう異変は解決されてるだろう……多分。て言うか、弾幕直撃した程度で気絶すんなよ。対処に困るだろうが。とりあえず、回復速度を加速させる結界と万能薬を置いといたから、感謝しろよ? 式神より〉……あっ、本当に結界があるわね。で、こっちの方が万能薬ね。」
そう言いながらビンを手に取る。中には透明な液体が入っており、私が手に持った振動で中の液体が揺れている。
「まあ、今は必要ないわね……ん?まだ続きがある?」
もう一枚手紙が入っていたことに気付きそれを手に取る。そこには短い文でこう書かれていた。
〈補足 万能薬とは言え、正体は俺の唾だから使う時は覚悟を決めとけよ?〉
……これは私の部屋の見えない所にでも置いておきましょう。そうすれば被害者は出ない筈……私はそんなことを心で決めた。
ボツネタ
「豆府「ガトリング」」
男はそう言うとガトリング砲を取り出す。さらに続けてこう言った。
「喰らえメイド‼一分間に600個の落花生を発射可能のガトリング砲だ‼一発一発の落花生がお前の体をけずりとるのだ‼」
そう言うと男のガトリング砲から次々と落花生が発射される。それに私は時を遅くしながら落花生をナイフで次々と切っていった。
ボツ理由 ふざけすぎた