魔法少女リリカルなのは~転生者達の波瀾万丈な物語~ 作:白銀の勇者
フェイト達管理局が来てから既に数日が経過。蒐集作業はかなり難航していた
スペースペンドラゴンは無理無理にプログラムをねじ込んだ事で処理落ちが発生。現在スカさんがそれを解決しようと孤軍奮闘している
「困ったものだ……私達の行く先々に管理局が待機している……」
「おかげで蒐集は難航……このままじゃ少しやばいな」
「そうね……取り敢えず今日は解散にして明日、また意見を出し合いましょう」
この日は蒐集が出来ずに帰宅。残りはまだ150ページ以上も残っている
はやてが手遅れになるまで残りの時間は十分とは言いきれない。早めに蒐集を終わらす事ははやてを救うことにも繋がる
この中で転生者でもあり、年長組の玲音、夢咲、ひなたが頭をひねる
ひなたには原作知識がある。だが、最早それは使い物にならない。なると言ったらはやての容態が悪化する事位だ
なのはが横でゲームをやってる中、玲音は何とかできないものかと頭をひねる
すると、玄関から呼び鈴が鳴った
「客か……?なのは、ちょっと待っててくれ」
なのはに声をかけて玲音が立ち上がり、玄関のドアを開ける
そこにいたのは
「フェイト……?」
「あ、玲音。久しぶり」
「久しぶりだな。何時地球に?」
本当はもう知ってるが。と心の中で呟いておく
「ちょっと前から。裁判も予定より早く終わったし」
「そりゃよかった。さ、外で話すのもあれだ。入ってくれ。なのはも居るから」
「へ?なのはも?」
「どうした?」
「いや、なんか暫くは用事があるって言ってたから……」
玲音は内心、あ~なるほど。と呟き、フォローに入る
「どうも久々に時間が空いたらしくてな。友達は忙しいかもしれないからとか言ってたが……友達ってフェイトの事だったのか」
「そうだったんだ……もうこっちは引っ越しもすんだけど……」
「ま、それも聞くから入ってくれや」
フェイトを家の中に招き入れる
地下から機械音が聞こえないか少し心配だったが、そんな心配は必要がなかった
「お~い、お客だ」
「へ?……あれ、フェイトちゃん?」
「なのは、わたしにも声をかけてくれたら良かったのに」
へ?どういう事?と玲音に視線を合わせるなのは
合わせろ。とアイコンタクト。なのはには伝わったらしく、頷いた
「えっと……フェイトちゃん、引っ越ししたばかりだから忙しいんじゃないかなって……」
「わたし達は来た日の内に終わらせたから別に良かったのに……」
「じゃあ今度から連絡するね?」
咄嗟の口から出任せでなんとかなり、ホッと一息をつくなのは
玲音は座布団を一つ持ってくると、自分となのはの正面の机の反対側に座布団を置き、座ってくれ。と言った
なのはも空気を読んでゲームを中断してテレビを消す
「で、フェイトがわざわざ俺のところに来たって事は何かあったのか?」
「うん……実は地球にロストロギアの反応があったみたいで……」
「……ほう。それで?」
「それをなんとかするために玲音に協力してもらいたくて来たんだけど……」
「なるほどね。なのはは用事のせいで出来ないと」
至って何時も通りに話を聞き、言葉を返す玲音
暫く黙り込み、十秒ほどたっただろうか。口を開いた
「わり。パスで」
「そんな……」
「俺はそんな自ら面倒ごとに首突っ込む体質じゃないんでね」
嘘ばっか……となのはがジーッと視線を送る
「ジュエルシードの時は……玲音、自分から……」
「あれは巻き込まれたからだ。成り行きってやつだな」
まだ視線を送るなのはにこれは本当だと視線を送り返す
「それに、俺は管理局に協力するのは真平だ」
「なんで管理局がいるって事がわかったの……?」
「ロストロギアなんてテスタロッサ家だけでどうこう出来るわけないだろ。だから、バックに管理局が居るんじゃないかと推理しただけだ」
本当は知ってたんだけどな。とこれも心の中で呟く
フェイトのしょぼーんとした表情に心を痛めながらも、蒐集活動をする他の転生者や仲間の所にフェイトが行かないように釘を刺すため、それを行動に移す
「ついでに祈梨、夢咲、シャロ、ひなたにも聞いてやろうか?さっきまで集まってたから返事はすぐだと思うぞ?」
「あ、お願い」
玲音は携帯を取り出し、四人に一斉送信のメールを送る
内容はこうだ
『フェイトが接触してきた。そちらには行かないようにするから安心してくれ』
送った後、すぐに送信したメールを消す
暫くすると、同時に返信が来た
全員、分かった。了解などの言葉だった
「……四人とも無理だとよ」
「そんなぁ……」
「仕方ないか。祈梨はただの小学生。夢咲は面倒な事には首突っ込まない。シャロは恋人出来て、ひなたは片手だ。下手すりゃ死ぬかもしれない所には行けないさ」
罪悪感に押しつぶされそうになるが、なんとか言葉を絞り出す
もう実質、ライフは0だ
「すまないな……力になれなくて」
「ううん……それじゃあ、わたしはこの後色々とあるから」
「気をつけてな」
フェイトが立ち上がって、玄関に向かっていく
ドアが開いて、閉じられた音を聞いて、玲音はグターッと寝転がった。そして、玲音の腹の上になのはも寝転がる
「すっげぇ悪いことした気分……」
「わたしも……なんか小動物いじめてる気分だったの……」
「分かる。あと、重いんだが……」
「ふんっ!」
「げほっ!?」
なのはの後頭部での頭突きが玲音の鳩尾にクリーンヒット。効果は抜群だ
「女の子に重いって言っちゃいけないんだよ!?」
「は、はい……」
この後、二人はこの姿勢のまま、昼寝に突入したそうな……
一方、玲音の家から出てきたフェイトだが、やはり表情は暗かった
多分、引き受けてくれると思っていた玲音に断られたのだ。さらに追い討ちと言わんばかりに祈梨、夢咲、シャロ、ひなたにも断られ、へこんでしまった
小さくため息をつきながら、新居に向けて歩を進める
最近の調査でロストロギアはよく管理外世界に転移すると情報を得た。それでフェイト自身もたまに管理外世界で見回りをするのだが、収穫はなし
玲音やなのはのような優秀な人材がいればかなり早く終わったかもしれない……が、無い物ねだりは出来ない
また小さくため息をつくと、横から誰かが来る気配がした
気になって、振り向いた
「よっ、フェイト。久しぶりだな」
「おい、條助。誰だ、この子は」
「前話しただろ?佑真。ジュエルシードの時に敵だった」
「……あぁ、フェイト・テスタロッサか。確かに言われた通りの容姿だな」
来たのは條助と佑真だった
この二人、他の五人が最近、付き合いが悪いため、二人きりでよくゲーセン行ったり模擬戦したりとやっていたのだ
「條助……それと……誰?」
「俺は波風佑真。魔法についても色々と聞かされたから魔法のことは秘密にしないでもいい」
「あ……フェイト・テスタロッサ。よろしくね」
「あぁ、よろしく」
なんやなんやで初対面だった佑真とフェイトは互いに自己紹介をした
「にしても、どうしたんだ?浮かない顔して」
「実はね……」
フェイトが先ほど、玲音の家での一部始終
話す
「なるほど……にしても、祈梨と玲音が拒否るなんて意外だな」
「あいつら、かなりのお人好しだからな……まぁ、なんか事情があったんだろう」
條助は祈梨と玲音がフェイトの頼みを断ったことに驚き、佑真はまぁ仕方ないだろ。といった顔で片手に持っていたお菓子を口に運ぶ
「……分かった!俺が手伝ってやろう!」
「ほんと!?」
「まぁ、俺もそれなりにお人好しだからな。出来ることならやってやる」
「……なら俺もだ。もしかしたら強敵と戦えるかもしれん」
條助が笑いながらフェイトに言い、佑真は面白そうだ。という表情をしながら参加する事を口にした
まぁ、條助は本当に親切心で。佑真はロストロギアとの戦いが面白そうという心と親切心が半々くらいだったりする
「じゃあついでにアリサとすずかも誘ってみるか」
「え?」
「あいつらも十分強いからな」
條助が携帯を取り出して携帯を操作する
その間、佑真は手に持ってる菓子をポリポリと
「……佑真、何食べてるの?」
「ん?誰かのクッキー」
「え……?」
「いや、なんか茶色の髪の車椅子に乗った女の子がこれを公園のベンチの上に置いていってな。忘れ物だと届けたらくれるって言うから貰っておいたんだ」
佑真は布に包まれたクッキーを見せる
「中々刺激的な味でな。案外イケる」
さぁ、勘のいい読者さんならこのクッキーの正体はなんなのか分かるだろう
「くうか?」
佑真はそれをフェイトに渡す
フェイトはお礼を言いながら受け取り、佑真は條助にもそれを渡した
そして、二人はそれを口にした。口にしてしまった
その瞬間、二人の顔色は土の色に
條助はそっこうでバタリと倒れた
「ま、まず……」
フェイトはなんとまずいと一言言ってから倒れた
屍が二つも出来上がった訳だが、佑真は唖然としながら、二つの屍を抱えて自分の家まで逃走し始めた
シャマルクッキー、サイヤ人には効かないようだ
「なんかさ……うん。歴代ジョジョのボスと戦う夢を見たよ……あのね、ザ・ワールドとキンクリとメイドインヘブン同時に使われてさ、さらにD4Cで大統領は無限増殖とかふざけたことやり出したし……レクイエムで互角とかなんなの?」
「わたし、なんか歌手と声優やってたよ……水樹奈々って人に憑依してた」
「そ、そうか……(このクッキーは俺の胃袋で処理をしよう)」
條助はマジの地獄を体験し、フェイトは中の人に憑依してたらしい
「……な、なんか……」
「どうした?」
「は……腹が…………痛い!」
「は?」
「わ、悪い!席を外す!」
佑真の顔色が一気に真っ青に。佑真は全力でトイレへと走って行った
サイヤ人すら腹を壊させるシャマルクッキー。このクッキーは異常だ。いや、サイヤ人の胃袋が異常なのか……
まぁ、どっちも異常なのだろう
「……とりあえず、アリサとすずかはオーケーだとよ」
「二人も?」
「まぁ、後でアースラに連れて行って話を聞かせてくれ」
暫く佑真の唸り声が聞こえたらしい
「なんだろうか……嫌な奴らが敵に回った気がする」
「ふぇ?」
玲音は嫌な予感を一早く察知していた玲音は背筋がぞくっとしたそうな
と、いうわけで條助と佑真、アリサ(バニングス)、すずかが管理局側として乱入です。前まで味方だった者が敵となってしまいました。こんな展開も燃えるよね!
次回はスペースペンドラゴン起動かな?