魔法少女リリカルなのは~転生者達の波瀾万丈な物語~   作:白銀の勇者

6 / 85
今回はあの子の登場です


第2話

 

祈梨が玲音達と知り合ってから数日の時が流れた

 

今回は玲音が主体となる

 

玲音は土地感覚を得ようと転生してから毎日海鳴の中を歩き回っている

 

だが、前世よりも体が小さいし、体力も無いため、そうそう長い時間歩くことは出来なかった

 

そして、彼は今日も歩き回って公園にたどり着いた

 

「あ~疲れた」

 

手には本屋で買ってきた本が一冊ある

 

今日、迷いに迷って偶然発見した本屋で買ってきたものである

 

中身は問題集である。それも、大学生が解くような物。買うときに生暖かい目で見られたが無視しておいた

 

転生して時間が経つ内に勉強してた事が頭からすっぽぬけるのを防ぐためである

 

実は、彼は影の努力家だったりする

 

袋の中からそれを取りだし、ベンチに座って懐からシャーペンを取りだし、問題を解き始める

 

ちなみに、ブックカバーを無理矢理取り付けて表紙を見られないようにしてある

 

「って、ノート無いと繰り返し出来ないじゃん……」

 

渋々シャーペンをしまって問題を頭の中で解き始める

 

一時間辺り経過しただろうか。彼は睡魔に襲われていた

 

陽気な天気に当てられ、段々と眠くなってきたのだ

 

「……ねよ」

 

ベンチに誰も座ってないのを確認して今開いてるページを顔に乗せてベンチに寝転がる

 

ベンチは二つあるから一つくらい大丈夫だろうと思ったからだ

 

暫く目を閉じていると、彼はそのまま夢の中に入っていった

 

そして、彼が眠りについてから数分経った頃、もう一つのベンチに一人の少女が座った

 

栗色の髪を短いツインテールにした子だった。決して手がムチの怪獣に補食される運命の怪獣を模した頭はしてない。居たらそれはそれで凄いが

 

彼女は玲音に話しかけることなく、暗い顔で座っていた

 

不意に隣で眠りについている子が気になった

 

顔に分厚い本をのっけて爆睡してるからだ

 

少しならいいかな?と思い、その分厚く重い本を拝借して中身を見る

 

「……?」

 

正直、意味が分からなかった

 

図形や数字や文字が自分の知らない変な形に並べられているのだ

 

ページをペラペラと捲っていき、自分では理解不能な内容だと理解したあと、彼女はそっと本を顔の上に戻した

 

そして、彼女はまた一人でベンチに座って遠巻きに公園で遊んでいる子達を眺め始めた

 

それで一時間程経っただろうか。玲音がのそりと起きた

 

「……何時だ?」

 

ボソッと呟き時計を見ると、玲音は本を胸の上に移動させてもう一度眠りについた

 

彼女は一瞬びくりとしたが、寝たのを確認するとまた眺めるのを始めた

 

そして、さらに小一時間経過しただろうか。ツインテールの彼女に一人の子供が接近した

 

その子供の容姿は銀髪でオッドアイ。そして、かなりのイケメンだった

 

将来はかなりのイケメンになるであろうと予想できる

 

そんな彼がツインテールの彼女に声をかけた

 

「よう!何やってるんだ?」

 

いきなり声をかけられてびくりと体がその場で跳ねる

 

が、何となく纏ってる雰囲気が異質に感じれたので彼女は無視を決め込むことにした

 

「何だ?照れちゃったのか?なのは」

 

いきなり自分の名前を呼ばれた彼女……なのははその少年を警戒した

 

誰だって見知らぬ人物にいきなり名前を呼ばれたら警戒する

 

「それとも一目惚れか?」

 

何言ってるのこいつ。それがなのはの素直な感想だった

 

が、帰ってもやることがない。だから彼女は無視している内に帰ってくれることを願った

 

しかし、その願いは真逆の方向で叶えられた

 

「おい!そこのお前!俺のなのはに何してんだ!!」

 

増えた

 

面倒なのがもう一人追加されてしまった。今度は金髪オッドアイだった

 

しかも今度は『俺の』と付けた

 

よく分からなかったが、否定しておかないといけない内容だってことは理解できていた

 

「わたしは……」

「あぁ!?うるせぇぞモブが!!」

 

何か始まった

 

なのははもうこの二人を止めるという選択肢は頭に無かった

 

そこからは残念なイケメンの口喧嘩が始まった

 

しかも、自分が嫁だとか言い出した

 

「モブはとっとと帰って寝てろ!!」

「テメェこそ寝てろ!!」

 

何だかリアルファイトに発展しそうな勢いだった

 

なのはが逃げようと決心した瞬間、隣で寝ていた玲音が起き上がった

 

「……うるさい」

 

彼はベンチから降りると残念なイケメンの元に行き、

 

「喧嘩は他所でやりやがれ!!」

 

分厚い問題集の角で少年達の頭を横凪ぎにぶん殴った

 

『ぐはっ!?』

「それもう一丁」

 

今度は逆向きに凪ぎ、もう一度一撃当てた

 

分厚い問題集の角でぶん殴られた二人はその場で気絶した

 

「……嬢ちゃん、君も関係者?」

 

にっこりと笑顔でいってきたが、目は笑っていなかった

 

しかも、ゴゴゴゴゴゴゴと擬音まで聞こえてきた。ここで首を縦に振ったら確実に少年達に喰らわせた一撃が自分にも飛んでくる

 

なのはは軽く涙目になって全力で首を横に振った

 

「……そっか。災難だったね」

 

今度はなのはに向けて微笑んだ。目が笑っていないなんて事は全く無かった

 

「よし、ちょっと埋葬してくる」

 

へ?と言い返す間もなく彼はずるずると砂場に引きずっていくと、二人の顔だけを出して砂場に埋めた

 

ちなみに、死んでません。生きてます

 

少しすっきりした顔で彼は戻ってきた

 

「君は一人で来たの?」

 

彼の言葉になのはは頷いた

 

「親は?」

「……忙しいから」

「でも、一人で来るのは危ないんじゃない?お母さんやお父さんは?」

 

なのはは少し黙った後、話した

 

「お母さんとお兄ちゃんとお姉ちゃんはお店を頑張ってるから」

 

そっか。と彼は頷くと、続いて聞いた

 

「お父さんは?出稼ぎ?」

 

なのははその答えを話さなかった

 

「あ、言いたくないなら……」

「入院……してるの」

 

重々しくなのはは口を開いた

 

「入院?」

「少し前にお父さん、事故で大怪我しちゃって……まだ眠ったままなの」

 

あ、これ地雷だと思った時には時、既に遅し

 

なのはは俯き、そのまま重苦しい空気が流れ始めた

 

う~んと玲音はうねり、ぽんっと手を叩くと、近くの小石を手にとってなのはの前に行った

 

「今からマジックをやる」

「……ふぇ?」

 

彼は手の中の小石をなのはに見せる

 

そして、その手を閉じて、彼の転生特典、全ウルトラマンの技から一つの能力を発揮した

 

次に手を開くと、二つの小石は綺麗な一輪の造花となっていた

 

「え!?」

(上手くいった……よかった)

 

彼が使ったのはウルトラ念力

 

以前、宇宙ブーメラン、アイスラッガーが不規則な動きをしたのも、ウルトラ念力で操ってたからである

 

彼はそのウルトラ念力の応用で小石を造花に変えた

 

ウルトラマンレオが建物の一部に念力で鎖を作り出し、ヌンチャクに変えた物を応用したのだ

 

「造花だけどな。ほら。あげるよ」

「あ、ありがとなの」

 

なのはは造花をまじまじと見つめるが、元が小石とは考えられないほどの綺麗な造花だった

 

「そんでもって、プレゼントだ」

「へ?」

 

彼は手首に着けていた銀色のブレスレットをなのはに手渡した

 

それは、ウルトラマンジャックが使っているウルトラブレスレット。盾にもなり、槍にもなる万能武器だ。さらに、見た目は銀色の綺麗なブレスレットだから贈り物にも最適である

 

彼は、一つしかないそのウルトラブレスレットをなのはに手渡した

 

「で、でもこれ、高いんじゃ……」

「気にするな。女は男からの貰い物は素直に受け取っておけ」

 

彼はそのブレスレットをなのはの腕に着けた

 

実はブレスレットが所有者の手首の太さに合わせてある程度の大きさを変える便利機能が着いてたりする

 

「要らないんなら捨ててもらっても構わないさ」

 

もう所有権はお前だからな。と付け足す

 

「ううん。大事にするの」

 

なのはがそう返すと、玲音は隣のベンチに座った

 

「んじゃ、俺はまた寝るから。家に帰って造花飾ってきたらどうだ?」

「……帰りたくないの」

「はぁ?」

 

意外な答えに思わず聞き返してしまう

 

「家に居たら……邪魔になっちゃうと思うし……一人だから」

「あ~……家族が仕事に熱中しちゃってる系ね」

 

玲音は問題集をコツンとなのはの頭に当てる

 

「子供は親や兄弟に甘えるのが仕事です。ってな訳で父親に甘えれない分、ちゃんと甘えてこい」

「でも、迷惑に……」

「お前の母親や兄弟は少し甘えただけでお前を嫌いになるのか?」

「ううん!違う!!」

「なら甘えやがれ。子供が見栄張ったって悲しいだけだ。甘えれる内に甘えるんだ」

 

彼は問題集を当てた部分を撫でて、ベンチから立つ

 

「じゃ、お父さんの見舞いにでも行ってきたらどうだ?今なら着いていくぜ?」

「……じゃあ、一緒に行こ?」

 

玲音は、微笑みながら、内心ではこんなことを考えていた

 

(計画通り!!)

 

そして場所は代わり、なのはの父親が眠っている部屋である

 

なのはの父親の名前はネームプレートが身長の関係で読むことが出来なかった

 

「うわぁ……」

 

体は包帯だらけで見ただけで重体と分かった

 

玲音はこんな大怪我でよく生きていられるな……と驚いていた

 

「やっぱり眠ったままなの……」

 

なのはは悲しそうに椅子に座って父親を見る

 

玲音はその父親の手を握る

 

「娘さん、悲しんでるぜ。家族の人も心配してるだろうし、早く目覚めてやってくださいよ」

 

玲音は横目でなのはを見る

 

なのはが自分の事を見てないのを確認してから、彼はある光線を少量、放つ

 

放った光線はマザー光線。あらゆる怪我を治すことが出来る癒しの光線だ

 

彼なら、数秒マザー光線を当てれば、なのはの父親を目覚めさせることは容易い

 

が、流石にそれをすると吸血鬼もビックリな超回復を成し遂げた事になり、逆に怪しまれるため、敢えて少量にした

 

明日か明後日には傷こそ完治はしないだろうが、意識は回復する程度の量だ

 

(ミッションコンプリート!)

 

玲音は、なのはの父親にマザー光線を流し込む事を目的としてなのはと父親の部屋に来たのだ

 

恋愛方面での計画を考えてると思ったそこの読者。腹筋百回な

 

「さて、後は家族水入らずだ」

「へ?」

「お前が祈り続ければ、きっと明日にでも目が覚めるさ。じゃあな」

 

彼はそう言うと、そそくさと部屋を出ていった

 

なのはは余りにも唐突な別れに呆気取られていた。けど、また公園で会おう。そう思っていた

 

玲音が退室して数分後、なのはも部屋を出ようと背を向けた

 

「……ぅぅ…………」

 

そのとき、自分の父親の声が聞こえた

 

「な……のは?」

 

自分の名前が呼ばれた。その瞬間、なのはの目には涙が溜まった

 

その日、病院には、一人の少女の嬉しさから出た泣き声が響いた

 

 

 

 

 

 

 

 

そして次の日。なのははまた公園に足を運んだ。が、彼は来なかった

 

次の日も次の日も、彼は自分の前に姿を現すことは無かった

 

来たのはあの金髪と銀髪だけだった

 

なのはの頭の中は、父親が目を覚ました。と彼に伝えたい。それだけで一杯だった

 

そして、名前を聞きたかった。こんな自分に声をかけてくれた。そして、不思議と惹かれる雰囲気を纏った不思議な彼の

 

だが、なのはは小学校入学まで、とうとう彼と会うことは無かった

 

何時しか、なのはの心の中で、彼の顔は記憶と共に薄れていった。が、声と自分にしてくれた事は忘れなかった。何時しか、彼女は無意識に彼の事を思うようになっていた

 

彼のくれたブレスレットと造花。嫌な夢を見たり、悲しいことがあった時は、そのどちらかを握りしめていた

 

そうすると、心が暖かくなった

 

彼女の彼の名前を聞くという願いは、数年後、叶うことになる……

 

それは、まだ先の話……




ウルトラマンタロウよりマザー光線

ウルトラマンレオよりウルトラ念力でした

マザー光線は凄い強力だと思ったのであんな感じにしました

士郎さんの回復能力は異常だと思う

そして踏み台転生者二名が出てきました

あと、一つ疑問ですが……この小説、需要無いですかね?ミルキィとかウルトラマンってマイナーですかね?

需要無くても続けますが
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。