魔法少女リリカルなのは~転生者達の波瀾万丈な物語~ 作:白銀の勇者
私です
そんな事はさておき、今回は色々と詰め込みすぎました
はやてはひなたと共にトーマと接触してからリインフォースと共に海鳴に戻っていた
理由はなんか戻りたくなったからだ
そして空中を飛んでると、ビル上で座っているよく見知った人影を見つけた
取り敢えずその人物に話しかける事にした
「夢咲ちゃん。何しとるん?」
夢咲ははやてに気付いたのか、視線をはやてに向ける
「何もしてないわ。手掛かりが無いもの」
夢咲は手に取って見ていた何色もの色が輝く宝石……己の魔力そのものであるソウルジェムを左手の甲に出来てる溝に戻す
チン。とソウルジェムがすっぽりと溝に埋まる
「ホンマ綺麗やな……」
「そうでしょ?」
夢咲の手の甲を見ながら言うはやて
多分、夢咲はソウルジェムを砕かれたら魔法を一切使えない只の一般人になるだろう
まぁ、そう簡単には砕かれ無いように魔力で幾重にもコーティングしてあるのだが
トラックに踏みつぶされるまでならヒビで済む
「さて、何か手掛かりはあるのかしら?」
「ある……とは言えないんやけど……」
「そ。なら行きましょ」
「へ?何処へ?」
「探すんでしょ?マテリアルを」
「……せやな。行こか」
夢咲が空に飛び上がる
そして、取り敢えず。と海の方へリインフォース含め三人で飛んでいく
「……面倒ね」
「そんな事言わずに……ね」
「すまないな……闇の書があったばかりに」
「過ぎた事よ。闇の書なんてね。後片付けとでも思っておくから気にしないで」
「……そう言ってもらえると助かる」
「……リインフォース。ちょっと高度を下げなさい」
「?あぁ、分かった」
夢咲の言葉でリインフォースが少しだけ高度を下げる
「そこっ!」
「夢咲ちゃん!?」
夢咲が唐突にマスケット銃を召喚してリインフォースの頭を掠めるように弾丸を発射した
リインフォースの髪の毛が数本散ったのはご愁傷様だ
そして、その弾丸はリインフォースの後ろで弾かれた
「猫人間……かしら?それともリニスのような使い魔?」
リインフォースの後ろに居たのは猫耳と尻尾を生やした女性二人組だった
「よく分かったな」
「こう見えてもサーチは得意なのよ」
マスケット銃を捨て、新たにマスケット銃を取り出して構える
「で、誰なのかしら?」
「忘れたとは言わせないよ……零距離でその銃を撃たれたり砲撃をくらわされたり……」
「……?」
首を傾げる夢咲
「(イラッ)これならどうだい」
髪の短い方の女性がいきなり数ヶ月前にフルボッコにした仮面の男になる
「……あぁ、あんた達女だったのね」
「リーゼロッテとリーゼアリアやで」
「知ってたの?」
「最近聞いた。グレアムさんとこの使い魔なんやって」
「ほむほむ」
グレアムと聞いて闇の書事件の時になんか色々とやってた提督を思い出した
「あんたの……いや、あんた達のおかげで私達の計画は滅茶苦茶に……」
「犠牲も出さずにハッピーエンド。これの何処に文句があるのよ。闇の書の闇も消して防衛プログラムも消した。今はその後始末よ」
マスケット銃を持ったままやれやれ。と手を横にして首を横に振る
「それだけで闇の書犯した罪が消えたとでも思ってるのか?闇の書のせいで人生狂わされたやつの事も考えろ!」
「あぁ……分かってる。私は許される気なんてない。犯した罪は背負っていく……だから……」
「うるさい!罪を背負っていく?バカ言うな!!」
「ロッテ……止めなよ」
はやてはどうしようかとオロオロしている
「なら………ならなんで今までそうしなかったんだよ!あんたが消えれば済む話だっただろ!」
「そう……だったな……私がお前達の教え子を殺し父を苦しめたのだったな……」
「そうだよ………クライド君の事も……父様の事も……」
(クライド……そうね。確かクロノの父親だったわね……)
リーゼロッテとリインフォースが話してる中、夢咲がマスケット銃を空に向け、
「さっきからうっさいわね!」
ドン!!と放った
「聞いてりゃ何よ。全部リインフォースが悪いとか言ってるけど……リインフォースの気持ちだって考えなさいよ!リインフォースが自らの意思で殺人でもしてたと言いたいの!?」
「そんな事言ってないだろ!だが、そいつが勝手に自壊しておけば誰も死なずに悲劇だって起こらなかった!」
「だからリインフォースの気持ちを考えろって言ってんのよ!!リインフォースが悪いの一点張りじゃない!リインフォースだって被害者なのよ!勝手にプログラムぶち込まれて暴走させられてやりたくもない事やらされて!」
叫んでいく中、当たるものが無く、マスケット銃を海に思いっきり投げ捨てた
「あんたに何が分かるってんだ!そこの夜天の主もだ!奪われた人達の気持ちが分かるか!!考えた事あるか!!」
「それは……」
はやての言葉が詰まる
「そんなもん無いわよ!けれど、あんた達も考えた事はあるの!?」
「どういう意味だ……」
「闇の書に家族殺されたからもうやだ生きていけない仇を取ってとでも言われたのかしら?」
「……あぁ、言われたよ」
「そうでしょうね。でも、クロノ達はそれを乗り越えてるわ」
「乗り越えてる……?」
「父親の死から」
「なんだよ……クロ助とリンディ提督は許してるって言うのかい?」
「じゃなけりゃ説得しても私達と協力しなかったわ。最後までね」
リーゼロッテが俯く
そして、数秒後に顔を上げた
「なら……あんたは闇の書に大切な人を殺されたらどうするのさ」
「受け入れるわ。けど、その前に抗うわ。この盾で」
夢咲は左手に盾を出現させる
「この盾は特殊でね……くるりと回せば1ヶ月の時間遡行が出来るわ」
「……なんだよそれ……ロストロギア級じゃん……」
「これで精一杯抗って……駄目なら受け入れるわ。それだけよ」
左手の盾を消す
「生き残ったのなら前に進むしか方法はないのよ。失った物はそう簡単には戻らない。戻る時もあるだろうけれど……簡単には戻らないのよ。受け止めて、前に進む……人間はそれしか出来ないのよ」
「戻れるあんたが何を言う」
「……そうだったわね。けど、はやてがいい例よ。両親が亡くなって……足も動かなくなって……けど受け止めて強くなって生きている。尊敬しちゃうわ」
「夢咲ちゃん……」
「ごめんなさいね。嫌な事言っちゃって」
「ううん……ええんよ」
リーゼロッテは黙ったままだ
「……いきなり色々と言って悪かった。けど、私はあんたを許せそうにはない」
「構わない」
「けど、あんたが悪いんじゃないって事は分かったよ」
「え……?」
リインフォースが驚いた顔でリーゼロッテを見る
「今は双方仕事中だ。邪魔しないようにしよう」
「せやね。ヴォルケンリッターにもそう言っとく」
そして、リーゼ姉妹と夢咲達は別れた
数分後、特に何もなくウロウロとしていると、いきなり以前のように空間が揺れた
「わわっ!?」
「また……!」
はやてとリインフォースはマテリアルがまた何かやったのか。と思い、方角を割り出した
一方夢咲はリインフォースを……いや、リインフォースの一部を見ていた
空間が揺れる事で揺れている一部分を
「…………」
自分の胸に手を当てる。が、まだ膨らみ掛け
「夢咲ちゃん?何しとるん?」
「胸囲の格差社会を確認しただけよ……ふふ」
「驚異の……あっ……(察し)」
はやてもリインフォースを見て察した
「……行きましょ」
「せやな……」
「ふ、二人共……どうしたんだ?」
「何でもないわ……」
「そう、何でも……」
二人は沈んだ気持ちのままマテリアルが暴れてるであろう場所に向かった
そしてその後ろをリインフォースがオロオロとしながら追いかけていった
「あ、見つけたで。王様」
「久しぶりね」
「ん……?子鴉と小娘……ついでに融合騎か」
「ふっ……私はついでか……そうかそうか……」
「あかん!リインフォースがやさぐれとる!」
三人はディアーチェを発見した
「とっとと帰れ。我は忙しい」
「さっきも揺れとったし……また良からぬこと考えとるんやあらへんの?」
「答える義務は無い。我は王ぞ。成すべきことをするまでだ」
「慢心せずに何が王か……」
「小娘は黙れ」
ドサクサに紛れて会話に参加することが叶わなかった夢咲は空気と化してるリインフォースの髪の毛を弄ることにした
「で、王様は『砕け得ぬ闇』を探しとるんやろ?手伝えるのなら手伝うで」
「貴様の情けなど必要ない」
夢咲がリインフォースの髪をリボンでポニーテールにしたりツインテールにしてたりとする
リインフォースも夢咲の髪を弄っている
そして二人がディアーチェにイタズラでもしようと顔を見合わせ
『あ、砕け得ぬ闇』
「なんだと!?」
『冗談』
「ぶち殺すぞ貴様ら!!」
そんなディアーチェの言葉をものともしない二人であった
「まぁよい……子鴉。我が砕け得ぬ闇を得てから何をするか知らぬだろう」
「そりゃあまぁ……」
「『砕け得ぬ闇』を得て我は真の王となる!何者にも縛られず何者にも害されず何者からの障害も吹き飛ばす王に!」
そんなディアーチェの言葉を聞かずに後ろではしゃいでる夢咲とリインフォース
「闇の書の部品に過ぎなんだあの苦渋の日々はもう終わりを告げた……シュテルとレヴィも自由にしてやりたいしな……」
「それなら尚更や。こっちには闇の書にハッキング出来た人もおるし変態もおるし」
「お前は阿呆か。情けでもらった自由を真の自由とは言わぬ。所詮誰かの手に縛られるような物だ。ついでに変態は却下だ」
「王様……」
そんなシリアスな話の後ろで髪の毛弄りあってる夢咲とリインフォースだった
「まぁ取り敢えず……何かされても困るから……夢咲ちゃん、やーっておしまい!」
「うぇ!?ちょっ、髪型まだ戻して……」
急いで髪の毛を弄る夢咲
「前回は負けたが今回は負けんぞ!!小娘!!」
「ちょっ、少し時間を……」
「エルシニアダガー!!」
そんな夢咲の事を無視して魔力で出来た剣を大量に放ってくる
「あぁもう!やってやるわよ!オクタヴィア!!」
夢咲(トリプルテール)がオクタヴィアを召喚する
「薙ぎ払って!」
そして、オクタヴィアが持つ巨大な剣がエルシニアダガーを全て一掃する
「ついでに……スプラッシュスティンガー!!」
そして、大量に剣を作り出し、手で掴んでディアーチェに向けてぶん投げる
「無駄よ!」
ディアーチェがそれを障壁を張って防ぐ
「刀身爆破」
夢咲がパチン。と指を鳴らすと全ての剣が一斉に爆破した
「ついでにレガーレ・ヴァスタアリア!!」
そして、夢咲が爆煙の中へと全方位からリボンを伸ばす
が、リボンが爆煙に入ったところで切断された
そして、お返しと言わんばかりに紫の砲撃が迫ってくる
「キャンデロロ!」
夢咲はオクタヴィアを戻し、キャンデロロを代わりに召喚する
そして、キャンデロロの補助を受け、腕にティロ・フィナーレよりは小柄な筒を両手に作り出す
「よっ、はっ!」
左手、右手と筒からリボンで出来た砲弾を一発ずつ発射する
その二発で完全に砲撃を相殺する
「チッ、防ぎおったか」
「あなた程度の攻撃、防ぎきれるわよ」
「ほう……言ったな?」
「言ったわよ……シャルロッテ」
夢咲はキャンデロロを戻してシャルロッテ(第二形態)を召喚する
そして、右手に黒色に赤色の水玉がついたラッパを召喚する
「スゥ……」
ラッパに口をつけ、思いっきり息を吐き出す
プワワ~~~とラップの独特な音と共にシャボン玉が出てくる
「シャボン玉……?ナメておるのか貴様!」
「ナメてなんか無いわよ。ね?シャルロッテ」
夢咲がシャルロッテの頭を撫でる
そして、ディアーチェがキレたのか、シャボン玉を無視して夢咲に突っ込む……が、
「ぬおっ!?」
シャボン玉に当たった瞬間、その部分から痛みを感じた
「これでも歴戦の戦士の技なのよ?数々の怪物を倒してきた……ね?」
「ならば消しさってくれるわ!」
ディアーチェが大量の魔力弾でシャボン玉を割っていく
「あらら、じゃあこうしましょうか」
夢咲の手に出てきたのはケーキケースだった
「そんな物で何が出来るか!!」
ディアーチェが魔力を纏い杖を向けて突っ込んでくる
「こうするのよ」
夢咲はディアーチェが自分に当たる直前、ケーキケースをコツン。とディアーチェの頭に当てた
すると、ディアーチェの体がみるみる小さくなり、ケーキケースの中にスッポリと入ってしまった
『なっ!?』
「このまま……食べちゃおうかしら?」
夢咲の顔がシャルロッテのように真っ白に変わり、目もシャルロッテと同じように右目が赤色の丸い縁に中は真っ黒。左目は赤色の部分が青。そして、赤、青の間に黄色になっている
『ひぃっ!?』
「み、夢咲ちゃん!食べるのは駄目や!」
「……つまんないわね。ポイッと」
夢咲が顔を元に戻し、ディアーチェの入ったケーキケースを投げ捨てる
ケーキケースは途中で開き、ディアーチェは空中に投げ出された
勿論、大きさも戻った
「ハァ……ハァ……」
「肝が冷えた?」
「あ、当たり前だ!貴様のあの顔……一体なんだ!」
「何って……魔法よ魔法。ほら、すぐに出来るわよ?」
夢咲が一瞬顔を手で隠し、すぐに戻したと思ったら先程の顔になっていた
「そんな魔法があってたまるか!」
「私の魔法は型破りなのよ。この世界ではね」
ケーキケースをもう一個取り出し、蓋を取るとそこにショートケーキが現れた
「こんな感じにね」
魔法で作り出したフォークでケーキを食べる
「うん、美味しいわ」
「貴様……もういい!ぶち殺してくれる!」
「殺される訳にはいかないわね。はやて、食べていいわよ」
「え?あ、うん」
ポイッとケーキケースごと、ケーキを落とさないようにはやてに向かって投げる
はやては危なげなくキャッチした
「今度こそ……」
ディアーチェが杖を振り上げる。が、
「王様~、準備できたわよ~ん」
と、ディアーチェの後ろからキリエの声が聞こえた
そして、その横に黒色の球体が
(……?ソウルジェムが反応している?……シャルロッテ、どういう事?あれって魔女なの?)
夢咲が点滅している自身のソウルジェムを見ながらシャルロッテに心の中で聞くが、シャルロッテは首を横に振った
この際に髪型を戻しておく
「ってな訳で強制起動システム正常。リンクユニットフル稼働」
「さあ、甦る時が来たぞ!無限の力『砕け得ぬ闇』!!ふふふ……我の記憶が確かなら、その姿は『大いなる翼』!!」
テンションMAXなディアーチェ
夢咲ははやてとリインフォースに近寄る
「構えなさい。あれは無害なものとは言えないわ」
「え?」
何やら話しているディアーチェとキリエを尻目に会話を続ける
「私のソウルジェム……点滅してるでしょ?」
「せやね。物凄い激しく」
「私の予想では……あれはジュエルシード級よ。下手すれば世界が滅びる……」
「え!?」
「まさかとは思うが……」
夢咲はラッパから何時でもシャボン玉を吹けるようにし、はやても杖を構え、リインフォースもいつでも魔法を使える準備をする
「さぁ来い忌まわしき無限連環機構、システムU-D、『砕け得ぬ闇』よ!」
そして、黒色の球体がパキパキ。と割れていき、中から出てきたのは金髪の少女だった
「ユニット起動……無限連環機構動作開始」
はやてとリインフォースとディアーチェとキリエは出て来たのがひとりの少女だということに信じられないといった感じで目を見開いてる
だが、夢咲はその少女を睨んでいる
「システム『アンブレイカブル・ダーク』正常作動」
「ちょ、ちょっと王様!!システムU-Dが人型だなんて聞いてないんですけど!!」
「む、むう?おかしい……我の記憶の中でも人の姿をとっているなどとは……いやいや、そもそも我々ももともと人の姿はしておらんかったし……」
う~んと唸っているディアーチェ
「えっと……アンブレイカブル・ダークだから……ヤミちゃん?」
はやてがU-Dに近付こうとする。が、それを夢咲が肩を掴んで無理矢理止める
「夢咲ちゃん?」
「あれは危険よ!」
「だがそうは感じないのだが……」
「私には分かるの!」
その瞬間、赤色の翼のようなものが吹き出す
「状況不安定……駆体の安全確保のため、周辺の危険因子を……排除します」
「やっぱり!」
U-Dが一気に夢咲に向けて接近してくる
赤色の翼のようなものが形を変えて腕のような形になる。爪もあり、かなり鋭い
「二人とも、逃げなさい!絶対領域!」
念の為にとリボンで結界を作り、はやてとリインフォースを守るようにする
そして夢咲はシャボン玉を周りに展開する
が、U-Dはそれをものともせずに迫ってくる
「嘘でしょ!?」
舌打ちをしながら左手に盾を召喚し、振るわれた爪を防ぐ
紫の魔力の障壁と赤い爪が一瞬拮抗するが、ガンッ!!と盾に爪が直接当たり、ガシャン!!と音を立てて盾の部品が飛び散り、盾が砕けた
「……え?」
自身の記憶ではワルプルキスの夜と呼ばれる大災害と同等の魔女の一撃を防いだ盾だ。それがたったの一撃で壊れてしまった
それに驚いて硬直してしまう
その隙をU-Dが逃す訳が無く、鋭い爪が夢咲を切り裂き、吹き飛ばす
「がはっ……!」
服を切り裂かれ、皮膚も切り裂かれ、血が舞う
吹き飛ばされ、リボンの結界に叩きつけられる
「夢咲ちゃん!」
「はやて……逃げ……」
ドスッ!!と嫌な音が響く
はやて達の方から、夢咲の背中に赤色の染みか滲みだし、段々と広がっていくのが見えた
そして、U-Dから赤色の何かが夢咲に向かって伸びているのも分かった
「は……やて…………早く……」
さらにU-Dから赤色の物が三つ出現し、抵抗できない夢咲にそれが突き刺さる
「ぐっ……」
(痛覚遮断……上手くいってるけど……一つが心臓に……)
悶え苦しむ程の痛みを魔力で遮断しているため、痛さで気を失う事は無いものの、一つが心臓を貫いている
魔法でカバーしてるものの、魔力が無くなれば間違いなく即死する
「はやて……早く……逃げなさい!」
血も魔力で作り、大量出血によるショック死も防ぎ、心臓を魔力で無理矢理動かす
そんな滅茶苦茶な事をしているためか、魔力が一気に減っていく
グリーフシードを使って魔力を回復させたものの、もう四分の一が黒く染まっている
「オクタ……ヴィアァァ!!」
オクタヴィアを召喚。その大剣で自分の体を貫いている物を切り裂く
そして、それを抜き取って海に投げ捨て、剣を召喚しU-Dに突っ込む
「アァァァァァ!!」
絶叫にも近い声を出しながら、剣を振るう
が、赤色の翼で剣を弾かれる
「これで終わりです……」
U-Dが夢咲の胸元に手を伸ばしている
夢咲が確認すると、手は自分の中に入っていた
だが、自分の体には異常が無い
ズルリとU-Dが手を引き抜くと、そこには巨大な剣が
(体が……動かない……)
限界がきたのか、それともU-Dのせいなのか、体が動かない
「エンシェント・マトリクス」
そして、U-Dが投げた剣がザクッ!!と夢咲の鳩尾に突き刺さる
さらにU-Dが夢咲へと突っ込んでいく
「夢咲ちゃん!!」
「くっ、間に合わない!」
そして、U-Dが剣を踏もうとした瞬間……大剣がU-Dと夢咲を遮った
オクタヴィアの持つ大剣だった
さらに、シャルロッテが体当たりでU-Dを吹っ飛ばす。が、どうやら赤色の翼で防がれたようだ
『あんた達!早くこの子を!!』
オクタヴィアがはやて達の方を向く
オクタヴィアは何時の間にか半透明では無くなっている
「え?誰の声!?」
『あんたらの目の前の魔女だよ!いいから早く!!』
「ちょっ、どうなっとるん!?」
「ですが、ここは従いましょう」
リインフォースが絶対領域を抜け出し、夢咲をお姫様だっこで抱え、下がる
『杏子、ほむら、マミさん!出てきて!』
『おいオクタヴィア。ここではその名前は言うなっての』
『だからあなたはオクタヴィアなのよ』
『あたしはあたしだよ!何が悪い!』
『まぁまぁ、落ち着いて?オクタヴィアさん』
さらにオファーリア、ホムリリィ、キャンデロロが召喚される
この三人とシャルロッテも半透明ではなくなっている
「え?どゆこと?」
「さ、さぁ……」
『まっ、私達が時間稼ぐからさ。ね?シャルロッテ』
『報酬はチーズがいいのです!』
『後でチーズケーキでいいかしら?』
『いいのです!』
「…………どないしよう」
『あんたらは逃げな。あたし等はこう見えても強いからさ』
「……主、ここは任せて行きましょう」
「……せやな。えっと、気ぃつけてくださいね?」
『任せなさい』
はやてとリインフォースがその場を離脱する
そして、五体の魔女がU-Dと対峙する
「危険因子確認……」
『姿は?』
『このままで良いわよね?』
『そうね。目的は時間稼ぎよ』
『おうよ』
『なのです!』
キャンデロロは三十センチ位だが、他は十m近くある。結構すごい光景だ
「な、なんなのだ……あれは……」
「さ、さぁ……」
『ホムリリィ、キャンデロロ!昔のようにやるぞ!!』
『分かってるわ。時間停止!』
ホムリリィとキャンデロロが一瞬にして消え、マスケット銃がU-Dを囲む
そして、一斉に発射されるが、U-Dはそれをかわす
そこにオファーリアが槍を構えて突撃する
『あたしの槍をかわせるか!?』
赤色の魔力を纏わせ振るわれる槍をかわしていくU-D
『オファーリア!』
『おうよ!』
そして、オファーリアが下がったかと思うとオクタヴィアが入れ替わりに出てきてその剣を振るう
U-Dはそれを赤色の翼で捌きながらかわしていく
『シャルロッテ!』
『はいなのです!』
そして、上空からシャルロッテが体当たりを当てようと突っ込んでくる
が、U-Dは顔面を掴んでオクタヴィアとオファーリアにぶん投げる
『え、ちょっ』
『なんでこっち……』
『だぁもう!時間停止!』
ホムリリィがオクタヴィアとオファーリアとキャンデロロを回収する
『目が回るのです~……』
『ご、ごめん』
『すまねぇ、下手こいた』
『まぁいいわ。時間も稼げたでしょうし、退散よ』
スゥ……と魔女達はその場から姿を消した
「ふふふ……はははは!よくやったぞU-D!あの忌々しい小娘をよくやってくれた!」
ディアーチェは笑っている
はやて達は結構遠目で見える場所で夢咲に治療を施している
「闇の書の構築体、ユニットD……駆体起動を認証…」
「うむうむ。貴様も含めて闇の書が闇の書たる森羅万象のその全てを統べる王。それが我だ」
「……ディアーチェ………ディアーチェですか?」
U-Dがディアーチェの方を見る
「そうともよ。我がディアーチェだ。やっと巡り会う事が出来たなぁ……。我等三基はずっとうぬを探しておったのだ」
「シュテルと、レヴィも?」
「はい」
「ボクもいるからねー!」
何処からか急に現れるシュテルとレヴィ
「会えて嬉しい……本当に、心からそう言いたい……」
U-Dは暗い雰囲気を纏ったままだ
「……なら、言えば良いのではないのか?」
「だけど、駄目なんです。私を起動させてしまったら……」
「えっと……一体どうして……」
キリエがU-Dに聞く
「皆、私を制御しようとしたんです。だけど、出来なかったんです。誰一人として。だから必死で沈めたんです。私に繋がるプログラムを破断し、どれだけ検索しようとも見つからないように何重にもブロック、更に別のシステムで上書きし、闇の書に関係する全ての情報からの私のデータの抹消をして、夜天の主も管制融合騎も知り得ない筈の、そこまでしなければならなかった闇の書が抱えてしまった本当の闇。それが……」
ドスッ!!と人を突き刺す音がまた三度、聞こえた
「あぐっ!」
「あぁぁ!」
「うぐぁぁ!」
突き刺されたマテリアル三人が悲鳴を上げる
「私なんです……」
マテリアル三人の手足が重力に従い力なく垂れ下がる
「沈む事なき太陽……影落とす月……ゆえに、決して砕かれぬ闇……私が目覚めたら破壊と殺戮の爪痕しか残らない……」
U-Dはそう言うと、何処かへと転移してしまった
「……あっ!待ちなさい!私はあなたに用があるのよ!アクセラレイター!!」
キリエも何処かへ転移していった
そして、マテリアル達は消えていった
「ま、マテリアル達が!」
「いえ、おそらく1度駆体維持を放棄して何処かで再構築をしているのかと」
「無事、なんかな?」
「力を取り戻すまでは時間が掛かるでしょうが……」
夢咲程ではないが重症を負っていたのだ。心配だ
そして、夢咲は気を失ってるが、心臓だけは修復してあり、なんとか生きながらえている
なんとか止血は出来てるものの、これ以上血を失ったら流石にまずい
さらに土手っ腹に風穴が空いている
かつてのひなた位の重症だった
夢咲の魔法が万能でなければ今頃冷たくなっていただろう
『はやてちゃん!まずい状況になってきちゃいました!!各地で思念体反応が多数出現!物凄い数です!今、シグナム達が迎撃に出てくれてますが……』
「こっちも色々とまずいんや!夢咲ちゃんが死にかけとる!」
『えぇっ!?』
「闇の欠片がまた現れたそうだ」
シグナムがそう呟いた
「それから、闇の書の闇の書たる根源もね」
シャマルも呟いた
「異世界からの来訪者もいるらしい」
そして、ザフィーラも続けて呟いた
「まっ、そんなもんアタシ等には関係ねぇ」
ヴィータがグラーフアイゼンを肩に担いで呟いた
「欠片は散開しているが、残らず消滅させる」
ザフィーラが遠方を見ながらそう呟く
「手配の掛かっている異世界渡航者達はなるべく傷付けず、かつ無力化し捕獲する」
シグナムがレヴァンティンを鞘から抜く
「行きましょう。夜天の守護騎士の名にかけて!」
最後にシャマルが叫び、全員が散解した
劇場版魔法少女まどか☆マギカ新編 叛逆の物語(漫画版)より、なぎさのラッパと魔法(?)でした
そんな訳で夢咲がユーリにフルボッコにされました
それではまた次回お会いしましょう。ばいにー