“個性”と呼ばれる能力が一般的になった現在、緑谷出久は無個性として生まれ、
幼なじみの爆豪勝己から“木偶の坊”の【デク】と呼ばれて周りからバカにされてきた。
そんなある日、No.1ヒーロー『オールマイト』に偶然会い、出久は彼に訪ねた。「無個性でもヒーローになれますか?」と…。しかし、彼からの返答は「夢を見るのは悪いことではない。だが、現実も受け入れなくてはな。」と彼の夢を否定するものだった。
No.1ヒーローであり、自身の憧れの存在の言葉に絶望し、途方にくれる出久の前に不思議な穴が現れ、出久は穴の中へと吸い込まれてしまった。
出久が目を開けると、そこは自分の知っている世界ではなかった。街を見れば、ヒーローのポスターや事務所はなく、すれ違う人にオールマイトや“個性”のことを聞いても知らない…というより、最初から存在していないかのような反応ばかり帰ってきた。
出久「僕はどこにいるんだろう…」
悩みながら街を歩いていると、突如爆発音が聞こえてきた。
出久「な、なんだ⁉️」
突然のことに戸惑っていると爆発音がした方向から、大勢の人々がなにかから逃げるように走ってきた。
「逃げろー‼️」
「早くここから離れろ‼️」
「“ショッカー”だー‼️」
出久(ショッカー?)
聞き慣れない言葉に頭を傾げていると、黒い全身タイツのような服を着た集団が人々を襲い、建物を破壊しながら此方へ進んできていた。
出久(敵(ヴィラン)⁉️)
一瞬、出久は自分の世界にいる悪の存在“敵(ヴィラン)”だと思ったが、ここは自分の知っている世界ではない。
出久(あれがさっきの人が言っていたショッカーなのか?)
出久は、逃げながらいくつかのパズルを解くように頭のなかで、今知っている情報のピースを組み立てていた。
“個性やオールマイトがいない”、“自分が知っている世界と異なる世界”、“全身タイツの集団”、そして“ショッカー”…。
考えながら逃げていると、一組の親子が転倒してしまった。
出久「‼️」
ショッカー軍団が親子のすぐ後ろまで迫ってきている。
出久(助けなきゃ⁉️…でも、無個性の僕になにができる‼️)
出久は親子を助けようと足を止めた。しかし、同時に出久のあたまの中に、自分の尊敬する二人の言葉が蘇る。
『無個性のお前になにができんだよ、クソナード‼️』
幼なじみの爆豪勝己の言葉、
『夢を見るのは悪いことではない。だが、現実も受け入れなくてはな。』
No.1ヒーロー、オールマイトの言葉。
出久(僕は、無個性だからヒーローにはなれない。)
二人の言葉を思い出し、出久は下を向き動けなくなってしまった。
男の子「ママっ‼️」
母「あなただけでも逃げなさいっ‼️」
男の子「やだ‼️ママといっしょにいる‼️」
出久(ッ‼️ 確かに僕は無個性だ。ヒーローにはなれない。でも、困ってる人を見捨てるなんてもっとできない‼️)
出久は覚悟を決め、親子の元に向かった‼️
出久「立って‼️早く逃げましょう‼️」
親子の元へ駆け寄り、一緒に逃げようとするが、
「「「「「「「「「「「「イーーーーーッ‼️
」」」」」」」」」」」」
全身タイツの集団“ショッカー戦闘員”に囲まれてしまった。
絶体絶命の出久と親子は、恐怖のあまりに目を閉じるが
「大開眼‼️オメガドライブ‼️オメガブレイク‼️」
突如聞こえた声に、目を開けると周りにいたショッカー戦闘員が吹き飛ばされていた。
???「もう大丈夫だよ。」
声がした方に出久が目を向けるとそこにいたのは…
本来の出久の進む未来が変わり、新たな能力を得たことで、新たな未来が生まれた。“ゴーストドライバー”と数多の英雄が宿りし眼、“眼魂(アイコン)”を手にした出久は“仮面ライダーゴースト”となり、命を燃やしヒーローを目指す!!