個性:『ゴースト』   作:ゲイツ幻夢アーマー

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しばらく続きます。


今回ゴーストの説明回です


どうぞ


出久の力と異世界の戦士【2】

出久「天空寺タケルさん、僕を最初にヒーローと認めてくれた先代“仮面ライダーゴースト”だよ。」

 

 

出久は自分がライダーワールドに飛ばされ、最初に起きた事件を話していた。

 

砂藤「なぁ緑谷。その“仮面ライダー”ってのはなんだ?ゴーストは緑谷が変身するやつだから分かるけど。」

 

 

出久「仮面ライダーはこっちの世界でいうプロヒーローの総称だよ。世界で暗躍する悪の組織に対抗するために生まれた、人知れず闘う正義の存在。闘う時は仮面を着けていて、バイクに乗って颯爽と現れる。だから、仮面ライダーなんだ。」

 

一同『へえ~。』

 

仮面ライダーとはなにか、出久の説明で少しわかった一同であった。

 

 

蛙吹「ねえ緑谷ちゃん、緑谷ちゃんが変身する“ゴースト”だけど、どんな能力があるの?」

 

峰田「そうだよ緑谷、オイラも気になってたんだ。昨日の事件の時もあの目玉みたいなやつ出して、黄色と緑色になってたじゃんか。」

 

尾白「他にも有るってことなのか?」

 

蛙吹達の言葉を皮切りに出久のゴーストについて話し始めた。

 

飯田「普段緑谷君が変身するゴーストは、オレンジの顔に黒のパーカーだな。」

 

上鳴「個性把握テストの時は、青色だったな。」

 

八百万「爆豪さんとの戦闘の時は赤色でしたわね。」

 

峰田「んでぇ、オイラと蛙吹が見た黄色の顔に銀のパーカー。」

 

蛙吹「後は相澤先生を助けたときの緑色のパーカーかしら。」

 

切島「いや、まだ有るぜ‼️俺達が一緒に戦ったときは、緑色の顔に黒のパーカーだったぜ⁉️なあ轟?」

 

轟「あぁ、確か額に有った角も2本だったな。」

 

各々が出久が今まで変身したゴーストの形態について話していると、

 

勝己「要するに、デクの使う力は“幽霊”ってことだろ。」

 

一同『幽霊⁉️』

 

勝己「テストの時に使ってた青色のやつはたしか“ニュートン”って言ってやがった。俺とやり合う時に使ってた赤色のパーカーはムサシ、“剣豪宮本武蔵”だった。」

 

皆の話を聞いて勝己が出久の力について確認していた。

 

徹鐵「俺はまだ見たことねぇけど、そんなにあんのか。」

 

心操「実際どうなんだ、緑谷?」

 

全員出久に視線を向ける。出久はポケットから幾つか眼魂を取り出して、皆に見えるように机に置いた。

 

出久「かっちゃんの予想通りだよ。ゴーストの能力は、この眼魂“アイコン”を使うことで発揮されるんだ。」

 

一同『アイコン?』

 

出久「眼の魂と書いて“アイコン”。この眼魂にはそれぞれに偉人の魂が宿ってる。その能力は偉人達を象徴する力を使うことができるんだ。」

 

そう言うと出久は【G】【S】【1】【2】【3】【4】の眼魂を皆に見せ、順番に説明をする。

 

出久「まずこれが“オレ魂”。ゴーストの基本形態だよ。戦闘スタイルは近接から遠距離までが可能だよ。

ゴースト専用武器のガンガンセイバーは、セイバーモード・ガンモード・薙刀モード・二刀流モードに変形できるんだ。」

 

麗日「デク君がよく使う武器やね。」

 

耳郎「そんなに色々あるんだ。」

 

 

出久「次に“ムサシ魂”。かっちゃんと闘った時に使った眼魂だよ。この中には剣豪宮本武蔵の魂が宿ってる。」

 

飯田「宮本武蔵はたしか二刀流で有名だな。」

 

障子「なるほど、だからあの時二刀流で闘っていたのか。」

 

常闇「まるで演武を見てるようだった。」

 

口田「…。」コクコク

 

 

出久「次がこの“エジソン魂”。発明王エジソンの魂が宿ってるんだ。宮本武蔵は剣豪として有名だから二刀流で、エジソンは電気を発明したことで有名になった人だから、ガンガンセイバーをガンモードにして電撃を撃つことができる。」

 

上鳴「なんか俺みたいだな‼️」

 

耳郎「上鳴はエジソンみたいに天才じゃなくてアホだけどな。」

 

一同『ウンウン。』

 

上鳴「皆ひでえッ‼️」

 

 

同じ電気を使うのにエジソンとは月とスッポンもの差がある上鳴であった。

 

出久「あはは(苦笑)つ、次いこうか。次は“ロビン・フッド魂”。弓矢の名手で、ガンモードにコンドルデンワーが合体すると弓矢モードになるんだ。」

 

一同『コンドルデンワー?』

 

聞き慣れないワードに一同頭の上に?が浮かぶ。

 

蛙吹「もしかして、昨日脳無を突き飛ばしたあの鳥?」

 

出久「うん。形は昔のダイヤル式電話なんだけど、アニマルモードになると空も飛べるし、敵を翻弄したりしてくれるんだ。」

 

 

発目「それはつまり緑谷さんが操作するのではなく、自動的にやってくれているということですか⁉️今度是非とも調べさせて下さい‼️」

 

出久「こ、今度ね。次はこれ。」

 

芦戸「緑谷が個性把握テストの時に使ったやつだね。」

 

出久「これは“ニュートン魂”。ニュートンはこの世界に重力が存在すると見つけた人だから、麗日さんと同じく重力を使って闘うことができるんだ。左手が引力で右手が斥力、左手で敵を引き寄せて右手で弾き飛ばすんだ。」

 

麗日「へえ~。…デククントオナジチカラ」////

 

出久「?」

 

葉隠「緑谷君少しは気付こうよ…」

 

 

出久を含めた何人かは葉隠の言った意味が分かっていなかった。

※原作でも色恋沙汰が皆無ですし。

 

 

出久「それじゃあこれが最後だね。」

 

轟「緑谷が脳無を倒したヤツだな。」

 

出久「これは“スペクター魂”。英雄の魂じゃなくて僕の覚悟が宿ってる、この世界に戻ってきて開眼した眼魂だよ。能力的にはゴーストとほとんど一緒だよ」

 

出久は何故この眼魂を開眼したのか皆に話した。そして、現代社会での“ヒーローの質の低下”を話した。

 

出久「ライダーワールドを旅した僕は、師匠達の力で元の世界に戻ってきて最初に“ある敵”を倒したんだ。」

 

轟「ある敵?」

 

“ある敵”この言葉に勝己が反応した。それは仕方のないことだ。何故なら

 

出久「“ヘドロ事件”って言えばわかるかな。」

 

一同『ッ‼️』

 

それは出久がライダーワールドから戻ってきて最初に倒した敵がヘドロの個性を持った敵であり、最初に助けたのが敵に取り込まれた勝己なのである。

 

出久「僕は離れた路地裏から現状を見てたんだ。周りには沢山の野次馬とプロヒーロー、中央にはヘドロ敵に取り込まれたかっちゃんがいた。沢山のヒーローがいるのに、相手との相性が悪くて誰1人かっちゃんを助けに行けなかった。増援が来るまでの間、かっちゃんはずっと苦しんでた。ヒーローは完全に“他人任せ”になっちゃってたんだ。」

 

八百万「他人任せ…」

 

出久「個性が一般的になってヒーローが“正義の味方”から“目指す職業”になっちゃったんだ。その結果ヒーロー達は“どの依頼をこなせば人気が出るか”もしくは“どの依頼なら報酬がいいのか”っていう正義の味方としての行動が出来なくなってるんだ。」

 

切島「い、言われてみれば…」

 

上鳴「…確かに」

 

皆何かしら思うところがあるのか納得しているが、1人だけ反論した。

 

飯田「そんなことはないッ‼️」

 

飯田である。彼の家はヒーロー一家であり、兄は今世間でも有名なプロヒーロー“インゲニウム”である。出久の話を聞いて飯田自身も思い当たるものがあったが、ここでそれを肯定してしまえば、自分は尊敬する偉大な兄を否定することになる気がしてしまったのだ。

 

飯田「緑谷君の言っていることは確かに分かる‼️でも、プロヒーロー全員がそういう訳じゃないだろ‼️」

 

瀬呂「飯田落ち着けよ‼️」

 

蛙吹「そうよ飯田ちゃん。冷静になって」

 

瀬呂や蛙吹が飯田を落ち着かせようとするが、冷静さを失っている飯田の耳には入っていなかった。しかし、

 

 

マミ「…静まりなさい。」

 

一同『ッ‼️』ゾクッ

 

いままで傾聴していたマミの発言が全員の耳に入り、射殺そうとする目で全体を睨んでいた。

 

マミ「飯田さん、まだ出久様が話をしている途中ですわ。冷静になりなさい。貴方の御身内がプロヒーローなのは、今の発言と態度で分かります。ですが出久様は全てのプロヒーローを悪く言っているわけではありません。過剰な反応と私情を持ち込むのはおやめなさい。」

 

 

飯田はマミに言われて冷静さを取り戻し出久に謝罪した。

 

飯田「…すまない、緑谷君。」

 

出久「気にしないで飯田君。家族にプロヒーローがいるなら僕の言った言葉は、その後人の家族を否定することだからね。マミさんもありがとね。」

 

マミ「お役に立てて何よりですわ、出久様♥️」

 

さっきの雰囲気とうって代わって、目映い笑顔を出久に向けていた。それと同時に別サイドで黒い靄が発生したとかしなかったとか、近くにいたのが口田だったのでその真相は謎のままである。

 

出久「話を戻すね。正義のヒーローとして活躍してるのは今はほんの一握りしかいないんだ。ほとんどのプロヒーローが自分達の名声と報酬に執着するようになった。…これが現状における“ヒーローの質の低下”なんだよ」

 

 

 

 

 

 

出久「僕は、すぐ近くで友達が苦しんでるのに僕よりも近くにいるヒーロー達が誰も助けに行かない現状を見て、僕は変身してすぐにかっちゃんを助けて、ヘドロ敵を倒してから僕もその場を離れた。

それから、ヒーローの雑誌とヒーローへのテレビ取材を見て僕は思ったよ。“何がヒーローだッ‼️かっちゃんがあんなに苦しんでたのに助けにいったヒーローが誰もいなかったじゃないか‼️”って。」

 

出久「だからこそ、僕がヒーローになろうって思ったんだ。“どんなに辛い状況に陥ろうとも決して諦めず挑み続ければ、必ず道は開ける。自分を信じ、仲間を信じ、人間を信じる。それがヒーローだ。”

僕の師匠の1人が言った言葉だよ。」

 

かつて彼はバイクレーサーだった。しかし、悪の組織に捕まりバッタの怪人にされそうになるが自力で脱出し、正義のヒーローとして戦うことを決意した。

 

その男の名は“本郷猛”

 

出久「またの名を“仮面ライダー1号”。仮面ライダーの原点にして頂点だよ。」

 

ヒーローとは悪より後に生まれる。悪事が起きなければヒーローとは存在しないのだ。

 

 

徹鐵「その人の言葉すげぇなッ‼️なんかぐっと来たぞ‼️」

 

切島「おっ!鉄哲分かってんな‼️なんか“漢”って感じがするよな‼️」

 

徹鐵「全くだ‼️」

 

ここに暑苦しいが義理人情に暑いコンビが成立した。

 

轟「なぁ緑谷。仮面ライダー1号ってことは、他にも仮面ライダーがいるのか?」

 

出久「うん。沢山いるよ。生憎昭和ライダーは1号さんしかあってないけど。仮面ライダーの歴史は昭和と平成に別れていて、今も歴史が続いているんだ。平成ライダーなら能力とか話せるけど?」

 

轟「聞かせてくれ。」

 

上鳴「俺も俺も‼️」

 

瀬呂「俺も聞きたい‼️」

 

麗日「デク君、私も‼️」

 

芦戸「他にどんな仮面ライダーがいるの⁉️」

 

峰田「女の仮面ライダーとかいねぇのか⁉️」

 

蛙吹「峰田ちゃんぶれないわね。最低だけど…」

 

八百万「でしたら御紅茶の御代わりを準備いたしますわ‼️緑谷さん、準備が終わるまで待っていてください‼️」

 

 

切島「なんだ、爆豪も聞くのか?」

 

勝己「当たり前だッ‼️あのデクをそこまで強くできたやつらだ、興味あるぜ‼️」

 

心操「確かに、無個性だった緑谷をあそこまで強くした師匠には興味がある。」

 

全員が仮面ライダーに興味を持ち始め、出久から話を聞きたくなった。八百万が全員分の紅茶の御代わりを取りに戻り、また自分達とは違う世界のヒーローの話しに耳を傾けることにした。

少しでも分かるかもしれない“本当のヒーローとはなんなのか”

 

 




まだまだ続きます。
出久が皆に仮面ライダーの話をするの書いてみたかったんです。都合上平成ライダーだけですが、ご了承下さい

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