個性:『ゴースト』   作:ゲイツ幻夢アーマー

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思いつきネタなので

そろそろカメンライドしないと


現れたのは10番目【4】戦鬼と閃光と創造

士「それじゃあそろそろこっちも攻撃させてもらうか。」

 

 

彼“門矢士”の言葉に、私達は身構える。

 

今日のヒーロー基礎学では、相澤君、私、そしてエクトプラズムを講師として、模擬戦形式で戦闘技術を上げていくつもりでいた。

しかし突如、銀色のオーロラのようなものが現れ、1-Aの生徒達は困惑していた。

無理もない。つい先日に、ヴィランに襲撃され奇跡的に無事だったとはいえ、まだ学生の身であのような体験をしたのだ。動揺しない方がおかしい。

しかも奴らは、私“オールマイト”を狙ってきたというのに、肝心の私は活動時間ギリギリまで、出勤前にあちこちでヒーロー活動をしていた。

結果生徒達は、私がいないことに対する“八つ当たり”という名目でヴィラン連合に襲われた。

 

飯田少年が救援を呼びに来たときは、自分自身の名声の影響で、生徒達を危険な目に会わせてしまったことに憤りを感じた。

 

飯田少年と共にUSJに着いた時には、既にヴィラン連合が撤退した後だった。

 

翌日は臨時休校となり、我々プロヒーローや警察が、捕縛されたヴィランと“オールマイト対策”として作られた“脳無”という怪人について調査していた。

 

調べた結果、脳無は大量の“個性”を所持しており、体が負荷に堪えられるように肉体改造された“無個性”の人間であることが分かった。

 

今の時代、個性が発現したことで“無個性”という存在は軽蔑され、虐待・差別を受ける。家族に捨てられ、路頭に迷うものや自殺をするもの等もいる。

そして更に残酷なのは、警察に捜索願がいかないことだ。“無個性”と診断されたものの家族は、“無個性”の存在をなかったことにしようとするのだ。

しかもそれには、国家絡みだということも多い。

 

私が守ってきた平和の裏では、常にこのような事が起きていると聞かされ、私は自分が情けなくなった。

 

 

AM(私だってもしかしたら、“師匠”と出会わなかったら、この脳無のようになっていたかもしれない。私が守ってきた平和の陰で、こんなことが起きていたとは…。)

 

 

 

相澤君の話によれば、この脳無を倒したのは、緑谷少年達らしい。“オールマイト対策”というだけあって、プロヒーローである相澤君が相当苦戦したらしく、緑谷少年の救援がなかったら、“腕をへし折られていたところ”らしい。

 

 

個性の譲渡の話以来、緑谷少年とは話をしていない。

 

 

“無個性でも、ヒーローになれますか⁉️”

 

 

あの時、私が“君はヒーローになれる‼️”と言っていたら、少年は私の力を受け継いでくれただろうか?

 

少年と共に、特訓をして今もなお少年の憧れでいられただろうか?

 

 

そんなことを考えて今日の授業に銀色のオーロラ“ディメンションオーラ”から出てきた青年“門矢士”は、緑谷少年の“師匠の1人”だという。

 

 

もしかしたら、私が緑谷少年の師匠になっていたかもしれない立場にいる彼の力を知りたかった。

 

 

 

相澤君の提案で始まった門矢君と生徒達の模擬戦は、あまりにも一方的だった。

開始1分もしない内に、緑谷少年達が戦闘不能になったのだ。しかも、“たった一撃”で…。

 

 

生徒達の模擬戦(という名のワンサイドゲーム)が終わり、次に我々プロヒーローの番になった。

 

私はここで勝てば、また緑谷少年が支持してくれるのではないかと思っていた。

 

しかし、蓋を開ければとんでもない相手だった。我々3人の連携が全く通じず、私の攻撃が当たるどころか掠りもしないという事態に陥っていた。

 

私達は、門矢君に勝てないことを悟った。

 

しかし、諦めるわけにはいかない。

 

我々はヒーローなのだ‼️

どんな苦難や困難にも立ち向かう人々の平和を守る光なのだ‼️諦めるわけにはいかない‼️

 

勝てなくてもせめて、善戦することを決めた我々はこの後、“仮面ライダーディケイド”の力を思い知らされることになる…。

 

 

 

 

 

士の攻撃宣言に、オールマイト達は身構える。

 

士はライドブッカーから1枚のカードを取り出し、

 

 

士「変身。」

 

 

ネオディケイドライバーにカードを入れる。

 

 

NDD『カメンライド。響鬼‼️』

 

 

声音と共に、ディケイドは青紫の炎に包まれた。

 

 

士「はぁッ‼️」

 

 

左腕を横凪ぎに祓うと炎は霧散し、先ほどとは全く違う姿をしたディケイドが現れた。

 

 

一同『ッ⁉️』

 

 

対峙している教師陣、そして観戦していた1-A生徒達は驚愕した。ベルト以外は全く違う姿になったディケイド。

鬼を連想させる角に隈取り、鍛えられた筋肉を連想させる紫を主体としたボディ。

仮面ライダーの中でも異色と呼ばれるライダー

 

 

 

 

“仮面ライダー響鬼”

 

 

 

 

これがディケイドの能力“カメンライド”である。

 

世界の破壊者の異名をもつディケイドは、仮面ライダー殲滅のために作られたライダー。

そのため、ディケイドは他のライダーの力を使うことで戦うことのできる存在なのだ。

 

 

EP「私ガ先ニ仕掛ケマス。」

 

 

どんな力を持っているか分からないディケイド響鬼に対して、エクトプラズムは分身を作り出して攻撃する。

 

 

NDD『アタックライド。音撃棒 烈火。』

 

 

士はカードを入れると、赤い太鼓の撥のようなものが手に握られていた。

“音撃棒 烈火”仮面ライダー響鬼専用の武器である。

 

 

士「はぁッ‼️」

 

 

士は烈火を振ると先端から炎が発生し、その炎をエクトプラズムの分身体に放った。

分身体に炎が当たり、あっという間に分身が消える。

 

 

相澤「エクトプラズムの分身体を…」

 

 

AM「ものの数秒で全て消し去った‼️」

 

 

これには流石に、声を上げてしまう相澤達。

エクトプラズムもいとも簡単に分身体が全て消されるとは思っていなかったようで、立ち尽くしてしまった。

 

 

士「休憩とは余裕だな。」

 

 

EP「ッ⁉️シマッタ‼️」

 

 

エクトプラズムは士の接近を許してしまった。

 

 

NDD『ファイナルアタックライド。ヒ、ヒ、ヒ、響鬼‼️』

 

 

エクトプラズムの腹部に烈火で連打を決める。

 

 

“爆裂強打の型”

 

 

士「はぁーーーーーッ‼️」

 

 

EP『グアァァァァァァァッ‼️』

 

 

攻撃が決まり、エクトプラズムは吹き飛ばされる。

壁にぶつかり、もたれ掛かるエクトプラズム。

 

 

相澤「プラズム‼️」

 

 

士「他人の心配している場合か?」

 

 

相澤「ッ⁉️」

 

 

士は新たなカードを入れる。

 

 

士「変身。」

 

 

NDD『カメンライド。ファイズ。』

 

 

再び声音が鳴り、ディケイドの体を紅いラインがはしる。

光が収まると、ディケイドの姿がまた変わっていた。メタリックな銀を主体としたボディに、黄色複眼。

まるでロボットを彷彿させるようなライダー。

 

 

“仮面ライダーファイズ”

 

 

 

相澤「まだ変わるか…。」

 

 

AM「厄介なものだな、仮面ライダーというのは‼️」

 

 

士は更にもう1枚のカードを入れる。

 

 

NDD『フォームライド。ファイズ、アクセル。』

 

 

更にディケイドファイズは姿を変え、胸の装甲が展開し、複眼が紅く染まる。

 

 

士「10秒間だけ、俺に付き合ってもらうぞ。イレイザーヘッド。」

 

 

相澤「なに⁉️」

 

 

『スタートアップ。』

 

 

音声がなると同時に士の姿が消える。否、

 

 

相澤「なっ⁉️消えtぐあっ‼️」

 

 

“光速で移動している。”

 

 

アクセルフォームとなることで、10秒間だけ通常の1000倍の速度移動する事ができる。

この光速移動から着いたファイズの異名は

 

 

“紅き閃光”

 

 

見えない光速の攻撃になす統べなくやられる相澤は、空中への蹴りあげられる。

 

 

相澤「がぁっ‼️」

 

 

NDD『ファイナルアタックライド。ファ、ファ、ファ、

ファイズ‼️』

 

 

 

相澤の周りには紅い円錐状のポインターが出現する。

 

 

士「はぁッ‼️」

 

 

ファイズの必殺技“クリムゾンスマッシュ”が決まる。

 

 

『スリー、ツー、ワン。タイムアウト。リフォメーション。』

 

 

相澤「がぁぁぁぁぁぁッ‼️」

 

 

AM「相澤君‼️」

 

 

オールマイトは地面に落ちてくる相澤をキャッチして、静かに地面に下ろす。

そしてオールマイトは、士に対してファイティングポーズをとる。

 

 

士「オールマイト。お前には“新しい力”を試してやる。」

 

 

士は新たなカードを入れる。

 

 

士「変身。」

 

 

NDD『カメンライド。ビルド。』

 

 

『鋼のムーンサルト‼️ラビットタンク。イエーイ‼️』

 

 

再び士は新たな仮面ライダーに変身する。

青と赤の複眼に、青と赤のボディアーマー。

複眼は青色の方は戦車の形をしており、赤色の方はウサギの形をしている。

戦車の耐久力とウサギの跳躍力が合わさり、2つの“フルボトル”で変身する仮面ライダー。

 

 

“仮面ライダービルド”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

切島「なんじゃありゃぁ⁉️」

 

 

晴希「分からない‼️俺も見たことない‼️」

 

 

蛙吹「緑谷ちゃんも知らないの?」

 

 

出久「僕にも分からない。でもおそらく、あの仮面ライダーは平成19番目の仮面ライダーだ。」

 

 

常闇「何故そう思う?」

 

 

出久「僕はライダーワールドに飛ばされてから、たくさんの旅をしてたくさんの仮面ライダーを見てきた。でも、僕が知っている最新の仮面ライダーは、ゴーストの次に誕生した“仮面ライダーエグゼイド”っていうライダーだ。もし、エグゼイドの方が終着しているとしたら、次代の仮面ライダーって考えても不思議じゃない。」

 

 

仮面ライダーとは人知れず悪と戦う正義の存在。

彼らには、まず最初に決まった敵種族や組織が存在する。

“グロンギ”

 

“アンノウン”

 

“ミラーモンスター”

 

“オルフェノク・スマートブレイン”

 

“アンデッド”

 

“魔化魍”

 

“ワーム”

 

“イマジン”

 

“ファンガイア”

 

“ドーパント・ミュージアム”

 

“財団X”

 

“グリード”

 

“ゾディアーツ”

 

“ファントム”

 

“インベス”

 

“ロイミュード”

 

“眼魔”

 

そして“バグスター”

 

 

その敵種族及び組織のボスを倒すことで、ライダー達の物語は1つの区切りとなり、仮面ライダーの歴史に刻まれる。それと同時に、新たな仮面ライダーの歴史が始まる。

 

 

 

 

新たな姿“ディケイドビルド”に警戒するオールマイト。どのような力を有しているか分からない以上、下手に攻撃を仕掛けると危険である。

しかしこのまま膠着状態では、相手に考える隙を与えてしまい一撃で倒される可能性もある。

 

どちらを選択するにしても、オールマイトの攻撃は届かない。

 

 

AM(ここまで力の差があるというのか…。どんなに攻めの一手を考えても、私が負ける未来しか見えない‼️)

 

 

士「来ないのか?ならこっちから行くぞ‼️」

 

 

士は徒手空拳でオールマイトに攻撃を与え仕掛ける。だが、オールマイトもNo.1ヒーロー。ただでやられるわけにはいかない。

 

 

士「はぁぁぁぁぁぁッ‼️」

 

 

AM「ぜぁぁぁぁぁぁッ‼️」

 

 

パンチやキックの応酬が繰り広げられる。互いに時には受け止め、時には受け流し、“一瞬の隙が勝敗を左右する。”そんな状態になっていた。

 

 

士「だぁッ‼️」

 

 

OM「ぐあっ‼️」

 

 

しかし、修羅場の規模が違いすぎる仮面ライダー。格闘センスや体格差を差し引いても、オールマイト達プロヒーローよりも一枚上手なのだ。

 

 

NDD『フォームライド。ビルド、ゴリラモンド。』

 

 

『輝きのデストロイヤー。ゴリラモンド。イエーイ‼️』

 

 

赤と青のボディから、茶色と水色のボディに変わる。

ゴリラの腕力とダイヤモンドの硬さをあわせ持つ、右腕がゴリラの腕力を象徴するように肥大化したフォーム。

 

“仮面ライダーディケイドビルド ゴリラモンドフォーム”

 

 

士は直ぐにダイヤモンドの壁を生成する。そしてゴリラの右腕で、

 

 

士「はぁッ‼️」

 

 

ダイヤモンドの壁を砕いた。

 

 

砕かれたダイヤモンドの壁は礫のように、オールマイト目掛けて飛んでいく。

 

 

AM「ぐぅぅぅぅぅぅッ‼️」

 

 

オールマイトは避けきれないと判断し、両腕を腕の前でクロスしてガードの体勢をとる。

ただの石の礫ならば、オールマイトにはダメージにならない。しかし、今オールマイトが受けているのは世界で最も硬い鉱石。生身で受けるには体に相当の負荷がかかる。

攻撃が終わると同時に、オールマイトは片膝を着き息も上がってきていた。

 

 

AM「はぁ、はぁ、はぁ…。」

 

 

士「…。」

 

 

“ビルド”から“ディケイド”に戻った士は、満身創痍のオールマイトを見下ろしていた。

 

 

出久と晴希以外の1-Aメンバーも呆然としていた。3人もいたプロヒーロー、

そのうちの1人は世界最強のNo.1ヒーロー“オールマイト ”

自分たちの憧れであるプロヒーロー達が、たった1人の異世界のヒーロー“仮面ライダー”に追い詰められているのである。

経験不足の自分たちでも嫌というほど、突き付けられた真実。

 

 

“実力が違いすぎる。”

 

 

 

 

士「これで終わらせるぞ、オールマイト。」

 

 

AM「はぁ、はぁ。…君と私達の実力差はよく分かった…。例え私の一撃を放っても君に勝てないということも…。」

 

 

士「ならどうする?降参するか?」

 

 

AM「降参などしない‼️実力の違いが分かっていても、敵を目の前にして逃げるなど私はしない‼️今まで間違いを犯してきた私が、行動で間違いを正せる機会なんだ。…私は少しでも、彼のヒーローであり続けたい。」

 

 

オールマイトは自分に言い聞かせるように、なんとか立ち上がる。たった一言が、自分の後継者をなくしてしまった。たった一言が、彼の夢にとどめをさしてしまった。

2度と同じ過ちを繰り返さないために、自分のようになりたいと夢を見ている未来を担う若者達の光となるように…。

 

 

士「…お前の覚悟は分かった。」

 

 

NDD『ファイナルアタックライド。ディ、ディ、ディ、ディケイド‼️』

 

 

オールマイトと士の間に、カード状のフォログラムが出現する。士が跳躍しキックの体勢をとる。

フォログラムを通るごとに、速度が上がるディケイドの必殺技。

“ディメンションキック”

 

 

AM「デトロイト…」

 

 

士「はぁぁぁぁぁぁッ‼️」

 

 

AM「スマーーーーーーッシュ‼️」

 

 

互いの必殺技がぶつかり大規模な爆発が起きる。

 

 

 




次で終わります

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