個性:『ゴースト』   作:ゲイツ幻夢アーマー

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【前回のあらすじ】

原作組との模擬戦を行っている出久達パラレル組。晴希はフレイムドラゴンとなり、更にドラゴタイマーによってそれぞれのエレメントドラゴンの分身体を作って攻撃した。Aチームは防戦一方になり敗北してしまった。

次はいよいよ出久が、原作世界の自分と幼馴染と模擬戦を始める。


原作世界との邂逅【6】男子Bチームvs出久 真のヒーロー

目を覚ましたAチームはクラスメイト達の元へと戻り、セメントスの個性で所々穴が開いたフィールドは修復されていく。

そしてフィールドが元の状態に戻ると、爆豪がすぐさまフィールドに立つ。

 

 

爆豪「オラァ‼️出てこいやクソデク‼️テメェなんざ俺1人でぶっ殺してやらぁぁ‼️」

 

 

切島「落ち着けって爆豪‼️」

 

 

瀬呂「一応模擬戦なんだから‼️」

 

 

残りのBチームメンバーも続々とフィールドに出てくる。

 

 

緑谷「異世界の僕…、どんな戦い方を…。」

 

 

轟「すまねぇが出久、操真達の模擬戦を見て油断出来ねぇ相手ってことは分かった。」

 

 

峰田「い~ず~く~、てめぇは絶対ぶっ飛ばす‼️」ビシッ

 

 

上鳴「人生嘗めてるテメェは絶対許さねぇ‼️」

 

 

…戦う理由が様々だが、なんとなく自分の知る彼らの戦闘理由に似ていると分かった出久であった。

 

 

出久「話を聞いた限りだと君達も仮免試験の前みたいだから、僕も全力で行かせてもらう。」

 

 

そういうと、出久は腰に手を翳しゴーストドライバーを出現させた。そして、右手にスペクター眼魂を握りドライバーにセットする。

 

 

CM「それでは、Bチーム対緑谷出久君の模擬戦を開始します。はじめ‼️」

 

 

セメントスの合図と共に、爆豪が爆破で突っ込んできた。

 

 

爆豪「しぃねぇぇぇぇぇ‼️」

 

 

爆豪の攻撃が当たると誰もが思った。

 

 

晴希とマミを除いて…。

 

 

 

GD『アーイ‼️』

 

『バッチリミロー‼️バッチリミロー‼️バッチリミロー‼️バッチリミロー‼️』

 

 

爆豪「なっ⁉️がぁっ‼️」

 

 

爆豪自身も当たると思っていた攻撃は、ドライバーから出現したパーカーゴーストによって阻まれ、カウンターをくらって弾き飛ばされた。これには観戦していた原作組も何度目か分からない驚愕の表情を浮かべていた。

 

 

出久「変身。」

 

 

GD『開眼‼️スペクター。レディゴー‼️覚悟‼️ドキドキゴースト‼️』

 

 

原作組の反応を余所に、出久は“仮面ライダースペクター”へと変身する。

 

 

出久「これが僕の個性“ゴースト”の1つ、“スペクター”だ。」

 

 

切島「あれが…」

 

 

瀬呂「別世界の緑谷の個性…」

 

 

轟「ゴースト…。」

 

 

緑谷「想像してたのと、全然違う…」

 

 

峰・上「「ちくしょぉぉぉぉ‼️なんかかっこよくてムカつく‼️」」

 

 

緑谷を含めた原作組は、自分達の知る緑谷の個性とは全く違うことに唖然としていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

飯田「あ、あれが出久君の個性…。」

 

 

常闇「完全なる変貌。」

 

 

障子「変貌というより、変身したという感じだな。」

 

 

砂藤「なんかめちゃめちゃ格好良くねぇか?」

 

 

口田「…。」コクコクッ

 

 

尾白「操真とは、また違った“ヒーロー”って感じがするね。」

 

 

青山「きらびやかさは、僕の方が上かな?☆」

 

 

芦戸「出久の個性格好いい‼️」

 

 

葉隠「姿が変わっただけなのに、なんかドキドキするッ‼️」

 

 

耳郎「出久の個性の前に、」

 

 

蛙吹「響香ちゃんの言いたいことは分かるわ。」

 

 

八百万「出久さんの纏ったあのパーカー。爆豪さんを簡単に弾き飛ばしましたわ。」

 

 

麗日「…向こうのデクくんの個性…、カッコェェ////」

 

 

 

観戦しているクラスメイト達は、各々の感想を述べていた。

 

 

 

CM「あれが出久君の個性…、“ゴースト”ですか。」

 

 

相澤「“ゴースト”というからには自分自身が幽霊になるのかと思ったが…、」

 

 

EP「今ノトコロ、アノ姿ト個性名ノ関連性ガミエナイ。」

 

 

MN「確かに。でも、操真君や音黒さんと同等かそれ以上の威圧感を感じるわ。」

 

 

教師陣のプロヒーロー達は、出久の個性を分析しようとしていた。

 

 

 

 

 

 

AM「あれが出久少年の個性か…、私の力を受け継げなかったのか…。」

 

 

晴希「受け継げなかったんじゃないですよ、“受け継ぐのを拒否した”んです。」

 

 

AM「ッ⁉️」

 

 

オールマイトは、自分の個性を受け継げなかったと思い少し落胆したが、晴希の言葉に動揺と驚愕を覚えた。

 

 

AM「…なぜ出久少年は、個性の継承を拒んだんだい?」

 

 

どこまでが同じ時間軸なのか分からない。出久が“最初からあの個性を発現していたからか”、もしくは“自分と会わなかったからなのか”。

少なくとも、オールマイトは出久は自分に憧れてヒーローになることを選んで、雄英に来たのだと考えていた。しかし…、

 

 

マミ「貴方がそれを聞くのですか?オールマイト先生。貴方が最初に出久様がヒーローになれることを否定したのではないですか。“夢を見ることは悪いことではない、しかし現実も受け入れなくてはな”と。」

 

 

マミは模擬戦で見せたとき以上の威圧感をオールマイトに放った。そしてここで分かった。出久と緑谷の分岐点を…、

 

 

 

AM「…そうか。どうやら、その言葉の後が分岐点だったようだね。」

 

 

マミ「どういうことですか?」

 

 

晴希「…。」

 

 

AM「先程の君達の会話の中で、“爆豪少年をヘドロ敵から助けた”というのがあったね。その時も無個性の緑谷少年が助けに向かったんだ。他のプロヒーロー達が手を出すのを躊躇っていた相手に、“助けを求める顔をしていたから”という理由で立ち向かっていった。それこそがヒーローになる素質があると感じた私は、少年に私の後継者になってもらえた。しかし…、そちらの世界では私と別れた後に“別の何か”が起きたんだろう。そして出久少年はあの力を手にいれ、あの力で爆豪少年を助け出した。…そちらの私は、出久少年に真意を伝えられなかったということか…。」

 

 

まさか自分の真意を伝えられなかったことに、ひどく落ち込んだオールマイト。自分の安易な言葉で、自分の後継者になれる存在を潰してしまったことにとても後悔していた。

 

 

晴希「…その思いは、後からオールマイト自身に聞いていたといずっくんは言っていました。しかし、その思いを聞いてもなおいずっくんは後継者になることを拒みました。」

 

 

AM「…それだけ私に対して失望していたからかい?」

 

 

平和の象徴に対する失望が、継承を拒否したのだと思ったオールマイトであったが、晴希は首を横に振った。

 

 

晴希「…違いますよ。いずっくんは、“ゴースト”の力を上手く使えるようになるまで、多くの経験を積んできました。そしていずっくんが受け継いだのは、力だけではなく“戦う理由”と“思い”なんです。」

 

 

 

 

 

“戦う理由”と“思い”

 

ヒーローが“正義の味方”ではなく“誰もが目指す職業”となったことにより、ヒーローとしてあるべきことが失われてしまった。それは…、

 

 

 

“困っていたから助けた”

 

 

 

 

現在のヒーロー達は、己の地位や名声、そして報酬のために活動しているのがほとんどだ。そして政府の決定により、“無許可での個性の使用の禁止”というあり得ない法律が生まれてしまった。

 

 

晴希「“目の前で困っている人がいるのに、助ける力があるのにそれができない。”いずっくんはニュースを観ながらよくぼやいていました。」

 

 

AM「…そうか。」

 

 

晴希「確かに俺達の世界のいずっくんは、貴方と別れた後に“ライダーワールド”に飛ばされて、“異世界のヒーロー”である“仮面ライダー”の力を手に入れました。そしていずっくんは、“仮面ライダー”達から教わったことがあると言っていました。」

 

 

“誰かの笑顔を守るために戦う”

 

“皆の居場所を守るためにこの力を使う”

 

“誰かを守るためにライダーになった”

 

“夢を持ってない。だが夢を守ることはできる”

 

 

晴希「ライダー達の戦う理由は、決して自分のためではなく他人のため。自分の利益よりも他人の幸せを願うのが“仮面ライダー”というヒーローなんです。いずっくんは、“無個性”の時に怪物になりかけた俺を助けてくれました。いずっくんは、最も仮面ライダーになる資質を秘めていたんです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

~出久達の世界のオールマイトとの話~

 

 

ある日の放課後、オールマイトは出久を呼んでヘドロ事件の時に伝えられなかった真意を伝えた。

 

 

AM『…緑谷少年、あの時から君には“ヒーローになるための素質”を持っていたんだ。そんな君だからこそ、私の“個性”を受け継いでほしいんだ…。』

 

 

 

出久『オールマイトの真意は分かりました。…ですが僕は、貴方の力を受け継ぐ訳にはいかないんです。』

 

 

AM『…。』

 

 

 

出久『貴方の力を受け継ぐことで、確かに“平和の象徴”としてやっていけるはずです。だけど、それだけじゃ駄目なんです。助けられる力があるのに、許可や資格がなければ手を出してはいけないなんておかしい。“困っているなら助けるのがヒーロー”なんです。

僕は今の社会を壊さなくちゃいけないんです。真のヒーローとして、多くの人々を守って行けるように…。』

 

 

AM『…君と話ができてよかった。ならば、君に私の“個性”を渡すのはやめよう。だけど、私の“思い”は受け継いでほしい。真のヒーローを目指す君は、次代のヒーロー達を引っ張って行く“先導者”になれるはずだ。…人々を導く“真の強さ”をもったヒーローになってくれ。そのためなら私達は、君達への協力は惜しまない。君達が明るい未来で、笑顔を絶やすことなく暮らせるように…。』

 

 

出久『ありがとうございます、オールマイト。』

 

 

 

 

 

 

 

晴希「オールマイトの個性を受け継ぐことで、確かに“平和の象徴”としてやっていけるでしょう。でも、ヒーローに資格が必要で、その資格がなければ助けることができず、無資格で助けてしまえば犯罪になってしまう。…今のヒーロー社会を壊すためには、“仮面ライダー”としての在り方を見せなければならないんです。これからのヒーロー達を導く“光”だけでなく、社会そのものを新たに変えなくてはならないんです。」

 

 

 

 

出久達のヒーロー社会において、仮面ライダーとは正に異質な存在である。しかし、政府が仮面ライダーを罰することはできない。

なぜなら、仮面ライダーは“人々を助けるヒーロー”だから…。

 

 

無個性の出久が、“ライダーワールド”に飛ばされたのは現代社会で失われた“ヒーローの本質”と“真のヒーロー”という存在を取り戻すためだったのかもしれない。

 

無個性という現実を突き付けられても、諦めずにヒーローを目指した出久だからこそ…。

 

 

 

晴希「この模擬戦で、いずっくんが求めたヒーローの姿を見てあげてください。いずっくんの“憧れ”である貴方が。」

 

 

 

晴希の言葉を聞き、オールマイトは改めて出久の模擬戦を観戦する。別世界の“自分の後継者”がたどり着いた答えに…。




戦わなかった~。
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