個性:『ゴースト』   作:ゲイツ幻夢アーマー

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騎馬戦なのに、乗るのは龍。

タイトル通り、晴希がウィザードラゴンを召喚します。


騎龍激突 無双龍対魔法龍

PM『開始早々、全ての騎馬が緑谷チームをターゲットにしたが、パーカーゴーストによって騎馬を弾き飛ばした‼️しかもまた違うパーカーだ‼️どんだけ持ってんだ⁉️

でもってそのパーカーはなんの偉人だぁ⁉️』

 

 

相澤『少しは落ち着け。』

 

 

やや興奮気味になっているプレゼント・マイクの実況に、相澤は冷静に突っ込む。

 

 

晴希「開始と同時にゴーストチェンジか。流石いずっくん。」

 

 

心操「どういうことだ?」

 

 

出久のゴーストチェンジを理解した晴希は素直に称賛するが、同じチームの心操・尾白・常闇はまだ理解できずにいた。

 

 

晴希「いずっくんは、開始と同時に全員が自分の所に来ることを分かってたんだ。だから開始同時に眼魂をセットすることで、パーカーゴーストに自分の騎馬の防衛をさせたんだ。」

 

 

常闇「それは緑谷のパーカーゴーストには、俺の黒影のように意思があるということか?」

 

 

晴希「あるにはあるけど、パーカーの意思でできた訳じゃない。」

 

 

心・尾・常「「「?」」」

 

 

晴希の説明にますます分からなくなる心操達。

 

 

晴希「仮面ライダーには、変身妨害抑制の能力があるんだ。」

 

 

心・尾・常「「「へんしんぼうがいよくせい?」」」

 

 

晴希「平成の仮面ライダーって、怪人が街や人を襲撃してるときって変身しないで駆けつけることが多いんだ。怪人と対面してそこで変身するんだけど、」

 

 

尾白「それじゃ、変身前とか変身中に攻撃されたら終わりじゃないか。」

 

 

晴希「そう。だけど、仮面ライダーはその変身を妨害されないために、変身妨害抑制の能力が備わっているんだ。」

 

 

心操「どういうものなんだそれ?」

 

 

晴希「さっき尾白が言ったように、変身前もしくは変身中に攻撃すれば、変身できないし戦えない。でも、それが出来ないのは、アイテムや変身時における妨害があるから。

いずっくんやマミは、ドライバーやメガウルオウダーに眼魂をセットするとパーカーゴーストが出現して、変身妨害を防ぐ。俺の場合は、変身の時に魔方陣を通過するけど、攻撃を防いだり、敵を弾き飛ばす能力がある。変身を妨害されないために、それぞれのライダーに違った防衛措置が存在するんだ。」

 

 

心操「だが、確かクウガはそんなのなかったぞ?」

 

 

 

※平成に入って何故主人公達が、変身しないで敵の前に現れるのか。

これは、テレビ側が狙った視聴率の獲得のためである。クウガを演じたのは、オダギリジョー。“イケメンライダー俳優”の先駆けとなった。

男の子がいる家庭なら、仮面ライダーのカッコいい姿を観ることで、視聴率が上がり、イケメン俳優が出れば世のお母さんの視聴率が取れる。

だから平成ライダーは、昭和ライダーより変身してる時間が短いらしい。

 

 

 

晴希「クウガの場合は、敵が戦闘種族だったからなんだ。グロンギは残虐でゲームと称して人を殺すけど、戦士としての礼儀を重んじるんだ。誇り高き戦士として、正々堂々真正面から戦う。戦う準備をしている相手を攻撃することは、戦士として恥じることらしい。」

 

 

心操達は、晴希の話を聞いて出久の考えを理解した。そして同時に、あの残虐無慈悲のグロンギが戦士としての礼儀・誇りを重んじるという意外性に、少し感銘を受けていた。

“敵にも色々あるんだ”と…。

 

 

 

晴希達が話をしている間にも、ポイントの奪い合いは続いていた。勝己の黒歴史ともいえる“ヘドロ事件”で、挑発してきた“個性:コピー”を持つ1-Bの物間は、挑発し過ぎてポイント奪われたと同時に、爆破で吹っ飛ばされて気絶していた。

 

 

※原作でも、物間性格悪いよねぇ~。いい奴かもしんないけど…。皆はどう思う?

 

 

勝己「あのモノマネ野郎は終わった!次こそデクの番だ‼️」

 

 

切島「あんまり1人で突っ走んなよ爆豪。」

 

 

瀬呂「そうだぜ。いくら個性使っていいからって。」

 

 

芦戸「ホントだよ。」

 

 

勝己は爆破を使って他の騎馬に飛び移ったり、攻撃を仕掛けてポイントを取っていた。騎馬の意味がまるでないが、騎手が地面に足を着けなければいいので、結構やりたい放題。

 

 

そんな出久は、轟チームと対峙しようとしていた。

 

 

轟「飯田、前進!」

 

 

飯田「ああ!」

 

 

轟「八百万、ガードと伝導を準備!」

 

 

八百万「ええ!」

 

 

轟「上鳴は…、」

 

 

上鳴「わかってるって!しっかり防げよ!」

 

 

轟チームを筆頭に複数のチームが出久めがけて襲い掛かってくる。

しかし、そこへ上鳴の無差別放電130万Vが流される。轟達には放電が浴びないように八百万の“個性”で絶縁シートが創造された。

 

 

轟「残り6分弱、後には引かねぇ。悪いが我慢しろ。」

 

 

轟は右の氷結を使い、八百万に作ってもらった伝導の棒で地面を凍らせ後ろの動きを完全に封じる。

 

 

PM『なんだなにをした⁉️群がる騎馬を轟、一蹴!』

 

 

相澤『上鳴の放電で“確実”に動きを止めてから凍らせたんだ…。さすがと言うか、障害物競走で結構な数を避けられたのを省みているな。』

 

 

PM『ナイス解説!』

 

 

相澤の解説にプレゼント・マイクが親指を立てる。

そして轟は出久チームへ向かう際に二組のチームからハチマキを奪った。

 

 

轟「一応もらっておく。」

 

 

轟はそう言うとハチマキを二つとも首へ回す。そして、騎馬の足が凍っている出久チームのハチマキにも手を伸ばそうとするが…。

 

轟は失敗したのだ。凍らせたことで“映し出すもの”が出来てしまった。

 

龍騎シリーズのライダー達は、本来鏡や車の車体等にデッキを翳して変身する。何故なら、鏡像を作り出すものは、“ミラーワールド”の出入り口となる。

 

つまり、

 

 

出久「ありがとう轟君、氷を作ってくれて。」

 

 

轟「なに?」

 

 

出久「ドラグレッダーーーーーーーーーッ‼️」

 

 

ドラグ『オォォォォォォォォォォォォォォン‼️』

 

 

出久と轟の間から、“赤い龍”が氷の中から出現する。

 

 

アリーナ全体『『『『『『ドラゴンッ⁉️』』』』』』

 

 

アリーナ全体が氷の中から出現したドラゴンに驚愕する。

 

 

PM『なんじゃありゃぁぁぁぁぁ‼️緑谷が突然叫び出したと思ったが、氷の中から赤い龍が現れたぁぁぁぁぁ‼️』

 

 

相澤『恐らく、あの龍がパーカーの能力だろう。あれは召喚系のものかもしれないな。』

 

 

相澤達が話している間に、ドラグレッダーの炎で足の氷を溶かし、出久チーム全員がドラグレッダーに乗り移り上空を移動した。

 

 

轟「チッ‼️上空に逃げられた。」

 

 

ドラグレッダーの出現に、ほとんどの生徒は戦意喪失していた。いくら個性を使っても騎馬が崩れてもいいとしても、あんな化け物に敵う訳ないと諦めてしまっていた。

ただ数人を除いて…。

 

 

勝己「くたばれぇぇぇぇッ‼️」

 

 

個性を使って上空まで出久を追ってきた勝己が、ドラグレッダーに攻撃を仕掛けた。しかし、ドラグレッダーに簡単に交わされ、地上に戻る。

 

 

切島「大丈夫か爆豪⁉️」

 

 

瀬呂「緑谷があのドラゴン呼んだのか⁉️」

 

 

勝己「ドラゴンだろうと関係ねぇ‼️あのくそドラゴンぶっ潰して、デクからポイント取ってやる‼️」

 

 

芦戸「無理だよ‼️ドラゴンだよ⁉️私らで勝てるような相手じゃないじゃん‼️」

 

 

勝己はドラグレッダーに怯まず、出久からポイントを取ろうとするが、騎馬の1人である芦戸は、ドラグレッダーの咆哮によって戦意を失っていた。

 

 

勝己「だったら今すぐ棄権して自主退学しろピンク女。」

 

 

芦戸「ッ⁉️」

 

 

勝己は、戦意喪失した芦戸に退学しろと言い出した。

それを同じチームである瀬呂と切島が止める。

 

 

切島「おい爆豪‼️」

 

 

瀬呂「いくらなんでも言い過ぎだぞ⁉️」

 

 

勝己の性格はこの数ヶ月でだいぶ分かってきた。言葉とは裏腹に、相手を思いやる気持ちをきちんと持っていることを…。

しかし、それを差し引いてもあまりにも無慈悲な言葉であった。

 

 

勝己「うるせぇクソ共‼️敵相手に怖がってンならヒーローになる資格なんざねぇ‼️」

 

 

芦・切・瀬「「「ッ⁉️」」」

 

 

勝己「俺は、お前らと仲良くなるために雄英に来たんじゃねぇ。ヒーローになるために雄英に来たんだ‼️敵と戦う為に、ヒーロー目指してンだ‼️ヒーロー目指してる奴が、デクの出した龍くらいでびびってんじゃねぇ‼️ヒーローになりゃ、もっと危ねぇ目に会うんだ。ここで怖じ気づいてたら、ヒーローなんかなれるわけねぇだろ‼️」

 

 

 

 

 

“爆豪勝己”

 

彼は、生まれながらにして“爆破”という個性に恵まれた。しかし、それだけではない。

頭も良く、ほとんどのスポーツをこなすことができ、苦手なものがあっても数分あればものにできる。

 

彼はまさに天才だったのだ。

 

そんな才能に恵まれた勝己に、ある事件が起きた。

 

中学3年の春、下校途中に道端に転がっていた瓶を蹴飛ばした。その瓶には、オールマイトが捕まえたヘドロ敵が入っていた。

オールマイトが落としてしまったその瓶を蹴飛ばした勝己は、ヘドロ敵を解放してしまい、瞬く間に捕らわれ、自分の“個性”を使われてしまった。

 

 

勝己(く、クソが…‼️なんで俺がこんな目に会うんだよ…。)

 

 

苦しみながら周りを見ると沢山のプロヒーローがいたが、勝己の個性を使っていて手を出せずにいた。

 

 

勝己(なに…やってンだよ…‼️早く、はやく助けてくれよ…‼️なんで見てるだけなんだよ…。)

 

 

多くのプロヒーローがいるのに、“危なくて手が出せない”という理由で自分を助けようとしないヒーロー達に失望し始めていた。そして、自分自身も諦めかけていた。

 

勝己(なんだよ…。今のヒーロー共はみんなクソかよ…。俺だったら…。)

 

 

“俺だったら、どうしていただろう?”

 

 

そんなことを考えながら目を閉ざそうとしたその時、

 

 

???『諦めるな‼️』

 

 

勝己「ッ‼️」

 

 

誰かに呼ばれたような気がした勝己は、閉じかけた目を開けると、そこには自分に手を伸ばし助けようとするパーカーのようなものを纏った知らないヒーローがいた。

 

 

勝己(だ、誰だ…?…いや、誰だって関係ねぇ、こんなところでくたばってたまるか‼️俺は絶対にヒーローになるんだ‼️誰にも負けねぇ、決して逃げねぇ強いヒーローに‼️)

 

 

自分のヒーローへの新たな思いを掲げた勝己は、その伸ばされた手を掴む。

 

 

 

 

 

勝己「ヒーローになるために雄英入ったんなら、あんなの程度にびびるな‼️」

 

 

かつて自分を助けたのは、散々馬鹿にし続けていた出久であることを知った勝己は、ことあるごとに出久に勝負を挑んでは返り討ちにあった。

諦めなかったことで、ヒーローになる道を掴んだ出久に勝己は少なからず尊敬の念を抱いた。

多くヒーロー達が、近寄ろうとしなかったのに、危険を顧みず、自分を助けた幼馴染に…。

 

 

芦戸「ごめん…爆豪。」

 

 

勝己「謝るんなら態度で示せ。」

 

 

切島「お前ってホントひねくれてるよなぁ。」

 

 

瀬呂「緑谷のやつ、よく幼馴染続けられたな。」

 

 

出久がどんなに勝己に罵倒されても、幼馴染でいられたのは、出久の優しさと単に、勝己をヒーローとしてみているからである。

 

 

勝己「行くぞ、テメェら‼️」

 

 

芦・切・瀬「「「おう‼️」」」

 

 

爆豪チームが動き出すのと同時に、勝己の話を聞いていた生徒達も出久に挑み始めた。

 

 

晴希「口が悪いけど、周りのやる気を引き出すあたりは、流石いずっくんの幼馴染って感じだな。」

 

 

心操「そんなことよりどうする操真?」

 

 

尾白「俺達も続かないと。」

 

 

常闇「しかし、相手は緑谷とはいえ龍に乗っていては…。」

 

 

操真チームも動こうとしたが、どうしたらいいかわからず立ち往生していた。

 

 

晴希「向こうが龍ならこっちも龍だ。」

 

 

尾・心・常「「「は?」」」

 

 

晴希の発案に、唖然とする3人を他所に、晴希は指輪を付け替える。

 

 

尾白「その指輪は?」

 

 

晴希「この指輪は本来、ゲートとなった人のアンダーワールド、つまり精神世界でしか使えないんだけど、俺がこの世界に来たことで指輪の法則も変わったみたい。」

 

 

晴希はドライバーにウィザードリングを翳す。

 

 

WD『ドラゴラーイズ‼️プリーズ。』

 

 

翳した後、上空に手を向けると巨大な魔方陣が現れ、その中から晴希の力の源であるファントム

“ウィザードラゴン”が出現する。

 

 

ウィザー『オァァァァァァァン‼️』

 

 

アリーナ全体『またドラゴン出たぁぁぁぁぁ‼️』

 

 

2体目のドラゴンの登場にアリーナ全体が驚愕の声を上げる。

 

 

PM『今度は操真がドラゴンを呼び出したぁぁぁぁぁ‼️今年のお前のクラスどうなってンだイレイザー⁉️』

 

 

相澤『あいつらは規格外過ぎンだよ。』

 

 

 

WD『コネクト。プリーズ。』

 

 

晴希はさらに、ウィザード専用のバイク“マシンウィンガー”を呼び出し、乗り移る。

マシンウィンガーに乗った晴希は、ウィザードラゴンに向かってバイクごと飛び上がる。

マシンウィンガーは形を変え、巨大な翼の形になる。

巨大な翼となったマシンウィンガーは、ウィザードラゴンと合体した。

 

 

常闇「尾白、俺を操真のところまで投げてくれ。」

 

 

尾白「分かった。」

 

 

尾白は尻尾に常闇を乗せ、ウィザードラゴンに向かって投げ飛ばす。

 

 

尾白「ハァーッ、でりゃあ‼️」

 

 

投げ飛ばされた常闇は、ウィザードラゴンの背中に着地する。

 

 

常闇「ダークシャドウ‼️」

 

 

DS『アイヨ‼️』

 

 

即座にダークシャドウを発動し、尾白と心操を掴みウィザードラゴンまで引き上げる。

 

 

晴希「ナイスコントロールだねぇ、尾白。」

 

 

常闇「よくやってくれた。」

 

 

心操「お前の尻尾すげぇわ。」

 

 

尾白「そんな大したことじゃないって。」

 

 

 

 

雄英高校体育祭

 

 

第2種目騎馬戦にて、アリーナ上空に2体のドラゴンが飛翔する。

無双龍ドラグレッダーと魔法龍ウィザードラゴン

 

 

今ドラゴン同士の対決が始まる。




次回騎馬戦決着です。


少しだけ爆豪オリジンを入れてみました。

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