PM『第2種目騎馬戦‼️残り時間僅かとなった今、ポイントの奪い合いはデッドヒート‼️さらにアリーナ上空では、緑谷チームと操真チームがドラゴンに乗り移り、騎馬戦ならぬ“騎龍戦”になっている‼️今年の雄英体育祭は荒れてんぞぉぉぉぉぉ‼️』
プレゼント・マイクの熱の籠った実況に感化され、観客席及び視聴者の興奮も増していた。
出久「行け‼️ドラグレッダー‼️」
操真「迎え撃て‼️ウィザードラゴン‼️」
それぞれの声に従い、ドラグレッダーとウィザードラゴンはぶつかり合う。
ドラグレッダー『オォォォォォォォォン‼️』
ウィザードラゴン『オァァァァァァァン‼️』
激しくぶつかり合い、反動で両者共に後退する。まさに力は拮抗しているが…。
轟「俺がいることを…。」
爆豪「忘れんなぁぁぁぁぁ‼️」
轟の氷結がドラグレッダーに、爆豪の爆破がウィザードラゴンを襲う。
出・晴「「かわせ‼️」」
それぞれの合図で攻撃をかわし、緑谷チームは轟チームと操真チームは爆豪チームと対峙した。
出久「さっきぶりだね轟君。」
轟「俺達忘れて操真とだけやりあってるからな。操真に集中してる間に、ポイント取ろうと思ったんだが…。」
出久「常に周りには注意をはらってるさ。いつ、どんなタイミングで攻撃されるか分からないからね。」
轟「やっぱりお前はすげぇよ。だからこそ、お前からポイントを奪う。」
そういうと轟は、氷で作った剣を出す。
出久「そう簡単にはいかないよ。」
出久もまた、ドラグレッダーの尻尾を模した剣“ドラグセイバー”を構える。
出・轟「「はぁぁぁぁぁッ‼️」」
雄叫びと共に、互いの剣がぶつかり合う。
一方の操真チームは…。
晴希「おーにさーんこちら、手ぇの鳴るほうへ♪」
勝己「待てやクソがぁぁぁぁぁ‼️」
…思いっきり勝己を挑発して遊んでいた。
心操「真剣にやれ操真‼️」
尾白「煽ってどうするの‼️」
常闇「最早鬼神だ。」
切島「待てって爆豪‼️」
瀬呂「1人でどんどん行くなよ⁉️」
芦戸「おいてかないでよぉぉ‼️」
鬼(爆豪)が龍を追う奇妙な鬼ごっこが繰り広げられていた。
晴希「ほらほらー、急がないと時間になっちゃうよ?爆豪ちゃーん♪」
心・尾・常「「「だから煽るな‼️」」」
勝己「がぁぁぁぁぁ‼️ぶっ殺してやるぅぅぅ‼️」
鬼を通り越して、閻魔になった爆豪は爆破で飛びながらウィザードラゴンに乗る操真達を追い、その閻魔を切島達が地上から追うという、またしても奇妙な構図が出来ていた…。
出久(もう残り時間は少ない…。このまま轟君達とやっていれば、確実に仕掛けてくる。そうなると…)
終了時間が迫るなか、出久は次に起こすであろう轟チームの行動を予測していた。
出久は幼いころからヒーローに憧れ、“いつか自分も彼らのようなヒーローになりたい”という思いから、自作の“ヒーロー解析ノート”を持っていた。
ヒーローや個性への憧れから、観察眼に優れていた出久は“ライダーワールド”での旅の中で、敵組織の行動やライダー達の戦闘スタイルを間近で見ていたことで、観察眼は更に磨かれ“予知レベル”にまで至っていた。
出久「みんな、そろそろ飯田君が仕掛けてくる可能性がある。だから…。」
出久はこれから起こるであろう可能性をマミ達に話し、勝負を仕掛けることにした。
晴希「(そろそろ終了時間だ。爆豪がキレてるから周りに意識がいってない。これなら…。)そろそろ勝負仕掛けるよ。内容は…」
晴希は出久やマミと共に旅をしていた。だからこそ、出久がどのように行動するか分かるため、出久の行う可能性を利用しようとしている。
飯田「みんな聞いてくれ。この後俺は“使い物にならなくなる”。」
轟「飯田?」
飯田の発言に少し困惑する轟だが、飯田がなにをしようとしているのか分かった。
飯田「幸い緑谷君達は直線上にいる。必ず獲ってくれよ轟君。」
出久(来る‼️)
晴希(動いた‼️)
現在、緑谷チームの後を追うような形で轟チームが存在し、緑谷チームの正面方向には操真チームと閻m…ゴホン
爆豪チームがいる。
飯田「しっかり掴まっていろ。トルクオーバー!レシプロバースト‼️」
飯田がエンジンを一気に最大限まで引き上げ、捨て身の技を発動する。
轟チームが一気に緑谷チームに迫り、轟が出久からハチマキを奪おうと手を伸ばす。しかし、
出久「上がれ、ドラグレッダー‼️」
直線移動していたドラグレッダーが出久の掛け声で上昇する。
晴希「そう来ると思ってたよいずっくん‼️追え、ウィザードラゴン‼️」
更に逆方向から爆豪チームに追われていた操真チームが、出久の後を追い上昇する。
ドラグレッダーとウィザードラゴンは螺旋を描くように上昇していく。
突然のことに困惑する轟だが、目の前から同じく目標を失った閻魔の勝己が迫ってきていた。
轟「くっ‼️」
轟は咄嗟に目の前に氷の壁を作り、勝己を止める。
勝己「オラァ‼️」
勝己は追っていた操真が目の前から消え、轟の氷の壁で阻まれたことで、爆破で壁を破壊し、自身を追っていた切島達に着地する。
勝己「邪魔すんじゃねぇ半分野郎‼️」
獲物がいなくなったことで、飯田の足を冷却していた轟にあたる。
轟「邪魔したのはそっちだろ。」
勝己「アァ⁉️」
轟もまた、標的にしていた出久がいなくなり、目の前から怒り心頭で来ていた爆豪に少し強めにあたる。
個性の関係か性格の違いか、この2人はまさに“火と油”なのである。
勝己「すかし野郎の前に、テメェからぶっ潰してやる‼️」
轟「上等だ、先にお前から片付けてやる。」
まさに一触即発の状態のなか、
麗日「解除‼️」
常闇「ダークシャドウ‼️」
DS『アイヨ‼️』
上空から緑谷チームの麗日・発目・マミが、操真チームの心操・尾白・常闇が降りてきた。
PM『なんだなんだぁ⁉️轟チームと爆豪チームの一触即発ムードに、緑谷チームと操真チームの騎馬組が降ってきやがった‼️』
相澤『どうやら上空で決着つけるらしいな。しかし、もう騎馬じゃなくて完全に龍に乗ってんな。』
一方上空では…。
出久「なんとなく追ってくるのは分かってたよ晴君。」
晴希「流石いずっくん。ならどうするか分かってるよね。」
出久「もちろん‼️」
GD『大開眼‼️オメガドライブ‼️』
WD『チョーイイネ。キックストライク‼️サイコー‼️』
出久がドラグレッダーの上から飛び上がると、ドラグレッダーは出久の周りを飛ぶ。体を回転させてキックの体勢を取る。
晴希もウィザードラゴンから飛び上がると、ウィザードラゴンは形を変え、まるで龍の足のような形状になる。キックの体勢を取った晴希の右足に、ウィザードラゴンが装着されると、巨大なウィザードの幻影が現れる。
地上ではその光景に、観客は息をのみ、選手達は競技中であることを忘れて観入っていた。
出久と晴希は、それぞれのドラゴンの炎を纏った。
そして、
出・晴「「はぁぁぁぁぁッ‼️」」
両者のライダーキックが激突し、激しく爆発する。
PM『両者のキックが炸裂‼️それと同時に地上にも爆風と衝撃が襲ってきやがった‼️桁外れの威力だぁぁぁぁぁ‼️』
相澤『あの2人完全に競技変わってんな。』
上空に爆煙が立ち込めるなか、爆煙の中から“オレ魂”に戻っている出久と晴希が落ちてきた。
出久「発目さん‼️」
発目「了解しました‼️」
発目は、バックパックブースターを吹かして出久をキャッチする。
晴希「常闇‼️」
常闇「ダークシャドウ‼️」
DS『アイヨ‼️』
晴希は常闇を呼び、ダークシャドウで回収される。
PM『タイムアーーーーーップ‼️』
2人が地上へ降りてきたと同時に競技が終了する。
PM『最後の最後ですげぇモン見たわ‼️お蔭で観客及び視聴者はテンション上がりっぱなしだぁぁぁぁぁ‼️そんなこんなで競技結果観ていくぞ‼️第4位、爆豪チーム‼️第3位、轟チーム‼️第2位、操真チーム‼️そして第1位は、圧倒的不利な状況でポイントを守りぬいた緑谷チーム‼️』
これにより本選に進む16人が決まった。
トーナメントの組み合わせどうしよう