個性:『ゴースト』   作:ゲイツ幻夢アーマー

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1回戦は一気にダイジェストでお送りします。


2回戦に進むのは、まあまあ原作通りなので


1回戦ダイジェスト 轟焦凍という男の思い

心操が勝ち上がるという普通科の可能性を見せたことで、観客は大いに賑わっていた。他の普通科の生徒達も、心操を見て自分の中にあるであろう可能性に心を踊らせていた。

 

そんな中で、試合は着々と進んでいく。

 

 

第3試合の飯田と発目は、飯田が発目の発明品を披露し、それで満足した発目は棄権して飯田が勝利。

 

 

第4試合のマミと芦戸は、酸を投げて飛ばす芦戸の攻撃をネクロムとなったマミがかわしながら芦戸に近づき、徒手空拳により場外に押し込まれマミの勝利。

 

 

第5試合の上鳴と晴希は、速攻で勝負を決めようとした上鳴が強力な電撃を放つが、ウィザードに変身した晴希にあっさりかわされ、許容量を越えてアホになった上鳴を手を繋いで場外に送って、晴希の勝利。

 

 

第6試合の轟と瀬呂は、最大級の氷結を出した轟により、瀬呂は行動不能になって轟の勝利。

その直後、瀬呂にドンマイコールが贈られたのは、言うまでもない。

 

 

第7試合の八百万と常闇は、ダークシャドウの圧倒的攻撃に堪えるため、盾を創造した八百万を逆に利用して、八百万を場外まで押し込んだ常闇の勝利。

 

 

第8試合の麗日と爆豪は、攻撃に対して圧倒的差があるにも関わらず、ボロボロになりながらも善戦した麗日だったが、爆豪が勝利。

 

その際、“女子をいたぶる悪質な奴”ということでブーイングが響き渡るが、出久や晴希といったライダー組、ライダー達の存在を知っている1-Aの生徒や鉄哲等がブーイングに対して“ヒーローとしての在り方”を理解している分、そのブーイングに嫌悪感を抱き、解説席にいた相澤がブーイングを飛ばしたプロヒーロー達に、“ヒーローのあるべき形”を述べる。これにより、上辺しか見ていなかったヒーロー達は黙りこむ。

“仮面ライダー”の存在を知っている相澤は、“今のヒーロー社会”に浸っている雄英教師達にも言い聞かせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果2回戦の対戦表は

 

 

第1試合 緑谷出久vs心操人使

 

 

第2試合 飯田天哉vs音黒マミ

 

 

第3試合 操真晴希vs轟焦凍

 

 

第4試合 常闇踏陰vs爆豪勝己

 

 

という組み合わせとなった。

 

 

この試合、“仮面ライダー”と戦うことになる心操、飯田は“自分の現段階の実力”を知るいい機会と考えている。それは彼、“轟焦凍”も同じなのだが少し違う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺“轟焦凍”の父親である“轟炎司”は、巷でも有名なヒーロー“エンデヴァー”

しかしエンデヴァーは、万年No.2ヒーローと言う本人にとっては不名誉な称号を持っている。

 

 

彼の前に立ち塞がる不動のNo.1ヒーロー

 

 

 

オールマイト

 

 

“オールマイトがいる限り、自分はNo.1ヒーローにはなれない”

そう感じた親父は、自分ではなく自分の子供を“No.1ヒーロー”にしようと考えた。

そこで親父がとった行動は、自分の個性である“炎”と真逆の個性“凍結”をもつ者との結婚“個性婚である。”

 

 

現代様々な個性が発見されるなか、両親の個性を受け継ぎ“新たな個性を発現させる複合型”と呼ばれる者が存在する。俺は、この複合型にあたる。

俺には、兄が2人と姉が1人いる。しかし、兄姉は父親もしくは母親のどちらかの個性を受け継ぎ、エンデヴァーの理想にはならず、“失敗作”と呼ばれることもあった。そして俺が生まれ、父と母の個性を受け継ぐ“最高傑作”となった。

親父は、俺をNo.1ヒーローにするために日々特訓をした。しかし、思うような結果が現れず、親父は俺に厳しくあたることもあった。毎日辛い特訓を受ける俺であったが、母さんはいつも笑顔を向けてくれた。そんな母さんが俺は大好きだった。

 

 

 

しかしそんなある日、俺は大好きな母さんから煮え湯を顔にかけられた。いつも笑顔を向けてくれた母さんの顔からは、俺に対して憎悪を向けていた。

 

 

“お前の左顔が憎い”

 

 

大好きな母さんに言われた言葉に俺は心に絶大なダメージを受けた。

 

 

 

母さんはその後、精神病院へと搬送され今もなお入院生活を送っている。

母さんをあんな風にした“左の個性が憎い”。母さんを利用して俺という存在を作り出した親父が憎い。

俺は次第に、父親である“エンデヴァー”に憎悪を抱くようになった。そして雄英に入学し、“母の個性だけを使ってヒーローになる”、“親父の個性を全否定する”。

俺はそんな思いでいた。

 

 

ヒーロー科に推薦入試で入った俺の周りは、自分を特別視する者はいなかった。

“エンデヴァーの子供”という認識が広い小中校時代は、周りから少し壁があるのを感じていた。

 

 

“自分は周りより強い個性がある”

 

 

俺はそう考えていたが、ある事件とある人物により俺の中にあったものが変わった。

 

 

“USJ事件”

 

救助訓練をするために集まった俺達は、“ヴィラン連合”と戦うことになった。“靄みたいなヴィラン”に分散され、俺は1人でヴィランと戦った。

ヴィラン共を凍らせて、“この事件の目的”を聞き出した。それは…

 

 

 

“オールマイトの抹殺”

 

 

そんな事出来るわけないと思っていたが、“対オールナイト用最高傑作”があると言われ、俺は最初にいた広場へ向かった。

途中で爆豪と切島と合流して目的地に向かうと、リーダー格の手を身体中に付けたヴィランと靄のヴィラン、そしてオールナイトの倍はあるんじゃないかと思うほどの脳を剥き出しにしたヴィランがいた。

俺が戦ったヴィラン共の情報で、外見が一致した“脳無”が“オールマイト対策”だとわかった。

手だらけのヴィランが、俺達を攻撃するように脳無に指示を出したが、脳無は“何か”を殴ったような体勢から動かなかった。脳無の先には、俺達のクラスメイトである“緑谷出久”がいて、脳無の一撃を“片手”で受け止め、更には倍以上あるデカさの脳無を“殴り飛ばした”のである。

 

 

 

“緑谷出久”

 

 

同じヒーローを目指すクラスメイトだが、あいつは他の連中と違和感を感じた。個性把握テストで見たゴーストは“まるで本物のヒーロー”のように感じた。

なんでそう思ったのか、その時の俺は分からなかった。

だが、緑谷がヴィランに放った言葉に俺は衝撃を受けた。

 

 

出久『僕は出久、緑谷出久だ。オールマイトじゃない。僕は僕として、ヒーローになる‼️オールマイトを超える本当のヒーローになるんだ‼️』

 

 

今のヒーロー社会において、プロヒーローに憧れてヒーローになろうとする奴がほとんどの中、緑谷は“本物のヒーローになる”と宣言し、“オールマイトを越える”とまで叫んだ。

“誰かの代わりじゃない自分だけのヒーロー像”

そう感じた俺の中に、ある日の母さんの言葉が蘇ってきた。

 

 

轟母『難しく考えなくていいよ。お前は、お前のなりたいヒーローになればいいんだから。』

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後俺は緑谷と爆豪、そして切島の4人で脳無を倒すことが出来た。先陣切って戦う緑谷が“ヒーロー”のように見え、翌日の八百万の家での勉強会で“本物のヒーロー”である“仮面ライダー”の存在を知った。

仮面ライダーと共にいた緑谷は、“本物のヒーロー”を間近で見ていたから“オールマイトを越える”何てことが言えたんだろう。

 

 

俺は緑谷の言葉を聞き戦う姿を見て、親父を“否定する”のではなく“越えよう”と考え方を変えた。

正直俺は、否定していた親父の力を使うにはまだ抵抗がある。

だが、俺の次の対戦相手は緑谷と同じ“仮面ライダー”の操真だ。迷っている暇はない。

 

俺もヒーローになるんだ。緑谷のような本物のヒーローに。

 

 

“親父を越えるヒーローに”

 

 




頭の中ではなんとか出来ているんですが、文面にしようとするとなかなか難しいです。

飽きずに読んでくださると幸いです。

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