具体的に言えば、最終更新日から四ヶ月が経ちました。早いですね。
ご都合にならないように気を付けていたのですが、今回はご都合感があるかもしれません。
今回に関しては書き直しや加筆もあるかもしれません。
UA数がカウントされているのを見る度に、覗いてくれている方がいるんだなと嬉しく思います。そして書かないとなとも思っていました。
そして次回もかかりそうです。
なんかこう納得出来なくて。
その納得のしていなさが今回のよりも強いのです。
物語としては次回で終結して、その次でエピローグになりそうです。
もしくはまとめてその両方になるか。
前回のあらすじ
林へ逃げたカヤお嬢様たちを追って林に入り、発見したまでは良かった。しかしそこで、銃を向けられ頭が真っ白になるという失態を演じてしまうオリ主。
そのピンチをフォローしてくれたのは思わぬ人物だった。
カヤお嬢様の説得に成功し、自身が気絶するという事態も回避した。
無事に坂道まで戻れるのか。戻ってきたカヤお嬢様にクロはどんな行動を取るのか。
思わぬ人物の狙いとは一体。
改稿箇所
20190820
・サブタイトルの遠し番号を1つ減らしました。
そして今、ジャンゴさんはカヤさんをおぶって走っていた。
その後ろにはウソップさんを抱えたゾロさんもいる。
これってどういう状況!?
話は聞いた。理解が追い付かない。
「ーーーーそういうわけだ。おれはおれの目的のためにてめェらを利用してる。だが、てめェらにとっても悪い話じゃあない」
てめぇらってのは俺も含めてってことですね、わかります。
崖へ向かっている間にジャンゴさんの目論見とやらについて聞いた。
占い師から聞いた話だとぼかしてはいたが、どう考えても俺からの情報だろっていうのが多数あった。原作の流れを振り返っていた時に伝わったのか、俺の記憶自体を見られたのかは今のところ不明である。けど確実に、俺がメリーさんに対して『占い師』を自称したことは知っていると思っていいだろ。
ほぼ最初からじゃねーか!
……よし、それはもういいか。問題はこれからだ。
ともかく、ジャンゴさんが味方で良かった。
そんなことを考えていると、占い師ねぇというゾロさんの呟きが聞こえた。何かこう、視線をヒシヒシと感じる。
「目があるってどういうことだ。あいつはカヤを殺そうと……!」
「本当にそれだけが目的ならもっと簡単で確実な方法なんていくらでもあるんだよ。あのキャプテン・クロがそれに気付いていないわけがない」
カヤさんを心配したウソップさんに問いただされ、ジャンゴさんが即答する。
そうなんだよな。クロの狙いって何なんだろ。カヤさんの遺産ももちろんあるだろうけど、それがメインでもない気がするんだよな。
「その狙いにも目安がついてそうだな」
「そりゃあな」
ゾロさんからの問いかけにジャンゴさんは笑みを浮かべる。
マジで!?
何それ聞きたい。
ついに明かされるキャプテン・クロの本当の目的! 裏の計画に隠された真実とは一体!?
これは燃える。何が出来るかわからないけど、俺は全力で手伝いますよ、ジャンゴさん!
「お前は仲間を何だと思ってるんだァ!!」
話の続きを聞きたかったものの、そうこうしているうちに坂道の付近に着いたらしく、ルフィさんの怒鳴り声が聞こえた。
ちょ、これ杓子後なんじゃ。皆大丈夫なのか。ブチさんとシャムさんは?
「後はおれにまかせとけ」
そう遠くないところでカヤさんたちには待機してもらい、帽子を被り直しながらジャンゴさんが林の出口へ駆ける。
先ほどよりも抑えられたトーンは緊迫感を、その言葉からは頼り強さを感じた。
その手には、ドロッとした赤い粘り気のある液体、俺の用意したケチャップの付いた切れないチャクラムを持っている。
林の出口はすぐだった。場所は入った時とそう違わない坂道の上。
坂の上からはクロの杓子によって切り裂かれたと思われる船員たちの姿が見える。
クロの方はというとルフィとやりあったようで、右手の猫の手は折られ、頭からは血を流している。
二人は対峙しながら何やら会話をしていた。
「クロっ!! こりゃどういうことだ? あの技を使ったのか!?」
舌打ちの後、響いたのは怒声だった。俺の出した時とはまるで迫力が違う。
「ジャンゴ船長! キャプテン・クロは最初から俺たちを生かして返すつもりはなかったんだ! ジャンゴ船長のことも殺す気なんです!」
ジャンゴさんに気付いた船員の一人が叫ぶ。遅れて無事な他の船員たちも口々に何が起きたかを言う。
曰く、クロはジャンゴさんを含めて最初から全員を消すつもりでいるということ、その理由はクロの生存を知る者が生きていると困るからという独善的なものであること。
「こっちは言われた通りお嬢様に遺書を書かせてきたってのにひでェもんだ」
坂を下りながらケチャップのついたチャクラムを見せつけるように手で弄びながらジャンゴさんが言う。
うん、まぁ確かにカヤさんには遺書を書いてもらったから嘘は吐いていない。誤解不可避な言い方だけどな。
そうして坂を少し下ったところでチャクラムをしまった後、懐からカヤさんの遺書とライターを取り出す。
「ここにお望みの遺書がある。これと引き換えに奴らは見逃してもらおうか。無理だってんなら燃やしちまうぜ。姿を消しても燃やす。シナリオは変わっちまうが、これがあればあんたならどうにかできるだろ?」
クロの動作一つ見落とさないよう、彼を睨みつけながらジャンゴさんが言う。
「ちっ……少しは頭を使うようになったか」
「長いことあんたの計画を傍で見てきたからな」
クロの言葉にジャンゴさんは皮肉げな笑みを浮かべた。
「もっとも、まさかおれたち全員切るつもりだとは思わなかったが」
そう言ったジャンゴさんの声音が、俺には少し悲しそうに聞こえた。
「あんたにとっちゃはみ出しものの野犬の寄せ集めせかもしれねェが、慕ってはいたんだぜ? 三年間、黙ってたんだ。今さら言いふらすような真似はしねェよ」
クロと視線を合わせたまま、時が止まったかのような沈黙が訪れる。
「……いいだろう。見逃してやる」
その沈黙を破ったのはクロだった。
ジャンゴさんが小さく息をつき、そしてそれ以上に息を吸う。
「聞いたとおりだてめェら!! 今のうちに負傷者を担いで引き上げろ! 絶対に戻ってくるんじゃねェぞ! お前たちとの航海、楽しかったぜ。この広い海のどこかでまた会おう、野郎共っ!!」
「ジャンゴ船長……!」
決死の覚悟で船員たちを逃がそうとするジャンゴさんの思い。
船員たちは涙ながらに負傷者に肩をかし、気絶したブチさんとシャムさんを船まで運び込む。
その間ルフィさんもクロも動かない。
「さっさとそいつを渡せ」
船が沖まで進み小さくなった頃、もういいだろと言わんばかりにジャンゴさんを睨みながらクロは口を開いた。
「それは構わねェが実はもう一つ言っておかなきゃならねェことがあるんだ」
坂を下りクロに近付きながらジャンゴさんは言う。
そう、ジャンゴさんのターンはまだ終わっちゃいない!
クロが鬱陶しそうに舌打ちをする。
そしてジャンゴさんは合図を出した。
「こっちは終わったぜ。次はあんたの番だ!!」
坂へと振り返り声を上げる。その言葉が終わった後、林から出てきたのはカヤさんだ。
クロがジャンゴさんを睨む。これまでで一番鋭い気がする。
「どういうことだ?」
地の底から響くような低い声、カヤさんから外れた視線はこちらを睨むクロへと移る。
クロがこの坂に到着して開口一番に怒鳴った時とはまた別の恐ろしさがある。あの時が烈火のごとき怒りなら、今は鋭い刃物を首に突き付けられたような、背筋が凍りそうな怒りを感じる。前者が単純な恐怖を呼び覚ますものだとすると、後者は命の危機を感じさせるものだった。
例えるなら、両親や先生に怒られた時と、強盗に刃物を突き付けられた時の違いだろうか。刃物を突き付けられたことなんてないけど。
「ちょっとした取引をしたんだ。お嬢様はあんたに話があるらしいぜ。聞いてやるか、聞かずに殺すかは好きにすりゃいい」
そんなクロに対して変わらない様子でジャンゴさんは答える。
「望みの品だ。催眠術なんて使わなくても書いてくれたぜ」
中身が見えるよう広げられた遺書を眉間に皺を寄せたクロが受け取りさっと目を通すと懐へしまった。
「クラハドール……伝えたいことがあるの。聞いてくれる?」
苦しそうにしながらもカヤさんは覚悟を決めた様子ではっきりとそう言った。
か細くはあったもの、静寂であったことや崖に囲まれていたこともあり風に乗ったその声はよく通った。
クロが眼鏡を手の平で上げた後、カヤさんを見上げる。
「……怨み言くらいなら聞きましょう」
坂道を下り始めるカヤさん。辛そうにしながらも一歩一歩進んでいる。
「お嬢様が来るまで反省会でもしてみるか?」
「てめェらのヘマだろうが」
こちらを射殺さんばかりの視線。そんな視線を受けながらもジャンゴさんは肩をすくめるだけだった。
「実行した計画については確かにおれたちのヘマだ。だがよ、他にもやり方はあっただろ。そっちなら成功してたんじゃねェのか? お嬢様の性格を知ってるあんたなら、遺書だって書かせられただろ?」
「くだらねェ問答だ。言ったはずだ。事故に見えなけりゃ意味がねェんだよ」
しばしの沈黙の後、ジャンゴさんは口を開いた。
「偶然この村へ立ち寄った海賊が丘の上に屋敷を見つけて襲う。その時は偶然にもボディーガードや屋敷で働く者は休暇を取っており、屋敷にいたのは二人の執事だけだった。哀れ資産家のお嬢様は海賊に襲われて亡くなってしまう。そんなお嬢様は誠実に仕えてくれていた執事に財産を譲るという遺書を残していた。だが、その前日には村の嘘吐き小僧が海賊が来ると騒いでいた。その海賊ってのはお嬢様の遺産を継ぐことになった執事の仲間だという」
偶然という言葉を強調しながらジャンゴさんはつらつらと話す。
「これのどこが事故に見えるんだ? あんたらしくない穴の多い計画だな」
ちょ、ジャンゴさん、そんな風にクロを煽って大丈夫……なわけないよな。
ジャンゴさんの言葉にヒヤッとした瞬間には首元に突き付けられている猫の手。正確には『ジャンゴさん』と呼び掛けた時には突き付けられていた。てか浅く刺さってますけど!?
「おれの計画に口を出すたァ随分偉くなったもんだな。殺されたくなけりゃその喧しい口を閉じろジャンゴ」
場の緊迫感が増し、誰かが息を飲んだような音が聞こえたような気がした。
「……あんたは海賊を辞めたんだろ? だったらもっと別の生き方だってあったはずだぜ。お嬢様を信じてやりゃあ良かったんだ」
帽子に手をかけながらジャンゴさんが呟く。
そんなことを話している時、左手からビシビシ、バキバキという不穏な音が聞こえてきた。
何事!?
その音にジャンゴさんも反応し視線が移ると今も音を立てながら皹が入っている崖が見えた。罅は勢いよく伸びていき、ついにはカヤさんの近くの崖にまで広がった。
ヤバいんじゃと思う時には崖が大きな音を立てて倒壊を始める。
カヤさんの悲鳴が上がった。
助けに向かうには距離があり、ジャンゴさんが走っても間に合わない。崖崩れに巻き込まれたらカヤさんはひとたまりもないだろう。
おいおい嘘だろ!?
割れて落ちていく岩が俺にはスローモーションに見えた。
崖崩れについては、ルフィが崖に一発入れたり薄い伏線が地味にあります。
気になった点、考えたことなど
〈計画についてのジャンゴの考察〉
実際によく考えてみるとクロの計画って不自然だと思いませんか?
カヤの暗殺に成功したとしても村人に怪しまれそうです。
そしてその不自然さは副船長としてクロの近くにいたジャンゴならよくわかるでしょう。オリ主が色々考えたこともその不自然さに気づくきっかけの一つ(情報源)となったという設定です。
〈ジャンゴの賢さについて〉
Q ジャンゴってそんな賢かったっけ?
A 信じやすいだけでバカではないと思う
そう思う理由としては、クロが船長を辞める時に替玉を用意して世間体的に殺すという計画もすぐに理解している、実力的にはブチとシャムのコンビに敵わないが船長であったということ。でしょうか。下克上されないように上手く立ち回っていたのかもしれません。
後はクロの恐ろしさも一番理解していたように思います。
Q バカでないなら(クロに消されそうと察しそうなので)シロップ村に来ないんじゃない?
A 持ち前の信じやすさと人情に厚い性格が発揮されたのでは
それに可能性としては気づいていたとしても、船長という立場もあって逃げる(来ない)訳にはいかなかったのではないだろうかと思います。
引くに引けないというのもクロの計画の一つではないでしょうか。
ジャンゴも計画に失敗したら消されるのは俺たちだと言っていましたから。
〈その他〉
本編が終わったら番外編を書けたらなぁと思っています(未定)。
ジャンゴに交替せずオリ主が一人で頑張るパターンとか。
切れないチャクラムを使ってルフィやナミに不審がられていることもまるで使えていないので、この辺りも良いところで生かせないかと思っています。
現状エピローグあたりにしか使えなさそうです。
もっとルフィたちとのやり取りがさせたいです。
それから、今回の話に見覚えがあるという方もいらっしゃるかもしれません。三人称視点で書いたのを密かに別のサイトに上げているので。そちらはカヤの誕生日に合わせての投稿なので、今回の方が断然満足したものが書けています。
このサイトの禁止事項『(本人確認ができない状態での)他サイトとのマルチ投稿』があるので記載しました。書き方は違いますが念のためです。
こちらが終わるまで非表示にしておくつもりです。