Fate/Silverio answer 作:いろはす(*´Д`*)
書き溜めが一向にたまらん………ので、もうその場その場で書き終わったら投稿していこうかな、と(諦め)
それでは、オルレアン編第四話です。後々修正入るかもなんで、よろしくゥー!
沖田ちゃんかわいい……犠牲になったものも惜しく無いね(白目)
以蔵さんもしゅき……主人公と斬り合わせたい……
夏イベ……新夏イベは八月ぐらいからか………何が来るか分からないからとても怖いです。
長くなってゴメンネ!
「──ふむ、星詠みの者達はどうやら彼女と合流したようだ」
狂信者──神父、ケルヴィン・レイズデッドは敬虔な信者の首を跳ね飛ばしながら、顎に手を添えて薄い笑みを浮かべる。長剣と短刀を巧みに操り、白銀の軌跡を描く血の狩人……そして、それと対峙する星詠みの一人である白髪の少年。己が手下である狩人、猟犬と視界を
──この地で、彼の目から逃れるのは困難を極める。唯一、逃れる事が出来るのはそれ相応の力量がある者か、隠密に特化した輩ぐらいだ。そして、この地でそれらに見合う人間は少ない……ほぼいないと考えていいだろう。
故に、この地で彼は絶対的な支配能力を発揮する。無数の監視の目、猟犬の嗅覚、そして──大地に染み込んだ毒。それら全てを駆使する彼は、たった一人で軍隊を軽々と相手する事も可能だ。それほどまでに恐ろしく、悍ましい……どうしようもない狂気の力である。
「連鎖的に召喚される者も出てくるだろう……竜の魔女はそれと同時に動くはず。そろそろ、頃合いか──おや、何の用かな? 魔神殿」
血の海に佇み、にこやかに微笑んで思考を続けるケルヴィン。彼は背後に感じた
レフは顕現する前兆を簡単に感じ取り、さらに親しみを込めた笑みを向けてくる
「──かなり好き勝手やっているようだな、
「ええ」
──即答。
レフの言う通り、ケルヴィンは出される指示に従った事が最初の「特異点に赴け」しかない。それ以外の指示にはある程度しか耳を貸さず、そしてそれら全てを流して無視している。レフはなんでもないように即答したケルヴィンに青筋を立て、鋭く睨みつけた。
「貴様、どういうつもりだ。我等の指示が聞けぬ、そう言ったか」
「そうですとも。
両手を広げて堂々と「指示は受けない」と言い、ケルヴィンはレフに笑みを向ける。
「──諦めてくれ。これは性分なんだよ、魔神殿」
「……全く、性能だけだな貴様らは。揃いも揃って、傍若無人とは──呆れを通り越して、失笑すら出んよ」
「ふむ、苦労掛けてすまないな。しかし、ある程度は従う者もいるだろう?」
「ああ、
「存分に利用してくれていいとも。こちらも、それ相応の働きはしようじゃないか──それが、
そう言って微笑むケルヴィンを見て「やはり、薄気味悪い」と吐き捨て、レフ・ライノールは特異点から転移した。その姿を見届け、ケルヴィンは「さて」と口の端を吊り上げながら呟いた。
「愉しくなってきた──」
〜γ〜
小さな村で出会った狩人、銀の髪のアリアからこのオルレアンで起こっている事態について説明を受けたシエル一行。彼らは一先ず、竜の魔女が居座るという首都に向けて歩みを進めていた。しかし、穏便な道中になる筈も無く──猟犬の集団、正気を失った人間達と激しい戦闘を繰り広げていた。
「──逃すか」
刀がキラリと閃き、一刀の元猟犬の首を断つ。さらに、断たれた頭を鷲掴みにして──背後の農具を振りかぶる男性に向けて投擲、周囲にいた数人も諸共に巻き込むように投擲した頭を爆散させ、暴走寸前まで溜め込んだ雷霆をブチまけて黒こげにした。ここまでに掛けた時間はわずか数秒足らず、今も尚成長し続ける彼にとってはこんなものは造作も無い。
これだけ出来れば上等だが、しかし彼は──。
「足りない。駄目だ、もっと疾く──もっと鋭く」
──さらに、さらにと貪欲に力を渇望する。その度に飛躍し、一瞬に振れる一刀が二刀に、前に進む一歩が二歩に変化していく。
「凄まじいな」
彼らに同行を申し出て、限定的な共闘関係を結んだアリア。彼女は巧みに二刀を操り、敵を殲滅しながら驚きに目を見開いて呟いた。彼が戦う瞬間を見るのは二回目だが、最初に見た時よりも洗練された剣技、効率良く体を動かす能力、常に思考を重ねて動き続ける頭脳──それら全てが向上している。一体、どれだけの才があるのだろうか……馬鹿げてる成長速度だ。
そして、もう一組。迫る槍を避け、細切れに変えながら視線を横にずらして前線で暴れまわる槍兵、盾を持つ少女、その二人を指揮する少女に目を向ける。
「ランサー! 後ろの弓兵を潰して! マシュは前線の維持! 敵を後ろに通さないようにお願い!」
「おう、任せなァ!!」
「了解です、先輩!」
紅の槍を携え、一歩でトップギア──矢を番えて放とうとする弓兵の集団に数瞬で到達、槍を高速で振るい弓兵を細切れに変える。さらに、上空に旋回している翼竜を叩き落として、周囲の敵を巻き込んで潰した。
一方で、盾の少女……マシュは迫り来る猟犬達の武器を受け流し、弾き返し、カウンターを時折叩き込むといった戦法を行なって前線の維持をしている。後ろに誰一人として通さない、といった覚悟が伝わってくる勢いだ。だが、未だ人を相手取るのに慣れていないのか被弾数も多く見られた。
「ッ、ガンドォ!!」
そして、それをフォローするのが指揮する少女…立香だ。短剣を片手に持ち、礼装による補助を受けながら魔術を行使する。観察眼に優れているようで、まだ未熟な面はあるがしっかりとしたサポートが出来ている。
「……なるほど、これは」
──敵対する事にならなくてよかった。アリアは辺りに敵がいなくなってきた事を確認し、長剣と短刀の血を拭って鞘に納め、同様に戦闘が終了したシエルの下へと向かう。シエルは近づいてくる気配に眉をピクリと動かすも、見知った人間である事に気付いて刀から手を離して振り向いた。
「……早いな、あれだけの数をこの短時間で片付けるなんて──どこでその戦闘技術を?」
そしてふと思った疑問をアリアに対してぶつけてみる。長剣と短刀を巧みに操り、さらに曲芸染みた動き方をする彼女が何処でその技術を得たのかが気になったのだ。そして、その技術を自分にも使えないか否かも確認がしたかった。
果たしてそのシエルの問いにアリアは困ったように苦笑しつつ答えた。
「私の戦闘技術は……ある力の副産物と言うのがいいのか、ズルをして得たものなんだよ」
「副産物、ズルとは?」
「それ、は……すまない、言えない。勘違いしないで欲しいのだが、決して君達を害する様な事ではないよ。これは信じて欲しい」
「ああ、安心してくれ。こちらもそれに関してはもう疑っていない。貴女が信用に足る人間というのは分かったからな」
「──感謝を、私の様な醜い者の言葉を信じてくれて」
「……別に感謝される事ではない。その、先ほどは申し訳なかった」
「ふふ、ええ。ああ貴方って、思っていたよりも……」
「な、なんだ……?」
急に口調が変わったぞ? いきなり女性的な雰囲気が──とシエルは緊張してしまう。あいも変わらず慣れていない女性に対しては弱い男である。一方でアリアも思わずと言った風に笑みを浮かべた口元を手で覆って隠し、咳払いをした後に帽子を深く被り直す。……微かに見える耳は少し赤くなっていた。
「こほん」
と、気まづい空気を醸し出す二人の間に割り込むようにマシュが咳払いを一つ。それに驚いたようにアリアは体をピクリと揺らし、そしてマシュ達に負傷が無いことにホッと息を漏らした。
「っ、マシュさんか。驚かせないでくれ……ああ、そちらも無事に終わったようでなによりだよ」
「はい。まだ皆さんには及びませんが、なんとか戦えています。先輩の指示やランサーさんの援護があってこそですが……」
「それでも戦えているんだろう? 成長している、ということじゃないか。実際、俺から見ても成長が見て取れる……俺も負けられないな」
「あ、ありがとうございます!」
マシュは頬を朱色に染めながら、顔を俯かせる。どうやら褒められた事で照れてしまったらしい。クー・フーリンを伴い隣にやってきた立香はそんなマシュの様子を見て「癒し」と呟いて抱きついて頬を擦り付ける。荒んだ心に、一滴の癒しを──マシュ・キリエライトはいかがですか? と妙な映像が立香の頭の中で流れていた。
「ああ、藤丸も指揮が向上していたな。戦術が安定していたようだし、援護も出来ていた。まだ拙い部分はあるが、それも時期に改善できるだろう。まったく、成長が早いな君たちは……」
「へ? え、は、うぇ?」
唐突に褒められた事により、マシュと戯れている立香の動きがぴたりと止まった。そして自分の事かと理解すると羞恥心や嬉しさやらで顔が真っ赤に見る見るうちに染まっていった。ポスンとそのまま豊満なマシュの
「いきなりはやめろよぉ〜」
「何か言ったか?」
「なんでもないやい! ありがと!」
「あ、ああ」
困惑しながら息を荒げる立香にそう返し、シエルは傍で朱槍を肩に掛けながらニヤニヤと笑うクー・フーリンをジトっとした目で見ながら話しかけた。
「ランサー、ここまで戦って分かったことはあるか?」
「分かったことねぇ……さっき狩人の姉ちゃんが言っていた通り、奴らはおかしい。まあ、狂人ってやつだ。それと
「上書き、か……確かにそれに近いか」
「アリア、何か知っているのか? 無理矢理上書きとはなんだ? それはどういう──」
──ことだ、と続く言葉は遮られた。
『話の途中で申し訳ないけど、強い反応が君たちの先に複数確認出来た! この反応は──サーヴァントだ!』
その言葉と同時、轟音と共に爆風が吹き荒れた。
〜γ〜
「あらあら、無様な姿ね聖女様ァ?」
「ぐ、うっ」
まだ炎が燻る焼け焦げた平原、辺りには複数の死体が転がり落ちており、中には原型をほぼ留めていない猟犬の姿もあった。クレーターだらけになった地面は戦闘が激しいものだったと見て分かる有様だ。
そして、その中心地に膝をついて血が滴る腹部を抑える女性がいた。聖女、ジャンヌ・ダルク。救国の英雄その人だ。──しかし、その偉大な英雄の姿は見る影もない様子だった。額に激痛から流れる脂汗を滲ませ、腹部は大きく切り裂かれており鮮血が地面を赤く染めている。さらに、霊基そのものが損傷していた。これで戦闘を続行するのは不可能であり、もし無理矢理動けば霊基が歪んで崩壊していくだろう。
──つまり有り体に言って、彼女は瀕死の状態であった。
そして、その無様な姿を見てもう一人の聖女──黒い装いに身を包んだジャンヌ・ダルク。別名、竜の魔女が心底愉快そうに嗤っていた。
「アハハハハ!! いいわ、いいわよ! その状態の方がお似合いだわ? くふ、ハハハハハハッゴホ、ゴホッ……!」
「ぉお、ジャンヌ! こちらをお飲みくだされ!」
「ん、気が効くわね、ジル──って、なにこれ!? 生臭いんだけど!?」
傍に佇むジル・ド・レェから受け取った水を飲むが、喉を通った瞬間に感じた生臭さと生温さに咳き込み、彼女は容器を地面に投げ捨ててた。
「ふむ……海魔に持たせていたのですが、お気に召しませんでしたかな?」
「あったり前よ! 生臭くて飲めたもんじゃないわ!」
「ぉお、申し訳ございません聖女よ!! 」
コント染みたやり取りを繰り広げる黒いジャンヌ、ジル。忘れてはいけないが、此処は戦場である。今も転がる躯を踏み潰しながら、彼女達は喜劇を繰り広げているのだ──それは外から見たら狂気的だろう。死体が転がっている惨状の中、それが出来るのはそうとしか言えないから。
そして、それを見ていたジャンヌも同様で──痛みに堪えながら、眼光鋭く二人を睨みつけた。正確には二人と、惨状を作り出した張本人達であるサーヴァントを。
「あな、たは……!」
「あらん? 何よ、何か言いましたか? 負け犬の聖女様?」
「ッ、貴女は! 無辜の民を殺し、国を守護する兵達を惨殺したのですよ! こんな、こんな──どうも思わないのですか!」
「ええ、ええ。悲しいわね、とても残酷だわ! 胸が痛くなる……」
「ぐっ、ならば……!」
「なーんて、言うとでも? 馬鹿ね、あり得ないわ。寧ろ胸が空く思いよ! ああ、なんて痛快で愉快なんでしょう! ってね? 愚かな者達が惨たらしく死んだって、別にどうでもいいもの!」
「そう、そうですともジャンヌゥ!! 貴女を見捨てた民衆、貴女を辱め磔にした国の奴隷供! それらが消えたところで何が悪いのでしょう!! 寧ろ、自ら死を選ぶべきは彼らなのですッ!!」
「っ、ぐ……!貴女、達は──ッ!!」
「──いい加減、煩いわよ貴女?」
ジャンヌは歯を食いしばり旗を地面に突き立て、無理矢理立ち上がろうとするも──それを敵が許すはずもなく、黒いジャンヌの背後で控えていた弓兵が放った矢によって彼女は吹き飛ばされる。
そして地面を転がりながら鮮血を撒き散らし、数十メートル先にあった岩に衝突することで止まった。
「ガッ、ハッ……ッ!」
「あらあら、まだ生きているの? 全く、しぶといのね……面倒だし最後は私がトドメを刺してあげる──さよなら、愚かな聖女様?」
黒いジャンヌの手に悍ましい炎が生まれ、それを倒れ臥すジャンヌに向けて発射──
「ランサー! 宝具ブッパして!!」
「はは! そりゃいい!! んじゃ、行くぜぇ!!」
──する事を許さないかのように、無数に枝分かれした朱槍が空から降り注いだ。
「──貰って行くぞ」
「ッ、いつの間に!」
そしていつの間にか現れたシエルが、倒れ臥すジャンヌを抱き上げてその場から離脱する。……置き土産に爆弾を残して。
「ぐっ、なんなのよもう──!!」
──竜の魔女の憎憎しげな恨み言は、雷霆の渦に掻き消されて消えるのだった。
ゼファーさん! 技が真似されてます! 真似されてますよ! 頭爆弾ですよ!──初見で見た時、思わず笑ってしまった技です。はい。彼がこれを見たら、盛大に顔を顰めそうな気がするんだ……
というわけで、シエルくんの新必殺──頭爆弾(頭以外も可能)が実装。さらに強くなる、ヤッタネ!
そして、やはりポンコツ臭が拭えないオルタちゃん……まあこの章のボスだからね一応、うん。なんとかボス感出すよ? ……うん。
それで、いきなり瀕死のジャンヌ登場。まあ、サーヴァント複数に襲われたら例えルーラーでもねぇ? 相手も同じルーラーいるんだし。
次回は未定です。ある程度は書けてますが……まだ掛かるかと。ごめんね、遅筆で……許して。
今回は気になるワード、反応なども出てきましたが……簡単に予想されそうで怖いれす……。
では、感想など良ければお待ちしております。