Fate/Silverio answer   作:いろはす(*´Д`*)

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やあ、いろはすだ。頑張って書き上げたぜ……今回は少し長めです。

では、オルレアン編第五話です。

後々修正入るかもしれないので、よろしくお願いします。


神へ捧げよ、汝らの血肉──楽園(エデン)の創世を此処に《5》

 

 

 黒い鉄格子の中、一人の少女が鎖に繋がれて囚われていた。身体中にはかなりの数の注射痕が見当たり、白い肌にそれが痛々しく映る。体は痩せこけており、碌に食事を取れていない事がわかった。ストレスからか、赤い髪の中には疎らに銀に近い白髪も垣間見える。

 

「ぁ……」

 

 久しぶりに声を出した。掠れたその声には絶望が宿り、瞳に光は灯らない。──いったい、どれだけの時を過ごしたのか。この暗い牢獄の中では其れさえもわからない。時間の感覚が麻痺していた。

 

「た……す……っ」

 

 ああ、足音が聞こえる。また、また始まる──始まってしまう。発狂してしまいそうな心を必死に耐えて、彼女は嗚咽を飲み込んだ。

 

 

 

 

「───大人しく待っていた様でなにより。さあ、今日も始めようか。なに、すぐに終わる……君はただ、血を受け入れればいいのさ」

 

 

 

 

 ──ああ、神さま……助けてください。その救いを求める声さえ、もう誰にも届きはしない。

 

 

 

 

 〜γ〜

 

 

 

 

 黒いジャンヌ・ダルク、ジル・ド・レェや後ろに控えるサーヴァント達に奇襲を仕掛け、聖女ジャンヌ・ダルクを救い出したシエルは気絶している瀕死のジャンヌ・ダルクを腕に抱き抱えて森の中を疾駆していた。

 

「ッチ、追っ手がしつこいな……!」

 

 今も頭や心臓、手足を狙った矢が恐ろしい速度で迫ってきていた。それら全てを叩き斬り、回避しながら走り続けるのだが一向に矢が途切れる事は無い。

 

「どうするのシエルくん!」

 

 クー・フーリンに抱えられて並走する立香から声が掛けられる。シエルはそれに矢を斬り捨てながら答えようとするも──

 

「ああ、そうだな──っと、危ない! 避けろ!」

 

 ──炸裂した矢雨に遮られてしまう。彼らの中心地に炸裂した矢は地面を砕き、抉り抜く。砕かれた地面が辺りに勢いよく飛び出し、武器と化してシエル達に襲い掛かる。進行方向にある邪魔な物だけ

 斬り捨てるが、その間にも矢は途切れる事なく彼らに降り注ぐ。

 

「先輩、シエルさん! 一先ず森を抜けるべきかと! この遮蔽物が多い森の中では一方的にやられてしまうだけです!」

 

 盾で撃ち払いながら、マシュは弓兵が居るであろう所に指を指し示して告げる。確かに、このままではジリ貧だ……その内ミスだって起きるかもしれない。彼女の提案にすぐさま頷き、シエルは軽やかに矢を避けるアリアに声を飛ばした。

 

「アリア! 森を抜ける最短ルートは分かるか!」

「ああ、分かるとも! だだ、木々や草花が入り組んでいるから足を取られないように気をつけて欲しい!」

「了解! ランサー! アリアの後に続いてくれ! それと、キリエライト。聖女を頼んでもいいか?」

「は、はい! 任せてください! えっと、シエルさんはどうするつもりですか?」

「ああ、俺は奴の足止め──囮を担おう。倒せるようなら、そのまま斬り伏せる」

「ひ、一人でですか!? 危険です! 私達も──!!」

「キリエライト、今はこれが最善だ。瀕死状態の聖女を戦闘に巻き込む訳にはいかない、早急に回復するべきだ。貴重な戦力、情報源を失うのは痛い。さあ、早く行け!」

「ッ、分かりました! どうか、ご無事で!」

「ああ」

 

 走り去って行くマシュ達の背中を見届けて、シエルはその場で立ち止まった。辺りに目を配らせ隅々まで気配を探る──と、木々に紛れて音もなく、全方位から矢が飛来しているのが把握出来た。刀を構えて、高密度の雷霆を付与。

 

「ふぅッッ──!!」

 

 刀を円状に振るい、雷霆を辺り一帯に放電。迫る矢を焼き落とし、通り抜けた矢は回避する。

 

「隠れんぼが好きなようだが……見つけたぞ、弓兵」

 

 そして、遂に弓兵の姿を捉えた。離れた木の上、太い枝に止まって弓を構える緑衣に身を包んだ女だ。頭には獅子の耳、腰からはしなやかな尻尾が生えており、時折揺れている。目は虚ろだが、意識はあるようで、此方の目を睨みつけていた。

 姿を見られた女はその場から離れようとするのだが──それをシエルが許すはずも無く、

 

光翼天墜(レールガン)多重加速(インジェクション)──ッッ!」

 

 瞬間加速。

 音を置き去りにして、離れた距離を一息で踏破する。しかし、代償を何も支払わずに出来た行動でもなく──身を裂くような激痛を歯を食いしばって耐え抜き、目の前で驚愕している女に向けて一閃。雷霆伴った斬撃は咄嗟に回避行動を取った女の右腕を斬り落とした。

 

「ッ、出鱈目な──!」

「まだだ!!」

 

 さらに、宙を舞う女の右腕を掴み取り雷霆を集束、付与して後退する女に投擲。それを目の前で爆破し、雷霆の渦を浴びせた。

 

「ぐっ、ァァァァア!!」

「チィッ、しぶといな……!」

 

 繰り出された蹴撃を回避、バックステップでその場から離れて様子を伺う。血走った目で此方を見据える女は獣のような唸り声を上げ、弓を構える。そして──口で矢を番え(・・・・・・)天に向けて発射した(・・・・・・・・)

 

◼️◼️◼️◼️◼️(ポイボス・カタストロフェ)ッッッ!!」

「ッ、宝具か──!」

 

 空を見上げ、目を見開く。

 無数に煌めく光──星ではない、全てが必殺の矢である。地形を変えるであろう圧倒的な物量による攻撃、それがシエルただ一人に向けられていた。手負いの獣は恐ろしい……という言葉が脳裏を過ぎった。確かに、コレは恐ろしい。

 

「死ネェェエッ!!」

 

 殺意に満ちた声、狂化された霊基が悲鳴を叫ぶ。

 

「断る。俺は死なない──この手に明日を掴むまではッッ!!」

 

 ──真っ向から星々の如き矢の群れに立ち向かう。この程度で臆していては、何も救う事さえ出来ない。必ず、必ず踏破してみせよう。

 

「ォォオォォオォォオッッッ!!」

 

 激突。

 無数の矢が彼を襲う。回避、斬撃、爆破、刺突、ありとあらゆる技術を駆使して矢雨の中を潜り抜け、刃を閃かせる。目指すは一人、眼前で立ち塞がる弓兵のみッッ!!

 

「ぬぐっ、っぜぁっ!!」

 

 腹が貫かれた──それがどうした。

 

 腕が抉られた──それがどうした。

 

 足が折れた──それがどうしたというッッ!!

 

 俺はまだ動ける。意識があるぞ、死んではない──なら立ち向かえるはずだろうがッッ!! 多少の負傷で立ち止まれるものかよッッ!!

 

 狂気的な気合いと根性、諦めを知らない精神でもって進撃する。彼を止めるには即死を狙うしかなく、たとえ足を殺そうが腕を殺そうが肺を抉ろうが関係無く進み続けるだろう。全ては明日を掴むため、未来を取り戻すため、悪を滅ぼす為──その為なら、彼はどんな困難試練苦境だろうと躊躇いなく身を晒す。それだけの意志、覚悟がある。

 

 

 

「勝つのは、俺だ──!!」

 

 

 

 故に、この結果を手繰り寄せる事が出来た。傷だらけになりながらも、前へ前へと走り続け──遂に弓兵の霊核を斬り裂いたのだ。驚愕する弓兵の体がぐらりと傾き、前のめりに倒れていく。意識を失う間際、女がか細い声で「ありがとう」と言ったのを最後にパタリと倒れたのを見届け、一気に痛みと疲労感が襲ってきたシエルは片膝を地面につけて荒い息を吐き出す。

 

「ハアッ、ハアッ、グッ……」

 

 懐から回復のルーンが刻まれた石を複数個取り出し、一気に纏めて砕く。体に淡い光が灯り、消える。徐々に回復していくのを感じて呼吸を整えた。

 

「早く、合流しなければ……」

 

 刀を鞘に納め、立ち上がる。シエルは最後に黙祷すると、その場から駆け出した。

 

 

 

 〜γ〜

 

 

 

「──止まってくれ」

 

 シエルが弓兵と戦闘を開始した同時刻。森を抜ける道を駆け抜ける立香達は不意にアリアから立ち止まるように言われ、その場で足を止めた。立香はクー・フーリンに抱えられながら首を傾げる。何故止まったのか、もう森を抜けられる所まで来たのに、と。

 

「ランサー殿、マシュさん。気づいているかな?」

「ああ。待ち伏せられたな(・・・・・・・・)

「ま、待ち伏せ!? 本当なの……?」

「はい、先輩。サーヴァント、いえ、この反応は……私達が戦った猟犬に近しい? ドクター、この先にいる存在について分かりますか?」

『ちょっと待ってくれ──うん、確かにマシュの言う通りだ。サーヴァントでは無いけど……なんなんだ、これ? 反応が異常だ。霊基では無いけど、異質な力が観測出来るし……分からないな。現地人であるアリアさんならわかるんじゃないかな?』

 

 ロマンの言葉に視線がアリアに集中する。目を向けられたアリアな苦々しい顔で、歯軋りをしながら前方を忌々しそうに睨みつけていた。身体中から殺意と憎悪が溢れ、今にも爆発しそうだ。

 立香はその尋常じゃない様子に息を呑みながら、アリアへと話しかける。

 

「えっとアリアさんは、何か知ってるんですか……?」

「………ああ、知っているよ。知っているとも、嫌なくらいに、悪夢を見るほどにね」

 

 その言葉を吐き捨てたと同時に、森の出口の先から神父服(・・・)の人間が現れた。肌は死人のように青白く、顔の上部を白塗りの仮面で覆い隠している。唯一見える顔の部分である口は三日月に歪み、そのまま硬直したかのように動くことはない。右手には無骨な石鎚、左手には重心が短い散弾銃が握られていた。今まで見てきた敵とは違う、異質な雰囲気に緊張が走る。

 

 クー・フーリンに「後ろに下がりな」と言われた立香は背筋に走る悪寒に体を震わせながら、彼の体の後ろに下がった。マシュもクー・フーリンの隣に立ち、その盾を用心深く構える。

 

 神父服の人間が立香達から六メートル離れた辺りの場所で足を止めた。そして、恭しく頭を下げて──掠れた声を発した。

 

「お初にお目にかかる。星詠みの者、人理を救わんとする者よ。私はレイズデッド、神父をしております。そして、ああ! アリア! こうして言葉を交わすのは久しぶりだね、壮健そうで何よりだ」

「──黙れよ、狂信者ッッ! その薄汚い口を閉じろッッ!!」

 

 アリアの怒りと憎しみに染まった叫び。間近でそれを聞いた立香やマシュは目を見開いて驚愕し、初めて見る彼女の恐ろしい剣幕に身が竦んだ。

 神父服の人間──レイズデッドと名乗ったそいつはその叫びに一切の動揺を見せず、寧ろ心底から愉快そうな声を上げた。

 

「おやおや、随分と嫌われているようだ。悲しいなぁ、私と君の仲じゃないか。もっと親しみを込めてくれたまえよ、アリア」

「ッッ、黙れと言っている。レイズデッド、貴様に私の名を呼ぶ資格はない」

「ははは、手厳しいなぁ──それじゃあ、仕方ない」

 

 散弾銃を構えた瞬間、多数の猟犬が立香達を囲んだ。数は数え切れない、森の奥にまで潜んでいるようだ。皆一様に武器から血を滴らせ、獣のような呻き声を響かせている。

 

「っ、こんなに沢山……!」

「え、いつの間に!? 今まで姿形も無かったのに! これじゃ、まるで──!」

「ああ、マスターの言いてぇ事は分かる。いきなり、何もないところから現れた(・・・・・・・・・・・・)みてぇだ。おい、いけ好かねぇ神父。一体どんな手品を使いやがった?」

 

 クー・フーリンは朱槍を構え、辺りに気を配りながら尋ねる。その問いにレイズデッドはあっさりとにこやかに答えた。

 

「何、簡単さ……召喚したんだよ(・・・・・・・)、彼ら全てをね。それだけだよ、単純明快だろう?」

「ハッ、確かに簡単だな。だが──それを可能にするテメェは何だって言うんだ? サーヴァントでもねぇ、かと言って魔術師にも見えねぇ」

「さあて、何だろうな。それは自分で考えるといい」

「けっ、一々仕草が腹立つな……。マスター、俺やマシュから離れんじゃねぇぞ。この状況はちと不味い……魔力も不足してっからな、全開の宝具開帳は無理だ。何とか隙を見て離脱するしかねぇ、こっちには聖女(そいつ)もいるからな」

「うんっ、分かった。マシュ、その人は頼むね……私も頑張って援護するから!」

「了解です、先輩。マシュ・キリエライト、全力で守ります!」

 

 それぞれ得物を構え、緊張感が徐々に高まっていく。そして、最初に火を起こしたのは──アリアだ。両手に長剣・短刀を携えながら俊足の足で駆け抜けて、レイズデッドの前へと躍り出た。殺意と憎悪に満ちた雄叫びを轟かせながら刃を振るい、レイズデッドが持つ石鎚と激しい音を鳴らしながらぶつかり合った。二人の視線が絡む。一方は愉快そうに、一方は憎悪に染まった目を。

 

「レイズデッドォォオォォオッッッ!!」

「これは、恐ろしいな」

「死ね、死ね、死ね死ね死ねぇぇえ!! 躯を晒せよ、地獄に落ちろ! 踏み躙ってやる! 貴様は、貴様だけはぁぁぁぁあッッッ!!」

 

 戦場に鋼が重なり合う戟音が響く。それが開戦となり、周囲の猟犬の群れが一斉に立香達に群がり始めた。アリアとレイズデッドの方へは向かわないところを見るに、彼女らの邪魔をするつもりはないようだ。寧ろ、立香達をアリア達に近づけまいとしているように思える。

 

 クー・フーリンは朱槍を振るい、マシュはジャンヌを庇いながらも盾で攻撃を弾き、払い、受け流して奮闘する。立香は恐怖に震える体を抑えつけながら、指示を二人に送り、支援魔術を打ち込んで援護を担う。

 

「っ、やあぁあっ!!」

「ありがと、マシュ! さっすが私の後輩っ!」

「あ、ありがとうございます!」

「おらよっ!! っと、きりがねぇなこいつら!」

「頑張ってランサー! 必ずチャンスは来るはずだから! そこを狙って、一気に突破すれば大丈夫! っ、ガンドッ!!」

「おっ、助かったわマスター! そうさな、んじゃあそれまで踏ん張りますかねぇ!! マシュの嬢ちゃんも気張れよォ!!」

「任せてください!!」

 

 群がる猟犬の群れに対処しながら立香は必死で突破口を探す。それが私の役目、それが正しいことだと自分に言い聞かせる。あと一つ、いや二つ何かキッカケがあればチャンスは作れる筈だ。

 

 ──さあ、探せ。探せ、探せ、探せ探せ探せッッッ!!

 

 立香達が奮闘する中、もう一方の戦場はというと……凄まじい速さで攻防が展開されていた。

 

「死に晒せッッ!!」

「それは、御免被るなぁ」

 

 長剣が閃き、レイズデッドの首を断たんと迫る。それを散弾銃の側面を使って撃ち払い、石鎚を振るって逆方向から襲い掛かる短剣を叩き落とす。しかし、アリアは止まらない。体を回転、曲芸染みた体勢から蹴りを顔面に放って顎を蹴り飛ばした。さらに、短刀を投擲。これは避けられたが、隙は出来た。長剣を振るい、レイズデッドの右腕を斬り裂く。

 

「ぉお、凄いじゃないか! 目を見張る成長ぶりだ! 私の血──」

「黙れよッッ!! そのまま堕ちろォォオ!!」

 

 怒涛の連続斬撃。文字通り目にも留まらぬ速さの斬撃がレイズデッドの体をズタズタに斬り裂いていくが、彼は不気味な笑みを浮かべて、石鎚の柄を捻り──思い切り引き抜いた(・・・・・・・・・)。甲高い音を立てて、石鎚という鞘から赤い刀身が現れる。そして、あってはならない詩を彼は言い放った。

 

 

 

 

 

 

 

「創世せよ、天に描いた星辰を──我らは煌めく流れ星」

 

 

 

 

 

 

 瞬間、形勢が逆転した。レイズデッドの体から流れた血が生き物のように蠢き、鋭い鞭となってアリアの体を強かに打ち付け斬り裂き、さらに槍状と化した血槍が彼女の腹部を貫く。

 

「ぁがっ、ごはっ──ッッッ!?」

 

 盛大に血飛沫をばら撒き、彼女の体は吹き飛んでいく。ドチャッと血に濡れた体が地面に跳ね、激痛が体に襲い掛かる。目の前が痛みでチカチカと点滅し、頭を打ち付けたせいか眩暈で感覚が覚束ない。

 

「──ふむ、こんなものか(・・・・・・)。いやはや、脆いものだな。人の体というものは……こうも簡単に崩れてしまう。君もそうは思わないかね?」

「ッッ、貴様……!」

 

 アリアは気合いで薄れゆく意識を繋ぎ止め、長剣と短刀を構えて立ち上がる。穴が空いた腹部から血が流れ続けているが、気にすることはない。この体なら(・・・・・)すぐに治ってしまう(・・・・・・・・・)。それよりも、早くコイツを殺さなくてはいけない。

 己の手を見つめ溜息を吐いているレイズデッドへ武器を向け、鋭い殺意を突き刺す。それに彼は嗤い、周囲に血の武装を精製した。

 

「さて、壊れるまで遊ぼうじゃないか──使えよ、アリア」

「言われずとも──ッッ!!」

 

 長剣と短刀を合体、一つの武装に変化させる。力を解き放たんと口を開くが──横合いからの斬撃にそれは止められた。

 

 そう、シエルである。雷霆を伴った斬撃で血を蒸発させ、そのままレイズデッドの体を真っ二つへと斬り裂いたのだ。さらにレイズデッドが離れた場所に目を向けると、増援らしきサーヴァントが数体見受けられた。見覚えがある。ああ、数少ない生き残りを匿う健気な英雄達だったか。だが、まあ、今はそれよりも──。

 

「ほう──君が、後継者か」

 

 レイズデッドは白髪赤目の少年を下から見上げる。ああ、これは中々、狂った仕様じゃないか。流石、というべきだろうか。

 

「シエル……」

「余計な横槍だったか?」

「………いや、いい。気にしないでくれ、まだ本命は残っている」

「そうか……では、立香達と合流しよう。先ほど、新たなサーヴァントに出会ったんだが協力してくれるらしい。拠点もあるようだから、早く移動をしよう。敵についてこられても困るからな」

「………了解したよ。すぐに追いつくから、先に行っていて貰えないか?」

「ああ。では待っている……手短にな」

 

 そう言うと、シエルは立香達の元へと向かって行った。味方が増えたようだから、彼方の戦闘ももうじき終了するだろう。だから、その前に──残った時間で憎悪を吐き出す。

 

「待っていろ、狂信者(光の奴隷)。必ず殺す、絶対に殺す、残酷に貴様の腑を喰い破ってやる──貴様の亡骸を踏み躙ってやる」

「ああ、待っているよ。私のアリア──はは、はは、ははハハはっはっはハハッはっハっはッッ!!」

 

 心底楽しそうに笑い声をあげるレイズデッド。アリアは倒れ臥す亡骸の頭に長剣を翳し───抉るように貫いた。

 

 

 

 

 

 

 




ひゃあー、疲れました。
というか書いてる途中にあれ? この時期ってまだアーチャー召喚してねぇ! ってなりましたが、そこはあれだ、オリジナル展開的なもので誤魔化しました。まあ、そもそもからして今のところ原作沿いではないからね……どうしてこうなった。

色々と描写を端折りましたが、テンポ良く行きたかったのです……申し訳ない。……作者の実力が足りないから、とも言えます。はい。書き方模索してますが、中々上達せんのです……練習あるのみだね。

次回の更新も未定です。
なるべく早くお届け出来るよう頑張りますが。

では、また次回!
良ければ感想、アドバイスなどなど待ってます!


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