Fate/Silverio answer   作:いろはす(*´Д`*)

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なんか勢いよく書けたぜ!
ひゃー、投稿だァー!

あ、オリキャラ出ますよっ! タグ追加しとかなきゃね!


不滅の光/prologue《8》

 

 

 

 人理継続保障機関、フィニス・カルデア。それは人類が足を踏み入れない雪山深くに建設された、国連に認められた組織だ。

 何のために、どうして創られたのかを簡潔に言ってしまうと、人理を観測し決定的な破滅を回避する──それがカルデアの目的になる。

 過去にレイシフトする技術も、過去の英雄を召喚する技術もその為に創られた。全ては、世界の為に、未来の為に──と。

 

 ──そしてそんな組織が今や、壊滅寸前と来た。冗談はやめてくれと思うかも知れないがな、これは非情な現実である。失ったものは戻らず、行動しなければ何も起こらない残酷なリアルだ。

 

 管制室。

 この状況を打破するべく、数少ない無事な職員達が一丸となって駆けずり回っている。負傷した者は医務室へ搬入し、無事な者は壊れた機材の修復へ全力で取り掛かる。さらに、レイシフトしている生存者達の存在を確立して立証する為に、必死に画面に喰らいつく者もいた。絶対に死なせてはいけない、助けてみせる。覚悟は固く、意志は強い。

 

「ん、ああ! それは向こうだ! 召喚システムを修復している技師へ持っていてくれ! その機材は……確かあそこにいる職員が探していたものだ! 悪いけど、届けてくれないかい? 次は───」

 

 そして、職員達の指揮を執って纏めているのがカルデアの医療スタッフ──亜麻色の髪をポニーテールにした柔和な顔立ちの優男、ロマ二・アーキマンである。厳しい表情を浮かべ、声を張り上げて指示を送る姿は普段の彼からは想像もつかないものだ。

 その姿に職員は驚きつつも、順応する。時折頭を悩ませるが、ロマ二の指示は効率がいい。次々と送り出される指示には間違いが少ないのだ。

 

 ───その彼に近づく女性が一人。その人物はロマ二の背後から肩を叩いて、話しかけた。

 

「やあ、ロマン。無事だったんだね、よかった」

「あ、ああ! 君か! ロイドくんも無事で安心したよ!」

「ああ、夢の道半ばで死ぬわけにはいかないからね。気合いを出して頑張ったよ……ボクらしくもないけどね」

 

 そう言って苦笑するのは──ロイド・ヘレスという白衣に身を包んだ女性だ。艶やかな黄金の髪、鮮やかな鮮血色の瞳。蠱惑的に煌めく唇は自然と目が吸い寄せられてしまう。体は神に愛されているのか、と妬むほど整っており、どこか神聖的な雰囲気を醸し出している。

 

 苦手なんだよなぁ、この女性(ヒト)……。と内心ため息を吐きながら、ロマ二は「今までどこにいたんだい?」と問いかける。するとロイドは微笑んで、

 

「研究室で作品の様子を見ていたのさ──随分、派手にやられていたから心配でね。今は大丈夫だよ。だから、管制室にきたのさ」

「そっか……あ、レオナルドは見なかったかな?」

「ん…? 見てないよ。爆発が起きてから、ずっと研究室にいたからね。今初めて外に出たから……彼なら工房にでもいるんじゃないかな?」

「そうだね──今は早くこの状況を立て直さないと。手伝ってくれるかな? ロイドくん」

「任せてくれていいよ。数十分もあれば十分さ」

 

 ──ニヤリ、と不敵に笑いながら彼女はモニターに向き合った。

 

 

 

 

 

 〜γ〜

 

 

 

 

 

「──随分とボロボロじゃないか、キャスター?」

「へっ、お前さんは随分と元気になったようでなによりだよ」

 

 互いに軽口を叩きながら歩くシエルとクー・フーリン。

 シエルが治療を終えてから合流した彼は、身体中に傷を負いながらも不敵な余裕の笑みを浮かべていた。現在は大聖杯を守護するセイバーの元へ向かうべく、洞窟の中を進んでいる。

 

「それにしても、長いな。まだ掛かるのか?」

「あー、そうだな。もうそろそろ着くはずなんだが──ん? ありゃ、なんだ?」

「岩、でしょうか? それにしては変な様子ですが」

「凄く黒いね……あ、凄く大きいです」

「……? そうね、魔力も感じるわ。一体何かしらアレ?」

 

 一行の視線の先には巨大な黒い物体が蠢いており、辺りには薄気味悪い黒い霧が立ち込めていた。徐々に近づいていくと呻き声のような、聞くだけで吐き気を催すソレが反響して耳に届いてくる。明らかにアレはこの世にあっていいものではない、四人は共通してそう感じた。

 

「悍ましいな……憎悪を煮込み、それを腐らせたような匂いだ」

「呪いの類だな。それも強力で、厄介なやつ。うへぇ、面倒なもん置いてくれるなぁ、セイバーのやつ」

「気持ち悪い……うっ」

「せ、先輩! 私の後ろに!」

「ありがと…マシュ……」

 

 シエルはそれを忌々しそうに睨み、クー・フーリンは面倒そうに黒い塊を見てため息を吐く。立香などはあまりの悍ましさに吐き気を催し、マシュの背後で項垂れていた。そして、オルガマリーは気分の悪さを我慢しつつも、黒い塊を冷静に分析する。その結果から分かったことをシエルに忠告も含めて告げるが───

 

「ッ、強力な結界があるわね……触れたら駄目よ。いいわねシエル? 貴方の事だから、全て斬り裂けばいいとか思っているんでしょうけど。対策が無い内は大人しく──」

「すまない所長、話の途中で悪いが……動き出したぞ」

「えっ? う、うそ!?」

 

 ───忠告虚しく、黒い塊が動き出した。グチュリグチュリと肉が潰れる音が鳴り、不快な金切り音が洞窟の壁に反響して響く。悍ましい、凡そ人から出るような声とは到底思えない怨嗟の叫びが轟いて、見るも醜い人型の化け物が生み出された。

 

 体全てが腐った肉で組み立てられ、纏うのは毒素の霧。鋭い形状の骨が体の至る箇所から突き出ており、まさに全身凶器と呼べる姿をしていた。口から漏れ出る呪詛の声は、聞く者の精神を鑢でじわじわと削るようなダメージを与えている。

 シエル、クー・フーリンなどは眉を顰めて不愉快そうにするだけだが──立香、マシュ、オルガマリーは顔から血の気を無くして真っ青だ。頭の中では醜悪な想像が蠢いて、彼女達の精神をすり潰していく。悲鳴を上げないだけ立派だ、普通ならとっくに発狂している事だろう。

 

 刀を鞘から抜いてそのまま毒素の霧を斬り払いながら、背後の立香達を後方の岩陰へと連れ出す。この場所にも毒素の霧や呪詛は届いているが、幾らかはマシになるだろう。クー・フーリンから貰った結界のルーン石を作動させて、元の場所へと戻ると「趣味悪りぃなコレ」と舌打ちをして、異形の怪物を焼き払うクー・フーリンがルーンを宙に描いていた。

 

「減る気配が無いな……やはり、大元を叩くしかないか」

「そうなるだろうなぁ。やれるか、坊主?」

「無論、やれるとも。一刀で斬り捨てよう。幸い、こいつら単体はそこまで強くはない。存在自体が凶悪な能力だが……強く意志を持っていれば耐えられる。問題は無いだろう」

「そいつは心強い、っと。喋ってる間にも増えてくな……さっさと片付けるか」

「ああ、そうしよう」

 

 そこで会話を切り、互いに得物を構える。

 

「フッ──!!」

 

 そして、疾駆。力強く大地を蹴り上げ、前方へと加速する。あっという間に異形の大群の中へと辿り着き、己の道を阻む悍ましい怪物を一刀で斬り捨てる。首を断ち、体を粉砕し、対処し辛いものに関してはクー・フーリンがルーン魔術で殲滅していく。

 

「見えた」

 

 未だに異形を生み出し続ける黒い塊を視認する。周囲には守るように巨大な異形が蔓延っているが、なんだそれは──関係ない。見るに堪えないんだよ、貴様らを見ていると苛立ちが募るんだ。怒りのままに刀を奮い、巨大な異形の群れを薙ぎ払う。

 

「果てろよ、雑念──黄泉へと還れ」

 

 黒い塊──怨念の苗床と呼称しよう。

 それの力の核を瞬時に見抜き、そこへ刀を叩き込む。途中で結界が刃を阻むが、数秒の均衡の後に破壊。最後の抵抗か毒素と呪詛を混ぜ合わせた霧を腕に浴び、肉が腐り始めるが──躊躇いなく腐った部分をナイフで斬り捨て、侵食を阻止する。

 

「ガギッアギャギィィヤァァァァァァァァァァァァア───ッ!」

「黙れよ」

 

 斬ッ──完全に核を両断。断末魔の叫びが途絶え、異形の群れもサラサラと砂のように朽ちていく。その姿を見届けて、ようやく刀を鞘に納めた。クー・フーリンの元へ戻ると、彼は苦笑してシエルを見ている。

 

「相変わらずやるもんだ。また剣が冴えてきたんじゃねぇか?」

「戦っていれば成長もするだろう」

「まっ、そりゃそうか──っと嬢ちゃん達は無事か?」

 

 岩陰に語りかけると、立香達が青い顔をしてそろそろと出てくる。まだ気分が悪そうだが、先ほどよりかはマシな顔をしていた。マシュは「一緒に戦えず、申し訳ありません……」と落ち込んで頭を下げるが、クー・フーリンはそれに気にすんなと言わんばかりに頭を撫でつけ、シエルは「アレは仕方ない。次を頑張ればいい」と頬を掻きながら不器用に言い放つ。

 

「あ、ありがとうございます…っ!」

「はいよ」

「っ、ああ。気にするな」

 

 クー・フーリンはひらひらと手を振るい、シエルは頬を赤らめて明後日の方向へと顔を逸らす。その姿に苦笑しつつ、マシュは盾を持つ手に力を入れた。次こそは必ずお二人と並んで戦ってみせるんだ、そう意気高く。

 

「……本当、出鱈目な精神力よね……」

「ええ……所長に同意しますよ、本当……」

 

 マシュを眺め、ほっこりとした気持ちになる一方で二人は吐き気を堪えていた。なんで、素知らぬ顔で対処してるんだ? あの精神力馬鹿(シエル)は……と戦慄しながら、顔見合わせてため息を吐いた。

 

 

 

 

 〜γ〜

 

 

 

 

「来るか」

 

 大聖杯、それを守護する黒い聖剣を携えた騎士──白磁の肌の少女は愉快そうに笑みを浮かべる。遂に此処まで至るとは、期待以上に出来るようでなによりだ。そうでなければ、私が剣を奮う意味がない。

 

 ──さあ、来い。我が前へと姿を見せて、どうか立ち向かってくれ。お前達の価値(強さ)を確かめさせてくれよ、星詠みの観測者。世界を救える器か否か、試させてくれ。

 

 上機嫌の少女は鼻歌交じりに入り口を眺める。

 ああ、どうやらもう直ぐそこにいるようだ。飛び出したくなる気持ちを我慢する。そして、ようやく、ようやく──姿を現わした。

 

 黒い軍服、刀を携えた白髪の少年。此方を睨みつける眼光には猛々しい光が宿り、視線だけで焼かれるように錯覚する。どうやら、心臓におかしな気配があるが──随分と厄介な物を抱えているようだ。

 

 青いローブの魔術師、真名はクー・フーリン。アイルランドの光の御子、スカサハからの叡智を授かった弟子。ケルトの大英雄。のらりくらりとしぶとく生き残り、遂には此処に至った猛者。

 

 盾を構える少女──面白いな、あの宝具は。まさか奴の霊基を授かったのか……それを担えるか否か確かめなくては。なに、彼の騎士が認めたのだ。問題無かろう。

 

 銀髪の女……不憫だな、どうやっても死ぬ運命にあるか──それを悟っているが、諦めているわけでもなし……此方も面白い。

 

 そして、最後に──彼女が世界を担う存在か。はは、これは些か酷ではないか? 普通の人間、普通の少女ではないか。いや、しかし。侮るわけにもいかないか……時に普通の人間が大きな事を成し遂げる事もある。

 

 では、試験といこう。世界を担えるか否か、試させてもらおう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───さあ、往くぞ。死ぬ気で防げよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ───開幕から宝具の開帳。尋常じゃない星の息吹が収束、黒い聖剣が禍々しい光を天に轟かせながら唸りを上げて牙を剥いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




開幕宝具ブッパは当たり前だよなぁ?

やっとこさセイバー戦だ。ちょっと最後端折ったけれど、まあ次回を待てー! って、感じかな。
さあて、主人公達は勝てるのか否か………。

では、待て次回! アドバイスや感想待ってるぞい!

誤字脱字あったらごめんよ。寝ぼけて書いてたからさ……。
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