八幡のカントー地方 〜ぶらり一人旅(希望)〜   作:龍@pixivでも活動中

106 / 126
八章 セキチクシティ
98話 クルクル!サイクリング!


#サイクリングロード

 

ちゃりちゃりちゃり

 

はちまん「へー。急な下り坂を想像してたけど結構緩やかだな」

 

ポケモン世界20日目

自転車を引き、チェーンが巻かれる音を聞きながら

これから下る坂道を見る

 

シオン「………………………うみ」

 

隣を歩く紫色のドレスを着た女の子、シオン

シオンが見ているのは目の前に広がる青い海

どうやらこの道は海の上にあるらしい

潮風が気持ちいい

 

はちまん「これくらいの坂道と風の強さなら、シオンと2人乗りしてもカラカラやロコンが乗っていても大丈夫そうだな」

 

カラカラ「カラ!」きゃっきゃ

 

ロコン「…」

 

自転車の前にあるスペースでカラカラがはしゃいでいる

コイツ自転車が好きだからな

対して同じ所に座っているロコンは澄まし顔

隣でカラカラがはしゃいでいても無反応だ

 

シオン「………………………はち」

 

はちまん「ん?」

 

ポケモン達の様子を見ているとシオンが話しかけてきた

 

はちまん「どうした?」

 

シオン「………………………かぜでおもいだした」

 

はちまん「何を?」

 

シオン「………………………ちかつうろでのこといわなくてよかったの?」

 

地下通路

いまロケット団がいるかもしれないと危惧している場所で

一昨日、ゲームセンターでの一件の後

シオンと共に地下通路へ行った

それはロケット団が地下通路にいるという確証を得るため

 

以前シオンと共にあの地下通路を自転車で走った

その時シオンが『いい風』と言ったのを思い出し

それが気になり、その風を確かめたかった

シオンがその台詞を言ったのが自転車に乗った後なので

走った時の風を感じただけかもしれないが

もしかすると地下通路から何処かへ繋がっているのではないか

地上への入口があるのではないか

ロケット団の秘密基地がそこにはあり、その入口から吹く風だったのではないか

そう思い確かめた

 

シオンと共に向かう前、エリカの元へ行く前に一度入口まで立ち寄ってみた

つまりゲームセンターへ行く前に地下通路へ

すると入口で生暖かい風を感じた

その時外から吹く風なのかもしれない、と思ったが

風が吹いてくる方向は地下通路の中

これは空気の流れが地下通路の内部から外へ向いているという事

シオンタウン方面の入口から吹いているとも考えられるが

もしかすると地下通路内に別の入口があるかもしれない

 

そう考もう一度地下通路の入口へシオンを連れて行った

それもゲームセンターの一件でロケット団がどこかへ去った後を見計らって

結果は、シオンも同じ風を同じ方向から感じたという

だが黒と決めつけるにはまだ早かった

最初に来たのはロケット団と接触する前

シオンと来たのがロケット団が移動した後

そのどちらからも同じ風が感じられた

これではシオンタウン方面から吹いて来ている可能性が捨てきれない

 

はちまん「…だからあの時、コブキさん達には言わなかったんだ。正直この話しを聞く価値はなかったからな」

 

シオン「………………………ふむ」

 

説明が終わるとシオンは考え込む

そして口を開く

 

シオン「………………………たしかめるほうほうはほかにあるの?」

 

はちまん「これはシオンタウン方面とタマムシシティ方面、両方の入口で確かめればわかるな」

 

シオン「………………………それならなおさら、はなしたほうがよかった」

 

はちまん「確かにコブキさん達が協力してくれれば解決する。しかしそれはコブキさん達にそんな暇があった場合だ。あの時はまだ地下通路にロケット団がいるかどうか懸念していた状態、とてもこんな憶測に付き合わせるような状況ではなかったからな」

 

シオン「………………………でもいたらどうするの?ておくれになるかも」

 

はちまん「ふふふ、俺を誰だと思っている。そんな事を考えつかないとでも思ったか?もうすでに手はうってある」

 

シオン「………………………ほんと?」

 

はちまん「おう」

 

シオン「………………………それはどんな?」

 

はちまん「俺達だ」

 

シオン「………………………?」

 

はちまん「俺がセキチクシティへ行く理由は知ってるよな?」

 

シオン「………………………はちのしりあいにあうため」

 

はちまん「そう、そして何故俺がアイツらを気にかけているのかわかるか?」

 

シオン「………………………きけんだから」

 

はちまん「危険、それは何故?」

 

シオン「………………………ちかつうろをとおったから、え?」

 

はちまん「そうだ、アイツらも同じ地下通路を通っている。もしアイツらがシオンタウン方面の入口で同じような風を感じていたら、それは地下通路内に別の入口があるという確証になる」

 

シオン「………………………でもかぜのむきとか」

 

はちまん「確かに、アイツらが通った日と俺が地下通路に居た日は別だからその可能性はある。だが俺の仮説と合わせて聞くとこの話しの価値は出てくるはず」

 

シオン「………………………ふーむ」

 

はちまん「まあ、同じ風をアイツらが感じてなかったら元も子もないがな」

 

っと話し込んでしまった

そろそろ行こうか

 

はちまん「その話しは後にして、セキチクシティへ行こうぜ」

 

シオン「………………………あとでいいの?」

 

はちまん「当人達に聞かないとわからないし、後この話を聞いてほしい人がまだいるからな」

 

シオン「………………………だれ?」

 

 

はちまん「お前らチームの1人、セキチクシティにいるアミーさん」

 

 

シオン「………………………なんで?」

 

はちまん「この情報が当たりだった場合、アミーさんに持ち帰ってもらうためだ」

 

シオン「………………………わたしはだめなの?」

 

はちまん「お前、アミーさんを本部へ帰らせる作戦とかあるのか?」

シオン「………………………あ」

 

はちまん「これは重要な案件だからな、帰らざるを得ないだろ」

 

シオン「………………………はち、わたしのために」

 

はちまん「さあな」

 

シオン「………………………ありがとう、はち」

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

カラカラ「カラッ!」

はちまん「おお、悪い悪い、すぐ行くからな」

 

自転車を楽しみにしているカラカラに催促された

カラカラとロコンがしっかりと自転車に乗っていることを確認する

大丈夫そうだ

ちなみにゴルバットとカビゴンは諸事情の為ボールの中にいる

 

はちまん「さてと、ほら乗れるか?シオン」

 

シオン「………………………だいじょうぶ」ちょこん

 

後ろのスペースに乗るシオン

 

はちまん「落ちないようにしろよ?」

 

シオン「………………………はちにしがみついてる」

 

はちまん「本当に大丈夫なんだな?」

 

シオン「………………………しんぱい?」

 

はちまん「そ、そういうわけじゃないが。走っている途中で落ちられたら拾いに行くのに手間がかかるだろ?」

 

シオン「………………………じゃあこうする」

 

そう言うと持っていた小さな鞄からボールを取り出す

そして繰り出す

 

シオン「………………………すぴあー」

 

ポンッ!

 

スピアー「…」

 

ひっ、虫だ!

 

はちまん「な、何でスピアーを出すんだよ!あ、まさかまた俺を脅す気じゃ…」

 

シオン「………………………はち」

 

俺がそう言って警戒するとシオンの空気が変わった

怒ってるのか?

 

シオン「………………………それはもうしないっていったよね?」

 

はちまん「でも…」

 

シオン「………………………わたしがうそついたとおもってるの?」

 

はちまん「いやそんな事は」

 

シオン「………………………ごめん」

 

はちまん「え?」

 

シオン「………………………やっぱりやめる、はちがいやがるのみたくないから」

 

シオンはスピアーをボールに戻そうとする

俺はスピアーにビビりながらもそれを止める

 

はちまん「ま、待て、何か考えがあって出したんじゃないのか?」

 

シオン「………………………わたしがおちたらひろってもらおうとした」

 

はちまん「な、なるほど」

 

シオン「………………………でも、もういい」

 

はちまん「ま、待てって!わかったから、お前が落ちた時の救済措置ならソイツを出してていいから!」

 

シオン「………………………でも、はちが」

 

はちまん「あ、安心しろ!昨日のタマムジムでむしポケモンを嫌というほどみったからな!そ、そゆなスピアー1匹どおっててことない!」

 

シオン「………………………かみかみ」

 

はちまん「う、うるせえ!それよりソイツは出してていいが、しっかりとお前の後ろを飛ぶように言っとけよ!ソイツが前に来たら意味ないからわかったな!?」

 

シオン「………………………うん、ありがとはち」

 

よし、よーし

これでシオンが落ちる事は気にしなくていいかな!

正直後ろからスピアーが追って来るってのはおっそろしいが…

いやでもマラソンとかで後ろから蜂に追いかけられるのを想像したら早く走れるっていうし!

大丈夫だろ!

 

はちまん「よよよ、よし行くぞ!しっかりとつかまってろよシオン!」

 

シオン「………………………ん」ぎゅ

 

シオンが俺の腰に手を回したのを確認して

スピアーが後ろにいる事を確認して

ペダルを漕ぐ

 

ビューー

 

はちまん「おおっ!早い早い!」

 

カラカラ「カラッ!カラッ!」きゃっきゃ

 

ロコン「…」

 

シオン「………………………びゅー」

 

スピアー「……」ブウゥーーン

 

坂は緩やかだが

スピードに乗り出すとかなり早くなる

早い!

これならあっという間にセキチクシティにつくな!

 

俺は今、風になっている…

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。