八幡のカントー地方 〜ぶらり一人旅(希望)〜   作:龍@pixivでも活動中

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55話 Way back

#5番道路

 

はちまん「おおー!あっという間に5番道路に着いたな!」

ゆい「は、早ー!…もうちょっと遅くても」ごにょごにょ

カラカラ「カラッ!カラッ!」キャッキャ

ズバット「zzz」

ロコン「…」

 

会長の話しを聞いて自転車引き換え券を貰い

ハナダシティのサイクリングで念願の自転車を手に入れた

地下通路を結衣と2人乗り…いや後3匹乗ってたけど

2人乗りして自転車を走らせだが

歩くより断然早い

カラカラも珍しくはしゃいでいる

お前だけだよそういうリアクションとってくれるの

しかも全く疲れを感じない

まさかゲームのように火の中水の中草の中森の中土の中雲の中あの子のスカートの中どこでも爆走出来るように作られているのか?

それかアレだ

後ろに乗ってた結衣がスピードを上げるたびにしがみついてきたからかもしれない

柔らかく優しい感触でしたありがとうございます

 

ゆい「それじゃあ、もうこのまま自転車で戻るの?」

はちまん「いや、少し休憩しよう」

ゆい「え!?や、やっぱり重かったの?」

はちまん「いや、大丈夫だ。そういう事じゃない」

ゆい「そ、そう?それじゃ、何で?」

 

はちまん「ま、のんびり行こうや。話したい事もあるし」

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

俺は自転車を押しながらクチバへ向かう

結衣はその後をついてくる

しばらく黙って歩いていると痺れを切らした結衣が話しかけてきた

 

 

ゆい「ねぇ、ヒッキー。話したいことって?」

はちまん「……ああ」

ゆい「…?話しづらいの?」

はちまん「…どう話そうか悩んでてな」

ゆい「じゃあ明日話す?」

はちまん「いや、いい。話すわ」

 

俺は足を止める

結衣はそんな俺を少し追い越し

止まった俺に気づき立ち止まり振り返る

 

はちまん「結衣、悪い。ちょっと待ってくれるか?」

ゆい「え?うん、いいけど」

はちまん「カラカラ、ズバット、ロコン。悪いがボールに戻っててくれ」

カラカラ「…」コクン

ズバット「zzz」

ロコン「…」コクン

 

俺は3匹をボールに戻すと結衣に向き合う

 

ゆい「…カラカラちゃんたちには聞かせられないこと?」

はちまん「いや、そうじゃないが…」

 

俺は話しをどう切り出すか考え

 

はちまん「結衣、俺達がこの旅を始めた時の事覚えてるよな?」

ゆい「うん」

はちまん「俺が1人になり別行動になったよな。その時俺が何で1人になったかわかるか?」

ゆい「え?えっとカラカラちゃんのためだって」

はちまん「そうだ。それと自分の為」

ゆい「うん」

はちまん「だがな、それだけじゃ俺は1人になろうとはしなかったと思う」

ゆい「え?」

 

はちまん「お前ら3人はこのポケモンの世界の事を知らなかっただろ?そんな奴らを3人だけで、ポケモンの知識がある俺がついていかず、そのまま行かせると思うか?」

ゆい「それは」

はちまん「もしお前らが、例えば結衣だけでこっちの世界に来ていたら、俺は自分の事やカラカラの事をほっといてお前と一緒に行っただろう。初めて会った奴よりお前らの方が…た、大切だからな」

ゆい「た、大切……。で、でも、それじゃあカラカラちゃんが……」

 

はちまん「ああ、だからお前ら『3人』がこの世界に来てくれて感謝している」

ゆい「感謝?」

はちまん「俺はな、別行動をとろうとした時、お前ら3人なら大丈夫だと思ったんだ」

ゆい「何で?」

はちまん「雪乃は完璧だ。一昨日のマルチバトルを見たら分かると思うが、ポケモンの事について一週間近くでもうほとんど理解して、ものにしている。この旅でも先の事を冷静に考え、合理的に物事を見ている。負けず嫌いだからこれからもどんどん強くなると思う。だからアイツは多分あっという間にジムバッチを集め、チャンピオンになれるだろう。だが雪乃は所々抜けてるところがある…雪乃には言うなよ?」

ゆい「う、うん」

はちまん「アイツは脆い。周りから見たら自分の足でしっかり立っていて完璧だと思うが、実は内心ビクビクだ。もしアイツに越えられない壁ができたら、負けず嫌いのアイツの事だ越えようとするだろう。だがその事を考えすぎて思い詰めるかもしれない。思考が泥沼化してしまうかもしれない。……心当たりあるだろ?この旅の中でも」

ゆい「…………………」

はちまん「だからアイツをお前ら2人に任せたんだ。アイツが立ち止まった時、お前ら2人がアイツを支えて、前へ進む、進ませる。そしてアイツもお前ら2人を導く、進ませる。そういう事ができる3人だと思ったから、お前ら3人だけで行かせたんだ。お前ら3人なら大丈夫だと思ったから、俺はカラカラの事を考えられたんだ」

ゆい「………」

 

はちまん「だから、その、なんだ。お前は足手まといなんかじゃない。それだけは覚えといてくれ。……アイツをお前に任せた俺の為にも」

ゆい「………………」

 

 

ゆい「………ふふっ」

はちまん「え?」

ゆい「ヒッキーもしかして慰めてくれてる?」

はちまん「い、いや」

ゆい「もー。わたし昨日ゆきのんといろはちゃんに言われてもう気にしてなかったのに。それに話し長いし」

はちまん「うぐ…」

ゆい「はぁ…。でもヒッキーにそこまで言われちゃしょうがないね。わかった、もう言わないよ。だからヒッキーも、もう足手まといとか言っちゃダメだからね?」

はちまん「……おう」

ゆい「うん!」

 

 

俺達はその後クチバに戻った

ポケモンセンターに入り

結衣が雪乃といろはを見つけると抱きついた

2人ともビックリしていたが嫌そうではなかった

俺はそれを見た後部屋に戻り

 

ベッドの上で悶えた

 

 

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