八幡のカントー地方 〜ぶらり一人旅(希望)〜   作:龍@pixivでも活動中

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今回ロケット団員が沢山出て来ます
なので呼び方を八幡が見た場所で区別していきます

トキワの森で見たロケット団員
→森R

オツキミ山で見たロケット団員 4人(ロンドの部下)
→山RA、山RB、山RC、山RD

ゴールデンボールブリッジで見たロケット団員(スカーフ無し)
→金R

ゴールデンボールブリッジで見たロケット団員 5人
→赤R、青R、黄R、緑R、桃R

『あなをほる』を盗ったロケット団員(悩んだ)
→盗R

ゲームセンターの店員
→店員R
複数人いるためこの後ろに番号を付ける


今回これら全てのロケット団が出るとは限りませんが
これからこのロケット団員達はこう表記します

それから今回セリフとセリフの間を1行空けています
読みにくい場合はご指摘ください



92話 怒りと誇り

#ロケットゲームコーナー

 

はちまん「ロンド…」

 

ゲームセンターの入り口は破壊され

そこには山のように大きい男が立っている

傍らにはニドリーノとニドリーナ

恐らくあの2匹が入り口を壊したのだろう

俺は共に倒れこんだレインをロンドから庇うように立ち上がる

幸い俺もレインも大した怪我はない

 

ロンド「あ?何で俺の名前を知ってんだお前?」

 

ロンドは怪訝な顔で俺を見る

いま俺はフードを被っている状態

顔はわからないだろう

どうする…

俺は倒れたままのレインを見る

コイツをこのままにはしておけない

くそっ…時間を稼ぐか…

その間にエリカかウキワが何とかしてくれるだろう

 

はちまん「…」ばさっ

 

俺はフードを外す

顔が露わになるがロンドは俺の顔を知らない

しかし先程クレーンゲームの景品を変えていたやつが俺の顔を見て驚く

あいつとはオツキミ山で戦ったから覚えているのだろう

 

山RA「あ!ロンド様!コイツ、オツキミ山で!」

 

ロンド「オツキミ山…俺が帰った後お前らが戦ったガキか…」

 

山RA「そうです!」

 

あのロケット団員はロンドの部下だったな

ロンドはそのロケット団員の報告を聞き俺を検分するように眺める

 

ロンド「ボスが…こんなガキを…」

 

声が小さく何言っているのかわからないが

とにかく今は時間稼ぎだ

何か会話しなくては

俺は頭をフル回転させる

だが俺が何かを言う前にうつ伏せに倒れているレインが動いた

 

レイン「……………」ぐぐっ

 

起き上がろうとしている

気を失っていたのではないのか

だが様子がおかしい

 

はちまん「レイン?」

 

レイン「…よくも」ゆらっ

 

レインはゆっくりと立ち上がり

ロンドと向き合う

その目は怒りに満ちていた

レインはその怒りを静かにロンドへ向ける

 

レイン「…ファンのみんなの前で恥をかかせてくれたわね?」

 

いつもの陽気な喋り方とは違いとても冷たい

自分のアイドルとしての誇りを傷つけられ怒りを覚えている

 

レイン「ふー…」

 

だが己のその怒りもひと息で吹き飛ばす

そしてファンに向かって大きな声で呼びかける

 

 

レイン「みんなー!!」

 

 

ファンの方『『レインちゃん?』』

 

いつも通りのレインだ

ロンドの登場により腰が引けていたファン達

だがレインのその声を聞くと顔から恐れは消え

驚いたようにレインを見る

 

レイン「びっくりさせちゃってごめんねー!でも大丈夫っ!実はコレー!わたしの新しいパフォーマンスのリハーサルなんだー!」

 

ファンの方『パフォーマンス?』

ファンの方『リハーサル?』

ファンの方『これは演技なのー!レインちゃん!?』

 

レイン「そうそう!わたしが悪い人をやっつけちゃうってやつ!今回特別にみんなに見せてあげるからねー!そして!」ビシッ

 

ロンド「あん?」

 

展開についていけずにいるロンドを指差す

 

レイン「そこにいる人がその悪い人なの!その人はとーっても悪い人で!何とあのロケット団の人なの!」

 

ファンの方『ロ、ロケット団!?』

ファンの方『ほ、本物なのか?』

ファンの方『だ、大丈夫なのー!?レインちゃん!?』

 

レイン「だいじょーぶ!あの悪い人はわたしと!」

 

レインは俺の腕を引く

 

 

レイン「ここにいるはちまん君が一緒にたおしちゃうから!」

 

 

はちまん「は?」

ロンド「は?」

 

レイン「だからみんなー!応援よろしくー!」

 

ファンの方『『おおーー!!』』

ファンの方『頑張れー!レインちゃんー!』

 

何勝手に決めてんだ

俺がそう言おうとした時

 

 

ビーーーー!!

 

 

ゲームセンター中にブザーが鳴り響く

するとカウンターの方から大勢の足音が聞こえてくる

そちらを見ると黒い服を着た奴らがカウンターの奥にある階段から駆けつけてくるのが見えた

先程のロンドの部下がいない

アイツが応援を呼んだのか…

 

——————

 

ロケット団1「このアジトがバレたらしいぞ!」

ロケット団2「急げ!知った奴は生かして帰すな!」

 

山RB「あのガキが来てるって!?」

山RA「ああ!あの腐っている目!間違いない!」

 

ロケット団員とロンドの部下達は俺達の方へ向かってくる

だが

 

 

シオン「………………………」

 

 

シオンが立ち塞がった

 

ロケット団1「な、なんだコイツ!?」

山RA「い、いつの間に!?」

ロケット団2「くそっ!ジャマだ!どけ!」

 

 

シオン「………………………そこのくろいひと」

 

シオンは2人のロケット団員を見つめる

 

シオン「………………………みたことある」

 

ロケット団1「あぁ!?」

ロケット団2「何言ってんだこのガキ!どけよ!」

 

 

シオン「………………………しおんたうんでみた」

 

え?

それって…

 

シオン「………………………このまえ」

 

シオン「………………………ぽけもんたわーからにげたひと」

 

 

ロケット団1「ポケモンタワー?」

ロケット団2「あのガラガラが出た…」

 

 

シオン「………………………つまり」

 

シオンの周りの空気が変わる

寒気がするほどのプレッシャーを感じる

 

 

シオン「………………………おじちゃんをいじめたひと」

 

 

ガシャン

ガシャン

ガシャン!

 

パリン

パリーン

パリン!

 

シオンがそう言った瞬間

周りにあるガラスや照明が次々に割れていく

空気が沈み、周りが暗くなる

 

ロケット団1「な、な!?」

ロケット団2「ヒ、ヒィ!?」

 

 

シオン「………………………」

 

スウッ

 

シオンの影が起き上がる

そこには赤い目が2つ

ロケット団2人を見つめる

 

 

シオン「………………………げんがー、やれ」

 

 

——————

 

山RA「おい!お前ら!」

山RB「いま助ける!」

 

ロンドの部下はロケット団員達を助けようと駆け寄よる

だが

 

 

どがーーーん!!

 

 

 

突然大きな音を立てゲームセンターの四分の一程が吹き飛んだ

 

 

 

山RA「な、なんだ!?」

山RB「何が起こった!?」

 

ロンドの部下達は驚き、音が聞こえた方を見る

そこには土煙りが舞う中

 

ゴローニャに乗ったニンがいた

 

ニンはロンドの部下達を見る

 

 

ニン「ひさしぶり〜くろいひとたち〜」

 

 

山RA「なんだテメェ!」

山RB「お前もあの変なガキの仲間か!?」

 

ニン「わすれちゃったか〜」

 

ニン「アホ毛くんと〜あったときは〜まだしらなかったし〜」

 

ニン「いまも〜リーダーのしじで〜がまんしたけど〜」

 

ニン「シオンも〜うごいたし〜もういいよね〜」

 

山RA「な、何言ってんだ!?このガキ!?」

山RB「わけのわかんねーこと言ってんじゃねー!」

 

 

ニン「あなたたち〜おつきさまのポケモン〜いじめたでしょ〜」

 

 

ニン「それも〜ここのけいひんにしたり〜」

 

ニン「おつきさまのポケモンが〜たいせつにしてた〜ものをとったり〜」

 

ニン「したよね〜」

 

 

ニンは笑う

冷酷な目で見つめ

口を三日月のようにして笑う

 

 

ニン「ゴローニャ〜やっちゃって〜フフフ〜♪」

 

 

——————

 

ドガーン!

 

俺は後ろで繰り広げられる壮絶な光景を見て呆気にとられていた

怖っ!何あの子達!?

アイツら怒らせるとあんなに怖いの!?

だが驚いているのもつかの間

 

 

エリカ「皆様方!!」

 

 

エリカがゲームセンターにいる者全てに聞こえるように声を張り上げる

先程までダラダラしていた人だとは思えない程に毅然とした態度と声量、そして気迫

 

エリカ「ここにいらしては危険ですわ!一刻も早く外へ避難してくださいまし!レイン様を応援してくださる方々も外へ!」

 

エリカはゲームセンターの利用客達を外へ避難するよう指示する

利用客達はエリカがいる事に驚いたが

素直に従い外に出る

それを確認すると今度はウキワに指示を出す

 

エリカ「ウキワ様、ウキワ様にお願いがございます」

 

ウキワ「はい」

 

エリカ「これからコブキ様の元へ行き、この事をご報告してくださいませ」

 

ウキワ「し、しかしそれでは…」

 

エリカ「コブキ様が貴女様方に下したご命令とは異なった状況になってしまいましたわ。しかしこうなった以上は仕方がありませんわ。ウキワ様がコブキ様に指示を仰ぎまして、貴女様方チームがどのように動くのかをご決断して頂きたいのです」

 

 

ウキワ「ニンとシオンは…」

 

エリカ「あのお二人方はコブキ様の新しき命を下されるまではわたくしがお守りいたしますわ。もしコブキ様がお二人方にお戻りになられるよう指示されましたら、ウキワ様がお二人方をお迎えに来てくださいまし。必ずやお返しいたしますわ」

 

 

ウキワ「エリカ様は…」

 

エリカ「わたくしは貴女様方チームと共にこの街を守るというはちまん様とのお約束をお守りいたしますわ。なのでご心配なさらずに。ニン様もシオン様もレイン様も、ここにいる方々も、そしてはちまん様もわたくしが必ずお守りしますわ。ジムリーダーの誇りをかけて」

 

 

ウキワ「……わかりました、すぐに戻ります!」

 

エリカ「ええ、頼みましたよウキワ様」

 

ウキワはコブキさんの元へと走り出す

チラッと俺の方を見た

そして店の外に出ると

 

ウキワ「サンドパン!あなをほるで本部まで!」

 

サンドパンを繰り出し穴をほらせ、ともにその穴の中へ入っていった

エリカはウキワが本部に向かったのを見ると

 

エリカ「ニン様!シオン様!コブキ様のご指示が出るまでその方達のお相手を!」

 

エリカ「レイン様!そしてはちまん様!貴方様方のお背中はわたくし達がお守りいたしますわ!貴方様方は目の前の敵のお相手に集中してくださいませ!」

 

レイン「ありがとー!エリカ様!」

 

レインはエリカに礼を言うと

 

レイン「さあ!はちまん君!行くよ!」

 

俺に戦わせようと声をかけてくる

だが俺はまだ状況を把握しきれていない

するとエリカがこちらを見た

 

エリカ「あらあら、はちまん様。何を呆けているのですか?」

 

はちまん「いや…お前ら何勝手に決めてんだ…」

 

さっき言えなかった文句を言う

こんな事言っても意味がないのはわかっているが

案の定エリカが食いついてくる

 

エリカ「あら、怖気付いてしまわれましたか」

 

はちまん「いきなりあんな大男と戦えって言われたんだぞ、ビビるに決まってるだろ」

 

エリカ「ふふ、しかしそうも言っていられませんわ。ほら、レイン様を応援してくださっている方々も貴方様を心待ちにしておりますわ」

 

 

ファンの方『はちまんとやら!レインちゃんが待ってるだろ!さっさと戦っちゃいなよ!』

ファンの方『小僧!安心しろ!レインちゃんが大丈夫と言ったんだ!大丈夫に決まってる!』

ファンの方『お前が戦わないなら俺が戦うぞ!いいかな!?レインちゃん!』

 

レイン「気持ちは嬉しいけどダメだよ!ごめんね!さあほら、はちまん君!早く早くー!」

 

俺はこめかみをおさえるゆきのんスタイルでため息をつく

なーんでこんな事に…

 

はちまん「はぁ…負けても文句言うなよ」

 

仕方なしに俺はロンドに向き合う

ずっと蚊帳の外だったロンドは青筋を立て険しい表情をしていた

 

ロンド「…テメェら何勝手に決めてんだ」

 

はちまん「奇遇だな、俺も同じ意見だ」

 

ロンド「おい、ガキ。コイツらはいつもこうなのか?」

 

はちまん「さぁ?最近あったばかりだから何とも。ただ図々しくて、言う事聞かないと脅してくるようなやつらだってのは知ってるな」

 

ロンド「…お前も大変だな」

 

はちまん「いや、女ってこんなもんじゃないか?」

 

ロンド「ウチは男所帯だからよくわからん」

 

はちまん「へー、羨ましいな。俺もロケット団に入れば良かったか」

 

ロンド「お前が来ても俺達と馴染めないと思うぞ」

 

はちまん「奇遇だな、俺も同じ意見だ。お前らって何か闇を抱えてそうでめんどくさいからな」

 

ロンド「闇…か。確かにそうかもな…」

 

はちまん「え、あんの?服が黒いだけじゃなかったのか」

 

ロンド「テメェ…舐めてんのか?」

 

はちまん「舐められるような事をしているお前らが悪い」

 

ロンド「ちっ、やっぱテメェは気に食わねえな」

 

ロンドはそばに控えるニドリーナとニドリーノを前に出す

 

ロンド「ニドリーナ、ニドリーノ」

 

ニドリーナ「!」さっ

ニドリーノ「!」さっ

 

ロンドは俺とレインを交互に見ると不敵に笑う

 

 

ロンド「テメェら2人まとめてくるんだよな?いいぜ相手してやるよ、かかって来やがれ!!」

 

 

レイン「よし!行くよー!はちまん君!」

 

俺とレインはポケモンを繰り出す

 

レイン「いっけー!イーブイ!」

 

イーブイ「ブイッ!」

 

はちまん「カビゴン!」

 

カビゴン「ゴーン!」

 

俺とレインは構える

勝てる気はしないが、まあやるだけやるか

 

 

 

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