平成狸合戦ぽんぽこ(ガチ)   作:公家麻呂

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22話 警視庁陥落、しかし

 

 

 

「我らの信念に基づき、由、壮絶なる玉砕を遂げるとも。愛すべき同胞たちを安住の地に送り届けんがため。人間たちに一矢報い、後に続くを信ずる!!」

 

権太率いる隊は地上部隊と共同し、落下傘空挺による警視庁・警察庁に対する制圧行動を開始。

 

 

制服私服の警官が、庁舎内を右往左往する。

 

「エレベーターを止めろ!!上につながる階段を封鎖しろ!!」

「総監、こちらへ!!」「あ、あぁ!」

 

「下は!?下はどうなってる!?」

 

 

警察庁からは火が昇り、警視庁庁舎の内外では銃声が響いていた。

 

 

警視庁・警察庁の玄関口では機動隊や警察特殊部隊や警官隊と妖怪変化が白兵戦と銃撃戦を繰り広げていた。

 

警察制圧部隊は、刀剣類や弓類、美術骨董レベルではあったが銃火器を所有し、変化者たちの中でも武装がしっかりしている者たちで構成されていた。

 

互いに、横転した乗用車や周辺店舗や企業の中から持ち出した物品類でバリケードを構築し、警察側はさらに防弾盾や機動隊車両で防壁を作り、攻防戦を繰り広げていた。

 

 

「建機隊前進!!」

 

警察庁・警視庁庁舎の地上部隊を指揮する竜太郎狐は、人間社会に暮らし、車両の運転ができる狐や化け猫達にブルドーザーやパワーショベルを前進させる。

 

ブルドーザーやパワーショベルを攻城櫓に見立てた攻城部隊が警察側のバリケードを破壊しながら前進する。

無論警察側の抵抗は激しくなり、警察側も所内の押収武器である機関銃を持ち出し応戦する。妖獣側も、投入する建機を増やしたり、大型トラックによる特攻部隊を投入。

双方に甚大な被害を及ぼした。

警視庁正面玄関や各所の壁につっこんだ大型トラックや壁を剥がし始めるパワーショベルが、警察庁・警視庁の地上階層の陥落を物語っていた。

 

竜太郎率いる地上部隊が施設内に突入していく。

 

「突入!突入!警察を陥落させろ!!」

 

 

 

 

首相官邸

 

「総理、桜田門と連絡が取れません。警察庁・警視庁ともに…おそらくは…。現在は都庁より副総監が指示を出しています。また、他県の警察部隊による援軍が派遣されていますが、関東近郊でもこの援軍を狙ったかのように橋やトンネルの崩落、無人車両による踏切の封鎖が相次いでいます。」

「このような事態となっては、警察力での対処は不可能でしょう。」

「もう、自衛隊しかない…」

 

閣僚や官僚たちが口々に訴えるが、総理は首に縦にはふらなかった。

しかし、麹町警察署より官邸の死守が困難であることが伝えられる。

 

「麹町署の死守戦が破られた。ここに敵が押し寄せる可能性が出た。下手をすれば、警察庁は制圧された可能性が高い。他の公官庁も同様だ。」

 

総理は、今まで以上に神妙な顔をし続ける。

 

「もはや、自衛隊の出動しかない。治安出動だ。」

 

「総理?敵の正体がわかったのですか?」

 

官房長官は総理にこっそりと問いかける。

 

「畜生どもだ。畜生どものバケモンだ。」

 

「例のルートですか?」

 

官房長官は総理に近寄って、ひそひそと話し合う。

 

「あぁ、八雲様の方から連絡があった。」

「そうですか。この件は幻想郷の意志にあらず。と言うことですか?」

「あぁ。だから、これ以上の悪化はない。十分酷いことになったがな。だから、自衛隊を使うことで片付く。幻想郷が相手なら米軍に泣きつくしかなくなる。」

「とにかく。外の連中は自衛隊で片付ける。他国には外交上の妥協で観客席で大人しくしてもらうことにしよう。いいな。」

「はい。」

 

 

 

内閣総理大臣より自衛隊へ治安出動が下された。

東部方面隊第一師団より各駐屯地の部隊へ出動命令が下される。

習志野の駐屯地へも出動命令が出て、千葉県の治安出動に動いた。

 

 

治安出動、千葉県の戦線は崩壊。

 

成田三里塚の拠点では最期の時を迎えていた。

与吉狸は覚悟を決めて、側近たちと共に体にダイナマイトを括り付ける。

 

「これ以上は持ちこたえられん。最後に我らの意地をみせるぞ!!」

 

与吉達は自衛隊に特攻を仕掛ける。

この特攻で、自衛隊車両数台が炎上、自衛官数名が負傷した。

そして、成田を占拠していた妖獣たちは、習志野駐屯地の自衛隊精鋭の攻撃を受け全滅した。

 

 

埼玉県境を超えようとしていた久太郎狐たちは、大宮駐屯地の普通科連隊の攻撃を受け壊滅。

 

神奈川で騒ぎを起こしていた狸たちも、神奈川県警と武山駐屯地の部隊が鎮圧していた。

 

国会議事堂を攻め落としていた義男たちの上空を、陸上自衛隊OH-6Jヘリが義男たちの上空を通過する。

義男は側近の武彦と喜左衛門を呼び寄せる。

 

「武彦、喜左衛門、ご苦労であった…。同志たちには戦闘を中断させ、地下へ潜る様に指示を…。お主らも、身を隠すがいい。」

 

「いえ、自分は妻を亡くした時から、この命っ捨てる覚悟。最後までお供します。

「亡き刑部家の股肱の臣である自分は刑部家が滅びる時が我が死の日と、定めております。」

 

義男は空を見上げて、礼を述べる。

 

「すまんな、お前たち…。」

 

 

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