バンドリ!~オプション付き5人と少女達の物語~   作:akiresu

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文化祭準備は賑やかに

 5月の末、花咲川学院文化祭が目前に迫ってきた。そのため今教室では文化祭に向けて各クラスの出し物を決めるためこの教室でも話し合いが始まろうとしていたのだが、その進行を務めるのが・・・

 

 香澄「実行委員にまりました。戸山 香澄です!文化祭イェーイ!」

 

 『イェーイ!』

 

 そう、香澄がこのクラスの実行委員になったのだ。黒板にも文化祭実行委員戸山香澄と大きく書かれている。正直不安しかない…

 

 香澄「出し物は、キラッとしてシュッとしてて可愛いのがいい!」

 

 「その前に副委員を決めないと」

 

 香澄「え?あ、そっか!えーと・・・」

  

 香澄は書記の人に言われ、教室内を見渡した。そして一人の人物に目が留まった。

 

 香澄「あ!沙綾!」

 

 沙綾「え?」

 

 香澄「沙綾!沙綾!沙綾!」

 

 沙綾「えー・・・え、いや私は・・・」

 

 「まあ沙綾だよね」  

 

 「香澄を何とかできるのは沙綾しかいない!」

 

 明日香「このクラスの中で一番しっかりしてるのは沙綾ちゃんだしね」

 

 来人「俺も賛成!」

 

 沙綾「・・・わかった、いいよ」

 

 香澄「やった~!」

 

 香澄に指名された沙綾は少し戸惑っていたが周りの人にも勧められて副委員になることを了承した。よかった、ストッパー役がいればうまくいきそうだ。俺は安心していたその時だった・・・

 

 先生「そうそう、今年の1年生は男子からも実行委員を1人出すように言われてるの。だから3人の中から1人、戸山さんと山吹さんのサポートをする人も決めて」

 

 レ明来「「「え…」」」

 

 先生の発言を聞き俺は唖然とした。マジで?香澄のサポートとなるとマジでめんどい。こころ程ではないが香澄も結構ぶっ飛んでるところあるからな。ここは1番体力がある来人に押し付けよう。が、しかし・・・そう巧くは行かなかった。

 

 香澄「じゃあレン君で!」

 

 レン「はあ!?」

 

 香澄は俺を指名してきた。なんで!?

 

 レン「異議あり!なんで俺!?」

 

 香澄「いや~、なんかビビってきたから!」

 

 なんだよその日菜さんが言いそうな理由は…

 

 沙綾「私もレンに賛成かな?」

 

 レン「沙綾!?」

 

 「確かにレン君と香澄ってしっくりくるよね」

 

 「バンドやってるとことか、赤いギター使ってるとことか共通点あるしね」

 

 レン「そこ関係ある!?」

 

 イヴ「レンさん、女の子に助けを求められたら助けるのが武士の務めですよ!」

 

 レン「いや、別に俺武士じゃないし」

 

 はぐみ「レン君、困っている人がいたら助けてあげなきゃダメって母ちゃんが言ってたよ!」

 

 レン「いや香澄は困ってねえだろ、寧ろ俺が困ってるよ…」

 

 周りの人達も俺が実行委員やることに賛成している。しょうがない・・・

 

 レン「はぁ~・・・わかったよ、やるよ、やればいいんだろ?」 

 

 イブちゃんとはぐみにもここまで言われたら断れねえよ…

 

 先生「じゃあ決まりね」

 

 来人「よかったなレン、女の子2人と一緒に文化祭準備できるなんて」

 

 明日香「大変だろうけど頑張って」

 

 お前ら他人事だと思って…取り敢えずクラスでの出し物は次の話し合いに持ち越しとなった。

 

    

 

 

 

 

     ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 昼休みになり、今日も俺らは屋上に集まって昼飯を食べていた。そして互いのクラスの文化祭準備の状況報告をしていた。

 

 碧斗「ふーん、お前が実行委員か」

 

 レン「ああ、そっちは?」

 

 利久「こっちのクラスでは僕がやることになりました」

 

 レン「あー、成程な」

 

 明日香「確かに利久の暗記力はこうゆう時に便利だもんね」

 

 利久「便利って・・・僕はスーパーコンピューターじゃないんですけど…あ、王手です」

 

 来人「またかよコンチキショー!」

 

 利久は将棋盤から視線をそらして、俺らと会話しながらも来人との将棋対決に勝利していた。しかも飛車角落ちで。さっきは否定してたけど、この暗記力とゲームの腕前からして本当にコイツの脳は最新鋭のコンピューターでも入っているんじゃないか?

 

 ―――キーンコーンカーンコーン―――

 

 おっと、そうこうしている中にチャイムが鳴った。そろそろ教室委戻らないとな。  

 

 利久「おっと、もう時間ですか。じゃあレン、また放課後の集まりで」

 

 レン「ああ、またな」

 

 俺らは屋上を後にし、教室に戻り、午後の授業を終えると放課後に会議室では菜七さんの進行によって文化祭実行委員の会議が行われていた。

 

 七菜「では、1回目の会議を終わります」

 

 そして七菜さんが会議を終わらせると各クラス実行委員の人は会議室を後にした。今日の会議では各実行委員の顔合わせと軽い報告と生徒会からの説明だけだったが・・・

 

 沙綾「企画書、企画団体シート、模擬店総轄ノート、こっちはステージ貸し出しの申請書に、機材貸し出しの申請書」

 

 香澄「う~・・・ドキドキしない書類がいっぱいだよ~…」

 

 香澄は次回の会議で提出する書類ですでに頭がいっぱいいっぱいにになってしまって会議テーブルに伏せてしまっている。自分で立候補しておいてこれじゃあ仕事が俺と沙綾、主に俺に回ってくるな…ちくしょう、あいつらこれを見越して俺に押し付けやがったな…

 

 レン「おいおい大丈夫かよ・・・」

 

 香澄「大丈夫!頑張って書く!」

 

 香澄は起き上がるとそう言いながらやる気を見せた。この調子なら、大丈夫かな?けど問題は・・・

 

 利久「・・・zzz・・・ス―――――・・・zzz・・・」

 

 会議が始まって物の10分で寝ているコイツだ。七菜さんも途中呆れてたし、こいつと比べたら香澄はマシなのかもしれない。

 

 レン「おーい、利久起きろ」

 

 利久「ふぇ?なんですか・・・?会議は?」

 

 レン「終わったよ、お前が寝ている間にな。そのプリントを次の会議で提出するからそれまでに書いておけ」

 

 利久「わかりました、では僕も失礼しますね」

 

 そう言うと利久はプリントを持って会議室から出ていった。

 

 沙綾「あれ?レンもこのプリント渡されてなかった?」

 

 そう言うと沙綾はステージと機材の貸し出しの申請書を見せてきた。

 

 レン「さあな・・・」

 

 沙綾「まさかレン・・・さっき利久のプリントの中に・・・」

 

 レン「さあて、何のことだ?それよりも、早くその書類かき終わらせるぞ」

 

 この後教室に戻り、香澄が提出する書類を書くのを手伝っていたのだが・・・

 

 香澄「・・・フフーン・・・」

 

 沙綾「こら」

 

 香澄「うわぁ~難しいよ~!」

 

 香澄は書類を書いていると、途中で落書きをはじめ沙綾に注意されていた。しかし沙綾はその香澄の姿を見てクスリと笑みを浮かべていた。

 

 沙綾「ごめん、なんか弟たちの宿題見てるときみたいだなって。家の手伝いもあるから遅くまでは出来ないけど、私も頑張るから」

 

 レン「俺も、こんな書類師匠の扱いに比べたら楽なもんだよ」 

 

 香澄「さあ~や~!レンく~ん!」

 

 沙綾「できない子ほど可愛いって言うし」

 

 香澄「酷い~」

 

 レン「兎に角早く書け、片方は俺が書いてやるから」

 

 そう言うと俺は香澄から申請書を1枚受け取り、俺が色々と記入した。

 

 香澄「レン君ありがと~!」

 

 この後申請書を書き終え、他の企画書は明日のクラスでの話し合いで出し物が決まってから書くことになった。

 

 レン「じゃあな、俺はこの後バイトだから利久を呼んでから帰る」

 

 香澄「うん、じゃあねレン君」

 

 沙綾「また明日」

 

 俺は教室を出ると隣の教室に利久を呼びに行きそのままSPACEへと向かい、バイトをして1日を終えた。そして翌日、クラスの出し物ではカフェをやることになった。香澄は1日店長と書かれてタスキを身に着けながら進行していた。

 

 香澄「1-Aカフェ、オーナーの戸山 香澄です!イェーイ!」

 

 『イェーイ!』

 

 香澄「コンセプトはキラッ、シュッて可愛くてグイッ!ドーン!て感じ!」

 

 レン「まったく言ってる意味が分からない」

 

 沙綾「うーん、たぶん・・・」

 

 沙綾は香澄の言ったことの意味が分かったのか黒板に書き記していった。今ので分かるとかスゲーな…

 

 ・オシャレ

 

 ・スタイリッシュ

 

 ・可愛い

 

 ・落ち着いた感じ

 

 香澄「これ!」

 

 『お~!』

 

 今の『お~!』は香澄の提案の良さに対するものなのか、それとも沙綾の理解力に対する『お~!』なのか、多分後者だろうな…それはさて置き、クラス内から様々な意見が飛び交った。

 

 「メイド喫茶は?」

 

 「先輩のクラスやるらしいよ」

 

 「男装執事喫茶」

 

 「ヤバい絶対に合う」

 

 明日香「僕達はどうなの?」

 

 「う-ん、女装してもらうとか?」

 

 明日香「それは却下!」

 

 「普通にエプロン作っても可愛くない?」

 

 香澄「可愛いエプロン、異議ナーシ!」 

 

 「アクセで個性出すとか」

 

 香澄「異議なし異議ナーシ!」

 

 来人「服のデザインに関しては打って付けの人が居るもんな」

 

 レン「おい、俺にデザインをやらせる気か?」

 

 香澄「レン君デザインできるの?じゃあエプロンのデザインはレン君の担当で!」

 

 レン「はあ?!勝手に決めるな!」 

 

 沙綾「じゃあ衣装はそんな感じで」

  

 レン「おい、俺はまだいいとは一言も言ってないぞ!?」

 

 沙綾「食べ物はどうする?」

 

 俺の意見は受け付けないと言いたいのですか、そうですか。それじゃあ次は食べ物か、クラス内からは色々な案の声が上がった。ケーキ、ラーメン、たこ焼き、ハンバーガー・・・

 

 たえ「ハバネロピザ」

 

 香澄「辛そう」

 

 たえ「ハバネロ抜けば辛くないよ」

 

 沙綾「それハバネロピザって言わなくない」

 

 来人「もはやただのピザだ」

 

 ピザか・・・悪くはないな。けど他の意見も中々、俺らはどうしようか悩んでいるとりみちゃんが手を上げた。

 

 りみ「はい!」

 

 香澄「はい、りみりん!」  

 

 りみ「あの、パンがいいかなって。チョココロネとか、沙綾ちゃんちのパンとか・・・チョココロネ美味しいし!」

 

 沙綾「うち?」

 

 成程、やまぶきベーカリーのパンか・・・いいな。この学校内や町内でも常連の人は結構いるらしいしな。

 

 来人「いいなそれ!パンならお茶にも珈琲にも合うし」

 

 はぐみ「はぐみも賛成!沙綾の家のパン美味しいもん!」

 

 りみちゃんの意見に周りの人は賛成した。

 

 レン「全員一致、どうする沙綾?」

 

 沙綾「家かー・・・わかった、聞いてみる」

 

 『お~』

 

 香澄「りみりんナイス~!」

 

 とてもいい案を出したことで周りはりみちゃんを賛美した。

 

 香澄「みんな、文化祭やりたいか~!」

 

 『おー!』 

 

 香澄「可愛い喫茶店にしたいか~!」

 

 『おー!』

 

 こうして1-Aは文化祭で喫茶店をやることになり、準備のために色々と動き出した。この学校の文化祭は結構規模が大きいため、連日授業もなく文化祭準備に動いていた。けど俺達はそれ以外にもやるべきことがあった。そう、文化祭でのライブだ。そっちの方の計画を決めるために俺らは練習もかねて放課後に来人の家で集まっていた。

 

 レン「それでだ、文化祭ライブでの曲はどうする?」

 

 来人「無難に俺らの持ち歌とカバー曲をやるのでいいんじゃないか?」

 

 利久「でも、それだけとなんか物足りないですね…」

 

 確かに、カバー曲は場を盛り上げるにはいいかもしれない。けど、それだけだとなんかやるせない。

 

 碧斗「ならどうするんだ?」

 

 明日香「碧斗、それを聞くのは野暮だと思うよ?」 

 

 来人「だな、もう答え1つしかないもんな?」

 

 レン「ああ、新曲をやる!」

 

 利久「ま、でしょうね・・・わかってましたよ、そう言うと思って曲の方は幾つか作ってあります」

 

 碧斗「なら作詞はレンの仕事だな」

 

作詞、それは曲を作る上で必要な作業だ。俺らのバンドでは作詞は俺と明日香でやっているが、楽曲作りで俺が作詞をする時は曲先、明日香の時は詞先の手法でやる。今回は利久がすでに曲を幾つか用意しているため、その中から俺が気にいったものを選び詞を付ける。

 

 レン「ああ、任せておけ。利久、後で俺のスマホにデータを送っておいてくれ」

 

 利久「はい、わかりました。それじゃあ後は・・・」

 

 来人「カバー曲だな」

 

 明日香「高校の文化祭だからアニメの主題歌は生徒には受けがいいかもしれないけど・・・」

 

 碧斗「アニメを見ない人も中にはいる、何より高校の文化祭は親や地域の人なんかの大人の人も見に来る。なら今時のアニソンを知らない人もかなりいるだろうな…」

 

 レン「じゃあ映画とかドラマの主題歌を中心に歌った方がいいか」

 

 来人「そうだな!じゃあ俺は・・・」

 

 この後文化祭ライブで歌う曲を決め、一通り音合わせをした。

 

 レン「あ、もうこんな時間か・・・悪い、この後俺用事あるから」

 

 利久「え?どこか行くんですか?」

 

 レン「やまぶきベーカリーに、文化祭のカフェで出すパンの試食とエプロン作りに」

 

 碧斗「そうか、じゃあ今日は解散だな」 

 

 来人「ああ、じゃあな!また明日」

 

 この後、俺は来人の家を出るとやまぶきベーカリーへと向かった。

 

 レン「おじゃまします」

 

 「やあレン君、香澄ちゃん達ならもう来て奥の方にいるよ」

 

 俺は店の中に入るとこの店の店主で沙綾の父でもある山吹 亘史さんが迎え入れてくれて、店の奥にある住居スペースに通された。そこには香澄とりみちゃんとおたえと沙綾、ついでになんでか有咲の姿があった。 

 

 レン「わりい、待たせたな。てかなんで有咲がいるんだ?」

 

 有咲「香澄に連れてこられたんだよ」

 

 レン「あー・・・なんだ、災難だったな?」

 

 俺が有咲に同情していると部屋の扉が開き、そこから沙綾の母である山吹 千紘さんと妹である沙南ちゃんが中に入ってきた。

 

 千紘「みんないらっしゃい」  

 

 レン「千紘さん、おじゃましてます。沙南ちゃんも久しぶり」

 

 沙南「うん、レンお兄ちゃん久しぶり」

   

 千紘「そうそう、文化祭の喫茶店で使うエプロン作るのよね、よかったらこれ使って」

 

 そう言うと千紘さんはやまぶきベーカリーの店員用のエプロン差し出してきた。これはすごくありがたい。

 

 レン「ありがとうございます。じゃあ早速始めるけど、どうゆう感じがいい?」

 

 俺はエプロンを受け取ると裁縫道具を使って刺繍をいれたりとエプロンに手を加えた。

 

 沙綾「これでオーケー」

 

 香澄「わぁ~やった~!」  

 

 レン「サンキュー沙綾、手伝ってくれて」 

 

 作業を終えると早速5人は完成したエプロンを身に着けていた。香澄には胸元に3つの星のワッペンが着けられりみちゃんには音符、おたえにはウサギの刺繍がはいっており、それぞれ違うデザインになっている。

 

 香澄「それにしてもレン君すごいよ!裁縫凄い上手だった!」 

 

 レン「まあな、小さい頃から母さんが服造ってるところよく見てたし、バンドの衣装作りとかよくやってるから」  

 

 千紘「可愛いじゃない、みんな家で働く?お客さんたくさん増えそう」

 

 俺はお盆にジュースを載せた千紘さんはエプロン姿の5人を見て、可愛いとほめてくれた。その傍らでは沙南ちゃんが千紘さんの後ろに隠れながらこちらを覗いてきていた。

 

 香澄「へへ、さーなんも着る?」

 

 沙南「さーなん?」

 

 香澄「沙南ちゃんだから、さーなん」

 

 有咲「まーた変な・・・」

 

 香澄「えー、可愛いでしょ?いい?」

 

 沙南「うん・・・」

 

 香澄「可愛いー!」  

 

 香澄の問いかけに沙南ちゃんはコクリと頷いた。可愛い。俺もこんな妹がほしかったな・・・ほんと、妹のいる人が羨ましい・・・そう思っていると部屋の扉が開き、そこから沙綾の弟の純が顔をのぞかせた。

 

 純「あ、また来てる」

 

 レン「お、純久しぶり」

 

 香澄「じゅんじゅんだ!じゅんじゅーん!」

 

 たえ「じゅんじゅんーん」

 

 純は香澄とおたえに愛称で呼ばれると顔を真っ赤にした。そして・・・

 

 純「うんこ!うんこ!うんこ~!」

 

 うんこと連呼しながら2階へと駆け上がっていってしまった。相変わらず照れ屋さんだな純は。

 

 香澄「え~!?」

 

 沙綾「純コラッ!」

 

 千紘「ごめんねー、お姉ちゃんの友達が来て照れてるだけだから」  

 

 有咲「う、うんこ・・・クスッ・・・」

 

 りみ「有咲ちゃんダメ!」

 

 有咲は純の叫んだ言葉に吹き出しそうになっていたがりみちゃんがそれを止めた。あぶない、今ので笑ったら色々と有咲が終わってた。この後香澄達は文化祭ライブでやる新曲作りの作業をやるらしい、俺も作詞をしなきゃいけないから先に帰ることにした。

 

 千紘「あら?もう帰っちゃうの?折角だから夕ご飯食べていけばいいのに、純と沙南もきっと喜ぶわよ」

 

 レン「いえ、流石にそこまでしてもらう訳にはいきませんよ。それに俺も曲作りしないといけないんで、それじゃあおじゃましました」 

 

 俺はやまぶきベーカリーを後にして帰宅すると、利久から送られてきた曲をもとに夜遅くまで作詞作業をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

     ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――    

 

 

   

 

 

  ―――――翌日―――――

 

 

 レン「Poppin’Party?」

 

 香澄「へへ~、どう?可愛いでしょ?有咲が考えたんだ!」

 

 明日香「へ~、有咲ちゃんが・・・うん、僕もいいと思うな。この絵もとっても可愛いし」

 

 りみ「っ!えへへ///・・・ありがとう///」

 

 学校中の至る所にPoppinn’Partyと書かれた手作りのフライヤーが貼られていた。香澄達4人はそれを学校の至る所に貼って廻っていた。

 

 碧斗「Poppin’Partyか・・・戸山に相応しいバンド名かもな・・・うん?これは・・・」

 

 碧斗も昇降口近くに貼られているフライヤーを眺めていた。しかしそこには、香澄、りみ、たえ、有咲の他にもう1人の人物の名前が書かれていた。そこにはSāyaと書かれていた。

 

 碧斗「沙綾?アイツやる気になったのか?あ・・・」

 

 ちょうど後ろを振り返るとそこに本人の姿があった。碧斗は丁度いいと思い沙綾に声を掛けようとした。

 

 碧斗「さあ「沙綾」 

 

 しかし碧斗が声を掛けようとするのよりも先に他の人物が沙綾の名前を呼んだ。

 

 沙綾「ナツ…」

 

 それは碧斗のクラスメイトである海野 夏希だった。碧斗は何かを感じ下駄箱の陰に隠れ2人の会話に聞き耳を立てていた。

 

 夏希「なんか・・・久しぶり。て、同じ学校なのに変だけど…」 

 

 沙綾「うん…」

 

 夏希は何気なく横に貼られていたフライヤーに目をやるとそこに沙綾の名前が書かれていることに気が付いた。

 

 夏希「バンドやるの?よかった、やるきになt「やらない」え…」

 

 沙綾「友達が間違って書いちゃって…」

 

 沙綾は「ごめん」と一言言うとその場から去っていった。

 

 夏希「沙綾…」

 

 碧斗「海野」

 

 夏希「え!?碧斗?」 

 

 碧斗は沙綾が立ち去るのと、下駄箱の陰から姿を現し夏希に声を掛けた。突然の碧斗の登場に夏希は驚いていた。  

 

 夏希「もしかして、聞いてた?」

 

 碧斗「まあな…」

 

 夏希「沙綾・・・やっぱりあの時の事…」  

 

 碧斗「だろうな・・・けど、それは俺達に如何こうできる問題じゃない。これはアイツ自身の問題だ」

 

 夏希「わかってる、けど・・・やっぱり沙綾には・・・」

 

 碧斗「お前の言いたいことも分からなくはない・・・けどこのことに関してはそっとしておいてやれ。それはお前の役目じゃない」

 

 夏希「碧斗…」

 

 碧斗「じゃあな、俺も係りの仕事があるから」

 

 そう言うと碧斗はその場を立ち去った。

 

 碧斗「さてと、放課後にバイトできないか聞きに行くか」 

 

 碧斗は去り際に夏希に聞こえない声でポツリと呟いた。

 

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