バンドリ!~オプション付き5人と少女達の物語~ 作:akiresu
自分のクラスを確認した俺達は教室へと向かいクラスが違う碧斗と利久と別れ、俺は教室にある自分の席に座って、入学式が始まるまでの間来人と明日香とおしゃべりをしていた。それにしても…
レン「圧倒的に女子が多いな…」
来人「何だレン、不満なのか?」
レン「いや、不満てことではないんだけど・・・やっぱり周りからの視線が気になる…」
明日香「それは仕方ないよ、このクラスで男子は僕達3人だけみたいだし」
おい、それマジかよ。どおりで周りの女の子たちが俺達3人を見ながらひそひそ言っているわけだ。俺は女子に話しかけるのってあんまり得意じゃないのになんか憂鬱だな~・・・明日香は見た目に趣味のこともあって中学の時から女子とよく話してて慣れてるし、来人にいたっては・・・・うん、言うまででもないだろう・・・・こいつら二人はすぐに女子と仲良くなれるからクラスにもうまくなじめるだろうけど、それに引き換え俺はあんまり女子と話す方じゃないし
レン「ほんと、俺だけ憂鬱だ~…」
明日香「大丈夫だよレン、きっとすぐに打ち解けられるよ。ほら、別に仲のいい女の子がいないってわけでもないんだしさ」
レン「あーうーん確かに居ない訳ではないけどさ~、でもそれとこれとは別問題だろ?さっきから周りの女子達から俺達なんかひそひそ言われてるし、きっとなんかあの人怖~いとか、汚らわしいとか言われてんだよ・・・こんなんじゃ話しかけても避けられるだろ?」
明日香「あ~う~ん・・・」
レン「?どうしたんだ明日香?」
明日香「いや~その~さっきのって本気で言ってる?」
レン「当たり前だろ、それがどうしたんだ?」
明日香「い、いや別に・・・何でもないよ・・・」
明日香「(やっぱり気付いてなかった!周りの子たちはそんな風に言ってないよ!むしろ逆だよ!さっきから僕達に視線を向けてるのも僕達に、特にレンに熱い視線を送ってるんだよ!さっきからひそひそしゃべってる話の内容も・・・
「あそこにいる男子3人やばくない?」
「うん、あのピンクの髪の子本当に男なの?」
「すっごくかわいい!」
「それよりもあの赤髪の人かっこよくない?」
「うん、ほんとすごくかっこいい!」
・・・・・てな感じだったし!)」
レン「お、おい明日香、本当にどうしたんだ?」
明日香「いや、別に何でもないよ」ジー
レン「お、おう、そうか・・・」
じゃあ、なんでさっきから俺を睨みつけて来てるんだよ。訳が分からん。それよりも・・・
レン「そんなことよりも明日香、あれを止めに行かなくていいのか?」
明日香「え?あっ!」
俺は後ろの方を指さした。明日香は一瞬キョトンとしたがその先にある光景を見て声を上げると今朝登校中に見せたのと同じ笑顔になった。俺の後ろにあった光景、それは・・・女子をナンパしている来人だった。
明日香「ごめんレン、ちょっと行ってくる」
レン「ああ、程々にな?」
さてと、明日香が来人に制裁を加える様を見届けるとしますか。にしても早速教室でナンパとか、あいつもよくやるよな~
来人「君達すっごい可愛いね!俺、黄島 来人っていうんだ!良ければ君たちの名前教えてよ!できれば連絡先も」
ポンッ
来人「うん?なにか用k…」
明日香「来人、何してるのかな?」ニコッ
来人「あ・明日香、こ・これはそう!ただクラスに早くなじめるように話しかけただけであって「じゃあさ」ヒッ!」
明日香「なんでいつものようにちゃっかり連絡先まで聞いたのかな?」
来人「そ、それはその~…」
明日香「はぁ~…ごめんね君達、来人のことちょっと借りて行くね?」
「は、はい、どうぞ」
明日香「それじゃあ来人、逝こうか?」ガシッ
来人「ちょ、ちょっと待って明日香さん、字が違いませんかね!?おいレン!見てないで助けてくれー!」
来人が明日香に襟をつかまれ引きずられながらも俺に助けを求めてきた。けど、正直言ってこの事に関してはかかわりあいたくないから俺がとるべき行動は一つ
レン「・・・・誰だお前?」
来人「他人の振りすんじゃねー!いやー!」
来人が明日香に廊下まで引きずられていく様子を俺は机に伏しながら見ていた。それよりも来人と明日香が教室から居なくなってしまったからこの教室にいる男子は俺一人という状況だ。改めてもう一度周りを見渡したが俺が知っている顔が誰一人として・・・あれ?3人ほど見覚えのある人物がいた。ひとりは俺のことに気付いているのか他の女子と話しながらもこちらをチラチラと見てきている銀髪の三つ編みにしたおさげの少女の姿があった。彼女の名は若宮 イヴ、日本人とフィンランド人のハーフの帰国子女でおそらくこのクラスで一番の有名人だ。今テレビやイベントなどにも多数出演しているアイドルバンド「Pastel*Paletts」のメンバーでキーボードを担当しており、元モデルである為、現在もモデル業を中心に活動している。
レン「イヴちゃん、クラスここだったんだ…」
もうひとりはオレンジ色のショートヘアーで、こちらも他の女子と楽しそうに話しているが、俺のことに気が付いていないようだった。彼女の名は北沢 はぐみ、この町の商店街にあるお肉屋さん北沢精肉店の娘で、「ハロー、ハッピーワールド」という世界を笑顔にすることを目的としたバンドのメンバーでもあり、ベースを担当している。ボーイッシュな見た目をしていてソフトボールチームにも参加していたりと来人と同じくらいの元気人だ。
レン「はぐみもクラス一緒なのかよ…」
そしてもうひとりは一番左端の席に座っていた大人しい雰囲気の黒髪ショートヘアの少女、
レン「あの娘は確かゆりさんの妹の・・・」
俺がそう心の声を漏らしたその時だった。突然横から声をかけられた。
「あれレン君?」
「あっ、レンもクラスここだったんだ」
レン「え?あっ」
声のした方に視線を向けるとそこには見知った二人の少女の顔があった。ひとりはポニーテールにした髪に黄色いリボンを付けた小学校の時からの知り合いで、この町の商店街にあるパン屋、やまぶきベーカリーの長女、山吹 沙綾。もうひとりは特徴的な猫耳のような髪形をしていた先程知り合ったばっかりの少女、戸山 香澄の姿があった。
レン「戸山さん、それに沙綾」
香澄「香澄でいいよ」
沙綾「あれ?二人ともすでに顔見知り?」
レン「ああ、昇降口のところでな」
香澄「二人とも知り合いだったの?」
沙綾「うん、ちょっとね」
レン「そっちの二人も知り合いだったのか?」
香澄「うんうん、私達も自分のクラス確認してる時に。ところでレン君の席ってここなの?」
レン「うん、そうだけど」
それがどうしたんだ?あれ?なんか戸山さ・・・香澄が若干うれしそうな顔してる。
香澄「そっか!それじゃあ私と席隣だね!」
香澄が笑顔で言ってきた。まぁさっき会ったばかりとは言えど知らない人よりはましか。なんかちょっと安心した。
レン「そうか、それじゃあこれからよろしくな?」
香澄「うん!」
沙綾「ところでレン、他の4人は?」
レン「あ~碧斗と利久は隣のクラス。来人と明日香は「あれ?沙綾ちゃん、と隣の子は?」おいでなさった」
3人で話していると教室の入口から声がし、見ると明日香が教室に入ってきた。その後ろについて腹を抑えながら暗い顔をした来人が入ってきた。来人は教室に入って来るや否や俺を思いっきり睨みつけてきた。おいおい、そんなに怖い顔で俺を睨まないでくれ…
沙綾「あっ、2人ともおはよう」
香澄「えーと、この2人は?」
香澄が2人のことを俺に聞いてきた。そうだなとりあえずこの2人のことを紹介しないとな。
レン「ああ、この2人は中学の時からの俺の友達の…」
来人「初めまして!俺は黄島 来人!君の名前は?」ガシッ
さっきまで暗い顔をしていた来人が香澄をみるなりいきなり元の来人に戻り戸山さんの両手を掴んだ。おいおい、いきなり何してんだ。香澄も戸惑ってるじゃないか。そう思ったその時
グイッ
来人「いててててててて」
沙綾が来人の耳を思いっきり引っ張って香澄から来人を引き離した。おお、ナイス沙綾
沙綾「来人、いきなり女の子の手を握ったりするのはやめなさい。香澄が驚いてるでしょ?」
明日香「来人、まだ反省したりないのかな?」
来人「ヒッ、ごめんなさい…」
はぁ~全くこいつはすぐにナンパに走るんだから…まぁそんなことはさておき
レン「ええと、こいつはこれが平常運転だからあんま気にしないでくれ。それでこっちが」
明日香「桃瀬 明日香です」
明日香の名前を聞いて少しピクリと反応した。いったいどうしたんだ?
香澄「偶然!私の妹も明日香って名前なんだ!あっ!私は戸山 香澄、来人君、明日香君よろしくね!」
来人「おう!よろしく!」
明日香「うん、よろしく」
先生「はーい新入生の皆さん、式が始まりますから体育館に移動してください」
3人が自己紹介を終えると調度よく先生が来た。
沙綾「それじゃあ、4人とも行こうか」
香澄「うん!」
レン「ああ」
来人「おう!」
明日香「うん」
―――――――――――――――――――—―――――――――
俺達は体育館に移動して入学式が始まった。式の最中、生徒はそれぞれの席に座り、教頭先生の進行や校長先生や生徒会長からの歓迎の言葉を聞いているだけだから退屈だ。しかし、校長の話はともかく生徒会長の方は一応聞いておかなくては。何せこの学校の現生徒会長、鰐部 七菜さんと俺は知り合いなのだから。でもまあ、ただ座って話きいているだけでいいんだから入学式は楽でいいや。しかし、その考えは予想外な出来事によってぶち壊された。
教頭先生「続いて、新入生代表の言葉。新入生代表、市ヶ谷 有咲」
新入生代表の言葉は確か成績一位の優等生が言うわけだが・・・
教頭先生「あれ?市ヶ谷、市ヶ谷有咲。いないのか?」
なんと新入生代表の言葉を言うべき市ヶ谷さんという人が入学初日から来ていないというハプニングが起こった。周りの人達もざわざわしだした。まあ、来ていないならこういう場合は2番目の人が代わりに言うのだが・・・
教頭先生「え~では改めまして、新入生代表の言葉。新入生代表、赤城 レン」
レン「え?」
指名されたのは、俺でした…
教頭先生「赤城 レン!」
レン「は、はいっ!」
とりあえず名前を呼ばれたから、返事をして席を立ちステージへと上がる。まずい、なんて言えばいいんだ!?
いきなり代理で新入生代表の言葉を言えなんて唐突すぎる!しかもアドリブという何たるむちゃぶり!ああ、どうしよう!?でもまあ、緊張はしないだろ。大勢の人の前に立つなんて慣れっこだし。なんたって俺は・・・いや、今はそんなことどうでもいいか、とりあえずなんか言わなきゃ。
レン「え~と、私達新入生一同は勉学や部活動に勤しみ、青春を謳歌し、悔いの無い高校生活をこの3年間送っていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします」
-パチパチパチパチー
体育館に拍手が響いた。まあ、何とかなったみたいだ。とりあえず俺はステージから降りて自分の席へと戻った。
教頭先生「え~以上を持ちまして入学式を終了致します」
―――――――――――――――――――――――――――――
入学式を終え、教室に戻ってた俺は自分の席に座り机に伏して明日香、来人、香澄、沙綾と話していた。
レン「はぁ~まさか俺があんなことしなきゃなんないなんて…」
来人「フンッ、さっき俺のことを見捨てたから天罰が下ったんだ」
明日香「でもまさか初日から来ない人が出るなんてね~。えーと、市ヶ谷さんだっけ?」
沙綾「うん、あの人も私と同じで中学から此処に通ってるんだ。中学の時も少し有名だった。学校も結構休みがちなのに成績は3年間ずっとトップで」
明日香「へ~、でもまさかその人の代理がレンになるなんてちょと以外だったな~。てっきり碧斗がやると思ってた」
レン「自分でも驚いてるよ、まさか俺が入試の点数一番良かったなんて」
沙綾「レンって意外と勉強できたんだね」
明日香「僕らが通ってた中学じゃ、僕らが毎回1位から5位を独占してたからね」
香澄「レン君達ってすごいんだね!」
香澄がそう言った直後、担任の先生が教室に入ってきた。
担任「皆さん自分の席に戻ってください」
先生がそう言うとそれぞれ教室にいた生徒は自分の席に戻った。全員が自分の席に戻ったのを見ると先生は自分の自己紹介をして全員に「よろしくお願いします」と一言言った。そして俺達も一人一人自己紹介をすることになった。
担任「それじゃあ、自己紹介をしましょうか。名前の他にも何かPRをしたいことがあればお願いします。まずは牛込さんから」
りみ「は、はい!牛込 りみです。えーと・・・その・・・よ、よろしくお願いします」
牛込さんはそう言うと軽く会釈をして席に座った。やっぱりすごい緊張してるみたいだ。その後もひとりひとりが自己紹介し、そして俺の番に回ってきた。
レン「入学式でのことで皆さん知っていると思いますが赤城 レンです。好きなことはアニメや特撮を観たり、その主題歌を聞いたりすることです。皆さんどうぞよろしくお願いします」
そして、少し進んで・・・来人の番になった。なんだかこいつの自己紹介は嫌な予感がする…
来人「黄島 来人です!好きなことはスポーツをすること、そして・・・かわいい女の子と仲良くすることです!」
うん、案の定言いやがったこいつ!自己紹介でいきなり何言ってやがんだ!けどそんなこと言ってっと・・・
来人「だから俺、こんなにもかわいい子だらけのクラスに入れてすごくうれしいです!だから皆さん、よければ俺に連絡先を教えtグエッ!」
やっぱり・・・来人の後ろの席の明日香が後ろから来人の首を登校の時と同様に笑顔で締めあげた。そしてそのまま自分の自己紹介を始めた。
明日香「えー皆さん、来人のことはあんまり気にしないでください。この人はこういう病気なんです。僕の名前は桃瀬 明日香っていいます。好きなことは歌を歌うことと読書で、主にラノベ本を愛読しています。あと、ラノベ原作のアニメを観るのも好きです。どうぞよろしくお願いします」
明日香は自己紹介を終えると来人と共に何事もなかったかのように席に着いた。うん、案の定この教室内にいる人全員が引きつった顔をしちゃってる…唯一の例外は俺らのこと知っている沙綾だけは苦笑いを浮かべていた。
担任「さて、それじゃあ次の人お願いします」
先生が何事もなかったかのように自己紹介を再開させた。先生、ほんとすいません・・・
そして自己紹介は続き、俺の隣に座っている香澄の番になった。香澄は少し何かを考えた表情をした後席を立った。
香澄「皆さんこんにちわ、戸山 香澄、15歳です!」
開口一番に自分の年齢を言った。周りからは少し笑いが起こった。いや、ここにいる全員、先生以外は15歳だよ・・・多分…
香澄「ここに来たのは楽しそうだったからです。中学は地元の学校だったんですけど、妹がここに通てて文化祭に来てみたらみんな楽しそうでキラキラしててここしかないって決めました。だから今すっごくドキドキしてます」
香澄は楽しそうにここへ来た理由を語った。へー、妹さんがここに通ってるんだ。来人の奴が手出してあの時みたいになんなきゃいいけど…
香澄「えーと、私小さい頃に星の鼓動を聞いたことがあってキラキラドキドキってそういうのを見つけたいです。キラキラドキドキしたいです!」
香澄の自己紹介を聞いて教室内が静まり返った。事の張本人はこの状況に首をかしげてしまっている。そんな沈黙の中、一人の生徒が口を開いた。
「星の鼓動って?」
香澄「えーとね、星がキラキラキラ―てしてて」
うん、言ってることはさっぱりわからん。周りからは再びクスクスと笑う声や可愛いといった声が聞こえてきた。でも言いたいことは何となくわかった気がする。
担任「戸山さんありがとうございます」
担任の先生がそう言うと香澄は席に着いた。そしてその後も自己紹介は続き全員が終わると先生からいくつか連絡があった後、その日は終わりとなった。
香澄「レン君、来人君、明日香君、それじゃあまた明日ね」
沙綾「じゃあ3人とも、また明日」
香澄と沙綾は俺ら3人にそう言うと教室を出ていった。如何やら二人は一緒に帰るらしい。
レン「ああ、また明日」
来人「じゃあなあ」
明日香「うん、じゃあね」
レン「さてと、碧斗と利久も終わっただろうし俺等も帰るか?」
来人「ああ、そうだな」
明日香「うん」
俺の問いに二人がそう返事をしたその時だった。それとほぼ同時に教室の入口に碧斗と利久が顔をのぞかせた。
碧斗「3人とも、こっちも終わったぞ」
利久「僕達も帰りましょう」
噂をすれば、ちょうど二人も来たことだし帰るか。
レン「ああ、わかった」
俺は二人にそう返事を返すと、学校を出て5人で帰路をたどるのだった。