■■■■たちが異世界から来るそうですよ?【削除&改訂予定】   作:白結雪羽

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暑いせいだろうか、ダルくて筆が進まない。



一時終戦

 

 

 

 

 ────酷く、懐かしい夢を見ました。

 

 

 

 

 

『………………だれ、か……たす、ケ、て』

 

 

 ────その声は届かなかった。

 

 

『どうし、て……どうして、どうしてどうしてどうしてどうして……ッ!! どうして、助けてくれなかったんですか……?』

 

 

 ────何度も、何度叫んでも、皆聞いてくれませんでした。

 

 

『……うるさい。うるさい、うるさいうるさいうるさいうるさい……ッ!! クヒヒ…………貴女に、貴女に何が分かるんですか……?!』

 

 

 ────私が、何かしてしまったのでしょうか。

 

 

『何か、言って……ねェ、黙ってないで何か言ってくださいよ? ねェ……お願い、ですから…………なに、か、言ってくださいよ……ッ!!!』

 

 

 ────どうして皆、私から離れていってしまうのでしょうか。

 

 

『……キヒッ……貴女は、私の味方ですよね? 私達、親友ですもんね? アハハ、貴女は……他の皆さんとは違って、私を裏切りませんよね……? ね?』

 

 

 ────私が可笑しいかったのでしょうか。

 

 

『何で私がこんな目に遭ってるのに、貴女はこんな所で暢気に笑ってられるんですか? ねェ、教えてくださいよ。私が一体何をしました? 皆だって同じなのに、私だけ、こんな酷い目に遭うなんて……ねェ、教えてくださいよ。黙ってればいいと思ってるんですか? 無抵抗だからって見過ごすとでも思ってるんですか? 貴女がちゃんと答えてくれるまで……私は貴女の親友を止めます』

 

 

 ────全て、今考えてみると当然……なのかもしれません。あの時の私はどうにかしてました。

 

 

『あぁ、──さんですか。丁度良かったです……〝     〟の解き方、教えてくれませんか? ……そんな怖い顔しないで下さいよ。私、出来るならもう……失いたくないんですよねェ』

 

 

 ────……今さら顧みても詮無き事、ですね。

 

 

『……ハ、ハ……ハハハ…………キヒ、ハハハハハハ……っ!! アハッ、アハハハハッ、アァッハッハハハハハハハハっ!!! あぁー……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────ゴメン、ナサイ』

 

 

 

 

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

 

「…………」

 

 

 ほんの数日前と同様、見るに耐えない悪夢によって耀は目を覚まさせられた。以前の時とは違って動悸はなくそれ程酷い発汗も無かったが、それでも気分はまさに最悪と言えた。

 嫌に明瞭な悪夢。明晰夢と言うべきだろうか、ここ最近連続して見るその性質の悪いものに思わず溜め息が零れる。そして体を少し身動ぎさせた事で全身に刺すような痛みが奔った事で、最悪と言えた気分がもう最底辺まで下降した。

 

 

(……よく見ますね。本当、迷惑極まりない……)

 

 

 二度目の溜め息を内心で零しつつ、取り敢えず夢の事は忘れ現状把握に努めようと、辛うじて動く首を回し視線を動かし、音を聞いた。

 彼女はベッドに寝かされているようで、周りには急遽設けられたのか簡易的なカーテンが仕切りとなっていて、その奥には様々な声が飛び交っていた。それを聞いてみるに、どうやらここは巨人達との戦闘で負傷した者達が緊急で集められている区画のようだった。

 

 

(そう言えば、あの時私は……)

 

 

 どれくらい眠っていたのかは兎も角として、耀は空中から巨人を屠っていた所を何者かに狙撃され、その後間髪を入れずにし向かれた鋼鉄の塊の爆発に巻き込まれたのだと思い出した。特に最後の爆発は、風の障壁を展開した瞬間に、下から飛来し何かと爆発物が接触しておきたもの。風の障壁を厚く展開した直後にそんな不意打ちを喰らったものだから、今こうしてベッドの上で起きる嵌めになったのだろうと思った。

 恐らく、下から何かを飛ばした者は耀を助けようとしたのだろう。が、ギリギリ覚悟はしていたとは言え突然誘爆を齎されたのだ。感謝よりもも寧ろ文句を言ってやりたいと内心複雑な耀だった。

 

 しかしまぁ、何にせよ肉を半分抉り取られた右足に、軽い火傷と全身打撲を甘く見れば五体満足。あの爆発物の細かい事は分からないにしても、それで済んだのは正に幸いと言えるだろう。ほんの一ヶ月前、(つどい)によって胴体に風穴を空けられたにも関わらず生きていられたのも含めると悪運とも言うべきかもしれないが。

 

 

「あ? なんだ、もう起きたのか。飛鳥の奴もそうだが、ホントにしぶといのな、お前ら」

 

 

 ふと、仕切りのカーテンを開きそんな言葉を投げ掛けながら十六夜が入ってきた。そこには、負傷者に対する労いや心配といったものが感じられない。そんな彼に耀は、やや不機嫌にジト目を送った。

 

 

「……もう寝てなくていいんですか、薄情なナマケモノさ、んッ!!?」

「ん? あぁ、ごめんな。右足、もうてっきり完治してるのかと思ったぜ」

 

 

 皮肉を隠そうともしない言葉に、十六夜はベッドに腰掛ける際左手を彼女の右足の患部に押し当てた。そして返した言葉が今のである。

 堪らず悲鳴が口から漏れ、身悶えた事で全身にまた激痛が奔った耀。もう踏んだり蹴ったりだった。暫くして痛みが引いた所で、反省の色もなしに眠そうに欠伸を漏らす十六夜()を睨みつけた。

 

 

「…………今後そう暢気に眠れると思ったら大間違いですからね……」

「ふぁ~……ふぅ、怖い怖い」

 

 

 低く呟かれた呪詛も取り合わない。その上、見舞いの品と思われる果物を齧り始めた。全く以って、負傷者への労いだとか心配だとか感じられない。

 これ以上やっても鼬ごっこになるのが落ちではと耀も諦め、何とか上体を起こして「……一つ、下さい」と彼から林檎を受け取った。切ってくれるとか、そこにはもう期待はしていない。

 

 

「……それで。わざわざ来てくれたからには、何か大事な話でもあるって事なんですか?」

「いいや別に、面倒な話し合いは黒ウサギや爺に丸投げてきたしな。まぁ強いて言うなら……落ち着いて寝てられんの此処だけなんだよ」

 

 

 そう言いヘッドフォンを耳に当てながらゴロンと、耀の隣にお構いなく仰向けに寝転がる十六夜。元より一人用の簡易ベッド、二人寝るには少々狭く、耀は少し横にずれれば落ちかねない所まで押しやられてしまった。ついでに、右側に寝転がられたので僅かに接触した右足にまたも痛みが奔る。

 

 

「……怪我人の、ベッドを……我が物顔で侵略しないで、下さいっ」

「…………」

 

 

 駄目だった、もう寝息を立て始めている。こうなってしまっては無理矢理起こしでもしたらさっきの二の舞になってしまうだろう。とすれば、もう暫くはこの窮屈な状況を我慢するしかなかった。

 少し前に睡眠時間はとったとは思えない程に、穏やかな寝息が聞こえてくる。その様子は邪気を知らない無垢な子供のそれか、見ていると思わず悪戯をしたくなるなぁと耀は思った。が、再三言ったが今は体を満足に動かすには至ってない。なんだか有りもしない生殺し感が沸々と込上げてきていた。

 

 

「…………ふぅ」

 

 

 このままじゃちょっと危ないと、軽く息を吐き十六夜から意識を逸らす。また何時先の様な襲撃があるかも分からない今、優先すべきは私欲より回復だろう。

 

 耀は再び横になり、全身に意識を巡らせてギフトの力を行使する。劇的な回復は無理にしても、半時も集中すれば軽く行動出来る程度にはなるだろう。その時点ではまだ地に足を付けてはいられないだろうが、飛べば何の問題もない。

 そう思い浮かべつつ、彼女は十六夜に寄り添う形で静かに意識を落としていった。

 

 

 

 

 

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

 

 巨人族の襲撃に遭ったお陰で前夜祭の中断を余儀なくされたアンダーウッドであったが、事態が終息して間もなく再開に向けての作業が始まっていた。何と言っても各地から大小様々なコミュニティを召集しての一大規模の祭り事、そう易々と中止にする訳にもいかなく一分一秒と時間が惜しいのだろう。尤も、理由はそれだけに留まらないようではあるが……。

 

 夜間、篝火に照らされながら別の意味で賑わう地上。その様子を、先程の戦闘には参加せずにいた(つどい)は、退屈そうな表情をしてジィッと見下ろしていた。

 襲撃直後までペストと鬼ごっこを繰り広げていた彼だが、その実折角の祭りを歳甲斐も無く楽しみにもしていたのだ。特に昼夜を問わず催される今回の収穫祭の夜間は、昼間と違い俗に言う大人の時間の色が濃い。外見はジンとどっこいどっこいにしても、彼もそれなりの歳……少なくとも、()()()()()()()()()()()である。

 しかし、今回の騒動を予期していたのも事実。娯楽の識別において境目がいい加減な以上下手な小言を漏らす気にもなれないようだった。

 

 

「…………はぁ(馬鹿な期待をするんじゃなk……するもんじゃないのう。彼奴らもまだ控えてるようではあるが……自分がいっそ赴いてみんのも一考か?)」

 

 

 手持ち無沙汰なのか両手で自身の髪で三つ編みをしながら思考に耽る。

 そんな時ふと、彼は隣で神妙な顔付きで黙りこくってるペストに視線が移った。何やら彼女、巨人の姿を認めた時から不自然に口数が減ったのである。それまではウィラを小脇に逃げ果せる萃に怒号を上げながら迫ってきていたと言うのに、だ。

 因みに、彼女が目の仇を見るような目を送った当のウィラはこの場には居ない。巨人の襲撃を受け、やはりジャックとアーシャが心配になったのか、二人の元へ行ってしまったのだ。とても名残惜しそうではあったが。

 

 

「…………」

「……これペスト。何を思いつめておる? 予期せぬとて、折角の余興が向こうから来たんじゃ。アヤツらを気に掛ける性質でもあるまいに、もうちと興を乗せんかい」

「……。こんな時にそう言ってられるのは貴方くらいよ。

────知ってるんでしょ? あの巨人族が、何処の輩なのか」

 

 

 どこか、精神的に追い込まれているような、そんな瞳で萃を見つめ返すペスト。

 確証は無いがある種の確信を彼女は持っていた。それは昼間彼が何気なしに言っていた、正体不明の脅威がアンダーウッドに迫ってきていると言う予見。それを抜きにしても、彼なら今回の騒動……それこそ主犯の正体すら見当が付いているのではないかと、そう思えてならなかった。

 

 ペストのやや断定的な言葉。それが少々不意打ちだったのだろうか、萃は内心思わず呆けてしまった。が、直ぐに気を取り直し、不敵な笑みを浮かべながらズイッと彼女に近づきその顔を覗き込んだ。

 

 

「ククッ……さてな。自分とて、凡百全てを知っておる訳ではないぞ。寧ろ……ペスト、お主の方が今回の事情に詳しいそうじゃが?」

「っ、それは……」

 

 

 息を呑む。瞳の置くには若干動揺が見て取れた。それだけでも、彼女が何か知っていると察するには十分だった。

 

 

「……ふっ。はは、まぁ良いよ。じきに明らかになる時が来るじゃろうて。道楽は後に取っておくもんよ」

「……いい、の? 今の私は、貴方の僕も同然。口を割れって言われたrいっつぅ……ッ!? にゃ、な、何するのよ!!」

 

 

 卑屈、とはまた違うが、ウジウジとしたペストに萃はデコピンを一発かました。とても額から鳴ってはいけないような音がなった気がする。

 音から分かる通りの痛さだったのか、キッ! と涙目で睨んでくる彼女であったが、彼は軽く息を吐きつつ哄笑を噛み殺していた。仕返しと掴み掛かられるも力の差で及ばずだった。

 

 

 ……と、その時。

 

 

「────……萃」

「ん? おうウィラか。どしたんじゃ?」

 

 

 二人の元に転移してきたウィラ。一瞬ペストの方を見て不満そうな表情を示し不穏な空気が流れかけたが、構わず要件を告げた。

 

 

「〝龍角を持つ鷲獅子(ドラコ・グライフ)〟の議長が呼んでる。萃と……〝黒死斑の魔王(ブラック・パーチャー)〟に頼みがあるって」

「む、議長自らがか? …………ふ、あいよ。丁度暇しておった所じゃし、思えば顔合わせも済んでおらんしのう」

「…………」

 

 

 ペストの表情がさらに不機嫌なものになっていたがスルー。

 重くなりかけてた腰を上げ、二人はウィラの案内のもと収穫祭本陣営へと足を運んでいった。道中、と言うよりは終始、萃の両隣で睨みあい紛いの状況が続いたが

 

 

「煩わしいから止めんかっ」

 

 

とのデコピン付きの喝を受け、無理矢理治められていた。二度目のペストが少し涙目を通り越しそうであった。

 そんなこんなの内、本陣営会談室に三人は辿り着いた。

 

 

「邪魔するぞー、っと。ん? あぁ、何じゃ、ジンに黒ウサギも居ったのか」

「萃様! 今まで何処へ……じゃなくて、ご無事でよかったですっ」

 

 

 部屋に入るとそこには、ジンと黒ウサギ、ジャックとアーシャ、そしてサラと言った面子が揃っていた。

 

 

「はっ、自分が大事になる相手じゃったら、お主らとてただでは済まんじゃろが。んで、わざわざ自分らを名指しで呼び付けた議長様は……ん?」

 

 

 ふと萃は正面に据えるサラの顔を見て目を細めた。先も言ってたように、彼はまだ〝龍角を持つ鷲獅子〟の議長が誰かを把握してない。が、その様子はどこか彼女に見覚えがあるよう。

 

 

 

「んー……」

「あ、あの萃殿? 私の顔に何か……?」

 

 

 唐突に唸って顔を見つめられサラは流石に落ち着けなかった。

 と、間もなくして萃は「ああ」と合点がいったように手を打った。

 

 

「サラちゃんか! 昔はまだチンマイ娘っ子じゃったから一瞬分からんかったぞ。にしても、北で見掛けんと思ったらこんな場所に居ったんじゃのう」

「え、ええ。私の方も色々と事情がありまして……っと、お久しぶりです萃殿。風聞でジンのコミュニティの下にいらっしゃると聞いてはいましたが、まさか真だとは」

「あぁあぁ、連合コミュニティの頭ともあろう(もん)が一介の厄介者にそう謙らんでも良いて。それよか、〝サラマンドラ〟には世話掛けた身じゃしな」

「いえ、しかし…………分かった。昔の好みは一旦忘れよう。一月前の北で起こした騒乱の旨についても聞きたい事はあるが、こちらにも頼みがある故、まずそちらを聞いて頂きたい」

「あいよ。んじゃ先ずは、此度の騒動……あの蛮族共について手短に説明を求む」

 

 

 サラとは対面の位置に腰掛け、説明を促す。

 それから聞いた内容は、なんとも彼にとっては呆けの連続。曰く、襲撃してきた巨人達は十年前にアンダーウッドを襲撃した魔王の残党らしく、今回収穫祭に〝ノーネーム〟と〝ウィル・オ・ウィスプ〟が招待された本当の理由が残党狩りという事。そして巨人達が報復と同時に取り返そうと企んでいるギフトがあるらしかった。それが……

 

 

「その〝バロールの死眼〟、と言う訳か」

(あぁ、身内の仇も同然の私を名指しで呼んだ理由って、そう言う訳ね……)

 

 

 来た時から卓上に置かれていた岩石。それは、ケルトの伝承に伝わる視線で有象無象を死に晒すと言われている魔神バロールの瞳であった。聞けば、一度に100の神霊をも殺す力を秘めているらしい。

 

 

「確かに、この石ころがあの蛮族共に渡るのは面倒極まりないしのう……しかしサラよ。話は概ね読めたが、この手の厄介は先ず〝階層支配者〟に言伝うのが筋じゃろうが」

「あ、萃様。それは私達も気になってはいたのですが……」

 

 

 萃が疑問を口にした途端、既に大方の話を聞いていたペストと彼以外の空気が揺らいだ。それが意味する所は

 

 

「……つまり何か。今現状、この地に〝階層支配者〟は居らんで、その代行をお主らが務めていると」

「……先月、丁度北側に萃達が来た時に魔王に襲われたみたい。それから〝階層支配者〟は行方不明で、魔王の正体も不明なんだって」

「あー……はぁ。まぁ自分も他人事と言えた義理でないがのう…………あいよ、理解した。要するに、新たに管理者据えるから今回の祭りは決して無碍に出来ん。ケルトの巨人はペストが有効。報酬にはその石ころ譲るからあの蛮族共を屠れと……そう言う事じゃろ?」

「そう言う事だ。話が早くて助かる」

 

 

 やや呆れの混じった溜め息が口から零れる。

 ざっくりと話を聞きえた訳だが、現状が予想外に危な気であった。道理で、襲撃から間もなく復興作業に躍起になってるわけだと理解出来た。

 バロールの死眼ついては、死という呪いを持つ以上生死の境界を行き来出来るウィラと黒死病の呪いを持つペストは最高の適正を持っている。現時点で他に彼女ら以上の譲渡者はいないだろう。

 

 ジン達は既に話を聞き終えていたのか、目に見えて驚きというものは見て取れない。まぁ、初耳の時は相当驚愕した事だろうが。

 

 

「ま、自分は一向に構わん。話を聞いてウィラが戦力にならんのは把握したし」

「う……ごめんなさい」

「構わんて。それに、うちには正直言って馬鹿みたいな戦力が揃うとるしのう」

「ああ、十六夜に春日部というそうだな。人の身でありながら魔王を退ける程の実力者。私も襲撃時に少し垣間見たが、あれは圧巻の一言に尽きる。是非とも、彼らにも引き続き尽力願いたいと思ってる」

 

 

 願わなくても勝手に敵味方関係なく暴れまわるので杞憂だとは思う、とは言わない方が吉だろう。黒ウサギとジンが知ったらどう反応すればいいのか困ってしまう。

 

 萃の承諾を受けたサラは、次いでペストへと視線を向けた。それを予てから分かっていたのか、ぶっきら棒に口を開いた。

 

 

「萃がやるって言うなら私はそれに従うだけよ」

「そうか、助かる」

「無愛想じゃのう、ったく。……のうサラよ、もし次の襲撃があったその時は……加減はせんでも良いのじゃろう?」

「……出来るだけ、味方の被害は抑えてくれるとありがたい」

「考慮はしてやる」

 

 

 その力を知る者故か何とも言えない表情で懇願するサラへ、ニィと不安を煽る笑顔で萃は返した。

 

 こうして、巨人族への対応に新たに二人の過剰戦力が加わる事となった所で話はお開き。

 サラは復興作業の監督のため一旦別れ、残った一行は大怪我を負って救護区画で安静にしている耀の元へ向かう事になった。

 

 

 

 




パパッと三巻を早く終わらせてしまいたい所。
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