GGDF(完結)   作:ハヤモ

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不定期更新中。 砲撃回。 駄文続き。

え? グレランによる間接射撃? いや、誘導兵絡みの方やで。


砲兵の戦術的有利性

時間は少し戻り、SJ2前のこと。

EDFと連絡を取ったワンちゃんは、ようやく別世界に来ているコトを知った。

結果「ファッ!?」となった。 遅すぎである。

 

元凶がサテキチ姉さんと聞かされたとき、クソデカ溜息を吐いてしまうワンちゃん。

 

あのアマ……戦後の大変な時代に、ナニしてくれてんだ。

 

思っても仕方なし。 受け入れるしかない。 ワンちゃんは軍人だ。 現実と闘う。 過ぎたコトは置いておき、今後の展開について考えねばならない。

 

当然、本部には合流するよう言われた。 だがこちとらピトの件がある。 放棄は出来ない。

それを遠回しに説明したら、その案件が片付いてからで良いとなった。 寛容で助かる。 末期戦の頃は酷かったが……。

 

だがその際、用事が済んだらEDFの任務に参加するよう指示されてしまう。

これがまた問題だった。 問題ばかりで嫌になる。

 

なんでもEDFはストーム・ワンの回収の為にGGOに来たとなっているが、それは表向き。

 

ストーム・ワンは別の目的があるコトを聞かされた。

 

EDFの、上層部しか知らない目的だ。 それをストーム・ワンに伝えるというのは、余程彼が信用されているからであろう。

 

数々の戦線を生き延び、人類を救った実績もある。 そんな彼……英雄ならば、この重要性を理解してくれる。 そういった判断か。

 

だが当の本人は、

 

 

「……くそっ」

 

 

理解は出来ても共感は出来なかった。

彼は英雄だ。 最前線で戦い続けたひとりだ。 悲劇を見続けたひとりだ。

 

だからこそ悩んだ。

 

それが新たな正義だとして、自分は軍人として、ただ言いなりになるだけで良いのか?

 

確かにソレも地球を、人類を守るコトに繋がるのかも知れない。

 

だがEDFがやろうとしているコト。

 

それは…………。

 

 

 

 

『人の声が響かない地球』から一度手を引いて、まだ平和なGGO世界を拠点に再生活動をすることだった。

 

最近反抗的な都民を黙らせるべく、都市全体に歩兵を配備。 最悪は武力鎮圧も辞さない方針。

 

人為的資源のカバーを行う為にドローンを大量に生産。

 

人間が必要ならば、遺伝子を混ぜて養成ポッドにぶち込んで、無理矢理大人サイズにする……クローンを大量に生成させ。

 

出来た"人形"を使って、この世界や『人の声が響かない地球』を再び我々人類の手に。

 

 

「今度は俺たちが《プライマー》、か」

 

 

ワンちゃんは自傷気味に薄笑い。 天を仰いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今のEDFは。

 

憎き侵略者の模倣犯でしかない。

 

 

 

 

 

まだ時間の猶予はある。 今はピトを救おう。 それからだ。 考えるのは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたの?」

「あ、ああ。 えっとだな……目玉焼きに何をかけたら美味いか考えていた」

「突拍子もないコト考えるね」

 

 

レンに聞かれたワンちゃんは、適当なコトを言って誤魔化した。 回想終了タイム。

今は皆で二回目のスキャンを行うところ。 間も無くだ。

 

 

「よし。 スキャンの時間だな。 同じように周囲を警戒しつつ、敵と目標を確認する」

「任せて」「了解」「あいよ」

 

 

そうしてスキャンの時間。

今度はかなり速いスキャン。 かなり忙しいチェックを強いられたものの、全滅・降参チームが七つと知って、なおかつ、

 

 

「よしっ!」

「いるねー」

 

 

ピトが無事なのも知る。 スタート地点から殆ど動いていないし、周囲に全滅・降参チームはない。

つまり、戦闘を一切行っていないようだ。

 

 

「それは嬉しいけど……、道は長いな……」

「コレが敵ならば間接射撃で葬りたい! 山に砲撃とか、絶対楽しいぜ!」

「グレランでは射程や火力不足だ。 砲兵隊か空軍に任せる方法もある」

「お願いだから、二人とも止めてよ」

 

 

レンがEDFのノリな二人にイラッとさせられつつ、先行きを嘆いた。

目標は今いる町から遠い彼方。 道中、多くの障害があるだろう。

 

ワンちゃんとグレ男のお陰か、負ける気はしないけれど、ある意味でコイツらも障害である。 いろんな意味で。

 

 

「次は……駅行くの?」

「ああ。 駅の敵部隊を排除する。 家の陰伝いに移動して、近づく」

「よっしゃ!」「ヤろうぜ同志!」

 

 

するとグレ男とフカが、ニッと口角を上げる。

 

もうね。 コイツらのコトだから榴弾の話をする気満々だよ。 グレ男は特に大好きだしね。 それに相手が固定目標だからね。 仕方ないね。

 

 

「敵は陣取っております! 安全に、一方的に攻撃する方法として《グレネードランチャーUMAX》による間接射撃を進言致します!」

「パパ、ちょっくら活躍させておくれよ」

 

 

一方は子犬が嬉しそうに尻尾を振る姿が幻視され、一方はムカツク馬野郎に見えるワンちゃん。

 

だが言っていることは理にかなっている。 確かに、それなら一方的に葬れるだろう。

特にグレネーダーが二人もいるのだ。 全滅させるのはワケなさそう。

 

だが、ワンちゃんは首を横に振って不許可に。

 

 

「えー! なんでよー!」

「隊長! オアズケとか、酷いです!」

 

 

ぶーぶー言うふたり。 レンも良い作戦だと思っただけに、理由が知りたい。

 

皆が隊長に視線を注いでいると、

 

 

「俺も役に立たせて。 指揮だけってのも……なあ?」

 

 

発煙筒を取り出すワンちゃん。 つまり、フカと似たような理由だった。 ガッカリした。

 

結果、少し揉めたが、結局は我らが隊長に任せるコトに。 大人げない駄犬である。

 

だけど、まあ。 それでも指示に従うのは、彼の人望なのだろう。

 

 

 

 

 

「クリア。 現在地」

「駅から約300メートル北西」

 

 

駅に陣取る敵を排除するべく、移動したワンちゃん御一行。 ゴーストタウンを進み、雑貨店の陰に隠れておく。

 

一応、皆は少し距離を置いて待機中。

纏まり過ぎて行動すると、万が一攻撃を受けた際、全滅の危険があるからだ。

 

一応、相手も警戒してか、団子みたいに固まり過ぎないようにしてはいる。

普通の榴弾1発程度なら、全滅は免れるだろうか。

 

普通が1発、なら。

 

 

「ここで良い。 センサー反応を頼りに、発煙筒を投げる。 他は周囲を警戒」

「……隊長。 グレランによる間接射撃が早いですよ。 それに発煙筒焚いて、敵に悟られるのでは? 弾着まで時間が」

「砲撃要請をする。 したい。 させろ。 お前もこういうの、好きだろ。 するのも見るのもされるのも!」

「モチのロンでぇす! レン、フカ! 俺たちで万が一はカバーするゾイ」

 

 

はあ……と溜息を出す愛娘たち。 バカな大人たちに返す言葉がない。

グレ男は抗議していたのに、アッサリ了承しちゃうし。

 

ホントに人の命がかかっているの、分かっているのかしら。 ウサちゃん心配。

 

 

「投げるぞ」

「気合の一投、投げましタァ!」

 

 

そんな駄犬は、スモークのピンを抜き、思いっきり駅方向にぶん投げた。 良く飛んだ。 肩強いと思う。

 

 

「で、どうなるの?」

「見ていれば分かるさ」

「そうだゾ。 みろよみろよ」

 

 

やがて駅の方で赤色のスモークが立っていき、

 

 

『エアレイダーより砲撃要請ッ!』

「うおっ!? だ、だれ!?」

 

 

無線から見知らぬ、若き男の声が。 フカがビビっているので、ワンちゃんが説明する。

レンとグレ男は何度か聞いているので、今更だが。

 

 

「無線が共通しているからな。 安心しろ。 味方だよ」

「え? 味方? 他のチームと結託でもしたの?」

「砲兵隊だ」

「は? ほうへー?」

『砲撃始め!』

「うわっ、またもや!?」

 

 

無線にビビっていると、今度はヒューッという音。

 

「誰かが口笛を吹いたのか?」と、相手チームは冗談を言っていたが

 

 

「え? ナニアレ」

「たまやー!」

 

 

空を見上げれば、光の玉。 帯を帯びながら、四方八方から、大きな放物線を描いて飛んできている。 それも沢山。

 

グレ男、見て興奮。 フカ、見て困惑。

 

敵、察して絶望。

 

それがスモークの発煙位置周辺目掛けて、一気に落下。 次の瞬間、激しい爆音。

 

 

ドゴン! ドゴォン!!

ドゴオオォン!!!

 

 

「うひゃああ!?」「キターー!」

 

 

光の弾が地面に落下する度、爆発がその数起きる。

駅の方からは爆音が鳴り響き、大地が揺れ、黒煙がモクモクと立ち上った!

 

 

「《迫撃砲 集中運用術》を要請した」

 

 

ワンちゃん、ドヤ顔。 レンは飽きているが、構わず続ける。

 

 

「特別に編成された迫撃砲隊による、集中砲火。 多数の迫撃砲を運用するため、グレランより火力や範囲は広い」

「お、おお」

 

 

簡単に説明してる間も、砲撃はしばらく続いた。 爆音が煩いが、自動音量調整機能のある無線機越しなので問題ない。

 

やがて、

 

 

『砲撃を止めろ!!』

 

 

再び若き声が。 同時に迫撃砲による榴弾がストップ。

 

 

『砲撃終了です。 地上部隊の健闘を祈ります』

 

 

これで終わりらしい。 快活な声にて、無線が切れた。

 

駅の方からはプスプスと黒煙が。 センサー反応もなし。 全滅だった。

 

 

「クリア。 どうだ。 敵の目を見ながら戦うだけが戦闘ではない。 既に経験済だとは思うがな。 間接射撃や砲撃、空爆やミサイル、衛星砲の照射座標もだが……それらは正確な誘導が必要ではあるものの、このように誘導兵の俺がいれば問題ない!」

「流石隊長! ソコに痺れる憧れるぅ!」

 

 

子どもみたいにはしゃぐ男たち。

 

フカのグレランと、レンの誘導という出番を奪ってまでするコトでは無かった。

ダメな大人たちである……。 野郎のチーター戦闘より、可愛い幼女が頑張る姿が良い。

 

 

「……圧倒的じゃないか、我が軍は」

「チートだけどね」

 

 

呆れる愛娘の言葉を無視しつつ、ワンちゃんは気を取り直して次の行動を指示。

二つ目の障害を排除しただけだ。 進撃を続けねばならない。

 

 

「制圧した駅に向かう。 ソコでスキャンを見て、次はドームを目指す!」

「駅……跡形もないと思うけど」

「ソレがイイ! その痕跡って……なんか芸術的じゃない?」

「全然思わないんだけど」

 

 

《LFDF》の快進撃は続く。

このままワンちゃん達はピトの下へ辿り着くコトが出来るのでしょうか……。




サクサク進んではいるけれど、ピトに会ったらどうするん……。
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