GGDF(完結)   作:ハヤモ

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ピトとの出会い。


毒鳥との出会い

 

今はレンと共に、きらびやかなショッピングモールで、レンの新たな武器探しをやっている。

 

最初はぎこちない感じだった俺とレンの関係も、大分改善された。 今なんて、楽しそうにウィンドウショッピングをしているし。

 

しかし………本部と連絡が取れないまま、3ヶ月以上も経過、か。

 

テレポーションシップの撃墜方法が分かった日………転機が訪れたのも、それくらいだったが、今回も来るのだろうか。

 

そんな不安を抱えていた時、声を掛けられた。 魅力的な女の声だ。

 

「ねえ! そこのおチビちゃんとヘルメット君。 ちょっとお茶しない? おねーさんがおごるから」

 

振り返れば、長身で褐色肌の女性。 細く締まった肉体で、間違いなく美女の部類だろう。

顔に煉瓦色のタトゥーを入れており、戦闘に不向きな露出過多な服装。

 

俺も男だ。 気になるコトもある。

 

「可哀想に、俺の作業着を貸してやろうか?」

「いや、服はあるから大丈夫。 それに作業着は要らないなあ」

「すいません、こういう人なんです」

 

レンが謝った。 何故だ。

怪物が未だ跋扈する世の中、服装は重要ではないか。

アーマーがないなら、せめて保護色にするべきだ。 レンみたいに。

 

「気を取り直して………私はピトフーイ。 みんな呼びにくいってブーブー言うから、略してピトで良いよ。

おチビちゃんは、レンちゃん、だよね?」

「は、はい。 レン………です」

 

レンのコトを知っているらしい。

小さく、保護欲にかられるからな。 特に女性には認知度が高いのかも知れない。

 

「それとストーム・ワンだね?」

「そうだ。 俺のコトも知っているのか」

 

俺まで知っているとは。

まあ、レンと一緒にいるからな。 オマケで覚えられたのだろう。

 

「そりゃ勿論! 《GGO》ではストーム・ワンは有名人だし! あっ、でも気楽に話そうよ! 敬語はいらないよ!」

 

有名人なのだろうか。 戦時中はサインを求められたコトもあったが。

 

しかし気のいいお姉さんだ。 悪い人ではないだろう。

 

それに、レンの友達になるかも知れない。 ここはお茶に付き合い、仲良くなって欲しい。

 

歳は離れているが、女性が少ない町だ。 同性同士じゃないと話せないコトもあるだろう。

 

一度、遠目に黒髪で長髪の、女性らしき人を見たコトがあるが………アレは男だ。 そんな気がしただけだが。

 

「お茶に行くんだったな。 男の俺は少し離れておくよ」

 

そういうと、レンは目を丸くして驚いたが、まあ、子供故の不安や寂しさを感じたのだろうか。 そう思うと、可愛く感じる。

 

「いやいや! ストームも来なよ! 大切な娘さんが拐われちゃうよ?」

「面白い奴だな。 そう言う分にはやらないだろ?」

 

そう言って、手を振って

 

「俺は町中をぶらついてくる。 また後で会おう!」

 

少し暇を過ごすコトにした。 女同士の方が話も弾むだろう。

 

 

 

町をノンビリ散策する。

万が一、町での戦闘やレンの捜索も兼ねた下見、という意味も兼ねて。

 

相変わらず注目を浴びるのだが、装備が悪いのかも知れない。

そろそろ民間人の格好をしようかと思う。

 

人気のない、狭い道に行くか。

そう思い、目に付いた道を突き進むと、狭くてごちゃごちゃした店に辿り着き。

 

「アレ? ストーム・ワン?」

「おやおや、君もストーカーかな?」

 

レンとピトに再会した。 しかもストーカー扱いされた。 失礼な。

 

それに『も』って。 他にストーカー扱いをしている人物がいるのだろうか。 カワイソラス。

 

「偶々だ。 狭い道を調べていたらな、ここに辿り着いただけさ」

「ホントかなー? レンちゃんも大変だね」

「うん。 大変なの」

 

酷い、冤罪だ。 だが言っても仕方ない。 女性二人に男一人。 多数決で負けている。

 

「まあ、なんだ。 この店はガンショップか」

「そうそう。 そしてレンちゃんの新たな相棒探し! レンちゃん! コレ、オススメだよ!」

 

アッサリ話題逸らすのに成功。

これ以上責められない為にも、話に付き合うコトにする。

 

ピトが指差す品物を見れば、長方形の箱をくり抜いてグリップを付けた様な、異形の銃が。

 

P90という名前らしい。

 

小型で高性能なのかも知れない。 分かるのは、プライスタグに並ぶ数字の破壊力くらいだが。

 

「買いますっ!」

「即決だな」

 

まあ、欲しいモノを買えば良い。 とても喜んでいるし、俺が奢るか。 幸い、3ヶ月の間にクレジットとやらが貯まったのでな。

 

「何これ……、本当に銃なの……。 かわいい……。 なまらかわいい……」

「おっ? レンちゃん道産子?」

 

刹那、戦闘中に破壊してしまった駅や、電波塔、洋館が思い出される。

 

お、奢ろう。 俺はそう心に決めた。

 

 

 

「ありがとうストーム・ワン!」

「あ、ああ」

 

P90を嬉しそうに抱えるレン。 妙な罪悪感があるが、過ぎたコトだ。 色々仕方ない。

 

「名前はどうする? 付けるでしょ?」

「な、名前? 銃にですか?」

 

ああ、自分の持ち物に名前を付けたくなるコトってあるよな。

そして大切にする。 良いことだ。

 

「もちろん!」

「そ、そんなことは………します!」

「でしょー。 で、その子のお名前は?」

「ピーちゃん」

 

安直な名前が付いた。 まあ、うん。 可愛いと思うから良いと思う。

それにこれで寂しい想いはしないだろう。

 

「俺だと思って、大切にしてやってくれ」

「レンちゃん、その武器捨てないでね?」

「うん。 大丈夫」

 

容赦なく会話する二人。

何だろう。 少し寂しくなったぞ。

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