[未完]名探偵コナンX相棒 首都クライシス 探偵たちの最期の決断   作:npd writer

12 / 75
今回は、警察関係者が多く出て来ます。

相棒によくある派閥争いについても書いてみました。


11 捜査本部

中央合同庁舎第二館 警察庁 長官室

 

金子と甲斐が警察庁の長官室にて再び対談しているところに、山崎 哲雄 警察庁警備局長 警視監がやって来た。金子が警察庁対策本部の警備責任者兼警視庁捜査本部の最高責任者として山崎を任命するために呼んでいたのだった。

 

「お呼びでしょうか?金子長官」

 

「あぁ。唐突で申し訳ないが君には警視庁捜査本部の最高責任者をやって頂きたいのだが、いいかね?」

 

肘掛け椅子に座っていた金子は対面に座った山崎を見据えて静かに言った。山崎は何処か自分を試す金子の目線に静かに憤慨しつつもその考えを強引に押し込め、力強く頷いた。

 

「勿論です。日本警察の威信にかけて必ず犯人を逮捕し、事件の真相を解き明かします」

 

山崎が任命書を受け取り、長官室を退出したのを確認したのを確認した、甲斐は隣に座っていた金子に声をかけた。

 

「長官、本当によろしいのですか?山崎くんは警備局長とはいえ…」

 

「まぁ、落ち着きたまえ」

 

甲斐の話を途中で遮った金子は窓際まで移動すると、自身の眼鏡を光らせながら静かに言った。

 

「甲斐くんの言いたい事は分かる。君のいう通り、山崎くんは衣笠副総監一派の人物だ。それに長谷川元副総監とも親しいとも聞いている。彼は、衣笠副総監と自分に良い手柄を与え警視庁・警察庁共に勢力を拡大する気だ」

 

甲斐を次に振り返った時、金子の目は鋭くなっていた。甲斐と衣笠は共に警視庁・警察庁で互いに政敵として有名だった。衣笠一派には山崎警備局長の他に、元法務省矯正局の新堂誠、甲斐一派には金子長官、死亡した小野田元官房室長、社広報課長がいた。

金子の考えは、恐らく山崎は今度の事件によって衣笠派の勢力拡大を図り金子長官を追い落とし、甲斐を更迭する気だと考えていたのだった。

 

「だが、もしもこの事件。山崎くんを追い落とせれば奴らの勢力に対して大きな痛手を負わせることができる。こちらとしても“ジョーカー”を切る時が来たのかもしれん」

 

「まさか、長官!?あいつらを…」

 

驚いて立ち上がった甲斐を他所に金子は自身の執務用デスクに戻り、眼鏡を光らせた。金子の眼鏡を光らせたその光は長官室に掛けられた『警察庁 National Police Agency』と書かれた板に鈍く反射した。

 

「いよいよ、小野田くんが生涯をかけて尽力した組織、『ゼロ』を動かす…!」

 

 

警視庁本庁 大会議室

 

警視庁本庁の大会議室では、刑事部と公安部の合同捜査会議が行われていた。爆発現場が映し出された大型モニターの前には、縦長に並べられた長机に目暮警部、黒田兵衛管理官、内村刑事部長、中園参事官、公安部長がそれぞれ並んで座り5人の前には中央通路を挟んで階段状になった座席に刑事部と公安部の警察官たちが分かれて座っていた。その中には伊丹、芹沢、白鳥、高木、佐藤、千葉の姿もあった。

 

「鑑識作業の結果、現場から爆破物は見つかりませんでした」

 

「国際会議場の一階には日本料亭があり、地下には爆発現場となった厨房が設置されています。そこから大量のガスが検出されました」

 

「以上の事からガス爆発と断定して間違いと思います」

 

刑事部の最前列にいた佐藤と高木が報告すると、2人の意見を纏めた伊丹が2人の後ろから発言した。すると、周りの刑事たちは「ガスか」「事故だな」とざわめいた。そんな刑事たちを公安部の警察官は険しい顔で睨んでいた。すると、前方に座っていた公安部長は手を挙げて意見を述べた。

 

「しかし、国際会議場は完成したばかりです。その建物で爆発事故が起こるとは、とても考えられないと思いますがね」

 

その意見に近くに座っていた黒田管理官も公安部長の意見に同意した。

 

「あぁ、私も公安部長の意見に賛成だ。そのビルは完成したばかり。ガス漏れは考えにくい」

 

この2人の発言に芹沢は「はい」と静かに言った。

 

「実はこのガス管は最新型で、ネット上からガス栓を開け閉めすることも可能です」

 

「で?なぜ、ガス漏れが起こったんだ?それが、未だに分かってない」

 

「ネット上からの不正アクセスは無かったのか?」

 

芹沢の発言に、大型モニターに映し出された厨房のガス栓を見ていた内村は、振り返って尋ねた。中園は外部からの不正アクセスを指摘したが、その意見は千葉によって否定された。

 

「いえ、そのシステムに最初から不具合になった可能性があります」

 

「点検はしてなかったのか?」

 

強面の面は、伊丹もインパクトが強い方ではあったが、それ以上に黒田管理官の顔は恐ろしく伊丹ですらタジタジになる事があった。伊丹は黒田管理官を苦手としており、黒田に見られた際も内心ビクビクしながらも発言した。

 

「今日、その点検が予定されていたそうです」

 

「どういうことかね?」

 

座っていた目暮が聞くと、前に座っていた高木と佐藤が続けて報告した。彼らがパソコンを操作すると大型モニターが変わり点検表を出した。

 

「〈エッジオブオーシャン〉にネット環境が整うのが今日だったんです」

 

「それで今朝、警視庁公安部による警備点検の後、点検予定でした」

 

「だとすると、今回は事故の可能性が高いですね…」

 

佐藤の隣に座っていた白鳥 任三郎 警部の言葉に内村や目暮は、うむ…と頷き考え込んだ。

 

「サミットを狙ったテロなら、各国の要人が会場に集まる来週6月30日に決行しないと意味がないしな…」

 

「そのサミット会場ですが、今回の件で変更になるとのことです」

 

伊丹が付け加えると周りの刑事たちが再び、事故と思ったのか再び会議室には騒めきがおこった。会場内の雰囲気が事故に傾きつつなる頃、1人の公安部の捜査員が飛び込んで来た。

 

 




今回は右京やコナンは出てきませんでした。

次回は今回の続きとコナンのやりとりがあるかもしれません。まだ未定なので
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。