[未完]名探偵コナンX相棒 首都クライシス 探偵たちの最期の決断   作:npd writer

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久しぶりに右京さんとコナンが出てきます。

また、相棒ファンならおそらく知ってるであろうあの方が現れます。


13 事件の背後

右京と冠城が警視庁に戻るため、病室を後にしたあとコナンらは阿笠博士と会話していた。

阿笠博士は未だにベッドで寝ており、病室に置かれていたテレビを眺めながら先ほど会った右京について話していた。

 

「じゃが、先ほど会った杉下とかいう刑事は中々面白い人じゃったのぉ」

 

「あぁ。杉下警部は僅かなヒントを頼りに、俺や光彦たちが少年探偵団と一発で見抜いたんだ。それに、話によると捜査二課や刑事部にもパイプを持っていてるらしい」

 

コナンの脳裏には右京と後からやってきたもう1人、冠城 亘と呼ばれていた刑事が映っていた。詳しくは分からないが右京が冠城くんと呼んでいたことからコナンは冠城が、彼の部下と考えていた。

また、コナンは密かに右京が眼鏡を光らせていたことに密かに気付いており、それを疑問に思っていた。しかしその事をコナンは気のせいと心にしまった。

 

『番組の途中ですが、たった今入ってきたニュースです』

 

光彦らが見ていたテレビから司会者の緊迫した声がスピーカーを通して病室に響いた。映像がスタジオから報道局へと切り替わり、インカムを耳につけた男性記者が、書き上げたばかりの原稿を手にしながら読み上げた。

 

『お伝えします。来週、国際平和会議 東京サミットが行われる国際会議場で、先ほど大規模な爆発がありました。その時の防犯カメラの映像です』

 

テレビ画面がスタジオから国際会議場の防犯カメラの映像に切り替わると、ズドオォォン…と凄まじい音とともに国際会議場で爆発が起こり、瞬く間に粉塵で覆われて画面が真っ白になった。

 

「これは…」

 

衝撃の映像に、コナン思わず身を乗り出した。その映像にコナンだけでなく隣にいた灰原、阿笠博士と話し込んでいた光彦、元太、歩美もテレビ画面を食い入るように見つめた。

 

『現場となった統合型リゾート〈エッジオブオーシャン〉はまだ開業前だったため利用客はいませんでしたが、サミット警備の下見をしていた警察官数人が死傷したとの情報が入っています。繰り返します。先ほど、統合型リゾート〈エッジオブオーシャン〉で大規模な爆発がありました…」

 

『エッジオブオーシャン』の全体図か映し出されたかと思うと、再び防犯カメラの映像に切り替わった。真っ白になっていた画面は粉塵が徐々に収まって、もうもうと吹き出す炎と煙が映る。

 

一瞬、そこに人影が見えて

 

「ッ!?」

 

テレビ画面を見つめていた灰原は思わず目を見張った。

 

 

「もしかしたらテロかもしれない」

 

「じゃが、サミットは来週じゃろ?事故かもしれんぞ」

 

考え込むコナンに対して阿笠博士は多くの人が思っていたようにテロの可能性を指摘した。もしも、テロなら各国要人が訪れる来週に決行しなければかえって警備が厳重になりしかも意味がなかったからだった。

 

『警視庁広報課の発表では、現時点で死傷した警察官の数、及び、事故か事件については、調査中ということで明らかになっていません』

 

「警察官が死傷…心配じゃな」

 

阿笠博士は悲痛な面持ちでテレビ画面を見つめていた。

 

「テロって…。東京サミットは来週ですよね?」

 

「だよな。なんで、テロなら今日起きたんだ?」

 

元太と光彦は、爆破をテロと位置づけ何故、今日起きたのかそれを疑問に思っていた。現在、多くの人はこの事件をテロと見ており事故と見るのは、少数であった。

 

「確かに、サミット前にテロを起こしたら本番の本番の警備が厳しくなるだけだよな」

 

と、横でテレビを見ていた灰原を見ると、灰原は何故か凍りついた表情で俯いていた。

 

「…爆発直後の…防犯カメラ…」

 

「何か映っていたのか?」

 

「一瞬だったし、見間違いかもしれないけど…」

 

歯切れの悪い灰原に、コナンは顔を顰める。

 

「あの人が…『ポアロ』で働いている…確か仲間は、安室透だったかしら…」

 

「安室さんが…!?」

 

煙の炎が吹き荒れる映像の中に、ほんの一瞬、傷だらけの安室が映ったというのだ。

 

 

一方、警視庁に戻った右京と冠城は『特命係』の部屋で事故現場の写真を見ていた。右京と冠城は捜査本部への立ち入りをいつもの通り、禁止されていた。しかし、3係の目暮警部が昔右京と会っており、その時の推理力を買い事件現場の爆破事件の写真を提供してくれた。

 

「杉下警部、お久しぶりです。相変わらず、捜査本部への立ち入りを禁止されているそうで」

 

「えぇ。困ったものです」

 

「まぁ、俺らは別捜査で色々集めちゃいますけどね」

 

すると、目暮警部は高木や佐藤を呼び出し、できたばかりの捜査資料をいくつか提供した。その枚数は何十枚にものぼる。

 

「私たちが協力できることはなんでも申してください。これくらいが精一杯ですが」

 

「助かります。目暮警部」

 

目暮警部らが、捜査本部に向かった後も右京と冠城は捜査資料を見ながらテロか、事故か検証していた。

 

「冠城くん、ここ。見てください」

 

右京が指した写真には高圧ケーブルの格納扉が映っていた。そこにあった写真には指紋があったのだった。

 

「これって、犯人の指紋…。ですよね?」

 

「えぇ、犯人の指紋。或いは工作された誰かの指紋でしょうねぇ」

 

「誰かって、まさか犯人が小細工をしたって事ですか?」

 

冠城はそんな事はないと考えていたが、右京は国際会議場爆破を行うような犯人がいとも簡単に証拠を残すとは考えにくいと考えていた。寧ろ、いとも簡単に見つかるようにしていることが何か別の意味が込められているのではないかとも、考えられた。

釈然としない右京が考えていると特命係の部屋に入ってくる人物がいた。

 

髪をオールバックにし銀縁眼鏡をかけた神経質そうな人物。彼は常に錠剤型のラムネ菓子を携帯していることから『ピルイーター』の異名を持つ人物で、数少ない特命係の理解者である。

 

大河内 春樹 警視庁警務部首席監察官 警視正は特命係の部屋に入ってくると、その厳しい鷹の様な眼差しを右京と冠城に向けた。既に、右京と冠城が捜査に乗り出している事も承知しているらしく、その上で黙認しているということは今回の事件に特命係を必要としていることが陰から伺えた。

 

「大河内監察官、どうされました?」

 

丁寧に用件を訪ね、紅茶を出した右京に大河内は結構、と断った上で右京と冠城を見据えて言った。

 

「今回の事件は不可解な所も多々あり、杉下警部が興味を持たれる事件でしょう。予め申しておきますが、くれぐれも警察組織の規律を乱さぬ様に」

 

「これは、首席監察官。随分とキツイお言葉を」

 

冠城は笑いながら言ったが、当の大河内はその筋肉同然の頬を微動だにさせずに新たな捜査本部にもたらされた情報を右京と冠城に伝えた。

 

「爆破事件の指紋と警務部に保管されていた警察官のデータベースを照合した結果、元捜査一課の刑事、毛利小五郎の指紋と一致したことが分かりました。ですが、所轄からの叩き上げで本庁勤務となった刑事がその様な行いをするとは思えません。一応、警務部に保管されていた毛利小五郎のデータをこちらに置いておきます」

 

大河内は手に持っていたファイルから毛利小五郎のデータを特命係の机に置くと、背を向けて去ろうとした。しかし、その歩みを止めもう一度、2人を振り返ってこうも言った。

 

「…これは、まだ捜査本部の中の話ですが。公安部の刑事が『毛利探偵事務所』に近いうちに捜査に向かうとのことです。時期に彼は事情聴取を受けさせられるでしょう。彼に会うならその時が良いかもしれません」

 

そう言うと、今度こそ大河内は特命係の部屋を去って行った。

 

その捜査資料を見ていた右京は興味深そうに指紋の写真と、毛利小五郎のデータを見ると眼鏡を光らせて紅茶を飲むと考え込んだ。




大河内監察官、出てきました。

彼がラムネを噛むシーンは結構好きです
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