[未完]名探偵コナンX相棒 首都クライシス 探偵たちの最期の決断   作:npd writer

26 / 75
タイトルが思いつきません…。

雨、嫌じゃー!


25 埋められた真実

「そうですか…。いえ、ありがとうございました」

 

妃法律事務所のデスクで電話をしていた英理は、落胆した顔で受話器を置くと、コナンと蘭、それに右京と冠城に向かって首を横にふった。

 

 

どうして、右京と冠城がここにいるのか。それは、数十分前に遡る。

 

定例と言わんばかりに右京と冠城は捜査本部に入れてもらえないため目暮や高木ら3係、そして芹沢がポロッと漏らしてくれる捜査資料や情報を基に独自に推理をしていた。

 

ホワイトボードに当該人物らの写真を貼り矢印を書き入れ、相関図を作り考え込んでいる右京と冠城に後ろから声をかけるものがいた。

 

「こんにちは。杉下警部、冠城刑事」

 

2人が振り返ると、そこには胸元に入館証を付けたコナンがいた。

部屋にコナンを入れ、来客用のティーカップに紅茶を入れながら右京は聞いた。

 

「こんにちは、コナンくん。君は紅茶は大丈夫ですか?」

 

「うん。小五郎のおじさんの家や、レストランで飲んだことあるから」

 

「コナンくんはどうしてここに?」

 

冠城が用件を聞くと、コナンは不安そうな表情を浮かべながら話した。

 

「実は、小五郎のおじさんの様子を見に来たんだ。もうすぐ送検されちゃうかもしれないんでしょ?」

 

「えぇ。捜査本部はそう見ているようですが、僕にはいくつか引っかかる点がありましてね」

 

右京はティーカップを手に持ちながらホワイトボードを眺めた。コナンもそれにつられてボードを見て、素早く相関図を記憶した。

 

「君の言う『小五郎のおじさん』、つまり毛利小五郎は元警視庁刑事部捜査一課の刑事です。その様な人物が犯罪に手を染めるとは考えにくいものでしてね」

 

「でも、刑事が犯罪を起こすなんて事、残念ですが多々起こっているのも事実かと」

 

冠城がツッコミを入れると右京もそれに頷いた。

 

「えぇ。同じ警察官として恥ずべき事です。話が逸れますが、毛利さんは短気な性格ゆえ、数多くの事件を解決どころか迷宮入りにしてしまったと目暮警部や大河内監察官から聞いています。そしてとある事件を機に警察官を辞職したと。そして、その後は探偵業を静かにこなしていたがある時期を境に『眠りの小五郎』として活躍。目暮警部ら捜査一課の事件協力を行うなど、まるで人が変わったかのように活躍しています」

 

「そ、それはおじさんの能力が目覚めたとか、じゃないかな?」

 

『眠りの小五郎』はコナンが麻酔銃と蝶ネクタイ型変声機で声を変えて、まるで腹話術のように一人二役で行なっている。右京の勘の良さに一瞬、冷やっとしたコナンは慌てて言葉を入れた。

 

「なるほど。事件の話に戻りますが、毛利さんは事件解決に尽力し、娘の蘭さんや、コナンくん、それに危険な立場に置かれている立場の人を幾度か救った人物です。そのことから、彼はとても正義感が強い人物であることが伺えます。それに…」

 

「毛利探偵は、かなりの機械音痴だと。高木さんや佐藤さんが言っていました」

 

「うん。小五郎のおじさんはパソコンですら、扱うのが難しいんだよ」

 

「冠城くんやコナンくんの言うとおり、毛利さんはかなりの機械音痴

のようですねぇ。その人物が爆弾を作り、システムをハッキングし、起爆させた。そして『レイブン』とも通じており、爆破のタイミングを見計らった、冠城くんやコナンくん、そして彼と関わりのある関係者の証言を合わせると、どうも食い違うんですよ」

 

右京の推理は証拠がなく、単なる状況証拠を組み立てた推理に過ぎないが、的をしっかり射ておりコナンも感服していた。

 

「誰かが、証拠の捏造した可能性もありますしね」

 

「えぇ。捜査本部の提示した証拠によれば格納扉に残っていた毛利さんの指紋、それに彼のパソコンから見つかったアクセス履歴や『バーズ』特有のプログラムなどが発見され、逮捕、送検と早く進んでいるそうですが、これらの証拠は冠城くんの言うとおり、捏造が可能です、僕はこの証拠にもいくつか引っかかる点がありましてね」

 

右京や冠城は独自に捜査した結果、捜査本部とは全く第三者の犯行を疑っていた。コナンもそれに頷いて、3人の意見は一致した。

 

「コナンくん、君は毛利さんを近くで見て来た貴重な人物です。それに、君はよく毛利さんにくっついて色々な事件を見てきたそうですねぇ」

 

「ま、まぁね。ははは…」

 

「そういえば『眠りの小五郎』が現れた時期、ある人物が彼の周囲から消えました。その人物とは…」

 

右京が答えようとすると冠城は手を挙げて、先に答えた。

 

「工藤新一。『平成のシャーロック・ホームズ』も呼ばれ、数々の名探偵を解決してきた、高校生名探偵。関西方面で活躍している服部平次と並び、『西の服部』、『東の工藤』と称されることも多々あります。彼はトロピカルランドで起きた殺人事件を最後に突如、世間から姿を消しています」

 

「冠城くん、どうもありがとう。彼が消えた頃、毛利さんが活躍し始めた。まるで人が変わったかのように。コナンくん、君は工藤くんについて何か知っていますか?」

 

一方、コナンは突如始まった自分の身元を探す特命係の2人に危機感を覚えつつ、ここをどう切り抜けるか疑問に考えた。

 

(何故だ…。何故、この2人が俺の正体を探っている?だけど、まだ灰原や阿笠博士については、知らないようだな。上手く、誤魔化さないと…)

 

「う、うん。新一兄ちゃんは僕の遠い親戚なんだ。今は、高校を休学してどこかで事件解決とかしてるんじゃないかな…」

 

右京はコナンが見せた工藤新一について語ると、何故か狼狽したコナンを見ると、眼鏡を光らせた。

 

「なるほど。残念ですねぇ、彼に参考に意見を聞こうと思ったのですがねぇ…。コナンくん、今回の事件の真実を見つけるため我々にご協力願いますか?」

 

「うん。小五郎のおじさんと蘭姉ちゃんのためにも、喜んで協力するよ!」

 

 

こうして、右京と冠城はコナンと共に行動しており、妃法律事務所を訪れていた。

 

「そんな…なんで誰も弁護してくれないの?」

 

「大事件だから?」

 

コナンがたずねると、英理はハァ…とため息をつき、額に手をやった。

 

「そうね。あと、弁護する被疑者が『眠りの小五郎』っていう有名人なんで、どの弁護士も尻込みしちゃってね…」

 

「有名人である『眠りの小五郎」の弁護に失敗すれば、それこそ弁護士の威信に関わりますからねぇ」

 

右京が言うと、英理はますます憂鬱そうな表情を浮かべた。

その時、コンコンとドアをノックする音がした。

 

「どうぞ」

 

「失礼します」

 

と入ってきたのは白鳥だった。

 

「ニュースになる前にお伝えすべきかと思いまして」

 

「何か?」

 

英理のデスクの前で立ち止まった白鳥は言いにくそうに目を伏せた。

 

「…毛利さんが送検されます」

 

白鳥の言葉にコナンや右京らは驚きを見せた。

 

「送検に足る証拠はあるんですか!?」

 

「現場にあった毛利さんの指紋、パソコンにあった現場見取り図やサミットの予定表、そして引火物へのアクセスログ…」

 

白鳥の答えを厳しい表情で聞いていた英理はうつむき、ため息をついた。

 

「送検するには、十分な証拠ですねぇ…」

 

「なんで…お父さんが…」

 

涙があふれてきて、蘭は両手で顔を覆った。英理や冠城が蘭に近づき、慰めるようにやさしく蘭に接していた。

 

英理の中で泣き崩れる蘭を見て、コナンはクッ…と唇を噛んだ。

 

(待ってろ、蘭。俺がゼッテーおっちゃんを助けてやっから!)

 

そのコナンの様子を右京は隣で静かに見つめていた。




ふぅ…。久しぶりの投稿です。

これから、忙しくなり投稿ペースがさらに落ちるかもしれませんが、なるべく頑張りますので引き続きよろしくお願いします
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。