[未完]名探偵コナンX相棒 首都クライシス 探偵たちの最期の決断 作:npd writer
今回は、橘境子と杉下右京が出会います。
警視庁を後にした右京、冠城、コナンの3人は以前、右京と小野田がよく訪れていた喫茶店『日比谷茶廊』にて昼食を済ませた後、冠城の車で妃法律事務所へ向かった。
「あ、コナン君。何度も電話したのよ」
着信あったっけーー蘭に言われて、コナンはズボンの後ろポケットからスマホを取り出して電源ボタンを押した。すると、画面にバッテリー切れの表示が出た。
「あれ?バッテリーが切れてる」
「あれで充電できる?」
自分のデスクにいた英理が応接セットのテーブルに置かれた充電器を指差した。
「うん、ありがと」
コナンが充電器にスマホを置くと、充電中を示すインジケーターランプが点灯した。
(いつもはもっとバッテリーもつのに…)
「杉下警部、冠城刑事。コナン君が勝手にあなた方の職場に押しかけたそうで、ご迷惑ではありませんでしたか?」
コナンがスマホのバッテリー切れについて疑問を抱いている一方で、蘭はコナンをここまで面倒を見てくれた、右京と冠城の2人に感謝をしていた。
「いえ、頼まれればなんでもするのが特命係ですから。それに、コナン君は実に面白いところに気付くもので、将来がとても楽しみなお子さんですねぇ」
「将来は右京さんのような、警察キャリアになるのも一つの将来の道と自分も思いますよ」
そんな2人を英理は興味深そうに、見つめていた。
(特命係…。『警視庁の人材の墓場』と揶揄されている部署だけど、数々の難事件を解決に導く、その能力は警視庁一と言っても過言ではない。コナン君がそんな部署の人たちとのコネクションを持っていたとは、意表を突かれたわね…)
「で、なんで電話くれたの?」
「もうすぐ事件の資料が届くの」
「蘭がコナン君にも見てほしいって」
英理の言葉に、蘭は静かに微笑んだ。
「だってコナン君は杉下警部の言うとおり、よく面白いとこに気付くし…それに、何かあったら新一に伝えてくれるかもしれないし…」
新一のことを思い出している蘭はどこか寂しげに見えて、コナンは胸が痛んだ。
「うん!新一兄ちゃんに必ず伝える!」
「…ありがと、コナン君」
「蘭。良かったら、杉下警部と冠城刑事にも事件の資料を見てもらったら?」
応接セットから蘭とコナンの会話を聞いていた英理はコナンの後ろに立つ、2人にも声をかけた。
「僕からもお願いします。警察の資料は入手できますが、検察の資料は簡単には閲覧できないものですからねぇ。僕たちもコナン君や蘭さんの力になってあげたいと考えています」
「なんたって自分たちは好き勝手動く、『特命係』ですからね。必ず、真相を暴いてみせますよ」
冠城の笑顔に僅かに、蘭は明るさを取り戻した。
「お2人にはご迷惑になりますが、どうかお願いです。父を、助けてください…!」
蘭は目に溜まる涙を堪えて、右京と冠城に頭を下げた。
するとドアが開き、封筒を持った境子が入ってきた。境子はコナンや蘭の他に、部外者の右京と冠城がいることに警戒した。
「失礼ですが、あなた方は?」
「これは失礼しました。警視庁特命係の杉下右京と申します」
「同じく、冠城亘です」
右京と冠城は、名刺入れから名刺を取り出すと境子に渡した。2人は特命係という単語を聞いた直後、僅かに境子の頰が強張ったのを見逃さなかった。
「妃先生、よろしいのでしょうか?この様な第三者に重要書類を閲覧可能にすることは、守秘義務に違反する可能性があります。そうなればこの2人はもちろん、私や妃先生にも影響が出る恐れがありますが…」
「彼らが所属する特命係は、警視庁の中で『人材の墓場』と揶揄されていて、今更警告しても自由に行動するのよ。彼らの行動力と実績、どんなものが障害になろうとも動じない芯の強さは私が保証するわ」
「…分かりました。妃先生がそこまで仰るのならばこれ以上、私から言うことはありません。こちらが検察側が申請した証拠です」
コナンが「え!」と振り返ると、境子は裁判所名の入った資料封筒を掲げた。
その頃、安室は雑居ビルの一室にいた。
窓に目張りがされた薄暗い部屋にはほとんど物もなく、中央にノートパソコンが置かれたテーブルと椅子があるだけだった。
椅子に座った安室は手にしたスマホを見ていた。画面にはローアングルで撮られたコナンが映っている。
『ということは、おじさんの起訴が決まったの?』
『検察側から間もなく起訴するって連絡があったわ』
耳に装着したワイヤレスイヤホンからは、コナンと英理の声が聞こえていた。
右京さんに続いて今度はコナンの信念?です。
江戸川コナン/工藤新一 守るべきものそれは真実