[未完]名探偵コナンX相棒 首都クライシス 探偵たちの最期の決断   作:npd writer

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タイトルが思いつかない!


因みにこのタイトルの意味は、最後で分かると思います。


49 再来

場所は移って警視庁本庁。

 

ガラスで仕切られた総務部広報課長の部屋で、資料を秘書とまとめていた社は、スマホに掛かってきた電話を確認し通話ボタンを押す。

 

「毒物の混入経路が分かった?それは本当ですか?」

 

相手は鑑識を率いてショッピングモールへ乗り込んだ右京からだった。鑑識課の職員が専用の機械でエレベーターの階数ボタンを調べている横で右京は電話をかけていた。

 

「えぇ。レストラン街直通、及び大規模改装が行われた新フロアに通じるエレベーターの階数ボタンから化学合成物質と思われる毒物が検出されました」

 

「階数ボタン、からですか?」

 

「毒物は口腔ではなく、ボタンを押した指先の皮膚から体内に入ったようです。ですから、同じフロアで降りた人の中で一人だけ、つまりボタンを押した人にだけ被害が出たのです」

 

それと右京は、思い出したかのように一言付け加える。

 

「あぁ、社さん。鑑識では毒物の詳しい素性は分からないそうなのですが…」

 

「直ちに科警研で分析するように、手配します」

 

社は電話を切ると、秘書とともに部屋を後にしフロアを去って行った。

 

 

一方、トロピカルランドでの調査を終えた冠城は車を飛ばしてショッピングモールへ向かった。

エレベーターホールの正面に立っている警官に、警察手帳を提示して冠城は立ち入りを規制しているホールへ入った。

 

冠城は問題のあるエレベーターの方へ向かうと、手を挙げていた右京らの元へ駆け寄る。

朝から居なかった冠城にコナンは疑問を口にする。

 

「朝も聞いたけど冠城さんの『外せない用事』って何だったの?」

 

「無論、『レイブン』についてだよ。それ以外、あり得ないだろ?」

 

とっさに考えた言い訳で冠城は乗り切ろうと考えていた。コナンという存在が不思議であり、今回の調査でより興味深いことに気づいている冠城は、コナンに調査のことを悟られないように事前に調べていた別の事を話し、誤魔化す。

 

「冠城くん、それで成果の方は?」

 

「いました。1959年に死亡した『天田修介』。親族の方にはこれから伺うと連絡してあります」

 

「そうですか。コナンくん、聞いていましたね?」

 

「うん。事件の鍵を握るキーパーソンに会いに行くんだよね?」

 

コナンが聞くと、右京は無言で頷く。出発前にトイレに行くといって姿を消したコナンの様子を伺いながら、冠城はもう一つ報告した。

 

「あと、右京さんに頼まれていたもう一つの案件も先程、調査してきました」

 

「それで、結果の方は?」

 

「右京さんの読み通り、あの夜工藤くんはトロピカルランドで目撃されていますし、同時に『ダボダボの服を着て血を流していた男の子』もいたそうです」

 

「服がダボダボ、血を流した男の子、ですか…。冠城くん、どうもありがとう。この事件もそうですが工藤くん最期の事件、これも闇が深い事件になりそうですよ」

 

右京の言葉に冠城は疑問に思ったのか右京に聞いた。それに答える右京の表情はとても硬かった。

 

「闇が深い?どういう事ですか?」

 

「あの、工藤くんが最後に解決した事件、その後姿を消した彼の動静、そして血だらけの男の子…。事件解決の鍵となるパーツは全て揃いましたから、あとはこれらを繋ぎ合わせて事件の…」

 

そこまで言って右京は話すのをやめた。冠城は疑問の念を右京に向けるが、黙って後ろを向けと目線で合図され後ろを向くといつのまにかコナンが来ていた。

 

 

 

 

「あれ?あそこで話してるのは杉下警部と冠城刑事?」

 

コナンはトイレから出てくると、右京と冠城がまるで内緒話をするように近寄って話しているのに気付いた。

自分も関わらせてくれればいいのに、と近くまで行くとショッピングモールの喧騒に混じって二人の声が漏れ聞こえてきた。

 

「……が最………した…件、その後…を消し………血だ…」

 

右京が話している内容をもう少し聞こうとするも、人が行き交う為なかなか近づいていけない。その間に話が終わったのか、右京がコナンに気付く。

 

「おや?コナンくん、もう大丈夫ですか?」

 

「う、うん。大丈夫だよ。それでさっき話していたのって…」

 

「さぁさぁ、右京さん。行きましょうか?」

 

コナンの話を遮るように冠城が割って入り、2人を誘導した。コナンは頭に残る疑念を払拭できないまま、冠城に誘導される形で車に案内された。

 

 

 

一方、場所は変わって千葉・成田空港。

 

飛行機が引っ切り無しに離着陸を繰り返す中、ある一組の夫婦が到着ゲートから日本の地に足を踏み入れた。

 

「やっぱ、生まれ故郷の空気は違うなぁ。」

 

そう呟いたジャケットを羽織った男性は、空港を一望できるカフェまで行くと、階下に広がる景色を眺めた。

 

「お爺くさいセリフね。まぁ、私もそうだから人のこと言えないけど」

 

妻と思われる女性はカフェで注文したブラックコーヒーを一口飲むと、夫と同じく賑わっているフロアを覗く。

 

「あの人、右京さんは元気かなぁ…。会いたいけど、久しぶり会いに行くのは気が引けるなぁ。忙しいだろうし」

 

夫は昔を思い出すような懐かしい表情をして手荷物バックにあった、手帳から一通の名刺を取り出した。

 

その名刺にはこう書かれていた。

 

 

 

 

 

 

『警視庁特命係

 

 

 

 

 

警視庁巡査部長 亀山 薫 』

 

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