[未完]名探偵コナンX相棒 首都クライシス 探偵たちの最期の決断   作:npd writer

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風邪をこじらせてしまい、投稿が遅れました。申し訳ありません。


56 証拠必須

右京、冠城は瑛里華の身柄を警視庁に護送し彼女を警視庁に預け、瑛里華が持っていた銃を鑑識に送った2人は案の定、様々な書類の作成や聴取を行ったため時間がかかってしまった。時は12時30分を過ぎていたので2人は食堂に行き、軽食を口にした。

 

その後、証拠となる写真を持って右京と冠城は13時15分から定例の捜査会議が行われているであろう、大会議室に乗り込んだ。

大会議室には内村や中園の刑事部のトップの他に、管理官の黒田、公安部長ら公安部のトップ、衣笠副総監といった警視庁上層部のメンバー、警察庁からは金子、甲斐、小田切、山崎らが出席していた。

 

突然、会議室に入ってきた右京、冠城の両名に一同は驚きつつすぐに内村が反応した。

 

「杉下!どの権限でお前がここに入ってきて良いと思っている!?」

 

「申し訳ありません。しかし緊急事態なものですから、わざわざ会議室にアポを取る時間がありませんでしたので」

 

右京は詫びるそぶりを一瞬は見せたものの、すぐに事件についての自身の推理を披露しようとする。当然、幹部たちの不満は収まるどころか増大する。

 

「杉下!場所をわきまえろ!ここは、お前が好き勝手して良いところではないし、そんな事は出来ない場所だ!しかも、金子長官や甲斐官房付、更には小田切刑事局長や山崎警備局長といった警察庁の幹部の方々がいらっしゃってるんだぞ!」

 

「お前は、警視庁に泥を塗るつもりか!?」

 

中園が右京らを指差して、喚くように言うと内村は不機嫌度を更に高めて怒鳴った。

 

「今日、我々がここに来たのは『レイブン』に関する情報を新たに入手したのでその報告をしたいと右京さんが言ってまして」

 

冷静に物を言う冠城だが、彼はさらりと右京に責任をなすりつけた。責任をなすりつけられた右京は一瞬、冠城の方を向くがすぐに前を向く。

 

「まぁ、聞く分にはいいでしょう」

 

ここで警視庁の幹部たちが座っている左側で最も中央に近いところに座っていた衣笠が内村や中園を制し、発言を許した。無論、内村や中園を始め、山崎らもこの発言には驚き一斉に衣笠の方へ向いた。

 

「副総監、よろしいのですか?」

 

山崎が驚いて聞くと、衣笠は含み笑いを顔に浮かべて言った。

 

「きっと、彼らには確たる証拠があるのでしょう。それで、こんな無礼な真似をしているわけですからね。もし、証拠がなくてこんな発言をしているなら当然大問題でして責任は、特命係をバックアップしている甲斐さんにでも取ってもらいますかね」

 

突然話を振られた甲斐は、衣笠と右京、冠城の両名の方を向くとため息をついた後、「お好きに」と言った。

 

「では。山崎警備局長、これをご覧ください」

 

甲斐の許可を得た右京は、会議室を進み山崎ら警視庁と警察庁の最高幹部らがいるU字型テーブルの中央まで行くと、袋に入れられたあの写真、『レイブン』のアジトにあった彼のルーツとなる写真を山崎らの目の前に置いた。

 

山崎、衣笠、金子らは写真を暫く見つめていた。が、それから間も無くして衣笠が口を開いた。

 

「これが何だと言うんだね?」

 

「この写真は『南洋開拓団』の船団が旧江東港、現在の〈エッジオブオーシャン〉から出航する様子です。彼らは、今の日本人選手団同様、国を背負い彼らと同じように激励されて送り出されました。しかし、彼らとは違い国の誇りとして迎えられはしませんでした。故に、『レイブン』が天田修介の息子と考えますと、彼が〈エッジオブオーシャン〉をターゲットにする可能性が高いのです」

 

「何故、『レイブン』は日本人選手団を標的にする?奴らのターゲットは、東京サミットではなかったのか?」

 

内村が疑問を投げかけると、多くの幹部たちが首を振って同意する。彼らは、日本人選手団のパレードよりも東京サミットの警備、及び柳沢元大使の身辺警護に重点を置いており、結果としてパレードの警備は通常より少し少なめになっていた。

 

「恐らく国際会議場爆破は、『レイブン』が我々の目を東京サミットの方へ向けさせ警備を弱体化させるため、もしくは何か別の目的があるのでしょう」

 

「別の目的とは何だね?」

 

冠城が口を開くとそれに対応するように初めて、警察庁幹部がいる右側の中央に座っていた小田切が口を開く。彼自身は特命係、特に右京に好意的な人物であり正義を貫く刑事として着目していた。

 

「恐らく、それは東京で起こったIoTテロが関係していると思われます。詳細は不明ですが、公安警察なら何かご存知ではないのですかねぇ」

 

「…捜査の関係上、貴様ら窓際部署に教える義務もないしそのつもりもない」

 

公安部長が脅しのような口調と鋭い睨みを効かせても、右京はそのポーカーフェイスを保ってきた、顔の筋肉を微動だにしない。

 

「いずれにせよ『レイブン』に関する確たる証拠が必要だと、言ったはずだぞ?こんな写真1枚だけで、日本人選手団が標的になるだとと結論づけるのは無理だ」

 

「アジトに突入し、瑛里華さんの身柄を確保したのはいいがまさかもぬけの殻だったとは…。せめて、誰か1人でもメンバーを捕らえて君の推理同様の証言をすれば我々は動くが、写真だけでは動かせないよ」

 

山崎は写真を鬱陶しそうに写真をテーブルの上でスライドさせ、衣笠は眼鏡の奥の瞳を光らせて、牽制する。密かに決定的な証拠の提示を期待していた小田切ら良識ある幹部らはこれまでか、とため息がまじりに肩を下ろす。

 

「どうやら、これ以上は時間の無駄なようだな。この無礼な振る舞いに対しての処分だが査問委員会を経て正式に処分を通達する。ご苦労だったな、杉下」

 

「では、確かな証拠があれば皆様は動くというわけですね?」

 

内村がそう言い幹部らが席を立とうとすると、右京は待ったをかける。まだ何か、言いたいことがあるのかと衣笠や山崎らは不満まじりに右京の方を向く。

 

「まぁ、お前が見つけられたら再度会議を開いても構わない」

 

「必ず、我々が決定的となる証拠をお見せしますよ」

 

山崎が半分呆れた雰囲気を滲ませながら言うと、右京は平常な時の表情を消して、凄みのある表情を硬くした。

 

 

 




劇場版ivにて、山崎ら上層部があっさりと動いたため今回は簡単には動かないストーリーにしてみました、
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