[未完]名探偵コナンX相棒 首都クライシス 探偵たちの最期の決断   作:npd writer

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今回はコナンメインで話が進んでいきます。


64 公安の監視

コナンの頭にはそれまで漠然と記憶されていたものが、反射的に浮かんで頭の中を駆け巡る。

 

 

『7年前、日本政府は我々の要求を拒否した。今回拒否すれば、大勢の人々が見守る中で日本人の誇りが砕け散るだろう』

 

 

『 サミット前に現場を点検することになっていて、爆発のときは公安部が担当だったんだ』

 

 

『その事件で偽証可能な証拠のみで逮捕するなどいささか雑ではありませんかねぇ』

 

 

『はっきり言って、検察の公安は警察の公安に歯が立たないんです』

「だから……起訴にも〈公安的配慮〉が働くときがある』

 

『公安警察はね、たくさんの〈協力者〉を持ってるの』

 

 

『特別措置法によって未帰還者として既に日本政府から戦死死亡宣告が成されていたんです』

 

 

『レストラン街の事件と国際会議場の爆破事件、この二つに〈レイブン〉が関係しているような気がしてならないんですが』

 

 

風見に仕掛けた盗聴器から聞こえてきた、境子のスマホの着信メロディ。

 

 

『君の言う、安室という男は……人殺しだ』

 

 

『しかも羽場は送検された後、拘置所内で自殺しています』

〈羽場二三一〉〈6月27日〉〈拘置所にて自殺〉と書かれた調査報告書。

 

 

日下部検事がスマホの暗証番号を入力したときの音。

 

 

『ネットにアクセスできる電化製品を無差別に暴走させているんだ』

 

 

『警察の捜査資料って犯罪の詳しい手引書みたいなもんですよね』

 

 

『あ。ボク、この事件知ってるよ。〈NAZU不正アクセス事件〉』

 

 

『あったわよ、合致するものが』

 

 

現場鑑識写真の中にあった〈不詳〉と書かれたガラス片の写真。

『いや……どこかで見た気がして……』

 

 

 

 

そんな、まさかーーここに至るまでの出来事が脳裏に去来して、コナンはとんでもない結論をつかんだ。

 

「緑さんっ!!」

 

テーブルに広がった資料をまとめていた緑は、いきなり大声で呼ばれて「ひゃあ!」と飛び上がった。

 

「〈NAZU不正アクセス事件〉の詳しい資料をすぐにスマホに送って!」

 

「え?」

 

「って、新一兄ちゃんが言ってた!」

 

慌てて付け足したコナンは、ドアへと走った。戻ってきた蘭の横をすり抜けて、部屋を出る。

 

「あ、コナン君!これからお父さんを迎えに警視庁まで行くんだけど!」

 

蘭が声をかけたが、コナンはそのまま走り去ってしまった。

 

「もう……」ため息をもらした蘭は、持っていた携帯電話をにらみつけた。

 

「新一もなんで電話に出ないのよ!」

 

 

 

 

妃法律事務所を出たコナンは、スケボーに乗って道路を走った。

 

すると、路地から1台のRX-7が曲がり、コナンの背後についた。

 

コナンはガガガ……とスケボーのテールを道路に押しつけてスピードを緩めると、クルリとターンして止まった。車もブレーキがかかり、徐行して路肩へ寄せる。

 

その車を運転していたのは安室だった。

 

「僕が来ることが分かっていたようだね」

 

「初めに違和感に気づいたのは、あの時だよ」

 

安室の愛車、RX-7の運転席の横についたコナンは、ズボンのポケットからスマホを取り出した。

 

「博士に調べてもらったら、遠隔操作アプリが入ってた。アイコンが残らないタイプのね」

 

コナンが警視庁そばの公園で捜査会議を盗聴していたとき、安室がどこからともかく現れた。

 

あれは風見が小五郎の事務所を家宅捜査したときにコナンのスマホを盗み、遠隔操作アプリをインストールして、コナンを監視していたからだった。

 

スマホのバッテリーが切れるのがいつもより早かったのは、アプリが常に起動していたからだ。

 

「公安が仕込んだ証拠は?」

 

「なかったよ。さすがにね」

 

「せっかく分かったのに、なぜアプリを抜かなかった?」

 

「今から犯人に会うからさ」

 

「!?」

 

安室は驚いてコナンの方を見た。

 

「まさかテロの犯人が……!?」

 

「うん。動機もね」

 

前を向いたまま話していたコナンは、安室をキッとにらみつけた。

 

「動機は安室さん、アンタたちだ!」

 

「!?」

 

安室は大きく目を見開いた。

なぜテロの動機が公安になるのかーー安室には皆目見当がつかなかった。

 

「事の発端は、〈NAZU不正アクセス事件〉だよ」

 

「それは7年前、〈鷺沢瑛里華誘拐事件〉と同時期に起きた……」

 

言いかけて、安室はハッと何かに気づいた。

 

「羽場二三一か……!!」

 

コナンは「うん」とうなずいた。

 

「羽場さんは7年前、拘置所で自殺してるよね?」

 

「ああ……」

 

安室は顔を前に向けた。

 

「ちょうど、7年前の今日だったな……」

 

「7年前の今日……!?」

 

6月26日ーーコナンは調査報告書に書かれていた日付を思い出した。それと同時に、宇宙探査機のニュースを伝えるナレーターの声が脳裏によみがえる。

 

『無人探査機〈はくちょう〉が火星からのサンプル採取を終え、日本時間の6月26日、いよいよ地球に帰ってきます』

 

これから起ころうとすることに、コナンと安室は同時に気づいた。

 

「そうか……なんて事だ」

 

「きっとまだ犯人の復讐は終わってない!!」

 

コナンはスケボーを急ターンさせ、道路を駆け抜けた。安室の車も追うように発進した。




いよいよ、真相に気づいた2人は目的の場所へと向かい始めます。
続きも楽しみに待っていただけると幸いです。
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