[未完]名探偵コナンX相棒 首都クライシス 探偵たちの最期の決断 作:npd writer
コナンと安室はこれから起ころうとすることに気づき、道路を駆け抜けた。
コナンが交差点に差し掛かろうとしたときーー右から走ってきた車のカーナビが突然爆発して、急ブレーキをかけた。
後続車が追突し、さらに右から交差点に入ってきた車に弾き飛ばされ、宙を舞う車がスケボーで走っていたコナンに襲いかかる。
「!!」
コナンは間一髪のところでかわした。
「ちっ!」
コナンの後ろを走っていた安室がハンドルを切る。
ドガァァァァァン!
飛んできた車はRX-7のすぐ横に落下して、すれすれでよけた安室は逆にハンドルを切って体勢を立て直した。
「IoTテロか!」
すると、今度は振り返っていたコナンの前で、交差点に入ってきた大型トラックが停まっていた事故車に激突した。
衝撃で横滑りした大型トラックが迫り、コナンはとっさに身をかがめて車体の下に入った。大型トラックがコナンの頭すれすれのところを通過する。
車体の下を通り抜けたコナンはボードを蹴って跳ね上がると、ガードレールの上を滑った。
交差点は玉突き事故を起こして停車している車だらけだった。コナンはそれらの車に次々と飛び乗って加速し、交差点を通り抜けた。走行中の車をよけながら進んでいく。
すると、頭上に架かる高速道路から激しい衝突音がした。
大型トラックと衝突した乗用車が側壁を突き破り、スケボーで突進するコナンを目がけて落ちてくるーー!!
よけられないーーそう思った瞬間、落下する乗用車がスローモーションのようにゆっくりと迫って見えた。
ズガアァァァァン!!
轟音と共に、コナンの前に割り込んできたRX-7が乗用車と激突した。
「安室さんっ!!」
高架下でひっくり返って煙を上げる乗用車のそばで、車体の右前部がつぶれたRX-7が停まっていた。バックしてコナンの方に向く。
「行けっ!!」
安室はひび割れたフロントガラスを拳で砕きながら叫んだ。
力強くうなずいたコナンが通りに出てスケボーで疾走すると、フロントガラスを叩き落とした安室も車を走らせた。
その頃。子供たちは阿笠博士の家でテレビを見ていた。
無人探査機〈はくちょう〉が今夜帰還するとあって、テレビ局は〈日本人選手団のパレード〉と並んで特番を組み、子供たちは緊急生中継番組に釘付けになっていた。
『長野県の国立天文台です。たった今、地球から約5万キロ先の〈はくちょう〉を観測したとの……』
テレビのアナウンサーが告げる中、阿笠博士は白衣の袖をたくし上げて腕時計を見た。夜の7時を少し過ぎたところだ。
「もうこんな時間じゃ。送っていくぞい」
子供たちは「え〜」と不満げな声をもらした。
「もうすぐ火星から〈はくちょう〉が帰ってくるのに〜」
「テレビ中継見せてくださいよぉ」
「ダメよ。家で見なさい」
キッチンの椅子に座った灰原が言うと、光彦は「そんなぁ〜」と肩を落とした。すると、阿笠博士のスマホが鳴った。
「ん?おお、どうした」
電話はコナンからだった。
「ああ、それなら今、子供たちが中継を見たがっててのぉ。ーーん?大気圏突入までの時間?えーっと、確か……」
(……工藤君?)
阿笠博士のやりとりを聞いていた灰原は、何かあったと直感した。
「あと1時間弱!?」
阿笠博士から〈はくちょう〉が大気圏に突入するまでの時間を聞いたコナンは、思わず叫んだ。「時間がねぇっ!!」
トンネルの中をスケボーで走るコナンの左側には、安室の車が並走していた。
「コナン君、やはり犯人は……」
「あぁ!NAZUに不正アクセスして落とすつもりだ!!」
けれど一体何処に落とすつもりなのかーーコナンには分からなかった。
ハンドルを握る安室は、クソッ、と歯噛みした。
「まさか、
トンネルを抜けると、ビル群の合間に雲に覆われた夜空が広がっていた。
同時刻。警視庁の捜査本部では伊丹らが、日本人選手団のパレードが『レイブン』によるテロの標的になるという右京の推理の下、〈エッジオブオーシャン〉へ急行していた。
それと同時に、捜査本部に設置された巨大モニターには沿道に設置された防犯カメラの映像が映し出され、それを捜査員らは一瞬の隙も見逃さない剣幕でかじりついて見ていた。
沿道には何も知らない一般市民が日の丸を振って選手団を出迎え、2階建バスからは大会で好成績を残した選手を始め、多くの選手たちがそれに応えている。
選手団の車列を取り囲むように警備部のSPが取り囲み、更に東京都から派遣された日雇い警備員、セキリュティ会社の警備員らが車列や沿道に点在し、目を光らせている。
「運転席にいた男の身元が割れました!」
捜査本部に慌ただしく入ってきた千葉は、大声で叫んだ。それと同時に防犯カメラの映像を映し出していたモニターに、新たなファイルが表示されある男の名前と写真、経歴が表示された。
「滝口淳。不正アクセス禁止法違反で逮捕歴があります」
「彼が『バーズ』のハッカーでしょう」
「滝口の写真を捜査員全員に送信しろ!直ちにだ!」
右京が後ろに座っている中園ら幹部に言うと、中園は捜査本部のメインコンピュータから滝口の写真を一斉に送るよう指示する。
指示を受けた捜査員はパソコンからの一斉メールを通じて滝口の詳細と写真を送った。
「こいつが滝口か…」
〈エッジオブオーシャン〉についた伊丹は、メールで受信した滝口の顔を見ながら忌々しく言う。
「早くこいつらを逮捕して、被害が出ねぇようにしねぇとな……」
「でも、こんな偶然もあるもんっすね〜」
隣で同じく滝口の写真をスマホに受信して保存した芹沢は、そう呟く。伊丹は訳が分からず、聞いてみる。
「は?どう言う意味だ、それ」
「あれ、先輩知らないんですか?今日、火星無人探査機〈はくちょう〉が地球に帰ってくるんですよ。それが偶々、日本人選手団のパレードの日と重なるなんて、すごい偶然じゃないっすか?」
「まぁ、それは俺らには関係のない話だ。今はとにかく犯人逮捕に尽力しろ」
周りには覆面パトカーで到着した刑事部の面々もいて、彼らも滝口の写真を本部から受信したらしく各定位置につくと同時に滝口の捜索を開始する。伊丹と芹沢ら伊丹班も指示された場所に向かうべく〈エッジオブオーシャン〉の中を駆け出した。
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