夢日記   作:どりーまー

3 / 7
夢の内容を書くはずが、色々ありまして三日中二日は夢の内容に触れていないと言う詐欺小説が仕上がりました。


2018/4/26〜28

 4/26

 

 また夢を忘れた。

 

 寝起きの数分後に思考を開始し、必死に記憶に止めようとするが、意識が覚醒するにつれて薄れて行く。

 

 記憶の底に手を伸ばしても届かない。それでも何かがあった事だけを覚えていて、筆舌し難い気持ち悪さに襲われる。自分の記憶を自分で探れない、そんな感覚。

 

 私は諦めた。だから今日はこんな文章を書いている。

 

 明日も私は夢を見るだろう。その夢が手から零れ落ちない事を願い、外へ出た。気温、天気共に素晴らしい環境に、違和感は押し流された気がした。

 

 4/27

 

 階段を下りている。何かに急かされるような、何かに追い立てられるような脅迫感に襲われながら、一段飛ばしで薄いベージュの階段を駆け下りている。

 

 私はこの階段を知っている。小学校の階段だ。

 

 私はこの階段がとても嫌いだった。いや、そもそも小学校という環境自体に合っていなかったと言うべきか。兎に角嫌悪感の塊であった。おそらく親に強制的に通わせられなければ、心は折れて学校を放棄していただろう。

 

 しかし、幸か不幸か通い続ける事が出来てしまった。故に、ただの嫌悪感の塊のまま獄中の六年間を過ごした。

 

 親を恨んでいるかと問われれば、一拍の間を空ける事もなく肯定を返すだろう。弾圧と悪意を日々受け続けるあの感覚は、時間で風化する事はない。過去に変容しても私を苦しめている。

 

 だからこそ、私はこの階段を駆け下りている。うまく思考はできないが、しかし逆説的に、自分の根幹の部分だけは理解出来ている。

 

 後ろから追ってくるのは、責め立てて来るのは、自分に向く悪意の目。意味もなく駆け下りるのではない。私はそれからの逃避のためだけに、ひたすらに階段を駆け下りる。

 

 終わりの無い、無限に続く階段を下り続ける事に何の躊躇いもなかった。この無限降下する階段がいつか終わると知っていた。

 

 階段から踊り場へ、纏めて五段飛ばして下りる。空中に身を踊らせ、慣性系の世界で重力に引かれて放物線を描く。

 

 着地するが、足の裏から衝撃が伝わらない。違和感を覚えた。

 

 そして、これが夢だと気付いた瞬間。

 

 目が覚めた。

 

 4/28

 

 完徹という言葉をご存知だろうか。

 

 完全徹夜の略語、まぁそもそも完全徹夜と言う言葉に違和感があるだろうが、俗語としては成立している。詰まる所、寝ずに夜を跨ぎ

 

 なんにせよ私は完徹をし、夢見る眠りは行わず、一夜を越したと言うことになる。睡眠と言う休息の欠落した、思考の半壊した脳は物書きには向かない。

 

 だからこの日はこれで筆を収める。

 

 なお予定では、今夜もまた私は完徹する。




次に夢を覚えているのはいつになる事かと我ながら不安です。
夢の内容を書きたいです。切実に。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。