夢日記 作:どりーまー
今回は一日分で一本書けました。
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私は、所謂打ち上げというものに参加していた。花火ではなく会話に花を咲かせる、親睦を深める方の打ち上げである。落ち着いた黄色の電球に照らされた木製の宴会場は、音は無いが賑わっていた。
何の打ち上げかは覚えていない。周りの人が誰かも分かっていない。ただ、そこにいて私は楽しいと感じていた。
周りの人と話をしていた。もう打ち上げの宴会も終盤に差し掛かり、解散が近い事は目に見えていた。
解散後、もう一軒と街に繰り出す同僚達の後ろをのんびりとついて行きながら、なんとなく路上の黒いアスファルトに意識を割いていた。
一軒の店の前で私は足を止めた。私以外が先に行くのを気に留めず、中の暗いスーパーの前に立てられた「次に入店した方のみ全品100¥」の看板に意識が縫い付けられた。
胡散臭いなどとは微塵も思わず、私はそのスーパーに入って行った。
中は外から見たとおり暗かったが、冷却器等が稼働している事はわかった。外からガラス越しに届く陽光で商品は全て見えていた。
私は恐怖に襲われた。何か、買ってはならないという脅迫感が迫っていた。しかし買いたいという欲望と板挟みになり、意味のわからない二律背反に囚われる。そしてその矛盾は、私にとっては当然のものだった。
結果、私は大量の缶詰を購入していた。灰色の安っぽい買い物カゴにいっぱいに詰められたそれをレジに持って行く。
店員が尋ねた。
「本当にこれで良いんですか?」
顔は分からない。ボヤけて輪郭しか見えない。しかし、どことなく意地悪い笑みを浮かべている事は分かった。その言葉によって、私の中の恐怖感は少しだけ薄れた。
私は追加で、一ヶ月分の豆腐を購入した。店員は困惑していたが、これ以上は脅迫感が許さなかった。
スーパーを出ると、先に行ったはずの同僚達が並んでいた。向けられる目は、私を責め立てる非難の目。
私はその目がとても嫌だった。胸の底でドロドロと粘性の高い感情が蠢く。熱を持った、吐き気の塊のようなその感情は、高い密度を以ってして、嫌悪感を掻き立てる。
喉を掻き毟り、そのまま引きちぎりたくなるような衝動に襲われながら、私はこれが夢だと自覚した。
しかしこの夢から覚めたく無いと思っていた。どことなくこの夢に縛り付けられていたいという願望があった。
ヘドロのような嫌悪感と夢への磔刑への願望の均衡は、嫌悪感が強くなりあっさりと崩れた。私は耳を塞ぎ、目を閉じ、心を閉じる事にした。
目が覚めた。
皆さま良い夢を。