戦え! けものフレンズvsトランスフォーマー【第1部完】   作:大きさの概念

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第6話 じゃんぐるちほー地下遺跡の秘密!!

 ジャパリパーク・キョウシュウ島南部に位置する「じゃんぐるちほー」……そこは、東南アジアの島々や南米アマゾン川流域を彷彿とさせる、広大な熱帯雨林となっている!

 

 曲がりくねった河のまわりには鬱蒼とした大樹林が広がり、地上部は低木やつる植物が足の踏み場もないほど生い茂るジャングル! 生息する野生動物とフレンズの種類も最多であり、彩り豊かな生態系を誇っている!

 

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【Episode 6: Finding Japari El Dorado (パークの黄金郷を求めて)】

 

 その、じゃんぐるちほーの上空を飛行する謎の未確認飛行物体! はたしてその正体は⁉

 

「あぁーっ! もうダメだ~っ! 落ちる~~~っ!!」

 

 そして!

 

「すごいねー! ライブでセルリアンを追い払ったのかぁー!」

「姉ちゃんがPPPの大ファンだから、今度一緒に――……あっ、何だろう、あれ!」

「うわーっ! へんなのが落ちてくるぞー!」

 

 じゃんぐるちほー在住のフレンズ、「ジャガー」と「コツメカワウソ」だ!

 

 轟音とともに樹木をなぎ倒して、転がり落ちながら胴体着陸を試みる謎の飛行体! いや、それは墜落と言っても差し支えなかった!

 

「あっ、あそこに落ちたぞー。ねえ、あの子も“トランスフォーマー”かな?」

「おおーい、ずいぶんひどい落ち方したけど、大丈夫か?」

『うぅ……私はサイバトロンのアダムス。落下のダメージは平気だが、エネルギーが足りない……』

 

 サイバトロン戦士の新メンバー、偵察通信員「アダムス」はアダムスキー型UFO円盤に変形する!

 顔がでかくて、首が太くて、足が短くて、ちょっと不細工な感じする、ずんぐりむっくり野郎がアダムスです!

 

「“えねるぎぃ”ってのは、TFの食べる“ごはん”らしいぞー」

「アダムスちゃん、お腹が空いて動けないんだね」

『……君たち、私を……エネルギーのもとへ運んでくれ……』

「しっかりしなよ! アダムス! えねるぎぃってのはよく分からんけど、この近くには“ケガを治す場所”があるんだ」

「よぅーし! ジャガー、コレに乗せて運んでいこうよ!」

 

 河岸から壊れた橋板を拾うカワウソ! これを簡易的な担架として使おうというわけだ!

 

「「えっさー! ほいさー!」」

 

 ジャガーとカワウソに運ばれていくアダムスだが、一体どこへ連れていこうというのか!

 

の の の の の の の の の の の の

 

『ううっ……機能が回復していく……この場所は一体……?』

「お? ちょっとは気分が良くなったかい? まだしばらくじっとしていなよ」

 

 運ばれていったそこは密林の奥地、古代遺跡のような施設! 祭壇のような場所に安置されるアダムス!

 

『もう大丈夫だよ、TFもできそうだ……いや、ありがとう。君達が私をここまで運んでくれたんだね』

「へっへー、どういたしまして! このくらいおやすいご用だよ!」

「アダムスちゃん、さっき落ちた時のケガは大丈夫?」

『ああ、平気さ。墜落するのには慣れているからね!』

「キミは高いところから落ちるのが得意なTFなんだね!」

 

『それにしても、この場所は一体……奇妙なエネルギーの照射をセンサーで感じるが……』

「ふふー、面白いでしょー? ここに来ると、ちょっとしたケガや病気ならすぐ治っちゃうんだよー」

 

 多様な生態系を維持するジャングルは、病気の種類も様々である!

 そんな持病の療養のため、この不思議な場所には多くの地元のフレンズが集まっているのだ!

 

「ぐぅっ……我が呪われし病の運命(さだめ)か……離れていろ……私の中の悪魔が目覚める……」

「何カッコつけてんだバカ!(がぶがぶ) オレがついてるからしっかりしろ!(噛み噛み」

「くっ……静まれぇッ……我が左目ッ……!」

 ジャングルの小悪魔、タスマニアデビル!

 オーストラリアデビルの襟首を噛んで引きずって、眼病を治しに来たわけだ!

 

「ヨロイが重くて、いつも肩こりが酷くて困りましたわ……」

「最近知ったんだけど~、あたしたちの皮ヨロイ……取れるんだよ?」

「えっ! ホントですか(バッ!) ホントですわ……」

「あたしみたいに、軽装の“びきにあーまー”にしたらどう?」

 鎧を脱いで泥遊びしているのは、スマトラサイとインドサイ!

 

「ふぇ~ん。いたいよ~」

「泣き虫ぃ! アリジゴクに噛まれたぐらいで泣くなよぉ!」

「よしよし、順番待ちの間、お姉ちゃんが絵本を読んでやるから、我慢するのだぞ」

 まるで姉妹のようなヒメアリクイ、ミナミコアリクイ、オオアリクイ!

 

「ふー……筋肉痛が治って、筋肉が成長するのを感じる……ちょうかいふくぅ~」

「この川は牛乳が流れてきます。私のミルクよりおいしいかもです」

 すげえ筋肉! 今も鍛えてんの? あのオーロックス以上の肉体美を持つ、筋肉モリモリ・マッチョマン、野牛フレンズのガウル!(女の子やぞ) と、その友達のガンジーだ!

 

「木陰が涼しくて気持ちいいなぁー……居心地よくて、怠けるにはさーいこぉー。光合成がはかどるよ~」

「なんか蜂蜜が流れてきて、おいしいんですけど~。ハチもぶんぶん飛んでますけど~」

 ナマケモノとマレーグマ!

 

『おお……ここはさしづめ、自然の動物病院というわけだね』

「そうなんだよっ! 面白いところでしょー!」

 

 なんとも不思議なパワースポットがパークにあったものだ!

 怪我や病気を癒やすために集まったフレンズと野生動物たち! けものたちは草食・肉食の別を問わず、野生を忘れてくつろいでいるではないか!? まるで大自然の赤十字! 進化の停戦協定が結ばれた、ジャングルの中立野戦病院であった!

 

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 だが突如! その桃源郷の平和を乱す存在があった!

 空中最速・残虐非道・銀河最強のデストロン戦闘機部隊、ジェットロンの猛攻アタック!

 さあ~っ! 戦いだァッ!

 

『デストロン軍団、アターックッ! 動物とフレンズどもを殲滅するのだ!』

『へっへっへ……オレ様のクラスター爆弾を食らいな!』

 スタースクリーム、スカイワープ、サンダークラッカー、アストロトレインのジェット編隊!

 それを率いるのは悪のデストロン軍団の首魁、破壊大帝メガトロンだ!

 

『クソッ、デストロンめ! お前らの思うようにはさせないぞ!』

 指から光線を放って応戦するアダムスだが!

『スカイワープたま、ただいま参戦! とっておきのミサイルを食らえ!』

『ああ~ッ!! 熱線追尾弾を避けきれない!』

 エネルギーの欠乏が激しいため満足に動けず、サイドワインダーで撃墜されてしまうアダムス!

 

『朝のナパーム弾の臭いは格別だぜ!』

 サンダークラッカーの得意とするファイアーアタック!

「あつい~……めんどくさいけど、逃げるか~」

「ふっ、そんな動きじゃハエからも逃げられないぞ?」

 まさに間一髪! 焼肉になる寸前のナマケモノ! その鋭い爪でナマケモノを掴み、すんでの所で救助したのは猛禽類のフレンズ、ハヤブサだ!

 オーストラリアの一部の猛禽類は、火を使って狩りをすることが知られている! 炎を恐れずに華麗に飛行するハヤブサ!

 

 フレンズたちの楽園は、一瞬にして戦場と化した! ジャングルのエデンの園は、黙示録における最終戦争の様相を呈してきたではないか! デストロン失楽園! アポカリプス・ナウ! サウンドウェーブの流す、士気高揚のクラシックを聴け!

 

「かみなり! ほのお! ……まるで魔法みたい!」

「ジャガー! “どくたー”達がデストロンに捕まっちゃったよぅ!」

「よし! 今助けに行くからねっ!」

「ダメだよっ! とても敵わない! 助けを呼んでこなきゃっ!」

「くっ……しょうがない……後で必ず助けに戻って来るからねっ!」

 TFに勝るとも劣らぬパワーを秘めた、密林に君臨する肉食獣の王者ジャガー! そうはいっても、近代兵器の前には一時的撤退を余儀なくされるのだった……!

 

『よし! フレンズどもを追い払ったぞ!』

『2名ノフレンズト、アダムスヲ、捕虜ニシタ!』

 

「ああっ! このシロクジャクの美しい身体を傷つける気でしょう!」

『とんでもない。捕虜を傷つけたら、この遺跡の道案内ができなくなるではないか』

「やめて! 私の美しい飾り羽にひどいことするつもりでしょう! 美しい私を虐めて興奮を覚えるのね! ひどいひと!」

『メガトロンさまぁ~、コイツはダメですぜ~。ちっとも人の話を聞かねぇフレンズだ』

『だが、あちらのイノシシのフレンズの方は、少しは話が分かりそうだぞ……』

 

「ふ……全くずいぶんマナーの悪い患者がおいでだ……TFというのは、皆こうも穏やかでない連中なのかね?」

『フフフ、病院で大変失礼をした……急患のため、待合室のフレンズには出て行ってもらったのだ』

「ずいぶん健康そうに見えるが? ……私は研究者、Dr.バビルサ。キミ達、じゃんぐるちほーには何用かな? 名所観光、というわけでもなさそうだがね?」

『よくぞ聞いてくれた、ドクター。我がデストロン軍団の目的は、この“ジャパリ寺院”に眠る、秘密のエネルギーを手に入れることだ!』

 

 メガトロンの言う「ジャパリ寺院」の秘密のエネルギーとは一体!?

 そして、囚われの身となったアダムスたちの安否は!?

 

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 一方その頃、アダムスからの救難信号をキャッチしたサイバトロン戦士たちが、彼を救助せんがため、ジャングルのけもの道を進んでいた!!

 じゃんぐるちほーのフレンズたちがその水先案内人だ!

 

『この辺りが、アダムスが最後に救援シグナルを送信してきた場所だが……』

「運転ならあたしに任せて! 一度“とらっく”に乗りたかったんだぁ!」

 熱帯雨林の道なき道を切り開いて進むのは、我らがコンボイ司令官! その運転席に乗り込むのは「フォッサ」だ!

 大きな尻尾を持つ、マダガスカルマングース科の肉食けもの! 大型トラック運転に興味があるフレンズなのだ!

 

『カーナビの方向指示がまるで働かない……コンクリート・ジャングルは見慣れたものだが、本場のジャングルはたまらないね』

『オフロードは苦手ですかな、司令官?』

『やれやれ。このジャパリパークの大自然の中では、君のようにジープをスキャンしていたら……と考えてしまうよ』

『俺、グリムロック! ジャングル、ずっと同じ風景に見える! うわっ、ここやけに滑るなー(バシャー』

 けもの道を並走するのは、ウィリス・アーミージープに変形するサイバトロン戦士の偵察員ハウンド!

 それに並んで走る恐竜TF、グリムロックだ!

 

「“くるま”って素敵ですね。私のこの美しい飾り羽を汚さずにジャングルを走れます」

『俺っちは車というか、船だけどねー。それにしても、川が曲がりくねっていて迷子になりそう……』

「このジャングルの覇者、ジャングルキャットでさえ、よく“とうざいなんぼく”が分からなくなっちゃうの!」

『そういう時は……こうして地面に棒を立てて、太陽の影の位置を小石でマークしておく。そして影が少し動いたら、また石でマーク。その2点を結べば、正確ではないけれど、東西の線になるんだよ。最初の石が西、2つ目が東。地球上どこでも使える方法だよ』

「すごーい! “にし”は太陽の沈む方向、“ホワイトタイガー”の方角ですね!」

 コンボイ達を先導する、海上防衛員シースプレーと地質学者ビーチコンバー! それぞれ、ホバークラフトとデューンバギーにTFする! 彼らの不整地走破性能とナビゲーション知識には、現地のフレンズ、クジャクとジャングルキャットも驚嘆の声を上げる!

 

『夜間は北極星を見つければ方角が分かるよ。ジャパリパークなら“南十字星”も見えるね』

「ふむふむ! いかにもジャングル慣れしてそーな知識、他のフレンズに披露出来ちゃいます!」

『クジャク、キミの美しい羽……俺っちにもっと見せてくれないかい?』

「うふふ……この水面に映る豪華絢爛・虹色尾羽……自分でも惚れ惚れします」

 

『みんな! 道草を食っている暇は無いぞ!』

『俺、グリムロック、肉食、ティラノサウルス! 草なんて、まずいもの、食べないぞぉ!』

「このお上品な私、道ばたの草を食べるなんて……あっ、サソリ発見!(パクッ) うーん!(ムシャムシャ) おいしーい!(バリバリッ)」

 

 

 

 決死の探検サバイバル! TFスペシャル! コンボイ探検隊が行く!

 

『コンボイ司令! どうやって、アダムス、探す? 臭い、嗅げとでも、言うか?』

『ああ! そうだ! 我々には格好の猟犬(ハウンド)がいるじゃないか!』

『了解しました! 俺の(センサー)にお任せ下さい!』

 

 ハウンドの嗅覚センサーで墜落UFO、アダムスを追う!

 はたして、じゃんぐるちほーでサイバトロン特派員が見たものは!

 

「オオオッ! なんだお前らっ! オラァッ!(ドラミング」

『おっと、驚かせて済まないね、ゴリラさん』

 筋肉はゴリラ! 牙はゴリラ! 燃える瞳は原始のゴリラ!

 それは現地住民のゴリラのフレンズ!

 なお、ドラミングは握りこぶしではなく、平手で胸板を叩いて行うぞ!

 

 そして、傍らでは野生のローランドゴリラと数匹の猫たちが戯れているではないか!

『おや? こちらのレディは子猫ちゃんがお好きかな?』

「……」

『驚いた、これは人間の手話だ! “猫、とてもかわいい、大好き”と言っているぞ!』

『俺、グリムロック! 猫なんて、キライだ!』

 

『ところで、ここいらで“太っちょの変なモノ”が空を飛んでいるのを見なかったかい?』

 コンボイの言う、太っちょの変なモノとは、無論アダムスのことである!

「オラオラッ、向こうの不思議な建物の方へ飛んでくのを見たぜ!」

「……」

『“別の、とても大きい、鳥たち、見た”と言っていますよ、コンボイ司令!』

『それはデストロンの連中に違いない! 一刻も早くアダムスを助けにいかなければ!』

 

 道を急ぐサイバトロンとフレンズだが! 密集する低木や太いツタがその行く手を阻んでいる!

 

『俺っちに言わせりゃ、まるでフラワーショップのバーゲンセールだ……ジャングルは何もかも育ちすぎだぜ!』

『地質学的なことを言わせてもらうと、これは氾濫する川が栄養を運んでくるため、土壌が非常に豊かということだね』

「ありゃりゃあ~通れないよ……あたしたちならともかく、さいばとろんは体が大きすぎるからねぇ」

『参ったな。これじゃ進めそうもn――』

 

「私にお任せ下さい!(チョキチョキ」

 コンボイのセリフを食い気味に現れた謎のフレンズ! 両手のハサミを使いこなし、手慣れた様子で茂みを切り倒していく!

 彼女はユキヒツジ! 辻斬りヘアセット「辻セット」を得意とするフレンズだ!

 

「またつまらぬものをカットしてしまいました……」

「ジャングルのヤブが美しく手入れされてしまいました! このクジャクの美しさを引き立てます」

『おお! 西洋庭園風になって通りやすくなったぜ! 誰だか知らないが、助かったぜ! ありがとう!』

「ふふふ……植木だけでなく、あなたがたのヘアセットも如何ですか?」

『俺、グリムロック、髪ナイから、無理』

「ごめんねー。ジャングルキャット達は急いでるから、また今度ねっ」

 

「フッ……お見受けしたところ、なにやらただならぬご様子! この私も皆様にお供しm――」

『さようなら! 親切な見知らぬヒツジさん! サイバトロン&フレンズ戦士、スタート・ユア・エンジンッ!』

「えぁっ! ちょっ、待ってくださ~い! カッコよく登場した私だけど、”びよういん”を探して、迷子なんですぅー! ジャングルに迷える子羊を置いてかないでぇーっ!」

 

 さあ道は開かれた! アクセル全開で古代遺跡へいざ行かん! サイバトロン!

 そして、ジャングルに「病院」はあっても、「美容院」は無いとは知る由もない、ユキヒツジ!

 

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 では、古代遺跡のデストロン一行はどうなったのであろうか?

 

 ツタで縛り上げた捕虜フレンズを案内人にして、密林の不思議な石像の立ち並ぶ中を練り歩くデストロン軍団!

「あぁ~、このシロクジャクの清廉潔白・純白尾羽を……もっときつく縛って下さい! その方が興奮するんでしょう! あなたも! 私も!」

『こいつ、脳みそのヒューズでも飛んでやがるのか?』

 

『フム、この遺跡は中南米のメソアメリカ文明を思わせるわい……このヒスイでできた南米ネズミ、デグーの像の細かい造形、なんと高度な技術だ!』

『サラニ、マワリノ仏像ハ、ゾウヤライオン、ワニノ顔ダ。東南アジアノ仏教寺院ヤ古代エジプトヲ思ワセル造形。ムムッ、センサーニ、スキマ風ヲ感ジル!』

「さあ、デストロンどの、このインドゾウの石像を押してくれ。下から湿った臭いがする。地下への入口が下にあるらしい」

 

 ここはまるでマヤ文明の神殿のようでもあり、またカンボジアのアンコールワットのようでもある!

 地下への階段を進むデストロンたち! そこは古代ローマの地下墓地カタコンベや、トルコのカッパドキア地下都市を思わせる広大な地下空間だ!

 

「この“ジャパリ寺院”はフレンズが建てたかもしれないんだ」

『何だと? バビルサ、そんな馬鹿なことがあるか。こんな超高度な建造物を、フレンズが建てられるわけがあるまい』

「まあ、そう言わず聞いてくれたまえ……昔々、全てのフレンズが読み書きができた頃の話だよ。このジャングルのamazonには、手紙や荷物を運ぶ配達員のフレンズがいたんだ」

『クロネコかペリカンのフレンズでもいたのか?』

 

「いや、チーターの郵便屋さんだよ……彼女は配達の帰り道、このジャングルで、なんの変哲もない石ころに不思議なイマジネーションを受けて、“自分だけの神殿”を作ろうと決意した……で、何十年もかけて、この神殿を作ったというわけさ」

『一見乱雑に見えるこの遺跡は、東西南北の方角や天体の運行、さらには円周率や黄金比に沿って緻密に設計されている。フレンズが作ったなど……ただの伝説や噂話にすぎんぞ』

「まあ、そうかもしれないね。でもこのチーターの不思議な昔話は、じゃんぐるちほーのフレンズ達の夢に出てくるんだ。この神殿の近くで寝ると、みんな時々その夢を見るんだよ、なんとも奇妙な話だとは思わないかい?」

『地下カラ、不思議ナパワーノ波長ヲ感知。ソレガ睡眠中ノフレンズノ脳波ニ、干渉シテイルト思ワレル』

『フフフ……フレンズ達の夢にまで影響するエネルギーか……何とも楽しみだわい』

 

 

 

『くっ……デストロンめ! コンボイ司令官たちが必ず私を助けに来るぞ! その時がお前たちの最後だ!』

『テメェの立場をわきまえず、でかい口を叩くじゃねえか、不細工なハンプティ・ダンプティ野郎め! この地下の穴に突き落として、卵みたいに叩き割ってやろうか!』

 

 不細工なハンプティ・ダンプティ野郎とは、アダムスのことだ! アダムスを崖に突き落とそうとするスタースクリーム!

 

 危うし! アダムス!

 

『バカ者!』

『ぎゃっ!』

 だが、危機一髪! スタースクリームを殴り飛ばして制止するメガトロン!

 

『この愚か者(スタースクリーム)めが! このずんぐりむっくり野郎の宇宙探索用エネルギー・センサーが今回の地下探検の鍵なのだぞ!』

『やれやれ~、お前はロクなことしねえなあ~。アダムスの見張りはこの俺、スカイワープ様に任しておくんだなぁ~、ナハハハ~!』

『ぐぬぬ……』

「デストロンの愉快な仲間たち諸君! 取り込み中のところ悪いが、前を見たまえ!」

 

 さあ目の前には、3つの分かれ道が現れたぞ!

 

『うむむっ、この黄金像はまるで肉食恐竜のヴェロキラプトルではないか! そして、銘板に彫られたラテン語は“恐ろしいトカゲの辿った、現世へと続く道を進め”とある!』

 

 3つの道にはそれぞれ、始祖鳥・プテラノドン・クビナガリュウの絵と学名がついたプレートがかかっている!

 

「つまり、恐竜がどの仲間に進化して今に生き残ったのか……正解の道を進めばいいというコトかな? 不正解の道にはおそらく、侵入者よけの危険な罠があるのだろう」

『よし! スタースクリーム! シロクジャク! お前たちが先に進むのだ!』

『ええーっ! デストロン軍団の将来を背負って立つ、この航空参謀、スタースクリーム様がですかァ! 何故そんな生贄のような真似を!』

「この美しい私の白い羽が、無残に散る姿を見たいとおっしゃるのですね……ああ……なんて残酷な……想像しただけで興奮しちゃいます……!」

『この鳥頭フレンズと一緒にしねぇで下さいよぉ! 古代アステカ文明の生贄文化に従い、って話なら、そのシチメンチョウ野郎だけで十分なのに!』

『うるさいぞ! これはワシの命令だ! さっさと行かんか!』

 

 待ち受けるは、生か死か! どの道を選ぶ?

 超エキサイティング・シンキングタイム!

 

『うむむ……恐竜の進化の道か……進化といえば、強くなることだ! そして、強くなるというのは、飛べるようになることだぜ! 大空を制するものが世界を制すんだ!』

「いえ、必ずしも、飛べることが強いことではないハズです。私のように、飛べなくなった鳥のフレンズだって、たくさん……」

『あっちの変な始祖鳥とやらは、翼が短くて飛べなさそうだ。名前からして恐竜じゃなくて鳥だしな……』

「そういえば、海に戻るコトも進化ですよね……PPPのように、泳げる鳥のフレンズたち、いっぱいいますし……」

 

『じゃあオレ様は、この大きな翼の“プテラノドン”の道を進むぜ! 憎きダイノボットの、スワープのモデルってのが気に食わないがな!』

「では私は、この上手に泳げそうな“クビナガリュウ”の道を選びますよ! 名前にリュウって付くし!」

 

 はたして!

 

∀ ∀ ∀ ∀ ∀ ∀ ∀ ∀ ∀ ∀ ∀ ∀

 

『ぐぇぇーっ!』

「ぎゃぁーっ!」

 

 不正解である! 間違いの道を選んだスタースクリームとシロクジャクを容赦なく襲うトラップ! 顔面に降りかかる猛毒サンドスター液の噴出罠だっ!

 この毒を食らっては、いかにTFやフレンズといえども身体機能が侵され、命は無いのである!

 

「やれやれ、正解は始祖鳥さ。翼竜や首長竜は恐竜とは違うんだよ」

『恐竜カラ、始祖鳥ヘト進化シ、サラニ今ノ鳥類ニナッタ! 現代ノ生物学デハ鳥モ、恐竜ノ仲間ナノダ!』

『全く不勉強な奴だ……翼竜や首長竜の辿った道は“絶滅”……間違った道に進めば、同じく先に死が待っているというわけか……』

 

「あぁ……短い一生でしたけど、フレンズになれて良かった……これが“死”……」

「そうだよ。“苦労のない穴にさようなら”というわけさ」

 

「……その通りです、全く苦しくない……ん? っていうか……アレ? 本当に全然平気なんですけど……?」

「アハハ、クジャクのフレンズの君には、毒なんて効かないんだよ! ゴメンね!」

「ええ~! もっと早く言って下さいよぉ! でも、美しい私が死の恐怖に怯えるのって……めちゃくちゃ興奮しますね……!」

「おいおい……なんて“悪食”なんだ……」

 

 クジャクは毒虫や毒蛇を好んで貪る鳥である! そんなクジャクの亜種のフレンズ、現地では神の使いと崇められる純白の「シロクジャク」には、いかなる毒物をも無力化する、聖なるけもパワーがあるのだ!

 

『ダガ、スタースクリームハ、重症ヲ負ッタ』

『お、お願いです~……助けてくださぁい……メガトロン様ァ……』

『お前をこんな薄暗い地下に置いていかねばならないとは……いや全く残念だな……スタースクリームよ』

『クソォ……死んだら幽霊になって化けて出てやるぜ……』

 

 あーん! スタ様が死んだ!

 

 ……とか、そういうのは、このお話にはなくってぇ……。

 

『科学者のお前が非科学的なことを! そんな哀れっぽい声を出すな、今助けてやる! バビルサ、例の物を!』

「ほら、ドクター謹製の“泥薬”を塗りたまえ。“性格”と“頭”以外の悪い所は、ただちに治ること請け合いさ!」

 

 バビルサ特製の“泥”が、スタースクリームの体内の有毒サンドスターを中和・排出していく!

 

 インドネシアに棲む「バビルサ」は、泥を浴びて寄生虫を落とし、有毒の草や木の実を食べても特別な泥を食べて解毒できるというイノシシ! Dr.バビルサはそのフレンズ・パワーにより、泥であらゆる薬を作ることができる! 超一級の大地の薬剤師! 薬の調合のスペシャリストなのだ!

 

『ハハハ! 残念ながらデストロンのNo.2は無事に回復したようだな! さあ、先を急ぐぞ!』

『ちくしょう……それでユーモアのつもりかぁ、メガトロンめ! ……お前が死にそうな時は、オレは容赦なく見捨てて行くからなぁ!』

『何か言ったか? スタースクリーム? 地下水脈の音がうるさくて、聞こえんがな? ふはははっ!』

『フハハハーッ!』

 笑うメガトロンとSW!

 

「この“クイズの迷宮”はまだまだ続きそうだ。そして、これを作ったものは、大層なけもの知識の持ち主らしい……」

『ああ、最新の進化生物学の知識を持ってなければ、分かり得ぬ問題……くくく、この謎の地下遺跡に封じ込められたエネルギー、是が非でもこのワシ……余のモノとするぞ!』

 

 

 

 デストロン探検隊の冒険は続く!

 

Q.今に生きる「ヒト」の先祖の眠る扉に進め

A1.クロマニョン人

A2.シロマニョン人

A3.アカマニョン人

 

『せっかくだからオレは、この“アカマニョン人”の扉を選ぶぜ! オレ様の美しいボディカラーの赤だ!』

「じゃあ、私は、美しい私と同じ色の“白の扉”!」

『「……ぐえーっ! 転がる大岩の罠!」』

 TFは岩に全く弱い!

 

Q.獣の祖先、背骨の道を(さかのぼ)

A1.ミロクンミンギア

A2.ピカイア

A3.ハルキゲニア

 

「私たち、けもの達のご先祖さまか……頭も足もあるし、背中もとげとげの固そうな3番の変なのが正解ですね!」

『クソッ! 今度はちゃんと調べてから進むぞ! オレ様のバイオロジー・データベースによると正解は2番!』

『「……ぎゃーっ! 落とし穴の罠!」』

 スタースクリームの参照したデータは、少し古い情報であったのだ!

 飛ぶのが苦手なクジャクは穴に全く弱い!

 

 立ちはだかる問題は、どんどん古い時代のものになっていった! まるで生物進化の歩んだ道のりの系統樹の根もとへ進むようだ! タイムマシンのような錯覚を呼び起こす、進化を逆戻りする地下迷宮!

 

「はぁっ……はぁっ……美しい私の羽毛がボロボロ……傷だらけの私の、弱った恥ずかしい姿、皆に見られてる……あぁ、快感ですぅ……」

『クソっ……なんでオレ様がこんな目に……こりゃ帰ったらオーバーホールだぜ』

 

 そして! 幾度となくピンチになりながらも、とうとう遺跡の最深部、巨大地底湖へと辿り着いたのだ!

 まるでそこは、古代マヤ文明の水上都市メキシコ・シティだ! 地底水上都市の奥から発せられるエネルギー反応の源は一体!

 

 そこに安置されていたものとは! サンドスター・クリスタルでできた巨大ドクロである!

 

『おお! これぞまさに“サンドスターしゃれこうべ”だ! よーし、こいつを運び出すぞ、アストロトレイン!』

『へっへっ、輸送任務ならこの俺に任せてください! トランスフォーム!』

 スペースシャトルに変形し、水晶ドクロを地上へ運ぼうとするアストロトレイン!

 

 だがそこに! サイバトロン戦士の突撃アタックだァ~~ッ!

 

『トランスフォォーーッムッ!』

 

 さあ! 戦いである!

 しかもそこに、ジャガーやカワウソ、ナマケモノが合流しているのだ!

 フレンズ達の逆襲だ!

 

「シロクジャク! 助けに来ましたよ! 私たちは、友情すら美しいのですね!」

 キジ科のクジャクの持つ、ニワトリと同様の「蹴爪」を突き刺す、必殺の逆立ち蹴りだ! まるでカポエイラのような、優雅な舞いからの(トリ)ッキーな足技!(ここヒゲじい要素) 

 

 加えて、派手な飾り羽の目玉模様によって、本体の位置を誤認させる視覚偽装効果!  オスクジャクの飾り羽の目玉模様は5、6月の初夏のころの繁殖期に最も美しく生えそろい、メスを魅了させる効果があるという!

 

『バックダンサーの手配なら、このハウンドにお任せあれってんだ!』

 さらに! 火力(ファイアーパワー)でデストロンに劣るハウンドが、フレンズの後方支援に従事する! 自慢の「ホログラム照射」で分身クジャク(動物)を作り出し、攪乱能力を強化した(トリ)ップ幻惑連繋! 「魅了凝視子安キック」の威力を見よ!

 

『トランスッフォーッ!!』

「ふふん! あたしは4tトラックの運転だけじゃなくて、かりごっこも得意なんだぞっ!」

 TFの勢いを利用してコンボイが放り投げるのは、長い尻尾を使い樹上を巧みに移動する、マダガスカル島の百獣の王フォッサ! 普段は引っ込めているツメを出しての奇襲攻撃だ! 能あるフォッサは爪を隠す!

 

 若いフォッサのメスは、繁殖期になると「オス化」して交尾を避ける能力があるという! それと同様に、普段は面倒見の良いトラックの女運転手のようなフレンズのフォッサも、いざ戦いとなると雄々しく勇猛果敢な漢らしい戦士になるのだ!(だから女の子やぞ) 尻尾を振り回して遠心力を乗せた、急降下クロー・アタック!

 

「えいえーいっ! 噛みついたり引っかいたりしちゃうぞー!」

 勇猛果敢なイタチの仲間であるコツメカワウソのハンティング!

(「オオカワウソ 狩り」で画像検索して下さい)

 

「このパンチはさっきのお返しだよっ!」

 そして! “一突きでとどめを刺すもの”こと、南米最強の肉食けもの! 飛びかかる「ジャガー」の一撃の美学が、実戦で炸裂する!

 

「めんどくさいけど助けるよ~……」

 ついでにナマケモノはジャガーの背中に掴まって攻撃の質量を増加だ!

 

『ぎゃあ~!』

『ギニャーッ!』

 一撃必殺のけもリンク・コンビネーションははスカイワープを一太刀で撃沈!

 デストロンの獰猛な番犬、カセットロン・ジャガーも、フレンズ・ジャガーの強そうな腕のパンチには敵わない!

 

『クソォ! 俺のファイアーストームなら!』

『俺、グリムロック! フレンズに、負けないぞぉ~!』

 見よ! ダイノボット指揮官、グリムロックの吐く火炎放射が、サンダークラッカーのファイアーアタックを打ち破った!

 

『アダムスやフレンズを返すんだーっ! メガトロンッ!』

『あーっ! 何をする、コンボイ! ワシの“サンドスターしゃれこうべ”が壊れるではないか!!」

 

 コンボイがメガトロンに放ったビークル(くるま)モードでの体当たりの一撃が、水晶ドクロを台座からはね飛ばした!

 

 すると! 驚くべきことに、ドクロの下の穴から謎の毒ガスが噴き出してきたではないか!

 

『うおおっ! 何だこのガスはっ!』

『ホアアーーッ!』

『水晶ドクロの癒しパワーは……この毒ガスを封じ込めていたんですぜ!』

 

 だが、時すでに遅しであった!

 

 神秘のドクロ・パワーでもって封印されていた、超有毒ガス!

 その封印が解かれ、密閉空間のTFとフレンズに襲い掛かった!

 絶体絶命!! どうなってしまうのか!?

 

Ψ Ψ Ψ Ψ Ψ Ψ Ψ Ψ Ψ Ψ Ψ Ψ

 

【トランスフォーマー解説:06】

 

ID:02 サイバトロン 偵察員 ハウンド / Hound

トランスフォーム:三菱・J59ジープ(ミリタリーモデル)

主兵装:ホログラムガン

副兵装:12.7mm機銃型レーザースコープ旋回砲塔

体力:5 / 知力:8 / 速度:5 / 耐久力:7 / 地位:6 / 勇気:10 / 火力:3 / 技能:9 / 知恵と勇気と自然への愛:10 / ホログラムのお役立ち感:10

座右の銘:「全てを観察し、さらにそ(Observe everytihng, )れ以上のものを記憶せ(remember even more.)よ」

 

 Hound is one of the Season 1 Autobots, but you can still see him in the late Japanese episodes. This is because the TV series was broadcast in a different order in Japan, mainly because of Skyfire (Jetfire).

 ハウンドは初期サイバトロン戦士のひとりですが、日本版では後半のエピソードでも登場します。これは日本のテレビ放映順がアメリカと違うからです、主にスカイファイアー(バルキリー)のせいで。

 

 Hound appears as the partner of Spike Witwicky in the first three pilot episodes, and Bumblebee replaces his position later (some grass grows.

 ハウンドは、パイロットフィルムである最初の3話ではスパイクのパートナーとして登場して、のちにバンブルにそのポジションを奪われることになります(若干ゃ草生えます。

 

 Hound is seen only in a few episodes through the Season 1 and 2, but his holography is almost always very useful when it is used. Precisely speaking, the stronger abilities they have, less often they appear in the show, like Miarge, Trailbreaker or Skywarp.

 初代の全編を通してハウンドは出番が少なめなのですが、彼のホログラム能力が登場する時は、ほぼ必ず有効活用されます。というか、リジェやトレイルブレイカー、スカイワープのように、強力な能力の持ち主ほど作中で出番が少ない傾向があります。

 

 The original toy was "Diaclone Mitsubishi J59 Jeep". Willys Jeep was licensed to Mitsubishi, and so-called "Mitsubishi Jeep" was a Japanese long-seller SUV produced from 1953 until 1998.

 元の玩具はダイアクロンの「三菱・J59ジープ」です。ウィリス・ジープが三菱とライセンス契約を行った、いわゆる「三菱・ジープ」は、昭和28年から平成10年まで生産された、日本のロングセラーのRV車です。

 

『この自慢の鼻で嗅ぎつけてみせますとも!』

 

『命中してりゃあ、こうはならなかったさ……』

『命中……? い、痛いところを突くなぁ……』

 

「ハウンド、君はノーマークだ!」

 

はいけい:とれど うぃりす・おーばーらんどしゃ(あめりか おはいお)

こえ:ほりうちけんゆう おにいさん

 

 Ψ   Ψ   Ψ   Ψ 

 

『ぬおおーーっ!』

『ホッ! ホアーーッ!』

 

 さあ! 地下遺跡の水晶ドクロの下から噴き出してきた怪しいガスの正体は!

 

『メガトロン様! 該当データヲ発見シタ!』

『本当か! サウンドウェーブ!』

『サンドスター・クリスタル・スカル“トゥーマイ”ノ、治癒パワーデ、コノ地ノ悪シキ、異常サンドスター鉱脈ヲ封印スル! コノ鉱脈カラ発生スル恐ロシイ毒ガスハ、“生命力減退ガス”!』

『何だと! “生命力減退ガス”!』

『コノ毒ガスヲ吸ウト、瞬時ニ“生ノ輝キ”ガ失ワレ、“怠ケ者”ニ、ナッテシマウ! カツテパークヲ襲ッタ悪魔ノ花、ハナリアンノ花粉ノ模倣デアリ、ソノ対策ハ――』

 

 怠けガスの対策は何だと言うのか!

 

『……ワカラン……調ベルノ、面倒ニ、ナッタ……』

『……そうか、ワシも聞くのが億劫になってきたわい……』

 

 即座に横に寝っ転がるメガトロンとサウンドウェーブ!

 これが恐怖の「やる気出ないガス」の効果なのだ!

 その威力はフレンズとTF全体に及んだ!

 

「ごはん……めんどくさ……」

『正義とかどうでもいい……まあ、サイバトロンもデストロンも怠け者になれば、宇宙は平和になっていいか……』

「わー……面白がるも辛いぞー……」

『俺、グリムロックも、ナンでもカンでも、メンドウだ……』

「すごくユウウツです……“ぴーこっく”ブルーな気分です……(毒グモ食いながら」

『俺のホログラムが……代わりに動いてくれればラクなんだけどなぁ……』

「息をするのも面倒…………ごほっごほっ!……苦しくて、気持ちいいです……」

『地質学ぅ……? 土ばかり見て、何が面白いのか理解に苦しむよ…‥』

「ジャングルなんてどうでもいいよぅ……もうただのキャットでいいやー……」

 

『非常ニ、マズイ状況ダ……コンドル~……イジェ~クト……』

『……(墜落 ズザザザ』

 

 生きる本能を失ったフレンズとトランスフォーマー達! あの「コンドル」までもが行動不能なのだ!

 このままでは全員、地下深くにて衰弱死! それは時間の問題か、と思われたその時!

 

「パークの危機! 何とかしなければっ!」

『ナマケモノ! お前はガスが平気なのか! どうやらオレ様も平気みたいだが……』

 見よ! 毒ガスの影響を受けなかったナマケモノとスタースクリームだ!

 しかも! ナマケモノは人が変わったように、やる気に満ちているのだ!

 

「このガスが地上まで噴き出れば、パークのフレンズの危機!」

『オレ達デストロンも全滅は間違いねえぜ!』

「なんとしてでも防がなければっ!」

 

「あのサンドスター・ドクロです! あれを元の位置に戻すんです!」

『だが、どうやって?』

「“押す”んですよっ!」

 

 

 

 そして!

 

『「よいしょー! こらしょー!」』

 

 力をあわせて巨大ドクロを押して、ガスの湧き出る穴を塞ぐナマケモノとスタースクリーム!

 ふたりの働きで、ジャパリパークの危機は去ったのだ!

 

『ふー、これで一安心……うわぁっ! ごぼぼぼぼb』

 

 そう思ったのも束の間!

 唸りを上げて、地下神殿に怒涛の如く押し寄せる、水! これは、南米アマゾン川で見られる、大潮のときの河口の逆流現象「ポロロッカ」なのだ!

 大自然の驚異! ジャパリポロロッカ現象! この地底湖へと通じる地下大河の大逆流は、サンドスター水晶ドクロを動かした影響なのだろうか!?

 ジャパリ地下神殿の水上都市を襲う鉄砲水!

 

『ホアアァーーーッ!』

『コンボイしれいかーんっ!』

 

『トランスフォーム! 俺たちに掴まるんだ! みんなー!』

 円盤とホバークラフトに変形し、フレンズを救助するアダムスとシースプレーの大活躍!

 

『メガトロン様ぁ! みんなも、早く俺の中へ! エアコン入れて乾かしますぜ!』

 スペースシャトルに変形するアストロトレインも、デストロン軍団の救助活動に尽力した!

 

 さて、地上では!

 寺院付近に集まったフレンズ達が、地下探検隊の安否を心配していた!

 

「地下へ行ったジャガー達はどうなったんでち……」

「オラッ! 下から何か水の音がするぞ……!」

 

「うわーっ! 逃げろー!」

 唸りを上げて地上へと逆流する水! 命からがら水上を走って逃げるエリマキトカゲ!

 

 さあ、どうなる!?

 

「遺跡から水が噴き出てるでちよ! すごいでちー!」

「オラオラッ! ジャガー達が飛んでいくぞ! トランスフォーマー達も!」

 

『ホォーッ! こうなったら波乗り作戦だ!』

「おっ! こりゃ中々面白いね!」

『シースプレー様のサーフィンでござぁ~い!』

「わーい! たのしー!」

『俺、グリムロックも、たのしー!』

 

『問題ノ“怠ケガス”ノ対策法! ソレハ“水”ダ! 大量の水ニヨリ中和サレタゾ!』

『地下遺跡の水晶ドクロも完全に水没してしまいましたぜ! ボス!』

『くっ! ワシの水晶ドクロをよくも! デストロン軍団! 退却ーッ!』

 

 サイバトロンもデストロンも散り散りになってしまい、流れ出た地下水によってジャパリ神殿は封印された!

 かくして、戦いは終わった!

 

『司令官、デストロンも水晶ドクロにはもう手が出せないでしょうよ』

『ああ、これで一安心だ』

 

「地下探検、楽しかったね、ジャガー!」

「えぇ……あんなのはもうこりごりだよ……」

『俺、グリムロックも、ジャガーと、同じ意見! ジャングルのほう、はるかにマシ』

「またトラックの運転させてね!」

 

「いやー、今日は色々とひどい目にあって……とても興奮しました……」

「シロクジャク、羽がボロボロですよ。ああ……それに比べて、水もしたたる美しい私……(ジョロウグモ食いながら」

『可愛いフレンズと一緒に過ごせて、俺っちも楽しかったぜ~』

「ジャングルの覇者の大冒険……忘れないうちに皆に話そうっと!」

『地底湖の古代の地層をくわしく観察する時間が無かったなぁ! うーん、残念!』

「ふふふ、非常に興味深い地下遺跡だった。さて、帰って今回の探索結果をレポートにまとめて、“としょかん”に報告するとしようかな」

 

「あー……つーかーれーたー……」

「ナマケモノ! どうしてさっきはあんなに元気だったの?」

『ハッハッハッ……きっとそれは“怠けることを怠けた”んじゃないかな?』

 

「あれはもう一生分動いたねぇー。これから1週間はーずぅーっと怠けるぞー……」

「あははー! ちょっとは怠けガスが残ってた方が良かったのにねー!」

 

【次回! お楽しみに!】

 

の の の の の の の の の の の の

 

【けものフレンズ情報:05】

 

 今週のけもフレvsTF、どうだったかな?

 さあ、今回のお話に登場した、ジャングルのマッチョなフレンズ達の解説をせねばなるまい!

 

肉弾突撃員 ボスガウラス / Bosgaurus

分類:哺乳綱クジラ偶蹄目ウシ科ウシ属ガウル

レッドリスト:EX/EW/CR/EN/[VU(危急)]/NT/LC

 弾けろ筋肉! 飛び散れ汗! これが、ザ・肉体派! 力こぶれ!! 肉密度1000%!!

 別名インドヤギュウとして知られるガウルは、インド・ネパールからマレー半島にかけて生息する、現生ウシ科で最大の野牛だ!

 体長3m、肩高2m以上! 1トンのウルトラ・マッチョが大暴れ! これぞ♂肉体の決定版! その野生の筋肉を見てくれ(画像検索)! だがその性格は温和、気は優しくて力持ちのフレンズだ! しかし、いざ戦いとなれば、その弾ける筋肉でトラも返り討ちにするという!

 白のソックスを履いているような、かわいい脚もギャップがあってチャームポイントだぞ!

 

密林戦闘指揮官 シルバーコンボイ / Silverback Primal

分類:哺乳綱サル目ヒト科ゴリラ属ゴリラ

レッドリスト:EX/EW/[CR(絶滅寸前)]/EN/VU/NT/LC

 ♂身長180cm! 筋肉体重200kg 握力はなんと驚異のスーパー500kg!

 一体誰だ! ソイツは、ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ!(ニシゴリラの学名)

 大きく分けてニシゴリラ(ニシローランドゴリラとクロスリバーゴリラ)とヒガシゴリラ(マウンテンゴリラとヒガシローランドゴリラ)の2種類がいるぞ!

 従来は粗野で凶暴なイメージがあったが、それはどちらかと言うとチンパンジーの方だ! ゴリラは非常に温厚で繊細な生き物で、あまりの神経質さに、ストレス過敏で下痢をすることもあるそうだ! とても臆病で思慮深く、その高い知能が仇となり恐怖と痛みに敏感で、優れた身体能力を生かせずヒョウなどの肉食けものにやられてしまうこともあるという!

 その知能については「ココ」というゴリラの例が有名だ! 彼女は人間の言葉を理解して手話を使いこなし、嘘やジョークを言うこともあり、ペットの猫を可愛がっていたという! (ココ、本名ハナビコ、2018年6月19日「苦労の 無い 穴で 眠る」)

 憂いを帯びたその神秘的な表情は、まさしく「森の賢者」のそれを思わせる! ジャングルのクールな眼差しは、アフリカの大地が育んだ筋肉の瞳! すごーい! インテリでマッチョなフレンズなんだね! きっといつもみんなのために「いい考え」を思いついているんだよ!

 

湿地衛生兵 ディアーホッグ / Deerhog

分類:哺乳綱クジラ偶蹄目イノシシ科バビルサ属バビルサ

レッドリスト:EX/EW/CR/EN/[VU(危急)]/NT/LC

 インドネシアのスラウェシ島近辺にのみ生息するイノシシ! レアキャラ、バビルサだぞー! 下アゴから伸びるキバ! そして、その間にツノのようなものが生えているが、実はコレ、上アゴのキバがUの字型に上に曲がって、鼻を貫通して突き破って伸びたものなのだ!(※イノシシ科の上アゴの犬歯は上に伸びる! イボイノシシの画像を見ると分かりやすいぞ!)その湾曲したキバが成長すると、最後には頭蓋骨に突き刺さって死んでしまうという伝説があり、「自分の死を見つめるけもの」という二つ名を持つ! 根も葉もない噂というわけでもなく、本当に刺さってしまうこともあるとか!

 パンギノキという植物の果実を好んで食べるが、これは種子が青酸化合物を含んでおり有毒な木の実! この解毒の為に、温泉由来の中和成分を含んだ泥や水たまりをすするのだ! フレンズ化したドクター・バビルサの薬学化学の知識は、人間をしのぐ遙かに高度なものとなったのだ!

「国内の動物園じゃ会えないけものさんなんですよ~! インドネシアに旅行の際はぜひぜひ!」

 パークガイドさんもイチオシの珍けものだぞ!

 

視覚陽動員 ウィングディスプレイ / Wingdisplay

分類:鳥綱キジ目キジ科クジャク属インドクジャク

レッドリスト:EX/EW/CR/EN/VU/NT/[LC(軽度懸念)]

  「な、なんだよぅ! あっち行ってよぉ!」 

の>「クジャクです」

  「タスマニアデビルだぞー!」

 図鑑の表紙映えのするフレンズ、クジャクだ! ド派手なオスと地味なメスで有名だが、フレンズはオスの特徴を受け継いでいるぞ! その鮮やかな青い色は色素ではなく、コガネムシやタマムシの鞘翅の光沢のある緑色と同じ、「構造色」によるもの! なお、オスの美しい飾り羽は、実は尾羽の上を覆う「上尾筒」という羽が変化したものだ! 飾り羽は、繁殖期のあとの初夏の終わりから秋にかけて抜け落ちるので、地味な色合いの尾羽はその時に観察できるぞ!

 アジアに棲むインドクジャクとマクジャクの2種、そしてアフリカには親戚のコンゴクジャクがいる! ニワトリと同じくキジ科に属する、飛ぶのが苦手な鳥だ! 英語でも「Peafowl(エンドウマメにわとり)」と言うぞ! その実、イメージに反して大変雑食で頑丈、適応力の高い鳥で、飼ってみると、派手な姿の変な鳴き声のニワトリのようなものらしい! 小学校の飼育小屋で飼っていたという読者の方もいるのでは?

 また、神経毒への抵抗力が非常に高く、大変な悪食! サソリなどの毒虫やコブラなどの毒蛇を食べる益鳥であり、見た目の神々しさから、仏教の守護けものとして取り入れられている!

 さばんなちほーの「不動明王」に対して、じゃんぐるちほーの「孔雀明王」なのだ! しんごん! おん・まゆ・きらてい・そわか! まほう!

 

 Ψ   Ψ   Ψ   Ψ 

 

『「PPP&サイバトロン予告っ!」』

 

「今週の怠け者ガス……あんなものがジャングルの地下にあったなんてね!」

「ジャパリパークは謎だらけですね……あの“ジャパリ寺院”って誰が作ったんでしょう?」

「みんながフルルみたいになる怠けガスなんて、恐ろしいぜー!」

「えぇ~、ひどぉ~い」

「あの、仏を名乗る清純派・純白の鳥フレンズ……またもやPPPのライバル出現だぞ! 私が神だ!」

「それはマゾのコウテイだけの話でしょ~」

 

『PPP諸君! この俺、ハウンドの”トランスフォーマーのわざ”を見てくれ』

「わっ! すごいわね! マボロシの私たちがたくさん!」

「わ~これは“しんきろう”だね~。私の生まれ故郷の砂漠を思い出すよ~」

『そうさ、自由に作り出せる蜃気楼の幻、ホログラムっていうんだ!』

「いい考えがある~。ステージで私たちのかわりに、“ほろぐらむ”に歌って踊ってもらうってのはどうかな~?」

「フルル、やっぱり怠け者じゃないか……」

「え~、もちろん、じょうだんに決まってるじゃない~」

「お前が言うと、冗談に聞こえないんだよ!」

 

『スタースクリームよ、今回ばかりは褒めて遣わすぞ! ナマケモノと協力して、あの未曽有の大ピンチを救ったのだからな……』

『えっ……あ、ハイ……ありがとうございます……』

 

『そういえば、あの時はフレンズもTFもほとんど全滅! あの怠けガスを使えば、オレ様がジャパリパークの支配者になるチャンスだったじゃねぇか! くそっ! 我ながら、なんでメガトロンを助けるような真似をしちまったんだ!』

 

『それはおそらく、お前が普段の行動の、“役立たず”や“裏切り”を怠けてしまったというわけだな!』

『ワハハハッ!』

『笑うんじゃねぇや! サウンドウェーブ!』

『ふへへっ! お上手ですな~メガトロン様! さっすがァ~、ジョークのセンスがお有りですぜェ~!』

『うるせぇぞ! スカイワープ! チクショーッ! せっかくのニューリーダーになるチャンスを無駄にしちまったぜェーッ!』

 

次回、【第6.5話 博士と助手のTF観察日記! WJのフレンズ論文!(総集編)】

サンドスターから生まれたフレンズと、パークに時空ワープしてきたTFの謎に迫る!

新情報たぁっっぷりで送る総集編だぞ! 来週も見てくれ!

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