東方漆風録   作:零霧

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どうも、自分のあまりのネーミングセンスの無さにへこんでいる零霧です。
一応言っておきますが、影斗は死にません。


第13話

取り出したカードは【スペルカード】だ。昨日の特訓が終わった後に、「一応渡しておきます」と早苗に渡された。なんか1つは決定打になるものが欲しかったので、昨日の夜に考えておいたのだ。そのおかげで眠れなかったのは言うまでもない。

「影符…」

そう唱えると同時に、手にしたカードが四散する。

「【影昇牙(えいしょうが)】!」

刃に霊力が集まる。それなりに集まったところで剣を思い切り振る。そこから斬撃が飛び出す。同時に、一気に体の力が抜ける。霊力が無くなりかけているからだろうか?あーくそ!当分スペルカードは使わん!ただでさえ霊力無いってのに!

霊夢は避けるのは無理だと判断したのか防げると判断したのか、霊夢の周りに浮いていた玉――陰陽玉――で防御した。しばらく黒い斬撃は陰陽玉を突破しようとしていたが、あえなく陰陽玉に弾かれてしまった。斬撃は何も無いところを直進していたが、しばらくして消えた。

「大損じゃないですか…」

ほぼ全ての霊力を集めたというのに、それも弾かれてしまった。こりゃ参ったな…。

「もうあんたは闘えないんじゃない?見たところ、霊力もさっきので殆ど使い果たした様だし」

「…そそそ、そんなことは、ない、ぞ…」

「図星じゃない」

「まだだ!まだやれる!」

我ながらアホみたいなことを言ったものだ。変に誤魔化そうとして酷く動揺してちゃ意味ないね。

「そう。じゃあ徹底的に叩き潰してあげる」

…やめて。暴力反対。

「なすがままに、っていうのは嫌だから、抵抗だけはさせてもらう」

そして霊夢のところまで一気に飛翔する。霊夢の言うとおり、さっきのおかげで霊力は殆ど無い。なら、短期決戦だ!

「うおぉ!」

剣を振り下ろす。だが霊夢はそれを陰陽玉で防御する。

「甘い」

そう言って霊夢はどこかからお札を取り出す。スペルカードか?と思ったけどどうやら違うようだ。そしてそれを投げてきた。

「うわっ!?」

間一髪で避ける。だが前までのように距離を離すわけにはいかない。こちとらいつ堕ちるか分からない身なのだから。

「もう1回!」

飛翔しようとすると霊夢が先ほどのお札を投げてきた。さっきのような数枚ではなく、沢山だ。someじゃなくてmanyになった。なるんだっけ?英語分からないね。

のろのろと避ける訳には行かないので、進みながら避ける。何発か避けきれずに被弾する。つーかこのお札すっごい痛いんだけど。何で出来てるのこれ。

そして霊夢の目の前まで来たところで剣を振りかぶる。霊夢はそれを防御しようと陰陽玉を前に出す。それを見て俺は剣を思い切り振り下ろす。否、振り下ろそうとした。

「こっちだ!」

そのまま後ろに回り込み、今度こそ振り下ろす。

ゴキッ!と鈍い音がする。あっれ?ゴキッ?剣で斬った時ってこんな音するの?

音の正体は、俺の腹部からだった。そこに、お祓い棒がめりこんでいた。あまりの衝撃に、俺は容赦なく吹き飛ばされる。

「…っ!?」

視界が安定しない。なんかぐるぐる回っている。なんとか体勢を立て直し、空中で静止する。気持ちわるい…。嘔吐感が込み上げてくる。あまりの痛さに声が出ない。霊夢の方を見る。その手には、お祓い棒が。

「それなりに頭を使ったわね。だけど…」

霊夢が消えた。どこに行った!?

「甘いのよ」

「!?」

霊夢は俺の後ろにいた。いつの間に!?驚く俺をよそに、お祓い棒で殴ろうとしてくる。ちょ、だからそれ痛いって知ってるか霊夢。

お祓い棒を剣で受け止める。すると横から陰陽玉が迫ってきた。え、それずるくない?陰陽玉を剣で弾く。すると案の定霊夢がお祓い棒で殴りかかってくる。また鍔迫り合いになる。そしてまた陰陽玉が――いかん。これはエンドレスパティーンだ。

陰陽玉を屈んで避け、お祓い棒に乗る。そして少し跳び、剣を思い切り振り下ろす。

バキッ、と音を立て、お祓い棒は折れた。霊夢の体勢が少し崩れる。そこに横薙ぎに斬る。

剣が何かに当たった感触。霊夢の方を見ると、腕から出血をしていた。

「…っ」

霊夢が怯む。…申し訳ないが、闘いなので…しかも俺だって痛かったし。痛みは俺の比じゃないのかもしれないけど。なにはともあれ、今がチャンスなんじゃ?

「うおぉ!」

一気に接近する。そして思い切り斬りかかる。だが、霊夢は追撃を許してくれなかった。霊夢の頭が下に下がる。そして、顎に衝撃が走る。

「がっ…」

体勢を立て直そうにも、体が言うことを聞いてくれない。朦朧とした視界の中に、霊夢の姿が映る。

「…霊……(ボソッ)」

そして何かを呟いていた。直後、陰陽玉からそれはそれは綺麗な、色とりどりの弾――弾幕にしては少し大きいような気が――がこちらに向かって飛んできた。当然避けられるはずもなく、もろに被弾する。

視界が色とりどりに染まる。何発か被弾したくらいで、もう痛みも感じなくなってきていた。ドサッ、と音を立て俺はどこかに落ちた。そこで俺は、完全に意識を手放した――。

 

――――――――――

 

博霊の巫女は来るでしょうか。前にいる人たちが倒してくれた、なんてことはないでしょうか。待つというのは案外暇なもので、ついつい余計なことを考えてしまいます…。

なんて思っていた矢先、人影が見えた。あれは…影斗さんではありませんね…。人影が2つありますし…。

博霊の巫女はこちらに気付いた後、ゆっくりと着地した。

「あんたも、あの時の…」

「お久しぶり、ですかね。博霊の巫女」

「質問があるわ」

「何ですか?」

「何を企んでいるのかしら?」

「博霊神社の信仰を奪うんですよ」

「どうしてそんなことをするのかしら?」

「それが、幻想郷の為にもなるからです」

「悪いけど、はいそうですか、と簡単に明け渡すことはできないのよ」

「そうですか。ならば…」

「勝負ね」

その途端、お互いに、弾幕を展開した。




わーバカみたいな必殺技~(笑)
もう本当すみません。ネーミングセンスが酷いね。
多分、次回で風神録篇は終わります。(←フラグ)
それでは、また次回。

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