東方漆風録   作:零霧

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お久しぶりです、零霧です。
テスト前日ですが禁断症状が末期に達したので勝手に手が動いてしまいました。


第14話

「はぁ、はぁ…っ!」

迫ってきた弾幕を間一髪で避ける。闘い始めてから結構経ったはずだが、博霊の巫女は疲れる素振りを見せない。あの人、本当に人間なんですか…?

「これが、最後の…」

最後のスペルカードを取り出す。

「奇跡:【神の風】!」

カードが四散する。同時に自分を中心に弾幕が展開された。

「これで終わらせます!」

 

――――――――――

 

「……ん……」

目が覚めた。どうやら眠っていたらしい。否、気絶していたようだ。

「ここは…俺、どうなって…」

懸命に記憶を探り出す。そして、弾幕に視界を埋め尽くされた光景が目に浮かんだ。

「…そうか…俺、負けたのか…」

一気に力が抜ける。勝てるなんてことは思ってもいなかったけど、目標としていた<消耗させる>ことすら出来なかった。ふと上を見上げると、神社が見えた。どうやらここから神社は近いようだ。どうでもいいかもしれないが、俺は今木の上にぶら下がっている。

「帰るのも気まずいけど…しょうがないよなぁ…」

生憎霊力は毛ほどしか残っていなかったので、山道を徒歩で帰ることにした。

 

――――――――――

 

山道を登っていると、人影が見えた。木にもたれかかって俯いている。あれは…

「…よ、よう、早苗」

無視するわけにもいかないので声をかける。早苗はこちらに気付き

「あ…影斗さん」

と言って笑った。だが、無理していることは一目瞭然だった。

「まあ…その、こんなところに居るのもあれだし…帰らないか?」

「そうですね、そうしましょう」

そう言って2人で歩き始めたのだが…。

「……」

「……」

気まずい!会話が無い!いつもなら早苗が何か話題を振ってくれるのだが、今はそんな気になれないだろうし、かと言って俺は基本的に話題を振るなんてことは無かったからな…どうしたものか…。

「なあ、早苗」

「何ですか?」

何も考えずになんとなく呼んでしまった。これで何も言わないと変だしな…。何と言うべきか…。

「いい天気だな…」

「…そう、ですね」

「……」

「……」

よけいに空気が重くなったような気がするんだが…。口は災いの元とはよく言ったものだよ…。

「あの…」

不意に早苗が口を開いた。

「どした?」

「これから私たち…どうなると思いますか?」

早苗はなんだか言いにくいことを言うかのように口ごもりながら言った。

これから、ねぇ。どうなるんだろ…?なんとかなるだろ、と答えようとしたのだがそれでは答えになってないと思い、別の答えを探す。

「まぁなんとかなるだろ、うん」

結局何も思いつかなかったのでそう答えた。恨むぞ、俺のボキャブラリー。

「そう、ですよね。なんとかなりますよね…」

早苗がどことなくほっとしたような顔をした。

「あ、着きましたね」

視界の先には、家があった。

 

――――――――――

 

「なんですって!もう一度言ってみなさい!」

「お望みなら何万回でも言ってあげるわ!あんたみたいなババア誰も好みやしないのよ!」

「な!?私はまだまだ若々しい乙女よ!」

「あーはいはい若々しい(笑)乙女(ババア)ね」

「ふん!あんたみたいな貧乳よりもよっぽどマシよ!」

「な!?うっさいわよ私はまだ若いから成長期が来てないだけよ!」

「今さっき<心も体も大人よ>とか言ってたのは誰だったかしらね!」

「……上等よ」

「何よ、やる気かい?」

「「表出ろやこの乳臭いガキが(ババア)!」」

鳥居をくぐると、そんな光景が見えた。早苗はぽかんと口を開けている。俺もおそらくそうなっているんだろう。

霊夢と取っ組み合いをしていた神奈子がこちらに気付く。霊夢を払いのけこちらに歩いてくる。その後ろで今にも噛み付きそうな雰囲気をかもしだしている霊夢を必死に魔理沙が抑え付けている。その光景がやけにシュールだった。

「あんたたち、おかえり」

近くに来ていた神奈子にそう言われた。いつもの風景だった。だから、

「「ただいま(帰りました)」」

いつものようにそう答えた。

 

――――――――――

 

その夜、守矢神社で宴会となった。霊夢と魔理沙、山の皆様、守矢一家、俺、その他2人と、なかなかの大騒ぎになった。

あれから霊夢と神奈子が打って変わって真剣な顔で何かを話し合っていたので、何を話していたのか聞くと、「宴会だとさ、これから忙しくなるよ」と言われた。まさか宴会の話であんな真剣になるとは思えないので、うまく誤魔化されたのだと思う。山の皆を呼びに行き、帰ってくると、どこから聞きつけたのか金髪で全体的に青を基調とした服を着ている少女――アリス・マーガトロイド――と茶髪でその頭に鬼特有の角が2本生えている幼―じゃなくて少女――伊吹(いぶき) 萃香(すいか)――が居た。初対面だったので一応挨拶はしておいた。萃香は既に酒飲んでた。

まあ皆片手に酒もう一方の手に酒と楽しんでいたが、俺は飲めないのでちょっと輪から離れて料理を楽しんでいた。どこからこんなに買い込んできたのか知らないが、ざっと30人分位はあった。それが今では半分位になっていたらびっくりするよね。俺だけじゃないよね?

ふと周りを見ると、アリスと早苗の姿が見えた。なんだかみんなの方には入っていないように見えた。

「2人はあそこに入んないの?俺飲めないから入れないけど」

「私お酒飲めないんですよ」

と早苗が困ったように笑った。だからここで料理を食べているそうだ。

「じゃ、アリスも飲めないのか?」

そうだと思うけど一応聞いておいた。アリスはなぜかびくっ、と体を震わせて

「え、えと、うん…そそそうなの」

たじろたじろにそう答えた。何でそんな動揺してるんだろ…?アリスはなんか後ろ向いて頭抱えてた。そして何か吹っ切れたように右にあった酒を飲んだ。なんだ、飲めるんじゃん。……ってことはあれか、単にあの輪に入れないんだな。多分騒がしいのが嫌いなんだろう。だからここで静かに飲んでるんだな。俺はそう納得することにした。

それからしばらく3人で話とかしていたら、急にぐいっ、と首元を掴まれた。何だと思って後ろを見ると、そこには、

「お前らもこっち来いよー」

べろんべろんに酔ってる萃香が居た。そのまま有無を言わさず引き摺られる。

そして皆が居る方へ放り投げられる。しばらくしてアリスと早苗も飛んできた。

「お前らも酒飲めよ」

と言って酒を持ってくる。え?いや、飲めないんですけど…。

「あの、萃香。俺たち酒飲めな「まさか私の酒が飲めないなんて言わないよなぁ?」何でもありません」

「ほら早苗!飲んじゃいなよ!」

「え!?神奈子様!?私が飲めないの知ってますよね!?」

「アリスも飲むといいぜー!美味しいぜー?」

「え、魔理沙、いやその…」

早苗とアリスも追い詰められたようだ。

「ほら、お前も飲めよ~」

萃香が酒を持つ手を伸ばしてくる。……そうだ!

「あ、でも萃香。俺まだ未成年だから飲めな「霊夢~、お前って未成年だよな~?」「ええ、そうよ~」うわあぁぁぁぁぁ!!」

酒が口の中に流し込まれた。お世辞にも美味しいとは言えなかった。ずっと飲んでれば美味しくなるのかなぁ…。

その後も、ことあるごとに酒を飲まされた。ここから記憶はあまり残っていないが、俺と早苗が死にかけたこと、何故かは思い出せないが萃香にぶん殴られたことだけは何故か鮮明に覚えていた。

 

酷い目にもあったが、楽しい宴会になった…と思う。




最後は楽しい宴会で皆HAPPYとなりました。描写が下手であまり雰囲気が伝わってこないのはご愛嬌(ではない)。
なにはともあれ風神録篇はこれにて終了となります!
次回は……なんだろう、ネタが無い!
それでは、また次回。
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