東方漆風録   作:零霧

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どうも、お久しぶりです零霧です。
今回も読み飛ばしてくれたって何の問題もない気がする……。


第27話 背中が痛い

 

 

「う~ん……よく寝た~」

 ちょっと寝過ぎたかもな……。西行妖に吹っ飛ばされてからずっと寝てるんだよな、俺。夜少しだけ起きたけど。

「とりあえず……」

 体を動かしても大丈夫か確かめるために、右腕を動かしてみた。

「…………」

 少しだけ痛んだが、動こうと思えば動ける。よし。

「ふぅ……」

 起き上がって体を伸ばす。ポキポキと関節が鳴る。

 次の瞬間、背中に猛烈な痛みが走った。

「……」

 言葉を発することも出来ず膝立ちになる。膝がひどく震えている。

「背中痛ァァァァァ!?」

 俺には、その場を転がり、背中の痛みに悶絶することしか出来なかった。

 

 

「皆さん……おはようございます……」

 あれからなんとか痛みを克服した俺は、あれから部屋を這うようにして出て、いい匂いが漂ってくる方へと向かった。今日は宴会らしいし、宴会の準備なんじゃないか、と思ったのだ。ちなみに今は二足歩行だ。

「あ、影斗さん?」

「おお……早苗か……」

「目が覚めたんですね。よかったです。体の方は大丈夫ですか?なんだか、顔色が優れないみたいですけど……」

「まあ……なんとか……」

 実際のところはボロボロなんだけど。主に背中が。というか背中だけが。

「あ、そうそう。今日は宴会みたいですよ!それで今、皆で準備しているところなんです」

「おぉ……知ってる」

 昨日、あの幽霊に教えてもらった。今は寝てるのかな?「朝苦手~」とか言ってたし。

「あれ、そうですか。まあ、まだ準備中なのでゆっくりしてていいですよ」

「何か手伝うことありますか?」

「うーん……いえ、今はないです。また後でお願いしますね」

「了解です」

 じゃあ今は部屋に戻って背中をなんとかしよう。

「……!!」

「どうしました影斗さん?何かありますか?」

「いや、何も……」

 適当にぼかしておく。そんなことより重大な問題が発生したぞ。

 

 

 部屋、どこだっけ……。

 

 

――――――――――

 

 

 料理をしていると、霊夢さんと魔理沙さんが帰ってきた。

「あ、お帰りなさい」

「はぁ……こんなに材料が多いと運ぶのが大変ね……」

「そんなこと言ってるけど、お前途中から全部私に持たせたじゃないか!」

「少しくらいいいじゃない。ケチケチせずにさ」

「お前にだけは『ケチ』呼ばわりされたくないぜ……」

 確かに、霊夢さんのケチ度は異常だ。ケチりにケチって犬のご飯買おうとするくらいだ。私が見たときは必死で止めたのだが、私がいなかったらどうするつもりだったんでしょうか。

「うるさいわね。って、あんたこそ荷物はどうしたのよ?少ししか持ってないじゃない」

「荷物なら、あいつに任せたぜ」

 というやり取りを聞いていると、妖夢さんが帰ってきた。大量の荷物を持って。

「ああ、そういうことね……」

 霊夢さんがなるほど、という風に呟く。

「よお、遅かったな」

「誰のせいだと思ってるんですか!?ほとんどの荷物を私に渡してさっさと帰るなんて……」

「いい特訓になったろ?」

「確かになったのかもしれませんが……」

 妖夢さん、そこまで特訓したいんですか。その精神、少しうちの影斗さんにも分けてくれませんかね?外にも出ないんですよ、あの人。

「でもな、こんなに買った理由はお前が『これだけじゃ絶対足りません!』とか言うからだぜ?なら、お前が多く持って当然じゃないか?」

「確かにそうかもしれませんけど!!いくらなんでもこの量は酷くないですか!?霊夢さんに至っては、もう何も持ってないじゃないですか!!」

「私はいいのよ」

「なんでですか!?」

 あまりに理不尽な物言いだと思ったが、あえて何も言わないことにする。妖夢さんは「うう……理不尽です……」と(ひざまず)き頭を垂れていた。

「ははは……」

「早苗さんも笑わずに何か言ってくださいよ!!」

 妖夢さん、申し訳ありません。こればかりはどうしようもないのです。現実を受け入れてください。

「あ、そういえばですね、さっき、影斗さんがここに来たんですよ」

「あぁ、起きたの?あいつ」

「ってことは宴会には出られるんだよな!!いっぱい酒飲ませてやるぜ!!」

 それは本当勘弁してくれませんかね魔理沙さん?絶対それ私も巻き込まれるパターンじゃないですか。

「それはさすがに……」

「さすがにダメかー……」

 魔理沙さんは渋々といった様子で納得してくれた。本当に納得してくれたのかは知りませんけど。

「じゃあちゃっちゃと準備を終わらせて宴会にするわよ。ほら、いつまでもへこんでないで立ちなさい」

「うう……あんまりです……」

 頭を垂れていた妖夢さんを霊夢さんが引っ張り上げる。

「……お互い、頑張りましょうね」

「ええ……そうですね……」

 私と妖夢さんは苦労人同士、密かな友情を結んだ。

 

 

――――――――――

 

 

「もう……いいんだ……」

 俺は今、背中をどうにかしようと頑張っている。背中に極力刺激を与えない立ち方を模索している。だが、『立つ』という動作には嫌でも背中が動いてしまう。というわけで俺は挫折して布団の上に寝転がっている。

「影斗さーん、どこですかー?」

 早苗の声が聞こえた。どうやら俺を探しているようだ。床をゴロゴロと転がり、襖を開ける。

「おーい、ここ、ここ」

「わっ、普通に出てきてくださいよ」

 早苗は俺の部屋の二つ横の部屋の前にいた。

「ごめん。でもね、俺、もう動かないって決めたの」

「何言ってるんですか、宴会ですよ、宴会。始まりますよ」

 そうか。宴会か……。そういえば、俺は何食食ってないんだ?昨日の夜、今日の朝……あ、二食か。

「よし、行こう」

 先程の挫折はどこへ行ったのか、俺は立とうとした。背中に痛みが走ったが、この際無視だ。

「あの……大丈夫ですか?やっぱり無理はしない方が……」

「いやいや、全然大丈夫だ、行こう」

 早苗が心配そうに見てくるが何の問題もない。背中?いやいやゼンゼンイタクナイデスヨアハハ。

 

 

「お、来た来た。おーい!こっちだぜー!」

 魔理沙が手を振って居場所を示してくれた。ありがたい。

「遅かったわね。もう少し遅かったら先に始めちゃうところだったわよ」

「ごめん。色々あって」

「別にいいわよ。――それじゃ、全員揃ったことですし……カンパーイ!!」

「「「カンパーイ!!」」」




宴会引っ張るなぁおい……(書いてるの自分)。
というわけで次回は宴会です。明日書けるといいなぁ……。
それでは、また次回。
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