東方漆風録   作:零霧

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どうも、零霧です。
最近更新ペースがががgggg。
すみません……。


第34話 新聞勝負

 次の日、文とはたての新聞が配られた。

 その記事の中には、湖水浴場のことも書かれてあった。

「……どっちもモデルが自分なんだねぇ」

 神奈子の言う通り、文の新聞には文の水着姿、はたての新聞にははたての水着姿の写真が貼られていた。

「私がモデルやっても良かったんだけどねぇ」

 あえて何も言わない。

「皆さん来てくれますかね?」

 早苗が不安そうに言った。

「来てくれるだろ。今日だって、こんなに暑いんだ」

 今日も太陽は元気な様で、さんさんと輝いている。もう少し休んでくれてもいいんですよ?

 とは言っても、あまり元いた所よりは暑くない。温暖化とかが無いからだろうか?

「影斗さん?どうしたんですか?」

 我に返ると、早苗がこちらを覗き込んでいた。

「……ごめん、少し考え事してた」

「大丈夫ですか?顔色が悪いですよ?もしかして、熱中症とか……」

「いやいや、大丈夫だって」

 何で思い出しちゃうかなぁ……。

「皆さん皆さん!みーなーさーん!!」

 外からなんか声が聞こえた。と思ったら、文が入ってきた。少し遅れて、はたても入ってきた。

「どうでした!?今日の新聞!!どっちが読みやすかったですか!?まぁどっちが勝ったかは分かってるんですけどね!!」

「そうね!私が勝ったに決まってるけどね!!」

「当然私ですよね!!さぁ早く!『読みやすかったのは射命丸文の記事だ』と!声高らかに叫んでください!!」

「違う!!あんなのの言うことに惑わされちゃダメ!!私の記事の方が面白かったよね!?そう言いなさい!言え!!」

「ちょっと落ち着いて欲しいんですが……?」

 どうやら俺の声は届かなかったらしく、二人の勢いは止まらない。

「で!!どっちが面白くて読みやすかったんですか!?いい加減大声出すの疲れたんですけど!!」

「こういう時は『はたての記事が面白い』って言っちゃった方が楽よ!!私の喉のためにも早く!」

 じゃあ大声出さなきゃいいじゃん。普通の声量でいいじゃん。二人が勝手に大声出してるのに何で俺たちのせいで大声出してるみたいになってんの。

 とりあえず、俺の判定を言うとしよう。

「じゃあ……俺は引き分けで」

「「は?」」

 二人から同時に間の抜けた声が出た。

「どっちもよかったから、引き分け。まあ俺はそんな感j「「なんじゃそりゃぁぁぁぁ!!」」!?」

「どういうことですか引き分けって!そんな中途半端な答えは無しです!ちゃんと白黒はっきり付けてください!!」

「こればっかりは文に同感ね!さぁ答えて!」

「「読みやすかったのは、どっち(ですか)!?」」

 ……こういう場合、何て言うのが正解なんだろうか。誰か助けて。

 というかお前らが勝手に始めたんだろ。どうして俺が……。

 なんて泣き言を言ってても仕方ないので、とりあえず改めて新聞を読んでみる。

 文の方は、写真は少ないが、文章が詳しく書かれている。

 対してはたての方は、文章が少ないが、写真がたくさん使われている。

「うーん……じゃあ俺は……」

「「ゴクッ……」」

「――文の記事で」

「よっしゃぁぁぁ!!」

「そんな……嘘でしょ……?ねぇ、なんで!?なんで文なの!?」

 はたてが掴みかかりそうな勢いで近付いてきた。

「俺、結構文章読むの好きなんだよ。だから、文章が多い文の方がいいかなー、と思いまして」

「ぐぬぬ……」

 はたてのも見やすかったけど。文章読むの苦手な人にはいいんじゃないかな。

「じゃあさ、他の皆は!?」

 はたてが早苗たちがいる方を向いて聞いた。

「私は、射命丸の方が良かったよ。文章が多い方が好きだからね」

 と神奈子。

「私は姫海棠のが好きかな。文章読むのあまり好きじゃないし」

 と諏訪子。

「私もはたてさんの記事の方が良かったです。写真を見たらあらかた内容が分かりますし」

 と早苗。

「……ちっ、五分五分か……」

「こうしちゃいられません!!早く次の方達にどっちが良かったか聞かなければ!!」

 そう言って、文は飛び出して行った。

「あ、こら文!!逃がすか!!」

 少し遅れて、はたても飛び出して行った。

 今鬼ごっこでもしてるんだろうか。どっちが先に行こうが結果は変わらないと思うんだけど……。

「いつもあの二人は騒がしいねぇ」

「酒飲んだ神奈子の方がうるさいけどね」

「バカだね諏訪子。酒飲んだら騒ぐのは当然のことじゃないか」

「限度ってもんがあるだろう?」

「あんたが限度を語るのかい。酔ったら私に「チューして~」ってせがんでくるくせに」

「はぁ!?何よそれ!?」

「あれ?覚えてないのかい?毎度酔うたびにせがんでくるのに?」

「そんなの嘘でしょ!嘘に決まってるよ!!……あうー……」

 何故赤面した。

 ちなみにこれは本当らしい。らしい、というのは、俺は見たことないからだ。家で飲む時はそんなことは無いのだが、宴会とかで馬鹿飲みするとそうなるらしい。俺はその前に酔い潰れているのだが。

「おーおー、可愛い可愛い」

 赤面している諏訪子の頭を神奈子が撫でる。

「……死ねっ!!」

 諏訪子がその手を払い除ける。だが相変わらず下を向いたままだ。

 ……何この雰囲気。めっちゃ気まずいんですけど。見てるこっちが恥ずかしくなるわ。

 もうこの際あの二人は放っておくとして、一番酒癖が悪いのは……あの光景を微笑みながら見てる早苗なんだけど。

 まあ、それは別の話。

 そういや、河童たちは仕事してるかな?「手伝おうか?」って言ったら「河童だけじゃないと手間取ってしまう」と言われた。まあ大丈夫か。問題ないだろ。

あの二人の雰囲気をぶち壊さないように、早苗と小声で雑談でもしとこ。って、諏訪子まだ赤面してるし。長くないっすか。

まあ、ケンカされるよりはよっぽどマシだな。ケンカはケンカで見ていて微笑ましいんだけど。

 




作者は新聞読むの嫌いなので、おそらくはたての新聞を見ると思います。
それでは、また次回。

今回ので『ガールズラブ』タグは付けたほうがいいんだろうか……?
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